2011年度実施に向けて取り組みを進めてきたIPアドレス等料金改定につきましては、
実施時期を見直すことにいたしました。
このページの内容は、説明会開催時点の情報となりますので、
ご注意くださいますようお願いいたします。
(2010年12月13日追記)
(ご参考) IPアドレス等料金体系改定の見送りについて
IPアドレス事業料金体系見直しに関する説明会(2010年6月4日) 質疑応答録
参加者:48名 ---------------------------------------------------------------------- [議題] 1. IPアドレス等料金体系改定の件 ---------------------------------------------------------------------- ■料金体系改定の目的について + 歴史的PIとAS番号の割り当てを受けている場合、来年度より2013年まで、 年にDB登録管理料2件分、すなわち 52,500円×2=105,000円 の支払いが 発生すると理解した。この料金体系改定は、指定事業者から出された不 公平感を是正することを目的としているのか。 →維持料全体で考えるとほぼ同額となり、指定事業者の料金を安くする ことが目的ではありません。ただし、割り振り手数料が廃止されるた め、追加割り振りを受ける頻度が高い指定事業者にとっては、その分 安くなることになります(*1)。(JPNIC) →指定事業者の中には、割り振り手数料がなくなることで安くなる人も いるが、ほぼ同額の人もいる。また一方で、高くなる指定事業者もい るという理解でよいか。 →その通りです。(JPNIC) (*1) 第26回IPアドレス管理指定事業者連絡会 発表資料より http://www.nic.ad.jp/ja/materials/ip/20100525/fee.pdf + 料金改定が実施されると、JPNICの収入は増えるのか。 →多少増えることになります。2007、2008年度の実績では、単年度の収 支としてはほぼバランスが取れていた状態ですが、損益の観点で考え ると、減価償却費分が赤字となっていました。IPアドレス事業単独で 見た場合にも収支が均衡するよう、今回の料金体系の見直しを考えて います。(JPNIC) + 歴史的PIホルダにも料金を課すことで指定事業者の負担が減る、または JPNICの収入が増えてその分を新しい事業に利用するのであれば理解できる が、なぜ料金改定をするのかわからない。また、歴史的PIホルダと指定事 業者の負担については、割合ではなく、金額を明示してほしい。 →説明が不十分だというご指摘は承知しました。今後説明を補足してい きたいと思います。(JPNIC) + 2011年度から2013年度までは、歴史的PIアドレスとAS番号のそれぞれにDB 登録管理料がかかるのか。再度確認させてほしい。 →その通りです。(JPNIC) + JPNICはIPv4アドレス在庫枯渇を控え、アドレスを返却させるために課金 を実施するのか。それともお金が欲しいから課金しようとしているのか。 →今回の歴史的PIへの課金は、返却を促すために行っているわけではあ りません。使用していないアドレスは返却を求めますが、利用してい るアドレスを無理に返却させるようなことは考えていません。アドレ スを管理するために各種費用がかかっているので、その費用を歴史的 PIホルダの皆様にも負担していただきたいと考えています。(JPNIC) + 指定事業者やJPNIC会員からの要請もあり、歴史的PIへの課金について対 応を開始したとのことだが、課金に反対した組織や、強く賛成した組織に ついて、具体的に教えてほしい。 →具体的な組織名を挙げることは難しいのですが、少なくない数の方か ら、歴史的PIへの課金について、ご要望やご支持をいただいています。 指定事業者(*2)や会員(*3)の一覧は、JPNIC WEBに公開されています ので、参考にしていただければと思います。(JPNIC) (*2) IPアドレス管理指定事業者リスト http://www.nic.ad.jp/ja/ip/member/cidr-block-list.txt (*3) JPNIC会員リスト http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/index.html ■歴史的PIホルダの負担分について + DB登録管理料の内訳を教えてほしい。 →今後の費用見込み総額の20%を、歴史的PI/AS番号の割り当て先組織数 で割って算出しました。(JPNIC) + APNICから1組織あたり52,500円を請求されているため、歴史的PIホルダに 対しても同額を請求するのではなく、歴史的PIの管理にかかる費用を組織 数で割った結果、DB登録管理料として52,500円が請求されるという理解で いいか。 →その通りです。(JPNIC) + 民間企業と学術機関で同じ金額となるのは納得がいかない。2014年度以降 はぜひ考慮してほしい。また来年度から発生するDB登録管理料だが、この 52,500円が「正規の料金を払う前の大幅なディスカウント」という説明で あれば理解できる。歴史的PIの管理にかかる費用を組織数で割ってDB登録 管理料を算出したのであれば、アドレス数や組織数の数が変わらない限り、 2014年度以降の負担もあまり変わらないはず。現在の説明では、2014年度 以降、課金額が大幅に上がるように見え、理解されないのではないか。 →これまでは主に指定事業者や会員へ向けた説明を考えてきたので、ご 指摘のような視点が欠けていました。ご指摘内容は理解しましたので、 今後説明を工夫したいと思います。(JPNIC) ■2014年度以降の料金体系について + 2014年度以降、契約料と維持料は毎年発生するのか。 →契約料は、新たに指定事業者になる場合に必要な費用です。既にPIア ドレスの割り当てを受けている場合には、維持料のみの請求となりま す。(JPNIC) + 2014年度以降、AS番号の維持料はどうなるのか。 →歴史的PIもアドレス数に応じた料金となった場合、AS番号に対する費 用もその料金に含まれると考える予定です。(JPNIC) + 料金の計算方式は、APNICの算出方法を参考にしているとのことだが、 2014年度にAPNICの料金が変われば、JPNICの料金も変わるのか。APNICの 料金が大幅に値上がりし、それに伴いJPNICの料金も大幅に上がることを 懸念している。請求額が100万円を超えると、組織内での調整がさらに難 しくなるため、早めに動向を教えてほしい。 →今後APNICの料金改定が行われなくても、2014年度以降の料金を検討 する際は、料金算出式について再度検討することになります。また、 APNICの料金が大幅に増えることは、(これまでのことを考慮すると) あまりないと考えます。(JPNIC) + アドレス数に応じた料金となった場合、/16を保持している組織の負担額 はどれくらいか。また、IPv6についても料金が発生するのか。 →現在提案している指定事業者にかかる維持料案で計算した場合、/16 の割り当てを受けている組織の負担は、約85万円となります(*4)。ま た、IPv6の割り振り/割り当ても受けている場合には、IPv4とIPv6で それぞれの料金を算出し、高いほうを採用することになります。なお、 IPv6の維持料の算出式について、配布資料には「保有アドレス総数」 とありますが、正確には/56単位に換算した値を代入して算出します。 (JPNIC) →算出式だけではなく、具体的な金額の提示があればわかりやすい。 →了解しました。なお、2014年度以降、来年度から指定事業者に適用さ れる算出式が、そのまま歴史的PIホルダの皆様に適用されるというこ とではありません。2014年度以降の料金体系を検討する際は、再度算 出式を見直すことになるので、1組織あたりの負担額はもう少し少な くなるかと思います。(JPNIC) (*4) 第26回IPアドレス管理指定事業者連絡会 参考資料より http://www.nic.ad.jp/ja/materials/ip/20100525/fee_list.pdf + アドレス数に応じた指定事業者の維持料の算出式だが、アドレス数が多い ほど、維持料が安くなるのではないか。そうなると、アドレス数が少ない 組織ほど、1アドレスあたりの単価が高く、損をするのではないか。学校 への交付金は年々減らされてきている状況で、この金額は負担できないか もしれない。そのような状況も考慮してほしい。 →歴史的PIホルダにも公平な負担をお願いしたい一方で、研究・教育用 に利用されているアドレスと商用に利用されているアドレスを同じよ うに扱うべきかという点については、考慮が必要と考えております。 2014年度以降、アドレス数に応じた料金を検討する際に、考慮したい と考えています。