第3回JPNIC Open Policy Meeting 議事録 日 時 :2002年12月16日(月) 9:30-17:00 場 所 :パシフィコ横浜501 主 催 :JPNIC IPアドレス検討委員会 進行役 :JPNIC IPアドレス検討委員長 江面祥行 記録者 :JPNIC IP事業部 佐藤香奈枝、鈴木由佳、奥谷泉 参加者 :98名 次第 : 1. オープニング・ご挨拶 江面 祥行(JPNIC IPアドレス検討委員長) 2. 第14回APNIC Open Policy Meeting のご報告 奥谷 泉(JPNIC IP事業部) *3. LIRを通したAS番号割り当て 佐藤 香奈枝(JPNIC IP事業部) *4. ダウンストリームアロケーション 佐藤 香奈枝(JPNIC IP事業部) 5.JPNIC Update 佐藤 晋(JPNIC IP事業部) 6. RIRの状況報告 鈴木 由佳(JPNIC IP事業部) 7. JPIRR Status Report 吉田 友哉(JPNIC IRR企画策定チーム) 8. IPアドレス管理コミュニティから見たICANN改革とは コーディネーター: 前村昌紀(APNIC EC) プレゼンター : ICANN改革とRIR Blueprint 荒野 高志(ICANN ASO AC) 9. IPv6アドレスポリシー 今後の展望 コーディネーター: 荒野 高志(JPNIC IPv6担当理事) *プレゼンター1 : End User、地域ネットワーク、医療系から のニーズによる IPv6 Topological AddressingPolicyの提案 辰巳治之・戸倉一(札幌医科大学) プレゼンター2 : 新しいIPv6アドレス配布方式の必要性 藤崎 智宏(日本電信電話株式会社/JPNIC IPアドレス検討委員会) 10. まとめ・閉会のご挨拶 江面 祥行(JPNIC IPアドレス検討委員長) 「*」印が付いているプレゼンテーションは提案事項 決定事項:次第2.(補足部分に対して) AS情報のAS-IN/AS-OUTの項目はAPNICに合わせ、割当て時は空欄 で登録を行う(JPNIC) 次第3. AS番号の割当ては現状のJPNICの割り当て方法を継続する(LIRを 通したAS番号割り当ては必要としない) 次第4. IP指定事業者による再割り振りの実装についてはIP-USERSのMLで 議論を行い、課題が解決した時点で実装する(IP-USERSコミュニ ティ) 次第9-1. 提案されている内容はポリシーよりも運用に近いため、適切な議 論の場を別途設定する(JPNIC v6担当理事 荒野) 次第9-2. 家電等へのIPv6アドレスのポリシーについて検討を行うWGの発足 を検討(JPNIC) 内容 : 第一部 9:30-11:50 1.開会の挨拶 IPアドレス検討委員長の江面より、資料に基づき開会の挨拶および資料に基 づきJPNIC Open Policy Meetingの紹介があった ・JPNIC Open Policy Meeting(JPOPM)とは ・これまでのJPOPMの歴史 ・JPOPMの目指すところは、コンセンサスベースのアドレスポリシーの形成 ・本日のagendaの紹介 JPNIC IPアドレス担当理事からの挨拶 JPNIC IPアドレス担当理事の前村より挨拶があった ・JPOPMも数回開催され、JPNICのスタッフも提案して、ポリシーを形成して いくことが定着しつつある ・今回はJPNICの関係者を中心とした提案のみとなっているが、是非皆さん も提案に参加してほしい ・本日は余裕のあるプログラム構成なので、いろいろな意見をほしい ・JPNICもよりよいサービスが提供できるようにしたい 2.第14回APNIC Open Policy Meeting のご報告(JPNIC IP事業部 奥谷泉) JPNIC IP事業部の奥谷より、資料に基づき報告が行われた [質問・意見] ※Q = Question、 A = Answer、O = Opinion O.DB SIGの後に、AS情報のAS-IN/AS-OUT(import/export)の登録管理につい て、APNICの技術担当と個別に話したことを補足する(インテックネットコ ア 近藤氏) APNICからは以下のコメントがあった。 - APNICのDBでは、ASオブジェクトのimport/exportはオプショナルである - APNICでは、DB登録時はその項目を空の状態で登録する - 必須(公開したい人は別途情報更新手続きを行う)としていないので、 APNICではAS情報のAS-IN/AS-OUT(import/export)の登録管理については 問題ないだろう その後、当初のこの提案をJPOPMで行った橘氏と話した結果、APNICと JPNICの運用が違うので、JPNIC内で運用で検討したほうがよいのでは JPNIC内での運用もAPNICの運用ど同様にするべきではないかということに 至っている。 この会場内でのAS番号のオペレーターは15名程度いるので、この件について 議論をしたい。 Q1.JPNICでは、ASオブジェックトのAS-IN/AS-OUTを、import/exportに変更 する予定はあるのか A1.直近では変更する予定はないが、今後見直す必要があると思う Q2.割り当て時には空で登録し、APNICの運用と同様、その後に、希望があれ ばAS-IN/AS-OUTを追加することが可能という認識でよいか(JPNIC IPアド レス担当理事 前村) A2.その認識でよい(IP検討委員長 江面) [採択] A)JPNICのwhoisで、AS番号オブジェクトの項目でAS-IN/AS-OUTはこのまま 公開とすべきである 賛成者: 0名 B)JPNICのAS番号オブジェクトの項目でAS-IN/AS-OUTの扱いは、APNICと運 用をあわせるべきである 賛成者: 29名(その時点での出席者の約半分)、ASオペレーターは全員賛成 [決定事項] JPNICのASオブジェクトのAS-IN/AS-OUTについては、APNICと運用をあわせ、 割当て時は空欄で登録を行うということでコンセンサスが得られた。 3.LIRを通したAS番号割り当て(JPNIC IP事業部 佐藤香奈枝) JPNIC IP事業部の佐藤より、資料に基づき提案が行われた。 [提案内容の概要] LIR経由のAS割り当て方式を実装せず、今まで通りJPNICのから直接割り当 て方法でサービスを提供していく [質問・意見] Q1.APNICにて、このLIRからの割り当てポリシーが出てきた背景を教えてほ しい A1.APNICはこの部分にフォーカスをあてたのではなく、もとはAPNICにおけ るAS番号のポリシーの策定が目的であった。LIRの割り当てが可能にする というよりも、AS番号のポリシーを通すこと自体が目的であると思われ る O.そのようなものであれば、この提案で問題ないと思う Q2.現状の代行申請を行った場合は、請求はどちらへ行われるのか A2.代行で申請する場合の支払いは、adminc-dに該当する方にお支払いいた だいている。従って、基本的に代行者ではなく、エンドユーザに請求書 をお送りしている。 他の組織を経由した割り当ての申請はほとんどないが、現時点では請求 書に関してこの運用で特に問題は発生していない。 Q3.申請代行が可能であるということはドキュメント化されているのか A3.ドキュメントに反映されている。申請代行者は特にLIRには制限してはい ない O.少しでもLIRにて割り当てができるほうがよいといういう意見があれば、 発言して欲しい。特になければ問題ない(JPNIC IPアドレス担当理事 前村) O.APNICではLIRが割り当てを可能である。LIRの提供するサービスと、APNIC から直接割り当てを受けるのと、エンドユーザーは2つのサービスの広が りが持てる。実は今まで通りのJPNICの割り当て方法であると、選択肢が 少なくなっているのを否定できない。そう考えると、APNICと運用をあわ せるべきではないか。 O.このポリシーについて補足したい。このポリシーはLIRに対して割り振り が行われて、その中から割り当てを行うことができるのではなく、実質 LIRは代行して申請を行い、LIRを経由して割り当てられたASはLIRの管理 下となるということである(JPNIC) [採択] 今のJPNICの割り当て方法で問題ないか 賛成者:大多数 [決定事項] 会場内の大多数の賛同を得て、現状のJPNICの割り当て方法でよい(LIRを通 したAS番号割り当ては必要としない)ということでコンセンサスが得られた 4.ダウンストリームアロケーション(JPNIC IP事業部 佐藤香奈枝) JPNIC IP事業部の佐藤より、資料に基づき提案が行われた。 [提案内容] JPNICでLIRが2次ISPへ再割り振りを行うことを可能とするべきかどうかに ついてこの場で意見を伺いたい [質問・意見] Q1.今回は2次ISP向けの提案なのか。