第13回IPアドレス管理指定事業者連絡会 東京会場議事録
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会議名:第13回IPアドレス管理指定事業者連絡会(東京会場)
日時 :2004年4月19日(火) 15:00-17:00
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場所 :東京グリーンパレス
出席者:71名
議題 :1.IPアドレス事業料金体系の見直しの件
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1.いただいた主なご意見
・ドメイン名事業同様、IP事業を分社化/外部組織へ委託するべきなのでは
ないか。
・料金体系の見直しにあわせ、経費の削減も行うべきではないか。
・最低コストの負担は事業者による頭割りではなく、受益者配分を考慮に入
れた方法にしてはどうか。
・JPNICの会費にもっと低い金額のランクを設けてほしい。
2.議事
[ご挨拶]
JPNIC IPアドレス担当理事、前村昌紀よりご挨拶を行った。
・本日は2月にご説明を行った料金体系から見直しを行った案についてご
説明させていただくことを目的としている。
・本日の説明に利用する資料は、事前にWebで公開をしているものから、
ご提案内容そのものに変更はないが、ご参照いただきやすい構成に変更
を行っていることを予めご了承いただきたい。本資料も近日中にWebで
公開する(2004年4月21日公開済)。
・本日の議題には含まれていないが、本日よりID/パスワードを利用した
申請および特殊用途PI申請の受付を開始したことをご連絡申し上げる。
[発表]
『IPアドレス事業料金体系見直しの件』(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
上記資料に基づき、説明を行った。
[質疑応答]
- JPNICがAPNICへ支払っている会費の内訳を教えてほしい。
→ 会費の年間US$40,000に加え、割り振りを受けたアドレスへの課金
(per address fee)としては年間約1,000万円弱支払っている。
(JPNIC IP事業部 佐藤晋)
→ per address feeは、APNICがLIRに対して行う割り振りとは性質が異
なる、NIR(もしくはNIR管理下のLIR)への割り振りに対して発生する
費用である。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- JPNICがAPNICへ支払っている1000万円の費用に対して、事業者は億単位の
支払いを行っていることになる。これは高すぎるのではないか。
→ APNIC会費以外にデータベース構築費、人件費等、その他IP事業とし
ての支出も発生している。従って、APNIC会費をもとに金額の判断を
行うことは必ずしも適切ではない。
(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- JPNIC会員数が減少しており、会員制度により成り立たない組織となって
きているように思う。JPNICの事業自体が破綻しているのではないか。
JPRSへのドメイン名業務の移管同様、IP事業もJPNIC以外の組織に任せて
しまってよいのではないか。
→ 明確な数字は今手元にないが会員数が減少していることは事実であ
り、広くあまねくメリットを提供するものに対してお金
を出していただくという公益事業を組み立てるにおける難しさは痛切
に感じているところではある。そして、現在、JPNICの事業が破綻し
ているわけではないが、今後問題意識をもっと取り組んでいかなけれ
ばいけないという危機感は持っている。
JPNICでは、例えばインターネットガバナンス等、日本のインターネッ
トの発展に必要ではあるが各事業者単位では対応が難しい活動を行っ
ている。その役割について、現在よりも訴求力のあるメッセー
ジを発していく必要性については認識しており、実行していきたい。
(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
→ IP事業の分社化についてだが、JPRSのケース同様に外部組織に委託し
た場合、現在は他の事業部とも共有している共通費も二重に発生する
ため、コスト的に望ましくない。従って、外部組織への委託について
は今後検討の余地はあるが、現時点では組織を分けることが望ましい
かたちにはなっていないと考えている。
(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- スライドP.21の各業務支出比率を実際の金額に直して算出すると、例え
ば指定事業者情報の管理に数千万円等、なぜそれだけのコストが発生す
るのか理解できないものがある。
このような業務はある程度定型化されているものなのではないか。
また、料金体系の見直しにあわせ、人の整理も含めて経費の削減を行っ
ていく必要があるのではないか。
→指定事業者情報の管理業務については、主にシステムとスタッフの人
件費にかかっている費用である。定型化しているとはいえ、人の処理
がかかるものであるため、DB登録が自動化できる処理とは異なり、金
額が大きくなっている。(JPNIC IP事業部 佐藤晋)
→人件費の削減については、正職員の人数は減少していないが、派遣ス
タッフの人数はシェープアップを行い、3年間で約半数となっている。
審議対応を行っている派遣スタッフも過去4名で対応していたが、現在
は2名で対応している。コスト削減については今後もより一層努力を続
けて参ります。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- 了解した。JPNICスタッフがどんな仕事を担当しているか等、指定事業者
に伝わるようにもっと広報活動を行ってほしい。
- 最低コストを事業者の頭数で割るのもひとつの考え方だが、事業者規模
が大きくなるにしたがって、割り振り、割り当て等の事務料も大きくな
るものであると考える。従って、コストを事業者数で割るよりも受益者
配分も考慮に入れた金額設定をしてはどうか。
→ご指摘ありがとうございます。コストの区分けについては様々な方法、
考え方があり、非常に線引きが難しいが、できる限り事業者の規模に
依存しないと思われるコストをもとに、頭割りをさせていただいた。
26万円という金額についてはある程度妥当であると考えている。コス
トの内訳について、今後もできるだけ透明性をもって提示して参りたい。
そして、いただいたご指摘は次回以降の料金体系の見直しの際に生か
