ニュースレターNo.37/2007年11月発行
第32回通常総会報告
2007年6月15日(金)、第32回JPNIC通常総会がホテルメトロポリタンエドモント(東京都千代田区)にて開催されました。今回の総会では、1件の報告事項をご報告させていただいたほか、2006年度事業報告案と2006年度収支決算案の2議案について、会員の皆様にお諮りしました。以下、本総会の報告事項と議案について簡単にご報告します。
報告事項:インターネットレジストリにおけるIPv4アドレスの在庫枯渇に関して
荒野理事より、2010年には現実のものになると予測されている、未分配IPv4アドレスの在庫枯渇にかかわる現況について報告し、それに向けた考えうる解決方法、JPNICの取り組みについて説明を行いました。
JPNICは、日本のインターネットレジストリとして、この状況に適切に対応する管理ルールの制定に向けた検討と調整を行っていきたいと考えています。また、インターネットの円滑な運営を支える公益法人として、的確な情報提供を行い、関連組織と連携した上で対応策の検討を促進していきたいと考えています。
この総会でJPNICが行った姿勢表明文の全文については、下記URLよりご参照いただけます。
- □「IPv4アドレスの在庫枯渇状況とJPNICの取り組みについて」
- http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2007/20070619-01.html
第1号議案:2006年度事業報告案承認の件
2006年度は、2事業体制(IPアドレス事業、インターネット基盤整備事業)を継続し、インターネットのさまざまな環境、情勢の変化に対応して事業を推進してきました。全体の説明については成田事務局長より、IPアドレス事業については前村IP事業部長より、インターネット基盤整備事業については伊勢インターネット推進部次長より説明を行いました。主な事業は、以下の通りです。
【IPアドレス事業】
- 資源管理業務
- ─ IPアドレス、AS番号の割り振り、割り当て等
- 方針策定・実装業務
- ─ ポリシー策定プロセスへの参加とポリシーの実装作業等
- 国際調整業務
- ─ APNIC、その他RIRミーティングへの参加等
- 調査研究業務
- ─ 各専門家チームでの検討と業務改善のための調査等
- 情報提供業務
- ─ 指定事業者、コミュニティへの情報発信と意見募集等
【インターネット基盤整備事業】
- 情報センター業務
- ─ Webサイト、メールマガジン、会報誌等のメディアによる情報提供等
- 調査研究業務
- ─ インターネットレジストリにおける認証局、総会電子化、DNS運用等に関わる基盤技術の調査研究等
- 普及啓発業務
- ─ Internet Weekの開催、世界的なインターネット資源管理に関する普及啓発等
- インターネットセキュリティに関する業務
- ─ セキュリティセミナーの開催や国内外の会議での情報収集等
- インターネット基盤整備に関わる関係組織、機関等との連携業務
- ─ 外部団体が主催するセミナーに対する支援等
- JPドメイン名管理支援業務
- ─ JPドメイン名紛争処理、データエスクロー、その他JPドメイン名公共性の担保に関わる業務等
説明終了後、原案の通り承認可決されました。
第2号議案:2006年度収支決算案承認の件
第1号議案で説明した事業報告に基づく収支を示した各財務諸表について、成田事務局長より説明を行い、第2号議案についても原案の通り承認可決されました。
第32回通常総会の資料、議事録等はJPNIC Webサイトにて公開しています。
- □ 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター第32回総会(通常総会)
- http://www.nic.ad.jp/ja/materials/general-meeting/20070615/
総会に引き続き、講演会と懇親会が行われました。今回の講演会は、Geoff Huston氏(APNIC チーフサイエンティスト)より、「Who are you? Identity and Location in IP」と題した講演が逐次通訳付きで行われました。引き続き開催された懇親会では、各役員のご挨拶などが行われました。
なお、Geoff Huston氏の講演の内容については、次ページからのレポートをご覧ください。
2007年度事業計画と予算に修正が必要となる場合は、2007年12月に第33回臨時総会を開催する予定です。
(JPNIC IP事業部 奥谷泉)