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ニュースレターNo.48/2011年7月発行

JPNICオープンポリシーミーティングショーケース4開催報告

2011年1月19日(水)に、金沢の石川県立音楽堂にて「JPNICオープンポリシーミーティング(以下「JPOPM」)ショーケース4」を、ポリシーワーキンググループおよびJPNICの共催で開催しました。「JPOPMショーケース」は、「インターネット資源管理ポリシー策定プロセス」を広く、特にオペレーターの方に知っていただくために開催しています。今回も、前回のショーケース3※1と同様に、JANOGミーティングの前日に、同施設内の別室にて実施しました。参加者数は、約45名でした。

写真:解説に耳を傾ける参加者
最近のアドレスポリシー動向の解説に耳を傾ける参加者

今回は、オペレーターの皆様に興味を持っていただくという観点で、オペレーションに関連するアドレスポリシーの話を、ディスカッションセッションを含めご用意し、プログラム全体として、IPv4アドレス、AS番号といったインターネット資源に関する「ポリシー」と「運用」の関係を中心に構成しました。

プログラムは、次の通りです。

  1. 「日本のポリシープロセス紹介 ~オペレーションとアドレスポリシーの微妙な関係~」について
  2. 「最近のアドレスポリシーの動向」について
  3. ディスカッション: 「レジストリとルーティング屋の深イイ関係をつくるためには?」

「日本のポリシープロセス紹介 ~オペレーションとアドレスポリシーの微妙な関係~」では、運用に関わる過去のポリシー議論について、下記4件の例を挙げ、ご紹介しました。

  • APNICからLIRへの最後の/8の割り振りポリシー(prop-062)
  • 4バイトAS番号の割り当てポリシーの変更(prop-064)
  • 4バイトAS番号の表記がASDOT→ASPLAINへ変更(prop-065)
  • IPv6初回割り振りにおける経路集約要件の撤廃(prop-082)

次に、「最近のアドレスポリシーの動向」では、IPv4アドレス在庫枯渇の状況説明と、今後のアドレス枯渇期に向けて既に制定されているポリシー、制定されていないポリシーをご紹介しました。その中でARIN等、他地域のRIRで議論されている自地域外への移転について、APNICでは提案されていないことから、APNIC地域のLIRはAPNIC地域内でしかIPv4アドレスを移転できないことが紹介されました。APNIC地域でも今後活発になると思われるIPv4アドレス移転が、APNIC地域外ともできるように提案すべきではないかという意見がありました。

最後の「レジストリとルーティング屋の深イイ関係をつくるためには?」では、レジストリとルーティング屋は相互理解が必要で、具体的にはレジストリは運用を理解すること、ルーティング屋はポリシーミーティングに参加する等のお互いの努力が大切であるというご紹介の他、IRRやRPKIの現状についてもご紹介しました。この中で、IRRやRPKIを通じて運用管理やリソースの証明に関与することにより、レジストリの役割を拡大していく必要があるのではないか、という発表がありました。

なお、当日のプログラムと発表資料は、次のURLにて公開されています。

□ 当日のプログラムと発表資料
http://venus.gr.jp/opf-jp/events/showcase4/

(ポリシーワーキンググループ/KVH株式会社 赤井卓)


※1 JPNIC News & Views vol.720 2010.2.15
「JPNICオープンポリシーミーティングショーケース3開催報告」
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2010/vol720.html

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