社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター 2002年度事業報告 ■はじめに 2002年度のJPNICは、2002年4月1日のJPドメイン名登録管理業務の(株)日本 レジストリサービス(JPRS)への移管から始まった。それに伴い、JPドメイン名 の登録料・維持料収入もJPNICからJPRSに移行した。これにより、JPNICの収入 構成は、JPドメイン名の登録料・維持料の一部をもって賄われる収入とJPRSか らの受託業務収入、IPアドレスの割当手数料・維持料収入、会費及びその他の 収入へと変化し、それぞれ、ドメイン名事業、IPアドレス事業、インターネッ ト基盤事業の支出に対応する形で事業運営を行なってきた。 こうした三事業体制の推進により、業務の効率化を進めるとともに、機動性 ある活動の展開を図ってきたが、その振り返りとして、2002年度の事業内容に ついて、その概要と詳細を事業ごとに以下の通り報告する。 ■ドメイン名事業 2002年4月1日をもって、JPドメイン名登録管理業務はJPRSへ完全に移管され た。登録管理業務は存在しなくなったものの、JPNICは引き続き日本のインター ネットコミュニティの利便性を高めることを目指し下記の業務を行なってきた。 特に、情報センター機能の役割を中心におきつつ、ドメイン名事業の新しい枠 組みを構築してきた一年であったと言える。 また、JPドメイン名登録管理業務移管契約に基づき、新たにJPNICが担うこ とになったデータエスクロー業務と公共性の担保に関する業務については、事 前に想定した以上の関係者間調整を要したものの、当初の目的に適う業務手順・ ルールの明確化ができた。 ------------------------------------------------------------------------ [目次] 1. JPドメイン名紛争処理方針の策定と関連業務 2. ドメイン名に関する情報センター業務 3. ICANNを中心とする世界的なドメイン名管理のルール作りへの参加・協力 4. ドメイン名およびDNSに関する調査研究 5. JPドメイン名レジストリのデータエスクロー業務 6. JPドメイン名の公共性の担保に関する業務 ------------------------------------------------------------------------ 1. JPドメイン名紛争処理方針の策定と関連業務 1.1 JPドメイン名紛争処理方針(JP-DRP)の改善にむけての検討 ・DRP検討委員会を月例で開催 - 改善が必要と思われる7項目のうち、「裁判所での確定判決後のド メイン名の扱いについて」「移転裁定後、移転手続きが速やかに 行われないドメイン名の扱いについて」の2項目を中心に検討を行った。 - 検討内容は、JPNICの方針として「JP-DRP改善の可能性についての 検討報告書」としてまとめ、2003年1月24日、ウェブで公開した。 ・方針・規則の改訂 - DRP検討委員会での検討と平行してJPRSにおいてもJP-DRPに関連す る手続きを改善するための登録規則の改訂につき検討が行われ、 2003年1月31日に公開された改訂登録規則に検討結果が反映された。 - JPRSの登録規則改訂にあたっては、JPNIC、JPRSおよび日本知的財 産仲裁センターとの間で三者間協議を行い今後のJP-DRP運用にあたっ ての相互理解を図った。 1.2 ドメイン名紛争に関する調査研究 ・WIPO(世界知的所有権機関)への訪問調査 - 2003年3月、ドメイン名紛争に関する調査研究のため、ICANN認定紛 争処理機関のひとつであるWIPO仲裁調停センター(ジュネーブ)を 訪問。国際化ドメイン名の紛争処理、ccTLDの紛争処理受け入れ、 パネリストの養成・教育など、同センターにおける紛争処理体制に ついて調査を行った。 ・日本知的財産仲裁センターのドメイン名紛争研究会参加 - 日本知的財産仲裁センター主催による月例のドメイン名紛争研究会 へ参加し、ICANN UDRP(統一ドメイン名紛争処理方針)を中心とし たドメイン名紛争の動向や裁定事例の分析を行なう。広く関係者から 情報収集を行なうとともに、適宜当方からもJP-DRPに関する情報の提 供を行った。 2. ドメイン名に関する情報センター業務 2.1 JPNICウェブによる情報提供 ・ドメイン名に関するセクションの刷新 - gTLD関連情報を含めドメイン名に関する基本情報を網羅的に掲載し、 情報センター機能の基盤づくりを行った。 - 「ドメイン名トピックス」掲載ページを開設し、世界のドメイン名 に関する最新情報をタイムリーに発信した。(併せてJPNICメール マガジン・トピックス号への記事掲載も行った。) 2.2 オフラインミーティングによる情報提供・情報交換 ・Internet Week 2002 「ドメイン名に関する最新動向」の開催 - 午前・午後通しのプログラムとして以下の内容にて開催。gTLDの動 向に関するセッションでは、海外から各gTLDレジストリの担当者を 招き、日本のユーザに対しダイレクトな情報提供の場を設けると いう初の試みを行った。 開催日時:2002年12月16日(月) 9:30-17:00 場 所:パシフィコ横浜 参加人数:139名 内 容:1. ccTLDの動向 2. 国際化ドメイン名について 3. WHOISによる情報提供 4. ICANN改革の動向 5. gTLDの動向 6. ドメイン名紛争の動向 2.3 ドメイン名に関する国内外からの問い合わせ対応 ・国内からの問い合わせ対応 - ICANNによるレジストラ認定について、など ・国外からの問い合わせ対応 - JPドメイン名の登録料、登録数等について(タイ) - JPドメイン名の登録料、登録規則について(韓国) - JP-DRPについて(スウェーデン、韓国)、など 3. ICANNを中心とする世界的なドメイン名管理のルール作りへの参加・協力 3.1 方針・ポジションの策定 ・ICANN組織改革についてのJPNICのポジション策定 - 2002年2月にICANNにおいて組織改革に向けての取り組みが開始さ れ、インターネットコミュニティに対し改革に関する意見募集が 行われた。