ニュースレターNo.7/1996年11月発行
3. 最新技術情報
3.4 ドメインネームサーバの設定手続きについて
JPNIC DNS 作業グループ
(1996年 5月 24日)
ドメインネームサーバは、インターネットでホスト名からIPアドレスを検索したり、メイルの配送経路を決定する上で重要な役割を果たしています。ドメイン内のネームサーバの設定が終れば、上位ドメインへの登録が必要です。
このドキュメントの有効期限は、1996年9月30日までとします。ただし、それまでの間に、内容に変更のないことを保証するものではありません。このドキュメントの最新版は、info@dns.nic.ad.jp宛にメイルを出すことで折り返し送られてきます(内容は空で結構です)。
1. ネームサーバの登録手続き
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ドメイン名をJP直下のドメイン(AC.JP, AD.JP, CO.JP, GO.JP, OR.JP, 地域型ドメイン)のネームサーバへ登録する申請、およびIPネットワークアドレスを逆引きネームサーバ(???.???.IN-ADDR.ARPA)へ登録する申請は、JPNIC登録フォーム (それぞれ、ドメイン情報、ネットワーク情報、およびそこから参照されるホストのホスト情報)を作成し、apply@db.nic.ad.jpに送ることで行ないます。
JPNIC登録フォームの作成方法については、「JPNIC登録フォームの記入方法」を参照下さい。「JPNIC登録フォームの記入方法」の最新版は、info@db.nic.ad.jp宛にメイルを出すことで折り返し送られてきます (内容は空で結構です)。 - JPNICが管理するネームサーバへは、いずれかのJPNIC会員ネットワークサービスプロバイダが接続を承認しているドメイン名およびIPネットワークのみを登録します。ネームサーバに登録されているドメイン名およびIPネットワークがこの条件を満たさなくなった場合には、ネームサーバから削除します。
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ネームサーバへの実際の登録は、JPNICが管理するネームサーバについては、apply@db.nic.ad.jpからJPNICデータベース登録完了の通知が発行された翌日の早朝に行われます。
下のリスト以外のIPネットワークアドレスのネームサーバの設定については、必要な情報がJPNICからInterNICないしはAPNICに送られるため、設定までにはもう少し長い時間がかかります。
※ JPNIC がネームサーバの管理をしている IPアドレス
133.0 ~ 133.255
192.50.0 ~ 192.50.255
192.218.0 ~ 192.218.255
192.244.0 ~ 192.244.255
202.11.0 ~ 202.11.255
202.13.0 ~ 202.13.255
202.15.0 ~ 202.19.255
202.23.0 ~ 202.26.255
202.32.0 ~ 202.35.255
202.48.0 ~ 202.48.255
202.208.0 ~ 202.255.255
203.136.0 ~ 203.141.255
203.178.0 ~ 203.183.255
- ネームサーバの設定完了通知は、データベース登録完了通知の他には発行されません。ネームサーバに申請内容が実際に設定されたかどうかは、nslookupコマンドを使って、ns1.nic.ad.jp [202.12.30.33]を検索することによって確認して下さい。
- ネームサーバは、原則として最低2つ必要です(primary serverと最低1つのsecondary server)。InterNICは、ネームサーバが1つのみの場合は、登録申請を却下します。InterNICへ登録が必要なIPネットワークアドレスに対しては、必ず、ネームサーバを2つ以上登録して下さい(JPNICでは、現在、このチェックを行っておりませんのでご了承下さい)。
- ネームサーバの登録手続きや登録申請の処理状況に関する質問は、query@dns.nic.ad.jp宛にお送り下さい。
2. ネームサーバ設定にあたっての注意
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ルートサーバの設定ファイル(named.rootまたはnamed.caまたはroot.cache)は、以下のいずれかから入手可能です。
ftp://ftp.nic.ad.jp/pub/internet/rs.internic.net/domain/named.root
ftp://rs.internic.net/domain/named.root - 各ドメインに対して、secondary serverがあることが原則です。もし、自ドメイン内にsecondary serverにすべき適当なマシンがない場合は、接続しているネットワークサービスプロバイダのマシンで引き受けることができる場合があります。接続しているネットワークサービスプロバイダの技術担当者にご相談下さい。
- JPNIC は、原則的に、依頼された内容そのものに不備がない限り、依頼内容をそのまま設定します。設定依頼したネームサーバ内のデータの不備によってメイルが失われた場合は、設定依頼した組織の責任です。ネームサーバの設定内容に自信がない場合は、接続しているネットワークサービスプロバイダの技術担当者にご相談下さい。
- メイル配送上の下流ドメインを持つ場合は、そのドメインのためのネームサーバも設定する必要があります。設定内容はメイルゲートウェイを指すMXレコードと、SOAレコード、NSレコードのみになります。
- 海外にreachableでないネームサーバについては、インターネット標準のroot serverを参照することができないため、以下のいずれかの設定が必要となります。
- 必要なドメインのunauthorized secondary serverになるよう設定する。具体的には、少なくとも、JP以下のドメインの情報を参照するためにJPの、逆引き情報を参照するためにIN-ADDR.ARPAのunauthorized secondaryになるよう設定することが必要となる。
- 必要なドメインの情報を検索できるマシンをforwardersに設定する。ただし、一般には、forwardersに他組織のマシンを設定することは勧められません(相手組織が許可している場合は除く)。
- 逆引きネームサーバの、ホストフィールドがall 0に相当するエントリーに、PTRレコードでネットワークの名称、Aレコードでサブネットマスクを入れると便利です。なるべく、入れるようにしてください。
前の版 (1996年1月26日) からの変更点
- JPNIC がネームサーバの管理をしている IPアドレスのリストを更新。
- 注意の中の項目の順序の入れ換え。
- 細かな表現の修正。