IP USERS Meeting 議事録 日時:1999年12月16日(木) 9:30-12:40 場所:パシフィコ横浜 会議センター 304 横浜市西区みなとみらい1丁目1番1号 フリーダイヤル TEL: 0120-045-221 総合案内 TEL: 045-221-2155 配布資料: - 会議次第 司会:IP+AS番号割り当て検討部会(沖) 議事: 1. 開会挨拶 (9:30) ・事務局長より説明会開催にあたり挨拶があった。 2. IP-v6に関するJPNICのサービスについて(司会:藤崎) (9:40-10:35) - v6について(iijlab 山本) ・v4は、4バイト 世界人口より少ない ・v6 -> 16進数4桁毎に「:」で区切る表記 v4 -> 10進数で4バイト ・v4とv6の違い -> v4 はサブネット、v6 はプレフィックス ・v6アドレスの分類 -> 上位3ビットで8分割 ・特殊なアドレス、マルチキャストは本日の対象外 ・グローバルアドレス(経路集約型)のみ ・グローバルアドレスの特徴 - サブネットは/64に固定 - 1つのサブネットには 8バイトある <- v4のclass-Aより大きい - TLA(Top Level Aggregator) /16(実際には13ビット) 大きなISP - 外へのルーティング情報は8192個で済む - NLA 子供のISP - いくつに分割しても良い(子供、孫...) - 最終のNLAが組織 ・pTLA(psude TLA) 3ffe /24 or /28 - 6boneに気軽に参加できる - 実験用 6boneで使用 - 6boneレジストリのDBを更新する ・sTLA(sub TLA) 2001 /35 - 商用アドレス - ARIN/RIPE/APNICが割り当て - ARIN/RIPE/APNICのDBを更新する - 逆引きは所有者が管理 - TLAは大きすぎるので、小さなTLAを割り当てる - JPNICが代行サービスを開始する ・WIDE の場合 - 6bone-jp 用実験目的。 - 6bone-jp BOFで発表で発表。A4 1枚のレポートを求める。 - WIDE sTLAは、実験用 pTLA - NLA1はWIDEからもらう sTLA - 実験用 - DBの分散実験、逆引きの実験 - 商用利用しないこと - 年明けから割当予定 - pTLAをどのように使っているか << IIJの場合 >>(iijlab 萩野) - 2つのブロックを使用 ・iijlab 6bone -実験用 -研究所で管理 ・IIJ IPv6実験サービス -スタッフが管理 - アドレス構造 ・NOC毎にaggregateしたい ・常時接続の下流は/48 - 一般的なNOCで経路の数はいくつか ・256で本当に良いのか - NOCを増設したときの問題 ・新NOCが出来たときユーザにリナンバさせるのは難しい - 下流ISPには/48より大きな割り当てが必要なのか ・sTLAになったら考える << NTTの場合 >>(NTT PF研 新延) - 基本ポリシ ・経路集約の実現 ・POPを基準とした階層構造を崩さない ・アドレスの浪費防止 - 昨年7月にpTLAの割り当てを受ける ・NLA2を4組織に割り当て ・NLA1の割り当てはなし ・POPは武蔵野、横須賀、大手町、大阪 お客さん収容は横須賀、大手町のみ ・アジア(1)、日本(4)、アメリカ(2)、ヨーロッパ(1)にPOP ・アドレスは各POPで集約、各エリアでさらに集約 ・質問 Q1: IPv6は日本では盛り上がっているが、他国ではどうか。 USでのIIJとかNTTとかの規模のISPではどう動いているか? A1: -pTLAは60-70くらい割り当てられている、日本だけが騒いでいるのではない -ユーザに配っているのはオーストラリア(トランペット) -中国、インドでも盛り上がっているようだ -アメリカがもりあがっていないから Q2: 日本は先を走っているのか A2: そう思う - IPv6に関するJPNICのサービスについて(宇井) ・IPv6の割り振り階層 - IANA->RIPE-NCC(ヨーロッパ),APNIC(アジア),ARIN(アメリカ) -> TLA(大規模ISPが該当) -> NLA (一般的ISPが該当) -> ユーザ - 一番大きな単位のTLAは大きすぎる。