これに対してJPNICは同年4月にJPRSと共同で「ICANN改 革に関する意見書」をとりまとめ、ICANNに提出した。 ・IDN-adminガイドラインについてのJPNICのポジション策定 - 国際化ドメイン名(IDN)の登録にあたってのガイドラインとして 提案されている「IDN-admin」について、ドメイン名検討委員会、 DRP検討委員会、評議委員会を中心に検討を行い、JPNICとしての ポジションの策定を行った。 3.2 ICANN会議等への出席 ・ICANN会議/ICANN報告会 - ICANNが開催する諸会議に出席し、ICANNの動向の継続的なウォッ チングを行なうとともに、JPNICウェブ上にて会議記録をタイムリー に掲載した。 - ICANN会議後に国内で開催するICANN報告会において、会議内容の 詳細な報告を行い、国内関係者間における情報共有を図った。 出席会議一覧: 2002年 6月24~28日 ICANNブカレスト会議(ルーマニア) 2002年10月27~31日 ICANN上海会議(中国) 2002年12月14~15日 ICANNアムステルダム会議(オランダ) 4. ドメイン名およびDNSに関する調査研究 4.1 方針・ポジション策定のための調査研究 ・オルタネート・ルート問題の現状調査 - 前年度本調査のために結成した専門家チームとドメイン名検討委 員会を中心にオルタネート・ルート問題の現状・動向についての把 握に努めた。 - 本件に対するJPNICの対応は、この問題が沈静化傾向にあることか ら、当面静観するとの判断。 4.2 受託調査研究 ・外部機関からの委託による調査研究 - gTLD、他ccTLDの動向調査 - 情報公開とプライバシー問題の調査研究、など 5. JPドメイン名レジストリのデータエスクロー業務 5.1 エスクロー管理体制の確立 ・初期の体制作り - JPRSとの間で締結されたJPドメイン名登録管理業務移管に関する 覚書(2001年11月9日)およびJPドメイン名登録管理業務移管契約 (2002年1月31日)に基づき、2002年3月29日にJPRSと「データエス クロー契約」を締結。 - (1) レジストリオペレーター(JPRS)、(2) エスクローエージェント (エスクローシステム運用者)、(3) エスクロー監査者の三者によ る体制作りを目指す。スタートにあたっては、(2)と(3)をともに JPNICが担うものとし、運用管理技術の標準化を目指した。 5.2 エスクローの運用 ・日常的な運用業務 - レジストリオペレーターからエスクローシステムへの日次のデー タ転送(レジストリオペレーターの役割)。 - エスクローシステムの管理運用(エスクローエージェントの役割)。 - レジストリからの転送前データとエスクローへの転送後データの チェックデータの比較をもとに、レジストリデータがレジストリ オペレータからエスクローエージェントに正しく転送されたどう かを確認(エスクロー監査者の役割)。 6. JPドメイン名の公共性の担保に関する業務 6.1 移管契約に基づく公共性担保業務 ・JPドメイン名諮問委員会の答申とJPRSの対応についての報告 - JPRSに設置されているJPドメイン名諮問委員会の答申、および、 それに対するJPRSの対応についての報告を受け、その内容確認を するとともに、政府当局に対して報告を行った。 - JPドメイン名諮問委員会は4回開催され、その主な検討項目は次の通り。 a) 属性型ドメイン名『LG.JP』の新設 b) 情報公開と個人情報保護 c) 登録規則、契約体系の見直し d) JPドメイン名の枠組み e) JPドメイン名登録管理の構造 第1回JPドメイン名諮問委員会 2002年3月26日(火) 赤坂東急ホテル 主な議題 :(1)諮問委員会規則の承認 (2)委員長の選任 (3)諮問事項と答申スケジュールについて 第2回JPドメイン名諮問委員会 2002年7月8日(月) 如水会館 主な議題 :(1)属性型ドメイン名「LG.JP」の新設の是非と方 針について (2)第2期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法 について 第3回JPドメイン名諮問委員会 2002年11月11日(月) 如水会館 主な議題 :(1)JPドメイン名登録管理業務に関する方針について (2)第2期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法 について 第4回JPドメイン名諮問委員会 2003年2月18日(火) ホテルグランドパレス 主な議題 :(1)第2期JPドメイン名諮問委員会委員の推薦につ いて (2)JPドメイン名の登録管理業務に関する答申につ いての現状報告 6.2 JP-DRPのための三者間協定に基づく協議 ・方針・規則の改訂に向けての三者間協議 - JPNIC、JPRS、日本知的財産仲裁センターとの間で締結されている 「JPドメイン名紛争処理に関する三者間協定」に基づき、JPRSの 「JPドメイン名登録規則」改訂にあたり、三者による協議を行った。 ■ IPアドレス事業 2002年度は、国内景気全体が停滞する中でも、IPアドレス資源に対する需要 は順調に増加した。本年度はIPアドレスポリシー変更がいくつか実装され、そ れに伴いIPアドレス管理業務における申請処理件数にもその影響が現れている。 IPアドレス事業における2002年度の最大のイベントとしては、APNIC Open Policy Meetingのローカルホストとなり、北九州で開催したことが上げられる。 