ニュースレターNo.11/1998年3月発行
2.最新トピックス
2.4 各種規則の決定手順について
3月1日からドメイン名関係の規則類が一新されました。このような規則の変更は時々ありますが、今回の変更はJPNICとその前身であるJNICの歴史を通じても最大規模の変更といえると思います。ただし、JPドメイン名空間の構造そのものは今回は変わっていません。規則類の書き方を法律文の形式に直すことに今回の変更の主眼がありました。この機会に、登録規則などがJPNIC内でどのような手続きを経て決定されるかを説明したいと思います。
JPNICは社団法人ですので法律的には理事会が執行機関として決定権を持っていますが、理事会はJPドメイン名割り当て、IPアドレス割り当てに関する検討作業を運営委員会に委任しています。運営委員会ではJPドメイン名登録検討部会、IPアドレスAS番号割り当て検討部会などの部会を作って、テーマごとに審議をしています。したがって、JPドメイン名に関する規則類改正の審議は、初めにJPドメイン名登録検討部会によって行なわれます。
検討部会にはインターネットの技術専門家や法律家が参加していますが、ここでの議論は会員や一般からの意見を採り入れることに多くの努力を払いながら行なわれます。 goiken@nic.ad.jp, kujo@nic.ad.jp, query@nic.ad.jp, query@domain.nic.ad. jp, query@ip.nic.ad.jpなどのアドレスを通じて事務局に寄せられたご意見や苦情は検討部会での議論に反映されます。 また、ドメイン名用にはdomain-talk@nic.ad.jp、 IPアドレス用にはip-users@nic.ad.jpというメイルリストが用意されていて、 どなたでも自由に参加してご意見を述べていただくことができるようにしております。 domain-talkについては1996年7月の開設以来1997年12月までに2,159件、 ip-usersについては1996年1月の開設以来1997年12月までに1,681件のメイルが交換されました。 さらにこれらの電子的フォーラムの延長として、 実際に会合を持って意見交換する機会を、 ドメイン名に関しては1997年8月30日と1997年12月19日に、 IPアドレスに関しては1997年12月19日に持ちました。 このような努力を行ないながら各検討部会では規則類の案を作成、 公表して、さらに一般からの意見を募り案を改善します。 このようなプロセスを経て決定された検討部会案はその後運営委員会で審議され、最終決定されます。
以上のように、 JPNICにおける規則類の決定は一般からの意見聴取と公開を重視しつつ行なわれています。 さらに運営委員会の審議は原則公開としており、 一般の傍聴が可能です。 傍聴の手続きについては事務局secretariat@nic.ad.jpにお問い合わせ下さい。