大きなコンテンツプロバイダー等は該 当しないのか A1.本提案は”2次ISP”とあるが、ISPに限定したものではなく、下部組織へ 割り当てを行う組織を対象としたい Q2.LIRのカスタマーすべてに適用可能か A2.対象はすべてではなく、再割り当てを必要とする組織である Q3./20以下アドレスを必要とするの中小のプロバイダーにとっては、有用な ポリシーであると思う。サブアロケーション登録を拡張した形のデータ ベース登録を行えば、大きな変更システム変更を必要とせずに導入でき るのではないか A3.できる限り小さなシステムの変更で2次ISPのデータを管理する方法とし てサブアロケーションの方法も検討したが2つの大きな問題点がある。 1)サブアロケーション情報と2次ISPの情報の混在し、わかりにくい サブアロケーション登録と2次ISPへの割り振りが同じサイズの時のDB 登録を現状のJPNICのDBでは扱えない 2) 再割り振りされたアドレスブロックの管理を行う適切な更新の権限 を設定することが必要であるが、どのように更新権限を設定するべ きかが課題である O.本提案の採決をとる前に、以下の点についてクリアにしてほしい - 仕組みの部分つまり報告された課題を踏まえて採択を取っているのか - この仕組み自体があったほうがよいということで採択を行うのか [採択] A)現状の割り振り方法がよい 賛成者数:0名 B)検討結果がクリアになった時点で、2次ISPへの割り振りができたほうが よい 賛成者数:約10名 O.JPNICで今後本ポリシーの実施を検討することになる。今後の実施までの 方法についても明確にしておくべきではないか。 [採択] A)課題の検討、やり方についてJPNIC一任して実施する 賛成者数:1名 B)課題の検討、やり方についてIP-USERSのMLに出しながら実施する。 賛成者数:26名~30名 [決定事項] IP-USERSのMLでオープンに課題を検討していく。検討課題がクリアになっ て実装できる段階になったら実装するということでコンセンサスが得られ た 5.JPNIC Update(JPNIC IP事業部 佐藤晋) JPNIC IP事業部の佐藤より、資料に基づき報告が行われた。 [質問・意見] 特になし 第二部 13:30~17:00 6.RIRの状況報告(JPNIC IP事業部 鈴木由香) JPNIC IP事業部の鈴木より、資料に基づき報告が行われた [補足] 各RIRのMLは誰でも登録可能との案内があった [質問・意見] 特になし [決定事項] 特になし 7.JPIRR Status Report(JPNIC IRR企画策定チーム 吉田友哉) JPNIC IRR企画策定チーム吉田氏より、資料に基づき報告が行われた [質問・意見] Q1.P.12のAPIRR-JPIRR間以外はミラーを行えないのがIRRの仕様での問題あ れば調整に時間がかかるのではないか A1.ステップ1に関しては設定により対応は可能である。ステップ2に関して は開発チームとの調整が必要となる Q2.BPG同様、正確な情報を維持するのは困難ではないか A2.ひとつのIRRとミラーを行うことで他のIRRの情報を持つことができ、お 互いを信頼した関係でミラーを行う方法を考えている。今後、方針を決 める必要性は認識している Q3.「no-export」の項目の意味を教えてほしい A3. あるIRR間でのみObjectの交換ができるなど,将来的に利用できる可能 性があるということでと項目を追加している Q4.トップのIRRでミラーを行うのか。登録されているオブジェクトの数が多 すぎるのであればミラーするよりもプロキシー等によりリクエストを飛 ばしたほうがよいのではないか A4.それも一案として検討したことがあるがとりあえずミラーの数を減らす ことにより、現在のミラー状況が改善されるのではないかと考えている。 RADBは30万オブジェクトが登録されており、検索時間は1秒もかからない。 また、APNICは70のサーバとミラーを行っているが検索時間は変わらなく、 スケーラビリティの問題はなく、それよりもフルメッシュを減らすこと が先決であると考える。RFC2725でもミラーではなく、プロキシーでの運 用については案されているが実装例がまだない。他のIRRでも今後の実装 を検討中であり、将来的にはその方向になると思われるが、現状ではミ ラー方式が採用されている状況である Q5.JPIRRを検索すればRADBの情報を見ることができるが逆ができないのであ ればフィルタを防ぐ目的は果たせていないのか A5.