国内から多数の参加者を募ることが出来たほか、JPNICとしてもアジア太平洋 地域のIPコミュニティでのプレゼンス向上に繋げることが出来た。 さらに調査研究活動としては、その一環として、IPv6アドレスポリシー及び IPv6レジストリシステムに関する研究を受託により実施し、今後のIPv6アドレ ス本格普及のための基盤整備につながる研究成果となった。 なお、2001年度より継続して開発を進めてきた新IPレジストリシステムに関 し、2002年度中のリリースを予定して作業を進めてきたものの、改善困難な不 具合が発見したことにより、開発中止を決定した。その後引き続き、本来ある べきレジストリ業務およびレジストリシステム要件など、2003年度に新システ ムの開発是非の判断を行なうための検討を進めた。 また、本年度はIP事業部の体制充実を図り、今後のIPアドレス事業推進のた めに必要な人員体制を整えることができた。 ------------------------------------------------------------------------ [目次] 1. IPアドレス管理業務 2. レジストリシステム開発 3. 指定事業者連絡会/説明会等 4. JPNIC Open Policy Meeting 5. APNIC Open Policy Meetingおよび国際調整業務 6. 調査研究活動 7. 情報提供 ------------------------------------------------------------------------ 1. IPアドレス管理業務 1.1 2002年度はIPアドレス管理業務に直接関わる以下のポリシーの変更を 実施した。 ・IPv4アドレス初回割振り基準の変更 ・IPv4最小割振りサイズの変更 ・IPv6アドレス新ポリシー施行 1.2 AS番号割当ての正式サービス化を実施し、割当てに対して課金請求を 開始した。 1.3 申請処理業務実績 2002年度の主なIPアドレス申請処理業務に関わる実績は下記の通りで ある。2001年度からの比較として、割振りブロックサイズの拡大(/22 から/20)により割振申請件数は減少しているものの、割振ブロックの ホスト数および割当申請件数は逆に増加している。 また、割当件数の増加に対して審議により承認を受けた件数は減少し ている。これは指定事業者のAssignment Window Sizeが順調に拡大し ていることを示している。 | 2001年度 | 2002年度 | 増減 ---------------------------+------------+------------+------------ 指定事業者総数 | 296 | 335 | 39 新規契約数 | 67 | 56 | -11 解約数 | 15 | 17 | 2 ---------------------------+------------+------------+------------ CIDRブロック割振件数 | 280 | 192 | -88 返却件数 | 25 | 10 | -15 ---------------------------+------------+------------+------------ 割振CIDRブロックホスト総数 | 13,943,808 | 18,497,536 | 4,553,728 割振CIDRブロックホスト数 | 3,021,056 | 4,610,048 | 1,588,992 返却ホスト数 | 267,520 | 56,320 | -211,200 ---------------------------+------------+------------+------------ 割当申請件数 | 36,103 | 48,781 | 12,678 割当審議件数(承認) | 704 | 650 | -54 ---------------------------+------------+------------+------------ IPv6割振総数 | 27 | 46 | 19 割振件数 | 16 | 19 | 3 ---------------------------+------------+------------+------------ AS番号割当総数 | 382 | 462 | 80 割当件数 | 99 | 80 | -19 詳細な統計については添付資料を参照。 2. レジストリシステム開発 前年度に引き続き、新IPレジストリシステムの開発作業を行なった。しか し開発作業途上で不具合が発覚し、リリースを延期したものの、不具合の 修復目処が立たなかったため、その開発を一旦凍結(中止)した。 なお、新IPレジストリシステムについては、その後引き続き業務要件など を再度精査し、あるべきレジストリシステムについての分析・調査、開発 の必要性の再検討を行なった。また同時に2003年度にこの検討をさらに進 め、もう一度一から要求仕様の検討を行なえるようにするための準備を実 施した。 3. 指定事業者連絡会/説明会等 3.1 IPアドレス管理指定事業者連絡会 2002年度は下記日程、内容にて実施した。 ・2002年4月5日 東海大学校友会館 参加者:89名(58指定事業者) 内容:システム移行に伴う注意点および第13回APNIC Open Policy Meetingの報告 ・2002年5月20日 大阪 参加者:20名 (16指定事業者) 名古屋 参加者:17名 (14指定事業者) 内容:新IPレジストリシステムの延期に関するご説明実施を見送っ ていたサービスについて ・2002年5月22日 東京 参加者:79名 (52指定事業者) 内容:新IPレジストリシステムの延期に関するご説明実施を見送っ ていたサービスについて ・2002年10月2日 中央大学駿河台記念館 参加者:約70名 内容:第14回APNICオープンポリシーミーティングのご報告 3.2 IPアドレス管理指定事業者説明会 新規IPアドレス管理指定事業者向けのIPアドレス管理業務に関する説 明会を月1回JPNIC会議室で実施。