sTLA /35で割り振られる ・sTLAの割り振り条件 - 既にv6ネットワークを運用していること - 他に3つ以上のv6ネットワークとピアリングしていること... いろいろあるけど満たす組織はない - v4ネットが他の3つのネットとピアリング - sTLAをもらってから12ヶ月以内にサービスを提供すること - 40以上のユーザにv4アドレスを割り当てていること or ... ・アドレスをもらうには - sTLAはRIRに直接申請 - APNICは会員にしか割当しないがJPNICはAPNIC会員なのでJPNICを 通せば申請可能になる予定 -> 調整がほとんど終わり 来年1月からつかえそう - 今年中にアナウンス? ・取次ぎのフロー - JPNICがやること -Webインターフェース -メール受付 -質問の対応 -APNICからの質問、回答の取次ぎ - (今は)やらないこと -翻訳(意味の間違いを保障できない) -APNIC DBの保守 (割り振り情報、逆引き登録) ->DBを持たないので、直接APNIC DBにいく ・申請手数料 - 割り振りが発生した場合のみ手数料を徴収 (rejectされた申請は手数料不要) - 請求、支払いはv4アドレスと同様 ・sTLAをもらえないISP - 大手でないと条件を満たせない - sTLAを割り当てられた組織がどう割り当てるかは決めていい ・お問い合わせ - ipv6-support@nic.ad.jp - URL http://www.nic.ad.jp/jp/regist/ipv6/index.html ・質問 Q1: NTTやIIJの実験ネットワークは閉じているのか? A1: 相互に接続している Q2: 6bone(商用的なサービス)との関係は? A2: 6boneは、アドホックな集まり v6のネットワークはこの世にひとつ Q3: 手数料は? A3: -/35割り当てに250ドル -JPNICはそれに各種手数料を上乗せして5万円程度 Q4: JPNICの気持ちとしてはJPNICで取り次いだほうがうれしいか? A4: -会員(ユーザ)がどうなのかによる -WIDE、NTT、JENSはAPNIC会員になってアドレスをもらった (早く欲しかったから) -JPNICとしては申請はどちらに出してもよい -JPNICはあくまで取次(エージェントサービス) -JPNICでの取次は強く望まれている -APNIC会員になるのは大変 コストもかかる (入会1000ドル、年間**ドル) Q5: 申請から割当までの期間は? A5: -JPNICからAPNICに渡るまではすぐ -APNICでの審査がどれくらいになるか分からない (経験がないので時間がかかるかも) -NTTでは1-2week 3. ICANN ASOについて(荒野) (10:35-10:50) ・ICANNとは - 米国のファンドであることの問題 - 法律的な根拠がない -> ISPなどから広くお金を取って運営 - 基本的には理事会が決定、ASOやDNSOは諮問委員会で総会で決定 ・ASOについて - IPアドレスとAS番号を管理 - 総会と評議委員(アドレス カウンシル /世界で9名)から構成 - いろいろな人の意見を反映したい - 法律的に根拠をはっきりさせたい ・JPNICとしての取り組み - アドレスのポリシを決める - 3月APRICOT/韓国でアドレスポリシ SIG - ここでJPNICとして意見を出したい - /29簡易申請 - アドレス課金 APNICで仕組みが決まらないとJPNICで決められない - CATVネットワークの問題 (割り当て厳しい。特別扱いのしていいのか議論したい) ・APNIC、JPNIC、ASOの三角関係 - ASOの立場からやるべきことを示唆できる ・質問 Q1: 必要なものはもらえるの? A1: -必要であればもらえる -公平性を保つ必要がある Q2: 必要なのに十分もらえない、ということはない? A2: -RIRは節約する方向にある -資源を枯らさずに割り当てを行うことが使命 Q3: 一方でルーティングエントリの問題があるのであれば割り当てる? A3: 早くv6に移行しよう、という意見もあるよね Q4: どれくらい使われているの? A4: わからない Q5: CATVへの割り当てが特別なのはある種当たり前で、ビジネスとして 大きくなればそれでいいと思われているところはある(とりあえず やっとけ的考え方) そう言う意味ではJPNICのやり方は厳しすぎて遅れをとりやすい? A4: -JPNICは決して厳しくない -john postelの遺言?? Q6: なぜアメリカの人はv6に行かないの? A6: -RIRは枯らさないようにするのがビジネス? -早くなくなればいいと思っている人もいるし、立場によって違う Q7: CATVについて ユーザが増えてくるとどうやって申請すればいいか 分からない プライベートにすると使えないサービスが出てきてユーザに不評 A7: 現状を教えてください 4. IPアドレス課金を考える(荻野) (10:50-11:05) ・背景 - JPNIC--> 一件あたりの手数料(サイズは関係ない) ドメインの数に応じた会費、手数料 - RIPE,ARIN--> アドレスサイズによる会員費(従量制) - 公平な課金形態を考える必要がある ・想像できること - 費用--> サイズによって費用を負担 (維持管理料) 手数料 (事務手数料) - 集め方--> PIアドレスを持っている人からはどうやって徴収する? アドレスサイズをどうやって把握するか? ・今後 - 世の中はほとんど従量制 - 世界のコンセンサスを調べながらJPNICとして費用モデルを作って 世界に出していきたい - ついてはみなさんからの意見を聞いてみたい ・質問 Q1: 世の中は従量課金 について 割り当て時の課金? 年会費? A1: -これから細かく調べるが、大体は年会費制 -追加割り振りをすると翌年の会費は上がる -RIPE、ARINは個人とかもある Q2: RIPE,ARINの会員から徴収しているなら会員は自分の顧客に対して 徴収する必要がある? A2: それは個々のビジネスモデルによる。 Q3: APNICも? A3: -自分で申告したサイズに応じた年会費 -割り当て時にも手数料 Q4: JPNICが会費を徴収する目的が不明瞭 A4: APNICに払っている以上JPNICも原資が必要 Q5: JPNICがISPを会員として持っている社団である性格上、必要な経費 は会員から徴収するべき A5: アドレスサイズによる課金がある方向性を示している Q6: (NAT/v6に流れる??)のは危険 A6: その通り 意見をほしい Q7: 計算式がないと議論できない A7: これから調査します 5. IRRの動向について(司会:荒野) (11:05-12:40) - IRRとは(荒野) - 某MLとかでホットな話題。JPNICとしても重要 - 生きている経路が入っているべき - トラブルシューティングやルータ設定に利用 ・最近の動向 - Merit RADBのトラブル -フィルタかかってしまったとか - Merit RADBの有料化 -日本人からすると突然 -何が起こるか分かっていない ・本日の論点 - Meritにお金を払う必要がある? - 自然発生的なやり方でいいの? - JPNICがやらなくてもいいの? - Merit RADBとその課金について(廣海) - RADBの動向 - 何が変わったか -Maintainer Objectに対する課金(200ドル/年) -1/31までに支払われないと削除 -RSngのあるIXでroute serverを使っている場合は免除 -自前のIRRはミラーしてくれる - 背景 -NSFのfound停止 -寄付から独立採算へ -RPSL対応(時期が重なっただけ?) - Meritの人の話 -Webでインプットする - 会社としてはinvoiceがほしい - 電話が必要 - 全maintainerにメールでinvoiceが送られた。 - アメリカ主体 日本等への配慮が図れてていなかったかな - 入金手順 - スケジュール -課金は既に開始(アナウンスは十分だったか??) -2000/1/31 支払い期限(削除前には通知) ・質問 Q1: invoiceが来ないところもあったらしい A1: admin contact 宛てにメールが送られているはず ここがだめだと送られてないかも - IRRとフィルタ生成について(DML Networks 石黒) - IRRの現在の歴史とこれから - どこがフィルタしているのか? (記録しません) - 本当に登録しないとだめなの? -そもそもRRが必要なのか? -BGPに経路を確認する手段がない -数年前に経路がmelt down -> 災害を防ぐ手段がない -> 何とかしたい - 歴史 -NSFから -> 商用に移行しようとしている -RIPE、先進的なIRRを行っている - ネットワークを守る手段としてのRR - RRで使っているのはprefixとorigin AS だけ - フィルタの問題 -ルータが重くなる等など -> リーフでしかフィルタをかけていない - DNSで何とかしようとする? -> 今は下火 - 重要なのは、...