その通りである。その意味でもRIPEだけではなく今後はRADBにも情報が 反映されるようにはしていきたい Q6.APIRR以外とのIRRとのミラーの実装はいつになるのか A6.できれば実験サービス終了前には実現させたいと考えている。APNICへは 連絡済みで、IRR間の調整完了後の実装となる [決定事項] 特になし 8.ICANN Blueprint コーディネーター : 前村昌紀 APNIC EC プレゼンテーション: 荒野高志 ICANN ASO AC [パネルディスカッションの概要] パネルディスカッションのコーディネーターとしてAPNIC ECの前村氏より ディスカッションの背景についての説明が行われた ・ICANN改革の話を聞いていると思うが、IPアドレスにおいてどのような影 響があるのか、IPコミュニティから見たICANN等について説明していきた い。今回のRIRの提案において重要と思われる部分はJPコミュニティとし ても意見を述べる必要がある ・RIRの提案についてははRIRのJoint BoardおよびCEOにより頻繁にミーティ ングを行って検討した。IPコミュニティ全体で検討したわけではなく、 難しい課題である その後、資料に基づきICANN ASO ACの荒野氏よりプレゼンテーション が行われた [質問・意見] Q1.ccTLDとアドレスコミュニティは独自でポリシーを持っている点では構造 が似ており、いい関係が持てるのではないか A1.ドメイン名にも2種類あり、gTLDとccTLDは違う。ccTLDは国単位である程 度の自治があり、アドレスコミュニティと確かに似ている。ICANNに構造 の違いをきちんと理解してもらう必要はあるだろう Q2.IANAがオーバーヘッドになっているとの意見もあるが、NRRの仕組みのな かで公平性、客観性がどの程度持ているのかが鍵と考えている。そのた めには事務局機能を分けて運営する方針が必要なのではないか A2.NRRの仕組みでは確かにRIRの方向性にずれが生じた場合も止めることが できないかもしれない。NRRの運用についてはきちんとボトムアップで決 定し、承認はASOにやってもらう。IANAがどのポリシーを適用してRIRへ 割り振りを行っているのかが現在明確になっていないのでドキュメント 化し、それに従って運用するのはよいだろう また、IANA、IETF等の組織との関連の検討が必要である。提案されてい る仕組みではIETFとして技術的な問題を見出したときにインプットをし くにい可能性もある。 IETFから実験的なアドレスの配布や基盤インフラストラクチャーへの割 り当てについてもっと技術的に検討する必要があるとの意見があり、こ れまでは実際に実行するかどうかは別として大きな問題があった場合、 IANAから割り振りを行わない等の方法も選択肢としてあったが、提案さ れている仕組みでは対応できなくなる。 なおIETFからの上記のコメントに対して、APNICとしては今回、コメント を受け入れることはできないが、今後IETFの意見を取り入れる方法を検 討する必要があるとの姿勢は示している。 Q3.ASOはICANN、RIRに対してどのような立場なのか A3.ASOが最も力を発揮しているところはv6ポリシーなど、地域間でのポリシー の調整である。ICANN総会ではアドレスの話題が多くなく、ICANN組織内 では存在は小さい Q4.ICANNのミーティングに出席してIPコミュニティのミーティングとの違い を感じた。IP指定事業者とICANNの話題には距離があるのではないか。そ れを身近な話題にしていくにはどうすればよいのか、検討していく必要 があるのではないか A4-1.ISPの皆様からポリシーに関するトピックについて時間をいただくのは かなりの労力が必要があることを実感している。JPNICの様に専業であっ てもかなりの時間が必要である。IP指定事業者や会員に対して、アド レス管理ポリシーについてフィードバック・調整を行うことがJPNICの 役割だと考えている(JPNIC IPアドレス担当理事 前村) A4-2.ICANNを身近にすることは大切なことであり,JPNICではICANN報告会を 定期的に開催して情報提供をしている.他になにか提案があれば教え てほしい。 インターネットガバナンス自体が身近な話題ではない。また、新しい ガバナンス体系も今後IETF等との関係の再定義が必要となるため難し いだろう。 