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JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

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                                                      2013/03/15 第49回総会
                                                                     資料 2

                            2013年度事業計画 (案)

  本資料では、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)の2013年度事
業計画案について説明を行う。

■ JPNIC全体に関わる事項

公益法人制度改革により、 2013年4月1日を以って一般社団法人に移行する。
事業はこれまでの実施内容、体制を継承し、二事業体制を継続しつつ、新たな制度に
即した、着実な事業展開、法人運営を図る。

■ 運営体制と財源

一般社団法人移行初年度となる2013年度もIPアドレス事業、インターネット基盤整備
事業の二事業体制を継続する。
事業を推進する事務局組織は4部(職員数25名)で構成する。財源についてはこれまでと
同様、IPアドレス事業はIPアドレスの維持料等の収入より賄われ、インターネット基
盤整備事業はインターネット基盤整備事業収入、会費収入、インターネット基盤整備
基金資産からの運用収入及びその他の収入を財源とするが、2013年度は二事業共に事
業収入等が減少し、事業費の一部が賄えなくなることから、その一部を繰越金より財
源に充当し補うこととする。
ただし、JPドメイン名紛争処理及びデータエスクローの二業務については、JPドメイ
ン名の登録料収入・更新料収入の一部をもって賄うこととする。

■各事業の内容

1.IPアドレス事業

IPアドレス事業は、インターネット番号資源の適切な分配・管理を通し、インター
ネットの円滑な運用を維持し、その発展に資することを目的とする。JPNICの法人格
が変わってもこの目的は変わらず、引き続き、資源管理業務、ルーティングレジスト
リ業務、方針策定・実装業務、国際調整業務、調査研業務、情報提供業務の6つの分
野に取り組むものとする。主な業務分野における注力ポイントは以下の通り。

  ・(資源管理業務)WHOIS登録情報の管理方式について、これまでの経緯を踏まえ
    つつも、今後の情報管理のあり方を見据え、改善に向けた検討と取り組みを実
    施する。
  ・(ルーティングレジストリ業務)2012年度からJPNICによる運用を開始した経路
    奉行を、引き続き安定的に行っていくとともに、リソース証明書を用いたルー
    ティングセキュリティの取り組みを、実験的に開始する。
  ・(方針策定・実装業務)移転制度の整備を継続して進めていくとともに、レジ
    ストリに返却されたIPv4アドレスの有効活用に関する議論をJPNIC、APNICのそ
    れぞれのコミュニティと連携しながら進めていく。


 1.1  資源管理業務 (定款第4条第(5)号関係)
       ・ IPv4アドレス、IPv6アドレスの割り振り・割り当て
       ・ AS番号の割り当て
       ・ IPv4アドレス移転
       ・ JPNIC WHOIS情報の維持管理
       ・ 逆引きゾーン情報の維持管理
       ・ 逆引きネームサーバの設定適正化(lame delegation削減)に向けた取り組み
       ・ 電子証明書を用いた指定事業者認証の維持管理
       ・ 新料金体系の二年目経過措置実施
       ・ 各種申請等に関する問い合わせ、相談対応
       ・ 歴史的PIアドレス、AS番号の電子証明書を用いたユーザー認証の導入
       ・ WHOIS登録情報の管理方式の改善

 1.2  ルーティングレジストリ業務 (同第(1)号及び第(2)号関係)
       ・ JPIRRの登録管理
       ・ JPNIC経路奉行運営と経路ハイジャック通知
       ・ IRR・RPKIに関する動向調査
       ・ リソース証明書の発行に関する実験と導入に向けた調査研究

 1.3  方針策定・実装業務 (同第(4)号関係)
       ・ 国内におけるIPアドレス、AS番号に関するポリシー検討、調整
       ・ JPNICオープンポリシーフォーラムのサポートと連携
       ・ オープンポリシーフォーラムでコンセンサスとなったポリシーの実装検討
       ・ IPv4アドレス移転制度調整
       ・ 枯渇後のIPv4アドレス分配方式見直しに関する調整