ルータに7,8割情報がある - secure BGP? -認証をきちんとする - 仕組みが必要であればお金はきちんと払いましょう -この仕組みを必要としているのか、を考えるべき - 独自にサーバを上げるとmirrorしてくれる? -対象としているISPはほんの一部 -それほど米国外で使われているとは思っていなかった -IX=米国メジャーIX の意 - ちゃんとミラーできるのか? - ANSのルーティングレジストリ - 言いたいのは、どれにも期待してはいけない - 必要であれば、APNIC領域に一個あれば - いるのか?どこがやるんだ? - 必要な情報は、似てるが完全に一緒ではない - IRRの技術的仕組み(NTTcom 森信) - AS,経路、Routingポリシーを登録するDB - メールで登録し、whoisで参照 - 複数のDBが相互にミラーリングされている - IRRd サーバを運営するためのソフト - IRRの基本サービスが全て可能になる - ARCSTARでサーバを立てて試験を開始 - ポリシー Arcstarのユーザ向け Verio RADBと相互ミラーリング - インストール、設定は簡単 - ミラーリングも簡単 相手にミラーしてもらうのもメールで可能 2,3通だせばいい 2,3日で完了 - 困ったこと -マニュアルが不備 -ユーザインターフェースが使いにくい -Ciscoっぽいけど違う -プロセスが勝手に落ちる -C&WとCA*NetDB - トラフィック、サーバ負荷 ともに問題ない - 今後の懸念 -増えてもフルメッシュ -認証、分散はIETFで提案されている ・質問 Q1: IRRキャッシャ、全く使えない A1: -IRRd Solarisベースで開発しているようで、FreeBSDでは 苦労するかもしれない -patchも送ったがあまりサポートするつもりがないらしい -ミラーもおかしい -Solarisでは問題ない Q2: VerioとRADBを相互ミラーされていることを知っている人が少ない? A2: -聞いてみたら分かるという程度 -ANSのデータベースを引いても出てこないと思う -相互ミラーと言いつつ、複数のDBの情報が集まったファイルを やりとりしているのが実情 ・議論 - Merrtにお金を払う必要があるの? -ネットワークトポロジに依存している -どこにも登録されていないとどうなるの? -たくさん登録されているDBとミラーするのが幸せ? -相手がフィルタしているかどうかによる -相互ミラーではないので、それぞれ持っているDBが違う -地域毎にもって信頼性を上げる? -企業の運用しているIRRをみんなが使いたがるのか? -Jensのupstreaは、RADBにないから 一番効いてくるのはプレフィックスの数。 経路数を見ると、 -AS太って、上位のISPからRADBに登録しないと言われて、上位の上位の 上位くらいが親切でMCIで登録してくれたらしい、ASオブジェクトくら いでお金払うのがばからしい -登録の確認をされた方がいいかも -とりあえずはRADBに登録して様子を見ないとわからないような気がする? -ソースがNTTでも大丈夫だという判断で立ち上げた - IRRは必要なの? -自分のネットワークを守る責任を果たすための手段としてIRRは有効 ではないか? -きちんと管理するための仕組みを考えないといけない? - 自然発生的なやり方でいいの? -どうもよくないような気がする。 -オペレーション的にも安定しているようには見えない -日本orアジアでpublicなものを立ち上げることをきちんと認めてもらう べきでは? -スケーラビリティも考えないといけないのでは? -今は登録に際してチェックがあるの? -> maintener objectの生成の時にチェックらしきものはある -> 信用できるDBと出来ないDBが存在する? -使われていないものが登録されていたりして、信頼できない -RIPEは。allocationのDBと連携しているのかもしれない 調べてみないとわからない - JPNICがやらなくてもいいの? -アドレスをアロケーションしている組織としてうまくリンクできないか? -アドレスについての情報を持っているところがやるべき? -何でもJPNICに頼るのは危険? 単純? -何から何を守るのか?? -JPNICで上げてよ -JPNICでは何を提供できるのか? -別途議論を設ける場を作りたい 6. 閉会挨拶 (12:40) ・司会より閉会の挨拶があった。