ニュースレターNo.16/2000年4月発行
6 運営委員会だより English Page
運営委員会では、事務局・検討部会の活動の報告、部会で行う予定の事業内容に関する審議や承認、そして問題となっている案件についての議論を行っています。
会議は毎月JPNIC事務局会議室で行われております。詳しい日程については以下のURLをご覧ください。
会議スケジュールのページ:
http://www.nic.ad.jp/jp/info/schedule/schedule.html
また、公開の議題については傍聴することができます。傍聴をご希望の方は、JPNIC事務局(secretariat@nic.ad.jp)までお問い合わせください。
今回は、第31回から第34回までの内容から、いくつかの議論・決定事項を抜粋してご紹介します。
ホスト数計測について
国際的な連携の中で日本のインターネットの状況を判断するために、一時中断していたホスト数計測調査をJPNICが主体となって行うことになりました。
ただし、今回実施する予定だった計測プログラムは
- 計測に時間がかかりすぎる
- 一時中断する前に行っていたゾーン転送型プログラムと、今回のゾーン転送に頼らない計測プログラムとでは結果として出力される内容に誤差が生じ、比較の意味がなくなってしまう
という問題が生じることが判明しました。
担当部会が調査、検討した結果、ISC (Internet Software Consortium)という機関が、半年ごとに従来のJPNICと同じ種類の統計データを公開しているということがわかりました。そのデータを購入し、加工して公開する方向で作業を進めることが運営委員会で承認されました。現在ISCからデータを購入・公開する際の権利関係を調査中です。
IPv6アドレス関連のサービス開始
JPNICがIPv6アドレスアロケーションサービスの窓口としてかかわっていく方針が決定したことについては、前回のニュースレターでもご報告したとおりです。それに伴い、担当部会によって申請受付方法、その他の詳細事項についていろいろな検討が行われ、運営委員会による承認を経て2000年1月29日に「IPv6 sub-TLAアドレス割り振り申請の受付」サービスを開始し、続く3月1日に「IPv6アドレスを持つネームサーバのJPNICデータベースとDNSへの登録サービス」を開始しました。
IPv6 sub-TLAアドレス割り振り申請窓口サービスの開始については今号でも特集として取りあげておりますので、詳しい内容についてはそちらをご覧ください(「3. 特集:IPv6」を参照)。
dotJP-TF設立について
急速なネットワークの普及に伴って、ドメイン名の申請件数も大幅に増加しています。JPNICが、「グランドデザイン」としてJPドメイン名の登録方針やドメイン名の構造などに関する数年先の方向性について最終的にまとめたのは1999年1月のことでしたが、事態はわずか一年のうちに大幅に変化しているという状況です。
最近では申請件数の増大だけではなく、紛争にまで及ぶようなドメイン名の商標問題や、iDNなど、ドメイン名の多様化が社会的な関心事になってきております。
JPドメイン名に関しても大幅な改革の必要に迫られ、一度白紙に戻した状態で検討していくdotJP-TF(ドットジェイピータスクフォース)が設立されました。運営委員会の承認を経て、ドメイン名検討部会と企画国際部会を中心メンバーとして、中長期的な立場で検討・活動を行っていくことになります。
今後の活動に関しては、JPNICのWEBやニュースレターで随時ご報告していきます。
iDN-TFについて
前号まで「iDNS-TF」としてお伝えしておりましたが、名称が「iDN-TF」に変更になりました。iDNSに関しては学会や非公式なミーティングなどで導入の是非、実現性について話し合いが重ねられています。JPNICとして、iDNに対する取り組み方針を明確に打ち出します。
システムの特徴から考えて、アジア圏が牽引していく形での検討が重ねられることが予想され、実際2月末に韓国で開催されたAPRICOTでもこの問題が取り上げられました。
まだ検討段階の分野ではありますが、JPNICとしては積極的に取り組んでいく方向で進めております。インターネットの基盤技術ですので、既存のシステムとの整合性などを十分に確認した上でサービスレベルに引き上げていかなければなりません。タスクフォースの今後の動向に注目が集まります。iDNに関しては、JPNICのWEBで新たにページを作りましたので下記URLもご参照ください。