ニュースレターNo.73/2019年11月発行
INTERNET ♥ YOU No.8
インターネットマルチフィード株式会社 堤友理
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社に入社され、 配属先であるインターネットマルチフィード株式会社でネットワークエンジニアとして活躍されている堤友理(つつみゆり)さんにお話を伺いました。 福岡のご実家にいた頃から猫を飼っていて、それが癒やしとのことです。 そんな堤さんに、インターネット業界をめざしたきっかけや、 若手エンジニアならではの考えを語っていただきました。
堤さんがインターネットに興味を持ったきっかけ
中学生の頃に持っていた携帯電話で、友達と頻繁にメールしたり、 ゲームやSNSをしたりというのが最初です。 高校生の時には、パソコンを買ってネットゲームをよくやっていました。
大学での専攻や卒業後の進路について
地元福岡の大学に進学し、情報科学を専攻しました。 論理回路のようなハード系の科目が好きだったのですが、 先生に進路相談をする中で、 在籍していた大学でAPRICOT-APAN 2015のネットワークチームによるホットステージがあることを知り、 参加してみたところ、ネットワークを作るのが楽しいと感じました。 普段スマートフォンを使っていても、 ネットワークが物理的につながっていることは意識しませんが、 自分が実際に機器の設定を行って会場ネットワークを作ったことで、 インターネットの通信がどうやってできているのかを体験し、印象的でした。 この影響があり、 大学側の取りまとめをやっていた先生のネットワーク系を専門とする研究室に入りました。 研究室では、コンテンツサーバーをクラウドを跨がってオートスケールさせるといった、 今の仕事より上位レイヤを扱っていました。 就職の際は、APRICOT-APAN 2015での体験や、 競合他社であっても協力し合うオープンな文化に魅力を感じ、 インターネット業界に入ろうと決めました。 ISPに絞って面接を受け、 2017年にエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社に入社しました。 APRICOT-APAN 2015のネットワークチームの経験で、 人生が変わったのでしょうね。 入社後、初期配属先としてインターネットマルチフィード株式会社に着任し、 APRICOT-APAN 2015日本実行委員会でお会いした方や、 ネットワークチームに社会人として参加されていた方と再会して、 巡り合わせだなと思います。
現在の業務について
配属されてからは、 IX(Internet Exchange)サービスであるJPNAPネットワークの設計・構築~運用・保守、 お客様の開通作業等に携わっています。 IXはレイヤ2のネットワークですが、私は回線の調達やケーブリング、 伝送機器を扱うレイヤ1の領域も担当していて、物理的な作業も多いです。 これも性に合っていて、ケーブルを整線している時が一番落ち着きます。 JPNAPはチームメンバが15名程度なこともあり、 社員一人一人が担当していることが幅広く、 サービスを支える一連の流れを意識して業務に取り組めたり、 私のような新人が見つけてきたものでも良いものであれば柔軟に受け入れたりしてくれる環境なので、 やりがいがあって成長できる場所だと感じています。 最新の技術動向については、ベンダーや商社の方から説明を受けたり、 コミュニティ活動で話を聞いたりしています。 また、社内に情報感度が高い方がいるので、教えてもらうこともあります。 今後は、せっかくインターネット業界に入ったので、 レイヤ3を扱うことができて、 さらにソフトウェアも書けるネットワークエンジニアになりたいです。
インターネット業界の若手育成やコミュニティ活動について
自分がインターネットを支える側の仕事があることを知るきっかけを与えてもらった経験から、 JANOG(日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ)の若者支援プログラムのお手伝いをしています。 JANOGに行くと、年上の方が多く、若手の人材が少ないと感じることがあります。 私の同期入社は200人ほどおり、その半数がエンジニアですが、 ネットワークの経験がある人はごく少数でした。 普通に生活していると、 インターネットを支えている人がいることを意識することはありません。 それが、若手が少ない原因なのではないかと思っています。 若者を支援する活動を通じて、 この仕事を知ってもらうきっかけを作っていきたいです。 他には、自分の出身である福岡と縁があるQUNOG(九州沖縄地域ネットワークオペレーターズグループ)によく参加しています。 弊社では、お客様の担当を出身地にあわせることが多く、 学生の頃からの知り合いに再会することもあり、 “インターネット”業界なのに意外と世間は狭いと感じます。 最近は少しずつ発表もさせてもらっています。
最後にインターネットに対する愛情のこもったメッセージをお願いします!
インターネット上では世界中がつながっていて、 手元にあるスマートフォンから簡単にアクセスして、 自分もそこに参加することができます。 その性質に、いろいろな人が救われていると思います。 私も目の前の世界がすべてのように感じられる時期がありましたが、 全然そんなことはなくて、 世界はとても広いということをインターネットが教えてくれました。 インターネットに救われたからこそ、 救ってくれたインターネットをこれからも支えていきたいです。