ニュースレターNo.70/2018年11月発行
インターネットことはじめ
第5回 知りたい情報を見つけ出す その2 "検索エンジンの時代"
検索エンジンの始まり
2018年現在、「ググる」と言われれば、 検索エンジンGoogleを使って何かを調べること、と理解されるほど、 インターネット上の検索エンジンが当たり前の存在になっています。 広義で言えば、「検索エンジン」は何かを検索する際の中核となるプログラムを指します。 しかし現在ではその成功から、 インターネット上の情報を検索する機能やサービスの意味で使われています。
その歴史は意外と古く、 日本では1994年に学生個人による「千里眼(当初は「Searcher in Waseda」)」、 アメリカでは1995年には「AltaVista」という検索エンジンが登場しています。 時期的には69号で解説した※1Webディレクトリ型のYahoo! とほぼ同じです。 しかしGoogleが登場するまでは、知る人ぞ知るといった存在でした。
さて、千里眼やAltaVistaは現在主流の検索エンジン同様、 クローラー/ボット/ スパイダーと呼ばれるプログラムでWWWを自動的に巡回し、 見つけたWebページを読み込んでインデックスするようになっていました。 こうした検索エンジンは、 Webディレクトリでは見つけられないページを探すのに重宝しました。
その後、1990年代後半には「Infoseek」や「goo」など、 AltaVistaと同様のサービスが現れ、群雄割拠の時代になりました。 また、その頃には通常のPCもそこそこのパワーを持つようになり、 オープンソースの全文検索システムである「Namazu」などに代表される、 ユーザー側で利用可能な検索エンジンも公開されるようになりました。 企業内部の情報など公開できないものに対しては、 Googleなどの一般公開された情報を対象とする検索エンジンは使えないため、 現在でもローカルで利用できる検索エンジンには一定の需要があります。
https://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No69/0320.html
Googleの登場
前述のように1990年代後半にはさまざまな検索エンジンが登場し、 覇を競いながらトップページのポータル化が進み、検索機能だけではなく、 さまざまな情報をトップページに掲載するようになりました。 その流れに反するようにして登場したのがGoogleです。
Googleがサービスを開始したのは1997年で、 2000年に日本語も検索できるようになりました。 Webディレクトリサービスなどに比べると、 極論すると検索ボックスしかない、というシンプルすぎるデザインが特徴です。 また、その検索結果も群を抜いて適切でした。
Google以前の検索エンジンは、大量のデータから目的の文字列を高速に探し出せます。 しかし、その結果は必ずしもユーザーの望んだ内容とは限りませんでした。 というのも、検索結果は当然複数になるのですが、 それをどのような順番で表示するのか、 いわゆる重み付けがうまくいっていなかったからです。 極端な話、一番最後にほんの少し言及しただけのページが検索結果の最初に表示されるといったイメージです。 そのため、大量に出力される検索結果を、いちいち精査する必要があったのです。
それに対してGoogleは、 「そうそう、これが知りたかった」というWebページを上位に表示してくれました。 後に「ページランク」として有名になった、 「他の有用なWebページからの参照数が多いWebページのランク付けを高くし、 検索結果の上位に表示する」という技術のおかげです。 もちろん、検索結果の重み付けはこれだけで決められるほど単純ではなく、 現在もさまざまな改良が試みられています。
そしてGoogleはシンプルなインタフェースと確かな検索結果を武器に徐々に存在感を高め、 いつの間にか検索サービスを代表する存在となりました。 今ではAndroidスマートフォンで、多くの人がそれと意識せずに使っています。
注:スクリーンショットは、 いずれもInternet Archive (https://archive.org/)に保存されていたものです。