 1.4  国際調整業務 (同第(4)号関係)
       ・ APNICのポリシー議論への参加と国内コミュニティへのフィードバック
       ・ 各RIRのポリシー変更に関わる議論への参加と国内コミュニティへのフィー
          ドバック
       ・ 番号資源管理に関する、海外諸団体との情報交換及び連携

 1.5  調査研究業務 (同第(2)号及び第(3)号関係)
       ・ 逆引きネームサーバへのDNSSEC導入検討と準備
       ・ 番号資源の利用状況に関する調査分析
       ・ 番号資源管理に関わる技術動向の調査

 1.6  情報提供業務 (同第(1)号関係)
       ・ IPアドレス、AS番号、JPIRRに関する統計データ等の提供
       ・ 国内外の関連諸団体との情報交換
       ・ 申請業務、アドレスポリシー動向に関する情報提供

2. インターネット基盤整備事業

インターネット基盤整備事業は、インターネットの基盤整備を促進することにより、
インターネットコミュニティの発展に貢献することを目的とする。これは、JPNICの
法人格が変わっても変わらず、引き続き、情報センター業務、普及啓発業務、調査研
究業務、JPドメイン名に関する業務等の分野に取り組むものとする。
注力ポイントは以下の通り。

  ・(情報センター業務)ドメイン名およびインターネットガバナンス等の、インター
    ネット基盤運営に関連する政策についての情報提供を適切に行う。
  ・(普及啓発業務)インターネット基盤(DNS、ルーティング、セキュリティ、IPv6の
    適切な普及に向けた情報等)への理解を深める定期的なセミナー等を開催する。
  ・(調査研究業務)インターネット基盤技術、特に不適切な経路広告の検知に役立つ
    リソースPKIを利用したルーティングセキュリティの適切な強化に向けて、各種
    調査および関連組織とのグローバルな調整を実施する。
    また、インターネットの歩んできた歴史を記録し、編纂する活動にも引き続き取
    り組む。

 2.1  情報センター業務 (定款第4条第(1)号関係)
       ・ JPNIC Webサイトによる情報提供
       ・ メールマガジン、会報誌 Newsletterの発行
       ・ DNS、WHOIS、インターネット経路制御等の技術に関する基本情報、最新情
          報の提供
       ・ 新gTLDやIDN ccTLD等および関連する政策、ドメイン名紛争処理(DRP)等に
          関する情報提供
       ・ インターネット基盤運営に関連する政策および体制についての情報提供
       ・ 国内外のドメイン名に関する問い合わせ対応

 2.2  普及啓発業務 (同第(6)号関係)
       ・ Internet Weekをはじめとした各種セミナーやシンポジウムの開催
       ・ 資源管理を中心としたインターネットの世界的な運営体制及び政策に関す
          る普及啓発
       ・ インターネット基盤整備に係る関係組織、機関等との連携
       ・ 地域情報基盤整備におけるインターネット利活用促進への貢献と関係組織、
          機関等との連携
       ・ IPv4アドレス在庫枯渇状況と対応策及びIPv6普及のための技術的課題に関
          するセミナー等の実施


 2.3  調査研究業務 (同第(1)号、第(2)号、第(3)号、第(4)号、第(6)号及び第(7)号
      関係)
       ・ 各国ccTLD及びgTLDに関する調査研究
       ・ 資源管理を中心としたインターネットの世界的な運営体制及び政策に関す
          る調査研究
       ・ ドメイン名紛争処理の事例等に関する調査研究
       ・ インターネット資源管理体制を中心としたインターネットの歴史に関する
          調査研究
       ・ インターネットの基盤技術(DNS、ルーティング、セキュリティ等)に関する
          調査研究

 2.4  JPドメイン名に関する業務 (同第(4)号関係)
       ・ JPドメイン名紛争処理方針及び手続規則の運用並びに普及啓発
       ・ 紛争処理機関との協調作業
       ・ AD.JPドメイン名申請における審査業務
       ・ JPドメイン名レジストリのデータエスクロー関連業務
       ・ JPドメイン名の公共性の担保に関する業務

 2.5  その他インターネット基盤に関する業務 (同第(4)号関係)
       ・ IDN ccTLDに関する業務
       ・ ICANN等における議論参加及び意見調整
            

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