ニュースレターNo.7/1996年11月発行
2. 最新トピックス
2.4 APNICの法人登記
APNICは96年4月30日に非営利の国際団体としてセーシェル共和国に登記を済ませました。
これまで、APNICはいわば任意団体でありましたから、各種の契約書にサインができないという不便を忍んでいました。アジア太平洋地域には多くの国があります。その中には、契約がなければ何事も始まらない国もありますので、今回の法人化はAPNICの業務の円滑な進行を促進するものと期待されています。
なおセーシェル共和国が選ばれた理由は、非営利法人の登記が簡単であること、各国から見て中立的な場所であること、によります。APNICはシンガポールの弁護士団に依頼をして、アジア太平洋地区の多くの国における法人登記についてサーベイしました。その結論として推奨されたのがセーシェル共和国であったわけです。
法人として体制を整える一環として、APNICにExecutive Council (理事会,5名)が設置されました。これで組織としての意思決定が出来るようになったわけです。初代の5名は、これまでAPNICに財政的な支援をした国から選ばれました。この5名の任期を抽選によって、6ヵ月と18ヵ月に分けました。6ヵ月はインドネシア、スリランカの代表。18ヵ月はオーストラリア、マレーシア、日本です。任期満了後は選挙によってExecutive Councilのメンバが選ばれるようになります。
Exec. Councilの初代役員は、Chair(委員長)がGeoff Huston氏(オーストラリア)、treasurer(財政担当)が村井純氏(日本)、Secretariat(事務局長)がTzeMeng Tan氏(マレーシア)と決まりました。
これまでJPNICは、APNICの活動をいろいろな面で支援してきました。これはAPNICから大いに感謝されているところです。今回のAPNICの組織整備に伴って、JPNICの村井センター長がtreasurerに選ばれたことで、両者の関係はますます緊密になるものと思われます。
なおAPNICの規約などの情報は http://www.apnic.netに掲げてあります。