米国政府とICANNは完全に関係が切れておらず、米国政府からの干渉が 入る可能性も完全に0ではない。そういったリスクも考えていく必要は あろうだろう(ICANN ASO AC 荒野氏) A4-3.JPOPMはIP-USERS MLのオフラインミーティングなのでコメントがあれ ばMLでも今後ご意見をいただきたい。また、今後ISPとインターネット ガバナンスをどう身近に扱っていけばよいのかがJPNICの課題であると 考えている(JPNIC IPアドレス担当理事 前村) [議論の結果] このトピックについてIP-USERSのMLで継続して議論を行っていく ★休憩 15:00~15:15★ 9.IPv6ポリシー コーディネーター : 荒野高志 JPNIC IPv6担当理事 プレゼンテーション1 : 辰巳治之 札幌医科大学 プレゼンテーション2 : 藤崎智宏 日本電信電話株式会社/ JPNIC IPアドレス検討委員会 [パネルディスカッションの概要] コーディネーターとしてJPNIC IPv6担当理事の荒野からパネルディスカッショ ンの紹介が行われた ・IPv6ポリシーは今年施行されたが、技術の進歩、環境の変化等に応じて修 正をしていく必要がある。いくつかの事例を挙げて問題点等を紹介する。 ・プレゼンテーションの紹介 - 医療用ネットワークについて - 家電へのIPアドレス割り当て [プレゼンテーション1] End User、地域ネットワーク、医療系からのニーズによる IPv6 Topological Addressing Policy の提案(札幌医科大学医学部解剖学第一講座 辰巳治之) 辰巳氏から資料に基づき、提案が行われた ・位相空間アドレスポリシーによるネットワークの二重化が医療ネットワー ク用に必要である ・45ビット目をon/offにすることによって緊急用と通常用を分ける ・物理的位置情報をアドレスで示す [質問・意見] O.医療系の問題を、自分の命に関わると思って真剣に考えてほしい 地方の声を中央に届けたい。技術が貧弱なので協力して欲しい(辰巳氏) Q1.「IPv6が使用できない」という結論に至ったのはなぜか A1.不安定であることのほか、アプリケーションが少ないことが理由。v4のアッ プリケーションをv6に置き換えるだけで満足できるのか Q2.番号に意味をつけるのは望ましくないように思う。VPNでMPLSを使用して はどうか? A2.コストがかかりすぎる。医療費が高くなり過ぎる Q3.最近では比較的低価格なソリューションも出てきている A3.使えるものであればすぐにでも使用したい O.IPv6のよいところは莫大なアドレス空間にある。地域ごとに分けることは、 管理のためには区切る必要があるだろうが、そのfeasibilityの実現に興 味がある O.こういった件を話し合うにはもう少人数の方がいいかも知れない。v6オペ レーション研究会、JANOGのBOF等が話し合いの場として考えられるがが別 途相談したい(荒野) Q4.なにを重要とするか、緊急時のネットワークを使用するかは決められない のではないか A4.QOSはどんな場合でもお金さえ出せばできる O.どこで緊急ビットを持つか。誰が決めるか。どう決めるか。ISPは多くの 客を扱うので難しいだろう O.インターネットを運用する立場で考えると、最も緊急性が高いのはDNSの トラフィックである Q5.まだv6ネットワークの規模が小さいがIGPの経路が爆発するのではないか A5.やってみないと分からないのではないか O.省際ネットなら実験的にやってもらえるかも知れないがと思うが、安定運 用をしているISPでは、そのようなポリシーが決められたら大きな問題が 生じるだろう Q6.マーケティング的に地方にニーズがあるのか A6.北海道に無医地区は127箇所、人数は北海道全体で50000人以下と少数。マー ケティング手法だけで考えると実現しなくなる危険もある Q7.地域情報が入っているIPアドレスでルーティングするということは、テー ブルではなくロジックでのルーティングが可能になるのか A7.マスクをかければ行くような気もするし、L2で2本のバックボーンを引け ばいいかも知れない [議論の結果] 提案されている内容はポリシーよりも運用に近いため、適切な議論の場を 別途設定する(JPNIC v6担当理事 荒野) [プレゼンテーション2] 新しいIPv6アドレス配布方式の必要性 (JPNIC IPアドレス検討委員/NTT情報流通プラットフォーム研究所 藤崎智宏) 藤崎氏より、資料に基づき発表が行われた ・IPアドレスをタグとして利用したいという要求もあるのでは ・家電側の要求を知りたい [質問・意見] O.