ニュースレターNo.13/1999年4月発行
3. 最新トピックス
3.5 ネットワークサービスのORドメイン名からNEドメイン名への移行について
この文書内の目次
3.5.1 概要・今後の予定など
3.5.2 ドメイン移行の広報について
3.5.1 概要・今後の予定など
(JP ドメイン名登録検討部会)
今春は足かけ3年に渡るネットワークサービスのORドメイン名からNEドメイン名への移行作業が大詰めを迎えました。JPNICでは、WWWによる情報提供やインターネットメディアへの広報活動などを通じて、円滑な移行に向けた努力を積み重ねているところです。
当初「ネットワークサービス」についてはORドメイン名をご利用いただいていました。しかし、ネットワークサービスを提供するインターネットプロバイダ(ISP)の急増が予想されたことなどから、1996年11月にNEドメイン名を導入して対応しました。
この時、ORドメイン名を利用していたネットワークサービスにとっては「引き続きORドメイン名を利用する」か「NEドメイン名へ移行する」かという選択肢があってそれぞれの判断に委ねられていたわけですが、JPNICからはJPドメイン名全体の見通しを考えてなるべくNEドメイン名へ移行していただくようにお願いしました。
なお、なるべく多くのネットワークサービスがNEドメイン名へ移行していただけるように、移行を円滑に進めるための措置をいくつか採用しました。ORドメイン名を利用していたネットワークサービスの第3レベルドメイン名をNEドメイン名で予約したこと(既に予約解除済み)や移行するネットワークサービスについては1999年3月末までの2年あまりに渡って両ドメイン名を併用できる期間を設けたことなどがこれに該当します。
この結果、数百のネットワークサービスがORドメイン名からNEドメイン名へ移行していただけることになり、今日を迎えています。
1年後に併用期間修了を控えた1998年春には、このまま併用期間を終了しても問題が発生しないかどうかについて情報収集を行ないました。この時期にいくつかのネットワークサービスから、ドメイン名移行には予想されたよりも多くの時間と労力が必要であり、併用期間を延長してほしい等のご意見をいただきました。このため、JPNICでは、JPNICのWWWに「OR→NE移行について」というページを設けて情報を提供すること、メイル配信サービスや有名WWWサイトへの広告出稿により広報に努めること、併用期間の延長を含む柔軟な対応を行なうこと、といった対策を実施しました。「柔軟な対応」においては、「併用期間を無制限に延長することはしない」ことと「JPNICのお願いに応じていただいたネットワークサービスに過度の負担を強いることは避ける」という二点を原則としています。
1998年10月と1999年1月には「ORドメイン名からNEドメイン名への移行に関する調査依頼」を行ない、ここで得た情報を元に関連するドメイン名の一覧表を作成しているところですので、このニュースレターが出る頃にはWWWページ「OR→NE移行について」などでご覧いただけることと思います。また、移行が完了したネットワークサービスについて使わない方のドメイン名を抹消する際には、確認を行いながら作業を進めて行く予定にしておりますので、確認作業の一環としてご連絡を差し上げることがあるかと思います。ご協力賜れば幸いです。
なお、JPNICからのお知らせなど一連の資料や情報などは、すべて「OR→NE移行について」のページからご覧いただけます。
http://www.nic.ad.jp/jp/regist/dom/or-ne/index.html
ご利用いただければ幸いです。
この文書内の目次
3.5.1 概要・今後の予定など
3.5.2 ドメイン移行の広報について
3.5.2 ドメイン移行の広報について
(広報活動検討部会)
JPNICは、ネットワークサービス用ドメイン名をORからNEへ移行するにあたって、雑誌、新聞等への情報提供を行なうだけでなく、初の試みとして一般の広告媒体を利用した、積極的な広告宣伝活動を行なうこととしました。
特に、今回のドメイン移行が、インターネットを利用するエンドユーザの方に対して広範に影響があることを考慮にいれて、次のような目的に添った、媒体選択、日程選択を行ないました。
ドメイン移行広告宣伝活動の目的
- 正確な情報を伝える。
- 非常に多量の電子メールアカウントを扱う、メーリングリスト等の管理者の方に向けた告知を確実に行なう。
- インターネット利用者の方に向けた、より広範な告知活動を行なう。
この目的に添って、まず、正確な情報を広い層に伝えるために、本年に入り、いくつかの新聞、雑誌などに対して、ドメイン移行の経緯、日程などについてJPNIC側から情報提供を行なっています。
また、一般の広告媒体を利用した広報活動については、対象とする管理者の方、利用者の方に直接目の触れる媒体ということで、インターネット上の広告を利用することとしました。この中で今回JPNICは、管理者の方及び一般の利用者の方向けとして電子メール新聞の広告スペースを、主に一般の利用者の方向けとして、五大新聞のWEBバナースペースを利用することとしました。
この原稿執筆時点で、電子メール新聞の広告スペースへの掲載については、2月2日、4日、5日、9日、10日の計5回で終了しています。また、WEBバナースペースについては、3月25日から4月7日にかけて行なう予定となっております。今回のドメイン変更に絡む広告宣伝活動は、JPNICとして、一般の広告媒体を利用した初めての積極広告活動となりますので、実際にどのような効果があったのかについて、この期間終了後に評価を行ない、今後同様の活動を行なう際の基礎データとする予定です。