ニュースレターNo.21/2002年7月発行
特集2:2002年度のJPNICの体制について
2001年度の体制
JPNICでは、インターネットに係わる環境変化のスピードに対応していくために、2001年度に以下4点の基本的考え方に則って運営体制を大きく変更し、より円滑で機動的な社団運営を目指してきました。
- 総会、理事会、理事会が設置する組織、事務局のそれぞれの権能と役割を明確にする。
- 方針策定のボトムアップ機構を確立する。また、その策定のプロセスにはチェック&バランス機能(具体的には後述の評議委員会)を活用する。
- 組織運営に関する事項の決定は、敏速で効率的な意思決定を取る。
- 外部関係者の協力を今後も十分に得られる体制とする。
これらの考え方に基づき、2001年度には、次の体制変更を行いました。
執行理事会の設置
2001年度以前には事務局担当理事会が担っていた「JPNICの組織運営(オペレーション)の機能」および運営委員会が担っていた「理事会決議の範囲内での方針・規則の承認機能」を統合した執行理事会を設置しました。これにより、意思決定構造が統一され、円滑な業務遂行が可能となりました。
部門担当理事の設置
執行理事会と各事務局部門の調整および各部門を統括する部門担当理事を置きました。これにより、部門担当理事が、事務局業務の遂行に責任を持ち、執行理事会との調整を図り、事務局職員を更にリードしていくことが出来るようになりました。
検討委員会・評議委員会の設置
理事会は、ある課題・問題に関して広く意見や情報を求めることが必要であると判断した場合に検討委員会を設置し、JPNICの事業に関連するテーマについて検討を依頼しました。また、理事会は設置された各検討委員会の相互調整および全体調整の役割を担う機構として評議委員会を設置しました。評議委員会は、各検討委員会からの意見について、さらに総合的な観点からの検討を加えた上で、その結果を理事会へ提案する役割を担いました。この検討委員会・評議委員会制の導入により、方針策定のボトムアップ機構が実現されました。
2002年度の体制
基本的に2002年度は、2001年度からの体制を引き継ぎ運営を行っていきますが、今年は2年に一度の役員改選の年でもあったこともあり、再度、役員一人一人の役割・責任体制を明確にし、またJPNICが将来にわたってなすべきことを検討した結果、 「JPNIC内のみならず広く外部からの意見や能力が必要であると判断される」フィールドがいくつか存在するという結論となりました。これに対応するため、次項目の「分野担当理事」制度を設置することにいたしました。
分野担当理事の設置
理事会は、事業の遂行上特に必要と認める各事業分野について、分野担当理事を各1名設置します。そして分野担当理事は、担当する特定の分野の活動を充実させ、活発にする企画を立案し、執行理事会に提言します。但し分野担当理事は、執行理事会へ提言する企画案の予算措置等に関し、予め関係する部門担当理事と調整し、承認を得なければなりません。そして、分野担当理事は、必要であればさらに理事会の承認を得て、検討委員会を設置することができます。
現在では、ドメイン名担当、IP担当、インターネット基盤担当、DRP担当の理事から検討委員会を設置する提案がされ、理事会にて承認されています。
この「分野担当理事」制度の設置により、インターネットの急速な普及の中で期待されるJPNICの役割、活動範囲に対し、迅速かつ的確な貢献が可能になるものと考えています。JPNICはこれからも一層の努力を続けていきます。
名簿
執行理事 | |
---|---|
坪 俊宏 前村 昌紀 佐野 晋 松本 敏文 野村 純一 小西 和憲 |
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部門担当理事 | |
ドメイン名事業部門 | 坪 俊宏 |
IP事業部門 | 前村 昌紀 |
インターネット基盤事業部門 | 佐野 晋 |
総務部門 | 松本 敏文 |
分野担当理事 | |
ドメイン名担当 | 坪 俊宏 |
IP担当 | 前村 昌紀 |
インターネット基盤担当 | 佐野 晋 |
DRP担当 | 丸山 直昌 |
セキュリティ担当 | 山口 英 |
教育担当 | 坂田 信夫 |
IPv6担当 | 荻野 司 |
地域担当 | 竹村 純 |
国際担当 | 松本 敏文 |
検討委員会委員長 | |
ドメイン名検討委員会委員長 | 岡田 雅也 |
IPアドレス検討委員会委員長 | 江面 祥之 |
DRP検討委員会委員長 | 久保 次三 |
技術検討委員会委員長 | 白橋 明弘 |
評議委員長 | |
松本 敏文 |