医療機器の立場から、検査機器にはほとんどコンピュータがついているの で、リモートメンテナンスを行いたい。プライバシー、セキュリティー等 の問題があるが是非実現して欲しい O.楽器業界ではMIDI協議会という組織を作り、ベンダー間の互換性を保って いる例がある。これををケーススタディーにすることができるのではない か O.番号はIPv6アドレスを使用すべきなのか、他のアプリケーションレイヤー の番号でもいいのかという点について議論したい(荒野氏) O.アプリケーションで必要な情報はIP層でなくアプリケーション層でやるべ きと考える。IPを/128単位でちりばめてしまうことによってルーティング をコントロールしにくくしてしまうのではないか。payload0の情報は意味 がないのため、なにかしら情報が入るはずで、そうするとフォーマットが いるのではないか O.家電でしたいことは例えば冷蔵庫などでベンダーサイトでリモートでモニ ターするなど。実際にmobile IPでの実現可能性は高い気もするが scalabilityに疑問がある O.ルーティングのフィールドにルーティングでない情報を入れないほうがい いという意見には賛成するが、その一方で、64ビットの広大な空間を何か に使うこともできるかもしれないとも思う。 JPNICの立場では、こういったことをv6先進国である日本から提案してい くのであればJPNICがコーディネーションの役割を担うべきと思う。 タスクフォースなどを作成してもよいと考えている(JPNIC 前村) O.そもそも何に使いたいかをリストして、不要なものを消去する作業を行う べきである。家電のコミュニティーと一度ミーティングを行ってはどうか。 O.v6協議会のアプリケーションWGで投げ掛けてもよい。IPアドレスの使用方 法については漠然としているので、メガコンソーシアムの方などの意見を 聞いてみたい(IPv6推進協議会 伊藤氏) O.自身はISPが業務だが、別の人を連れてくることは可能。製造分野ではま だv4で考えている。現時点では、家電のv6について考えている人は研究者 のみである O.アドレスの調整にも時間がかかるので、時期的にも早めに始めたほうがよ い(荒野) Q1.v4のプライベートアドレスに相当するものがv6では今あれば教えていただ きたい。v4のプライベートは企業間でつないだ時にルーティングされない ことで安心して使えるが、v6のサイトローカルはそうなるか心配 A2.現在グローバルユニークサイトローカルアドレスをIETFで議論中 サイトの定義が漠然としているのに、サイトローカルアドレスをどこで使 えるのかわからないという意見がある(藤崎氏) O.グローバルと全く同じ使い方ができるプライベートなアドレスということ だったら、新しく提案できるだろう。 O.documentation purepose のアドレスの文書がでるのでそれを流用できる かもしれない(荒野) O.目的外の利用を含めると、また目的のためのアドレスの必要性に戻るので 望ましくないと思う。例えばextranet利用のためのプライベートアドレス という利用目的のためのアドレススコープを提言してもいいだろう O.extranetについて、利用するサイドのオペレーションイシューという意味 が含まれると思う。リソースマネージメントを放棄しないべき。 ノンルータブルだけどグローバルなアドレスは非常に求められている。 両方にオプションを用意してほしい 1.中で安心して使えること→v4を使えば問題ない 2.グローバルユニークであること Q3.そろそろv6で個人向けの接続サービスを始めたい。個人に対して/64、 /48のどちらのサイズを割り当てるか。また、/48で割り当てたいという サービスモデルを作った場合、個人情報の登録についてどのように考えるべきか A3.ISPがテクニカルなPOCを代行してもよい Q4.ISPが虚偽の情報を登録したらどのようにチェックを行うのか A4.チェックは行わない。性善説に基づいて登録されることを前提とする(v6 推進協議会 伊藤) [議論の結果] 家電等のIPv6ポリシーについてJPNICで検討を行うWGの発足を検討する (JPNIC) 10. 閉会の挨拶 JPNIC IPアドレス検討委員長の江面より、ミーティングで行われた議論お よび決定事項のまとめが行われた 以上