ニュースレターNo20/2002年3月発行
4 活動報告
4-4 その他
4-4-1 JPNIC新体制について
JPNICは、より円滑な組織運営、意思決定を行うために、2001年度より新体制をスタートさせました。以下、新体制の概要についてご報告します。
2000年度の体制について
企画検討部会にて議論を重ねた結果、2000年度の体制について、「理事会、事務局担当理事会、運営委員会、部会等の権限や責任が曖昧」「意思決定構造が複雑で分かりにくい」といった問題点が挙げられました。一方で、「運営委員会の傍聴、議事録の公開などにより、対外的な透明性が確保されている」といった長所も挙げられました。
2001年度の新体制方針
以上の長所・短所を踏まえ、2001年度は以下のような方針で体制を再構築することに決まりました。
- 総会、理事会、理事会が設置する組織、事務局のそれぞれの権能と役割を明確にする。
- 方針策定のボトムアップ機構を作る。また、その策定のプロセスにはチェック&バランス機能(具体的には後述の評議委員会)を活用する。
- 組織運営に関する事項の決定に関しては、敏速で効率的な意思決定方式を取る。
- 外部の協力を今後も十分に得られる体制とする。
2001年度新体制の説明
上記方針に基づき以下の体制を導入しました。
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執行理事会制の導入
事務局担当理事会が担っていた「JPNICの組織運営(オペレーション)の機能」および運営委員会が担っていた「理事会決議の範囲内での方針・規則の承認機能」を統合した執行理事会を設置します。この執行理事会制の導入により、意思決定構造が統一され、円滑な業務遂行が可能となります。 -
部門担当理事制の導入
執行理事会と事務局部門の調整および部門を統括する部門担当理事を置きます。この部門担当理事制の導入により、経営責任者としての理事が業務に責任を持ち、執行理事会との調整を取れることから、事業を担う職員を更にリードできるものと考えています。 -
検討委員会・評議委員会制の導入
理事会は、あるテーマに関してJPNIC内外の意見や力が必要であると判断した場合に検討委員会を設置し、特定の課題について諮問します。理事会は各検討委員会の相互調整および全体調整の役割を担う機構として評議委員会を設置します。各検討委員会は検討結果 を評議委員会へ報告し、評議委員会はさらに総合的な検討を行ったうえでその結果 を理事会へ提案します。理事会は、その提案を尊重したうえで最終的な意思決定を行うものとします。この検討委員会・評議委員会制の導入により、方針策定のボトムアップ機構が実現されます。
2001年度の体制は以下のURLをご参照下さい。
http://www.nic.ad.jp/ja/profile/org.html
この新体制に基づき、6月1日より執行理事会が開始されました。事務局内の運営に関する事項や、政策に関わる事項などが、毎週続々と決定されています。また、7月25日には第1回評議委員会が開催され、ドメイン名検討委員会、DRP検討委員会、IP検討委員会、技術検討委員会の活動計画の報告などが行われました。