(JPNIC) →ぜひ配慮していただきたい。やはり、商用目的で利用されているアド レスとは異なると思う。 + 学術組織はアドレスを利用して利益を生み出しているわけではない。当初 はアドレスの用途を区別せずに課金を考えていたようだが、用途を考慮し 始めるようになったのはなぜか。 →今回はDB登録管理料として、必要最小限の費用をご負担いただきたい と考えています。一方で、非営利目的で利用しているアドレスに対し ては、営利目的で利用しているアドレスと同じ料金体系で課金すべき でないという意見も多く寄せられていますので、2014年度以降は考慮 したいと考えています。(JPNIC) →どの程度考慮される予定か。金額の目安を教えてほしい。 →現時点で、2014年度以降の具体的な金額をお伝えすることは難しいの ですが、皆さんからのご意見を踏まえ、指定事業者、歴史的PIホルダ の双方に納得していただく料金設定、および説明をしていきたいと考 えています。(JPNIC) + 今回の料金改定の通知の際に、2014年以降の料金も、参考程度で構わない ので一緒に通知していただけないか。学内で調整する必要があり、2014年 度以降の金額についても、早めに把握しておきたいため。また、課金につ いて、報道機関に対して情報提供を行うなど、インターネットの運用にも お金がかかることを誰にでもわかるようにすれば、学内での調整もしやす いと思う。 ■アドレスの移管と返却について + 国立情報学研究所が指定事業者としてまとめて歴史的PIホルダの料金を支 払うことは可能か。二次案の指定事業者の維持料の算出式では、保持する アドレス数が多いほど1アドレスあたりの金額が安くなるので、そのよう にすれば、各組織の負担額は減るのではないか。 →国立情報学研究所様へ割り振られたPAアドレスへリナンバリングする のであれば、そのような対応は可能です。ただし、現在利用している PIアドレスを国立情報学研究所様配下に移管し、そのままご利用いた だくことは現時点ではできません。しかしながら、そのような仕組み は、今後検討の余地はあると思います。(JPNIC) + 国立情報学研究所から割り当てられたアドレスは今回の課金の対象外とい うことだが、歴史的PIホルダが皆、国立情報学研究所配下となっても、 JPNICとしては問題はないか。 →特に問題はありません。ただし、現在の規則では、保持しているPIア ドレスを返却し、国立情報学研究所様から新たにPAアドレスの割り当 てを受ける必要がありますので、その点は考慮いただければと思いま す。(JPNIC) + アドレス数に応じて課金された場合、どのように支払い額を抑えるかを今 後考えることになると思う。学内で調整し、アドレスの部分返却やリナン バリングなどを考え、最終的な対応を決定するのに、2年では厳しいのが 実情だと思う。2014年度以降どのような料金体系で課金されるのか、アド レスの返却単位や課金されないための返却期限について、できるだけ早く 広く情報提供を行ってほしい。 →現時点では、割り当てを受けている単位(例:/16)での返却のみで、 部分返却は認められていません。現在、アドレスの移転制度の実装検 討に伴い、割り当てられたアドレスの一部を他の組織へ移管できるよう、 システム、規則面での調査をすすめています。実現時期について、明 言はできませんが、部分返却については、多くの要望がありますので、 実現する方向で準備をすすめています。(JPNIC) ■新料金体系の決定権について + この料金改定は、JPNIC会員の間で議論されたようだが、歴史的PIホルダ に対しては決定事項の報告のみで、議論の場がなかったと理解している。 そのような進め方は問題ではないか。歴史的PIホルダでも、費用を払えば 議決権や発言権が与えられることはないのか。また、今のスケジュールで は、議論や意見を言う時間が少なすぎるのではないのか。 →指定事業者の中にも、JPNIC総会における議決権や発言権を持たない 組織もあります。これまで指定事業者に対する料金体系の変更があっ た場合、JPNIC総会での承認前に、指定事業者連絡会で説明するなど の対応を行い、いただいたご意見もできる限り反映した上で、総会に 諮るようにしていました。歴史的PIホルダの皆様に対しても、今後同 様のプロセスで進める必要があると考えています。これまで歴史的PI ホルダの皆様への周知が十分ではなかったことは認識していますので、 今後規則が改定される10月までの間に、本件についてご理解いただけ るよう活動する予定です。