して参りたい。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- 固定費部分を他事業者であれば、もっと低い金額で対応できるところも
あると思う。そういったことも考慮に入れたうえでコストの算出を行っ
ていただきたい。
→業務の質は担保したうえで必要なところはアウトソースすべきとの経
営問題についてのご指摘だと受け止めた。そのような選択肢も視野に
入れながら業務を進めていきたい。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- 2月案と比べると、特別維維持料もなくなり、4月案はだいぶリーズナブ
ルになっていると思う。ただ、資料では割り振り手数料を実装した場合
の収入予測が提示されていない。
→割り振り手数料による収入として見込んでいる金額はさほど大きくな
く、1000 万円である。P.24で表示されている料金で1000万円
以外は維持料による収入である。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- 割り振り手数料による収入はさほど大きくないということだが、支出が
26%占めているということは決して小さくないのではないか。
また、システム、労務費の支出を明確にするべきなのではないか。
→割り振り手数料は1IPアドレスに対しての課金のため、他の費用とは
性質の異なるものである。システム的なコストと人件費を明確にしな
いとコストは見えてこないとのご指摘もご最もであるがシステムは業
務の様々な部分にかかっているため特定の業務にどの程度の割合で発
生しているのか、区分が難しい。現在提示している内訳でご了承いた
だきたい。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- APNICと費用をあわせたい、ということは理解できるのだが、そもそもな
ぜかけ離れてしまったのか。歴史的経緯という言葉がJPNICの方はお好き
なようであるが、経緯のご説明をお願いしたい。
→「歴史的経緯」という言葉はPIアドレスの課金について触れた際に使用
したものであるが、歴史的経緯という言葉はできるだけ使わないよう
に心がけております。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
→現行の料金体系については2001年の料金体系に関する荻野理事の時代
のドキュメントをもとにした回答となる。それによると割り当て手数
料については、現時点では手数料を徴収し、今後検討を行う、と記述
されている。
おそらく、割当手数料がしめる割合がここまで大きくなるとは当時予
測できていなかったと思われる。また、それ以前の料金制度との整合
性も考慮に入れた料金設定という点も意識し、例えば/20の割り振りを
受けている事業者にたいし手は当時の環境で無理のない10万円という
金額を設定したと考えられる。
この度の料金体系は当時のものとは別の課題があり、2008年に改訂す
ることを視野に入れながらも長期的なにも対応可能である料金体系を
検討した。これにより、よりAPNICと整合性を持つ体系になったと考え
ている。
本年度に見直しを進めている理由としては、現在の状況に危機感を持っ
ており、一年延長するごとに、多額の金額をご負担いただいている事
業者のご負担額が大きくなってしまうからである。
また、このような改訂は議論に時間を費やせばそれだけよいものができ
あがるという性質のものではないと考えている。同時に、無理に性急に
改訂を行っているということでもなく、JPNICでも十分に検討の時間を
かけたうえで案を策定している。(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- JPNICから2ヶ月に一度20冊送られてくるニュースレターが不要である旨
を連絡したところ、会員であるということで継続して送られてきている。
ニュースレターの需要について統計をとり、不要との声が大きければ廃
止すればコスト削減にもつながるのではないか。
→ニュースレターについては2年に一度アンケートを実施しており、継続
との希望があったため、提供しているものである。発行部数は需要に
応じて、一時期年に1回に減らした時期もあり、会員の皆様とご意見を
尊重しながら時代とともに見直しを行っている。不要であれば今後大
幅な見直しの対象となるべきものであると考えている。
(JPNIC 事務局長 成田)
→個人的な見解ですが、JPNICとしては例えば、ICANNの動向等インター
ネットについて幅広いトピックについてお話したいという気持ちがあ
り、ぜひともお読みいただければと思います。
(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- スライドP.19でJPIRR、IPv6普及の支出の絞込みと記述されているが、コ
スト削減に伴う指定事業者への影響を教えてほしい。
→具体的な事業内容が削られたというよりも、IP事業部、他事業部それぞ
れの経費としてで2重に算出していた管理費、間接費等、共通費をすべ
てIP事業部持ちとして一本化するかたちにしため、結果として支出が絞
りこまれた。あくまで計算上の問題とお考えいただければと思う。
(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
- 現在IPv4の割り当て申請はJPNIC,IPv6の割り当て申請はAPNICへ行って
いるが、今後IPv6の割り当て数が増加すれば、窓口を一本化するべきな
のではという話が出ており、両方APNICへ申請を行いたいとの話もでてく
るかと思う。今後JPNIC からサービスを受けるメリットを教えてほしい。
→現在のJPNICのシステムはIPv6の割り当て報告に対応していないため、
APNICへ登録を行っていただいているが、今開発を進めているレジスト
リシステムで割当におけるサービスをJPNICでも提供する予定である。
(JPNIC IP事業部 佐藤晋)
→システム対応が遅れていることについてはお詫び申し上げたい。
(JPNIC IPアドレス担当理事 前村)
- できればJPNICの公益事業を支援して加入したいが、他の協会の会費と比
較すると最小の会費が高すぎる、もっと入会しやすい会費を設けてほし
い。
→ご指摘ありがとうございます。これは常に議題にあがっているテーマ
であり、議論の結果、現在のところはD会員50万円としている。同時に、
ご指摘ごもっともであり、今後とも会費ランクの幅を広げるべきなの
か念頭に入れながら継続して議論を行って参りたい。
(JPNIC IPアドレス担当理事 前村昌紀)
以上