ニュースレターNo.21/2002年7月発行
第53回IETF報告
第53回IETF Meetingが、米国ミネソタ州のミネアポリスにおいて2002年3月17日から22日の日程で開催されました。
第53回IETF Meetingが、米国ミネソタ州のミネアポリスにおいて2002年3月17から22日の日程で開催されました。IESG Plenary Meetingにおいて33カ国から1756名が参加したとの報告がありましたが、米国国内での開催にもかかわらず、前回ソルトレークシティに引き続き2000名を下回っており、昨年の同時多発テロやIT不況の影響がまだ残っているという印象です。
IETF Meetingでは、毎回IAB(Internet Architecture Board)およびIESG(Internet Engineering Steering Group)からの報告が行われるIETF Plenary Meetingが開催されています。第51回までは1回のPlenary Meetingだけでしたが、時間がかかるようになったため、前回の第52回では試験的にIAB PlenaryとIESG Plenaryの2回に分割され、今回も引き続き2回のPlenaryが行われました。
IAB Plenaryでは横浜で開催される第54回IETFの紹介、新しくIAB ChairとなったLeslie Daigle氏の紹介、RFCエディタ・IANA・IRTFからの報告などが行われました。また、IESG Plenaryでは今回IETFの参加状況や次回、次々回IETF (米国アトランタに決定したそうです)の開催案内や、IETFへの参加心得の説明、非ASCII文字を使った文字列の比較の難しさについての解説、3GPP(3rd Generation Partnership Project、次世代携帯電話技術の標準化策定プロジェクト)とIETFのコラボレーションについての報告などが行われました。
今回は、国際化ドメイン名(IDN)WGのMeetingはキャンセルされ開催されませんでした。理由は、Last Callが成立しWGの最終提案がIESGに提出され、IESG レビューの結果待ちの状況であること、および議論が必要な新たな作業項目がないということによります。IESGレビューがとおり、RFCが発行されれば、次回IETFではProposed StandardからDraft Standard化に向けた作業について議論されることになるでしょう。