その活動予定も含めて、2010年6月のJPNIC 総会に諮る予定です。(JPNIC) →費用がかかるのは仕方がないが、歴史的PIホルダが意思を表明できる 機会を設けてほしい。 →そのようなご意見があることは理解しました。(JPNIC) + 前の質問と重複するかもしれないが、いま一度確認させてほしい。来年度 以降料金を支払った場合には、歴史的PIホルダにも議決権や発言権が与え られるのか。 →JPNICが社団法人である以上、定款を改定する必要があり、すぐにそ のような対応をすることは難しいと思います。しかしながら、指定事 業者向けに定期的に開催している指定事業者連絡会のように、歴史的 PIホルダの皆様のご意見をうかがう場は今後設ける予定です。その開 催方法については、指定事業者に比べ対象となる組織が多いため、現 在検討中です。ご意見があれば、参考にさせていただきたいと思いま す。(JPNIC) ■その他 + DB登録管理料は最低限の負担として支払わなければならないと考えている が、請求書は発行されるのか。また、支払いに際し、契約行為が発生する のか。契約行為が発生する場合、自動延長形式か、それとも毎年契約更新 が必要か。 →毎年請求書を発行し、それにも基づきお支払いいただく形を考えてい ます。また、皆様が組織内で説明する際にご利用いただけるよう、費 用の発生について説明した書面を送付する予定です。契約については、 既にご提出いただいた「歴史的経緯をもつプロバイダ非依存アドレス 割り当てに関する確認書」の中に「「歴史的経緯をもつプロバイダ非 依存アドレス割り当て規約(*5)」を遵守して当該IPアドレスを管理す る」という記述があります。今回はこの規約を改定し、費用に関する 記述を追記することで、規約に基づいてDB登録管理料をご請求する予 定ですので、改めて契約を行うことは考えていません。(JPNIC) (*5) 歴史的経緯をもつプロバイダ非依存アドレス割り当て規約 http://www.nic.ad.jp/doc/h-pi-rule.html + 料金を払わなかった場合はどうなるのか。 →今回改定予定の「歴史的経緯をもつプロバイダ非依存アドレス割り当 て規約」に、料金を払わなかった場合の対応を明記する予定です。現 在指定事業者に対して取る措置と同様、JPNICにアドレスを返却いた だき、WHOISからも削除することを考えています。(JPNIC) + 特殊用途PIの割り当てを受けるための条件はあるか。 →マルチホーム用あるいはIX用に用途を限定して割り当てるアドレスの ことで、割り当てサイズは/24のみとなります。/24を利用する計画を お教えいただいてJPNICで審議を行い、アドレスが必要であることが 確認できれば、割り当てを行います。(JPNIC) →もし割り当て後に条件を満たさなくなったら、どうなるのか。また、 条件を満たしていないにも関わらず、料金は請求されるのか。 →そのアドレスを利用しているのであれば、無理に返却は求めません。 また、今回参加されている皆様が保持しているのは歴史的PIであり、 特殊用途PIとは別の区分のアドレスとなります。(JPNIC) + APNICから直接割り当てを受ける場合の料金と比較できるとわかりやすい と思う。 →APNICとの契約の種類にもよりますが、歴史的PIのDB登録料として年 にAU$160がかかります。詳細はまた別途お知らせします。(JPNIC) →現在割り当てられている歴史的PIを、APNICへ移管することは可能か。 →アドレスにもよりますが、逆引きの関係で移管できないアドレスが多 いです。(JPNIC) [補足]----------------------------------------------------------- 現時点でAPNICの歴史的PIへの課金状況は以下となっています。 金額:年間AU$160 ※APNIC会員として既に維持料(annual registration fee)を 支払っている場合は、上記の年間AU$160ではなく、歴史的PI も対象に含めて算出した維持料を支払う ※逆引きDNSの登録を行う場合は、別途1登録情報単位でAU$80 対象:APNICと契約締結済の歴史的PIの割り当て先 http://www.apnic.net/publications/media-library/documents/membership/non-member-fees
以上