平均参加者数は5名程度。 2003年1月より隔月での開催に変更し、プログラムの内容を充実させた。 4. JPNIC Open Policy Meeting 国内のIPアドレスポリシー議論をオープンに行なうための場として昨年に 引き続き年2回IP検討委員会主催で開催。なお7月の開催にあたっては、こ れまでの参加者の強い要望に基づき、初めて単独での終日開催とした。 ・2002年 7月 9日 中央大学駿河台記念館 参加者 :65名 ・2002年12月16日 パシフィコ横浜 参加者 :98名 5. APNIC Open Policy Meetingおよび国際調整業務 5.1 APNIC Open Policy Meeting 2002年度は9月に北九州においてAPNIC Open Policy Meetingが開催さ れ、JPNICはローカルホストとして、ミーティング開催準備から全面的 な協力を行なった。また2月に台北でAPRICOT2003と併催された際には、 JPNIC事務局から6名が参加し、公式プログラム以外にも、APNICおよび 各NIRとの調整、連携のための活動およびミーティングを行なった。 ・第14回 APNIC Open Policy Meeting 2002年9月3日~2002年9月6日 北九州国際会議場 参加者:168名(日本からの参加 87名) ・第15回 APNIC Open Policy Meeting 2003年2月24日~2月28日 参加者:558名(併催のAPRICOT参加者も含む) 5.2 RIR、NIR訪問 IPv6ポリシーおよびIPv6レジストリシステムの調査の一環として、下 記日程で、各RIRおよびNIRの訪問し、各レジストリにおけるIPv6割振 り状況とレジストリシステムに関する調査、アドレス割振り業務全般 に関する意見交換を実施した。 ・2003年1月27日 RIPE/NCC(Amsterdam, オランダ)職員3名 ・2003年2月 4日 KRNIC(Seoul, 韓国)理事1名 職員3名 ・2003年2月 7日 APNIC(Brisbane, オーストラリア) 理事1名 職員1名 ・2003年2月13日 TWNIC(台北,台湾) 理事1名 職員3名 ・2003年2月20日 ARIN (Chantilly, Virginia/米国) 職員3名 6. 調査研究活動 6.1 IPv6ポリシー、IPv6レジストリシステム調査研究 現行IPv6ポリシー改定に関する調査およびIPv6レジストリシステムの要求 仕様策定を調査研究受託案件として実施した。 6.2 IRR研究 JPIRRサーバーの立ち上げとIRR実験サービスの提供開始を行った。ま た、RIRが提供するIRRサーバーとのミラーリングモデルによるIRRサー ビスの提供およびNIRによるIRRサーバーの提供について、APNIC Open Policy Meetingにおいて提案活動を実施した。また、APNICおよび他 RIRとのミラーリングの検討、調整を進めた。 7. 情報提供 7.1 ドキュメント更新、改定 IPアドレス管理業務に関わるドキュメント、フォーム、ガイド類の更 新、改定を行い適宜webにて提供した。主な改定ドキュメント類は下記 の通り。 ・フォーム 「初期割り振り要件確認フォーム」 「AS番号割り当て/変更/返却における申請フォーム」 「接続先確認フォーム」 「/15を超えるアドレスの割り振り申請フォーム」 「IPアドレス管理指定事業者のIPアドレス割り振り/返却申請フォーム」 ・ドキュメント 「JPNIC におけるドメイン名情報および IP アドレス情報の取扱いについ てのポリシー」 「ドメイン名情報および IP アドレス情報の取扱い等に関する規則」 「JPNICにおけるアドレス空間管理ポリシー」 「IPアドレス管理指定事業者のIPアドレス割り振り/返却申請手続きにつ いて」 「IPアドレス管理指定事業者について」 「JPNICにおけるAS番号割り当てに関するポリシー」 「AS番号割り当て/変更/返却申請手続きについて」 「/15を超えるアドレスの割り振り申請について」 7.2 統計情報等の提供 IPアドレスに関する統計情報を2ヶ月に1回更新し、webにて公開。 7.3 APNICドキュメントの翻訳 APNICが公開しているドキュメント類およびFAQ等から必要なものを適 宜翻訳しwebへの掲載を行なった。 ・フォーム 「APNIC 逆引きDNSデリゲーションフォーム」 ・ドキュメント 「IPv6アドレス割り振りおよび割り当てポリシー 2002年6月26日」 「IPv6アドレス割り振りおよび割り当てグローバルポリシー 2002年4月25日の草稿(参考訳)、バージョン2002-04-25」 「Early Registration Transfer プロジェクトについてのアナウンス」 「AP地域におけるAS番号管理のポリシー」 「IPv4割り振り/割り当て申請のためのAPNICガイドライン」 ・FAQ 「バーチャルウェブホスティングFAQ」 「IPアンナンバードの設定に関するFAQ」 「AS番号に関するFAQ」 「ハッキングに関するFAQ」 「スパムに関するFAQ」 「スパマーとハッカー:そのネットワークを検索するためのAPNIC Whois データベース使用」 「ネットワークの不正使用の報告について:スパミングとハッキング」 添付資料 IPアドレスの申請処理件数報告 << 割り当ての内訳 (インフラネットワーク) >> -------------------------------------------------------------------- 年/月 |/18 /19 /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32 -------------------------------------------------------------------- 2002/03| 5 1 2 8 9 11 30 2 1 4 1 9 0 0 0 2002/04| 5 12 4 4 10 16 26 3 1 2 2 3 0 0 0 2002/05| 0 1 2 6 8 11 29 3 6 4 8 12 10 0 0 2002/06| 4 2 4 7 10 11 34 6 4 3 5 1 4 0 0 2002/07| 1 2 7 7 6 15 33 7 2 1 3 7 0 0 0 2002/08| 4 1 2 14 11 10 25 1 2 1 2 12 0 0 0 2002/09| 2 7 4 12 9 4 26 3 2 3 9 5 1 0 0 2002/10| 2 4 5 9 8 15 18 1 5 1 1 2 1 0 0 2002/11| 1 2 4 3 1 9 25 1 6 2 1 0 1 0 0 2002/12| 6 1 4 2 5 7 25 2 1 2 4 1 3 0 0 2003/01| 1 11 6 4 6 10 25 3 0 0 5 3 3 0 0 2003/02| 3 4 6 4 5 11 40 3 1 0 5 4 2 0 0 2003/03| 3 0 2 7 10 14 25 3 3 2 15 6 7 0 0 -------------------------------------------------------------------- << 割り当ての内訳 (ユーザネットワーク) >> --------------------------------------------------------------------------- 年/月 |/18 /19 /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32 --------------------------------------------------------------------------- 2002/03| 1 2 0 7 3 13 17 40 73 165 935 2881 99 0 1 2002/03| (1) (2) (0) (7) (2) (3) (4)(11) (13) (6) (12) (17) (5) (0) (0) 2002/04| 1 0 3 3 6 22 34 27 55 104 834 2981 100 0 9 2002/04| (1) (0) (3) (3) (6) (5)(14) (6) (3) (6) (4) (12) (0) (0) (0) 2002/05| 0 0 2 5 5 14 27 31 81 99 720 2507 75 1 53 2002/05| (0) (0) (2) (5) (5) (7) (7) (3) (4) (8) (56) (33) (0) (0) (0) 2002/06| 2 0 5 3 10 12 13 29 50 88 555 2334 98 0 1 2002/06| (2) (0) (5) (3) (7) (4) (4) (2) (2) (8) (10) (5) (0) (0) (0) 2002/07| 1 0 2 3 10 10 23 25 57 122 654 2783 54 0 2 2002/07| (1) (0) (2) (3) (7) (4) (8) (4) (3) (9) (9) (8) (1) (0) (0) 2002/08| 1 0 5 3 6 15 30 30 48 94 573 2428 41 0 0 2002/08| (1) (0) (5) (3) (5) (2) (7) (5) (4) (5) (10) (9) (0) (0) (0) 2002/09| 2 0 6 5 2 16 19 37 63 77 543 5050 47 0 1 2002/09| (2) (0) (6) (5) (1) (6) (4) (3) (3) (2) (10) (9) (0) (0) (0) 2002/10| 2 1 0 2 6 21 26 36 83 97 573 4170 76 0 0 2002/10| (2) (1) (0) (2) (5) (6) (3) (4) (2) (12) (14) (4) (1) (0) (0) 2002/11| 1 0 1 0 2 5 23 31 49 108 556 5050 54 0 0 2002/11| (1) (0) (1) (0) (1) (1) (3) (3) (6) (10) (8) (2) (1) (0) (0) 2002/12| 2 1 2 4 3 13 31 34 75 73 471 3960 59 1 1 2002/12| (2) (1) (2) (4) (2) (2) (1) (5) (2) (3) (5) (6) (0) (0) (0) 2003/01| 0 0 1 5 7 10 29 23 67 83 612 6549 40 0 1 2003/01| (0) (0) (1) (4) (6) (2) (4) (2) (7) (1) (11) (9) (1) (0) (0) 2003/02| 2 0 3 4 5 18 20 20 75 104 550 3448 43 2 1 2003/02| (2) (0) (3) (4) (3) (4) (2) (4) (2) (3) (6) (4) (0) (0) (0) 2003/03| 0 2 1 3 4 8 22 39 92 133 570 5326 59 0 1 2003/03| (0) (2) (1) (2) (3) (1) (7) (7) (6) (3) (11) (3) (0) (0) (0) --------------------------------------------------------------------------- ()内は審議有りの件数 << CIDRブロックの割り振り/返却ホスト数 >> ------------------------------------------ 年/月 | 割振 | 返却 | 現在の総量 ------------------------------------------ 2002/04| 740352 | 0 | 14684160 2002/05| 294912 | 1024 | 14978048 2002/06| 253952 | 5120 | 15226880 2002/07| 395264 | 0 | 15622144 2002/08| 217088 | 0 | 15839232 2002/09| 575488 | 4096 | 16410624 2002/10| 223232 | 0 | 16633856 2002/11| 163840 | 16384 | 16781312 2002/12| 348160 | 5120 | 17124352 2003/01| 225280 | 0 | 17349632 2003/02| 475136 | 16384 | 17808384 2003/03| 697344 | 8192 | 18497536 ------------------------------------------ << CIDRブロックの割り振りの内訳 >> ------------------------------------------- 年/月 | /16 /17 /18 /19 /20 /21 /22 ------------------------------------------- 2002/04| 5 1 0 5 13 9 5 2002/05| 2 1 0 3 18 11 10 2002/06| 2 1 1 3 8 6 4 2002/07| 1 2 1 3 15 60 38 2002/08| 1 2 1 4 7 3 2 2002/09| 3 0 3 2 10 3 4 2002/10| 2 0 2 4 6 0 2 2002/11| 1 1 0 4 8 0 0 2002/12| 3 2 0 4 13 0 0 2003/01| 2 1 2 1 5 0 0 2003/02| 5 1 2 4 12 0 0 2003/03| 2 0 2 3 12 0 1 ------------------------------------------- << APNICからの割り振り/返却ホスト数 >> ------------------------------------------ 年/月 | 割振 | 返却 | 現在の総量 ------------------------------------------ 2002/04| 393216 | 0 | 19267584 2002/05| 0 | 0 | 19267584 2002/06| 0 | 0 | 19267584 2002/07| 0 | 0 | 19267584 2002/08| 0 | 0 | 19267584 2002/09| 393216 | 0 | 19660800 2002/10| 0 | 0 | 19660800 2002/11| 0 | 0 | 19660800 2002/12| 131072 | 0 | 19791872 2003/01| 589824 | 0 | 20381696 2003/02| 1048576 | 0 | 21430272 2003/03| 524288 | 0 | 21954560 ------------------------------------------ << 申請処理件数の推移 >> ------------------------------------------------------------------------- 年/月 | 割当 |リナンバ | 返却 | 変更 | 審議 | CIDR Block | SUBA | | | | |(承認)| 割振 返却 | 登録 削除 ------------------------------------------------------------------------- 2002/04 | 3011 | 1256 | 3714 | 1327 | 63 | 26 0 | 412 22 2002/05 | 2718 | 1002 | 2275 | 1102 | 127 | 27 1 | 125 19 2002/06 | 2453 | 842 | 2057 | 750 | 55 | 15 2 | 117 7 2002/07 | 2885 | 957 | 2524 | 1101 | 59 | 20 0 | 111 7 2002/08 | 2527 | 832 | 2480 | 826 | 51 | 16 0 | 240 21 2002/09 | 5058 | 897 | 2231 | 755 | 50 | 15 1 | 325 47 2002/10 | 4202 | 963 | 2801 | 871 | 54 | 11 0 | 342 8 2002/11 | 5212 | 724 | 3065 | 733 | 39 | 10 1 | 328 8 2002/12 | 4181 | 612 | 2550 | 763 | 28 | 15 2 | 69 13 2003/01 | 6970 | 534 | 1848 | 567 | 40 | 9 0 | 451 16 2003/02 | 3857 | 526 | 2471 | 507 | 33 | 17 1 | 1088 15 2003/03 | 5707 | 650 | 2361 | 561 | 51 | 11 2 | 80 17 ------------------------------------------------------------------------- << IPアドレス管理指定事業者数 >> ------------------------------------------- 年/月 | 契約 | 解約 | 現在の総数 ------------------------------------------- 2002/04 | 4 | 0 | 300 2002/05 | 9 | 1 | 308 2002/06 | 5 | 0 | 313 2002/07 | 7 | 1 | 319 2002/08 | 2 | 0 | 321 2002/09 | 1 | 2 | 320 2002/10 | 4 | 4 | 320 2002/11 | 2 | 0 | 322 2002/12 | 7 | 2 | 327 2003/01 | 1 | 0 | 328 2003/02 | 3 | 1 | 330 2003/03 | 11 | 6 | 335 ------------------------------------------- << AS番号割り当て状況 >> ------------------------------------------------------------------------- |APNICから| | | 現在の 年/月 |の委任 | 割当件数 | 割当済み AS番号 | 総割当件数 ------------------------------------------------------------------------- 2002/04 | | 14 | 18093-18098, 18121-18128 | 396 2002/05 | | 11 | 18129-18139 | 407 2002/06 | | 5 | 18140-18143, 9365 | 412 2002/07 | 32 | 11 | 18144-18152, 18259-18260 | 423 2002/08 | | 3 | 18261-18263 | 426 2002/09 | | 1 | 18264 | 427 2002/10 | | 7 | 18265-18271 | 434 2002/11 | | 7 | 18272-18278 | 441 2002/12 | | 2 | 18279-18280 | 443 2003/01 | | 4 | 18281-18284 | 447 2003/02 | 32 | 6 | 18285-18290 | 453 2003/03 | | 9 | 23612-23619, 18142(*) | 462 ------------------------------------------------------------------------- 合計 | 480 | 462 | ------------------------------------------------------------------------- (*) 18142 は再割り当て 未割当 AS番号(2003年03月31日 現在) ------------------------------------------------------------------------- 23620-23643 (24) ------------------------------------------------------------------------- ■インターネット推進事業 インターネットの基盤整備およびインターネットの普及のため、各種の情報 提供活動と基盤技術の調査・研究・普及活動を積極的に推進した。 情報提供活動ではメールマガジンの充実に加え、ニュースレターを会員向け 会報誌としてリニューアルし、幅広い層への情報提供の実現と共に会員へのタ イムリーな情報発信に努めた。また、Webサイトの全面改訂を実施し利便性の 向上をはかった。 普及啓発活動としては外部諸団体との協力によりInternet Weekをはじめと するイベントや講演会を開催し、一般への教育啓発活動に注力した。 技術調査・研究活動としては、国際化ドメイン名に関して、IETFにおける標 準化活動を積極的に推進し、2003年3月のRFC発行に結びつけることができた。 さらにネームサーバを健全かつ正しく運用するための調査と啓発を目的とし て、WIDEプロジェクト、JPRSと共同でDNS運用健全化タスクフォースを設立し、 活動を行った。また、セキュリティ事業準備室の設置によるNIRとしてのセキュ リティ事業の調査の開始と、ENUMに関する検討を行った。 ------------------------------------------------------------------------ [目次] 1. Internet Week 2002の開催 2. メールマガジン「JPNIC News & Views」 3. 情報誌「JPNIC ニュースレター」の発行 4. 情報センター機能の強化 5. 講演会、パブリックフォーラムの開催 6. セミナーの開催 7. 教育業務 8. 国際化ドメイン名に関する調査、研究 9. 技術研究調査のための国際会議参加 10. DNSサービス活用の動向調査・研究業務 11. DNSサービスに関する技術開発 12. 認証機関業務の調査、研究 ------------------------------------------------------------------------ 1. Internet Week 2002の開催 インターネットに関する技術の研究・開発、構築・運用・サービスにかか わる方を対象に、関係10団体と協力し、第6回Internet Weekを開催した。 初の試みとしてJPNIC会員限定でチュートリアル受講料の割引を実施した。 ・ 開催日:2002年12月16日-20日(5日間) ・ 併 催:Global IPv6 Summit in Japan ・ 会 場:パシフィコ横浜 ・ 共 催:Global IPv6 Summit in Japan 2002 実行委員会、 (財)インターネット協会(IAjapan)、(社)日本インターネット プロバイダー協会(JAIPA)、日本インターネット技術計画委 員会(JEPG/IP)、日本Linux協会(JLA)、NPO日本ネットワー クセキュリティ協会(JNSA)、コンピュータ緊急対応センター (JPCERT/CC)、日本UNIXユーザ会(jus)、日本サン・ユーザ・ グループ(NSUG)、OSNDジャパン(OSDN-J) ・ 参加者:のべ9000名 ・ JPNIC主催のメインプログラム - ドメイン名に関する国際動向 - JPNIC Open Policy Meeting - DNS DAY 2. メールマガジン「JPNIC News & Views」 インターネットに関する最新情報およびJPNICの活動報告をタイムリーに 発信する目的で一般登録者を対象にしたメールマガジンを2001年9月に創 刊した。定期号、臨時号に加え、2002年6月からはJPNIC Webサイトとの連 携をはかり毎週のトピックスだけをコンパクトに掲載した「トピックス号」 の配信も開始。購読登録者数は2003年3月末時点で3,300件に達した。 定期号:(計12号) 第13号(2002年 4月15日)、第14号(2002年 5月15日)、第17号(2002年 6月14日) 第23号(2002年 7月15日)、第29号(2002年 8月15日)、第33号(2002年 9月13日) 第39号(2002年10月15日)、第44号(2002年11月15日)、第51号(2002年12月13日) 第57号(2003年 1月15日)、第63号(2003年 2月14日)、第68号(2003年 3月14日) 臨時号:(計14号) 第15号(2002年 5月28日)、第22号(2002年 7月 8日)、第24号(2002年 7月19日) 第38号(2002年10月 9日)、第40号(2002年10月23日)、第41号(2002年10月24日) 第43号(2002年11月 8日)、第46号(2002年11月19日)、第48号(2002年11月29日) 第54号(2002年12月26日)、第55号(2002年12月27日)、第61号(2003年 2月 4日) 第66号(2003年 3月 3日)、第71号(2003年 3月31日) トピックス号:(計33号) 2002年6月10日以降、毎週月曜日配信 3. 情報誌「JPNIC ニュースレター」の発行 会員向け会報誌として装幀も含めリニューアルをはかり、2002年度は3回 発行した。 21号:2002年7月19日、12000部 22号:2002年12月6日、12000部 23号:2003年3月28日、10000部 会員のインタビュー記事「JPNIC会員と語る」コーナーの新設や特集の充 実により、さらに身近でわかりやすい情報提供に努めた。 4. 情報センター機能の強化 2002年4月にJPNIC Webサイトについて全面リニューアルを実施。JPNICの Webサイトは情報量が非常に多いため、情報の探しやすさとユーザの利 便性の向上を目的としたサイトの作成に努めた。 - デザインの変更 - 適切なカテゴリー分けと情報の整理 - サイト内検索機能の追加 - JPNICライブラリの追加 5. 講演会、パブリックフォーラムの開催 インターネットに関する最新情報、ICANNの国際動向等のテーマを中心に、 JPNIC単独もしくは、外部諸団体との共催で講演会を開催し、また外部か ら関係者を招いてフォーラムを開催した。 5.1 第3回ICANN報告会 ・ 開催日:2002年4月24日 ・ 会 場:日本教育会館 ・ 共 催:(財)インターネット協会 ・ 参加者:約80名 ・ 内 容: - ICANNアクラ会議報告 - ICANN改革についての概要説明 - ICANN改革に関するパネルディスカッション 5.2 第17回総会後の講演会 ・ 開催日:2002年5月23日 ・ 会 場:ホテルエドモント ・ 参加者:約100名 ・ 内 容:今議論の渦中にあるICANN改革とは? 5.3 第4回ICANN報告会 ・ 開催日:2002年8月8日 ・ 会 場:大手町サンケイプラザ ・ 共 催:(財)インターネット協会 ・ 参加者:約60名 ・ 内 容: - ICANNブカレスト会議報告 - ICANN改革の動き - ICANN GAC報告 - ccTLDの最新動向 - gTLDの最新動向 - オルタネート・ルートの現状 5.4 第18回総会後の講演会 ・ 開催日:2002年10月18日 ・ 会 場:ホテルエドモント ・ 参加者:約100名 ・ 内 容:インターネット電話とENUM(イーナム) 5.5 第5回ICANN報告会 ・ 開催日:2002年11月21日 ・ 会 場:日本教育会館 ・ 共 催:(財)インターネット協会 ・ 参加者:約80名 ・ 内 容: - ICANN上海会議報告 - ICANN改革について - ccTLDの最新動向 - RIRの最新動向 - ICANN GAC報告 - 国際化ドメイン名について 5.6 Paul Vixie氏講演会 ・ 開催日:2003年1月21日 ・ 会 場:大手町サンケイプラザ ・ 参加者:約60名 ・ 内 容: - Internet Software Consortium - Load Balanced DNS Service - IPv6 Transport Issues in BIND 5.7 第19回総会後の講演会 ・ 開催日:2003年3月7日 ・ 会 場:ホテルエドモント ・ 参加者:約100名 ・ 内 容:JPNICのセキュリティ事業について 6. セミナーの開催 Internet Week 2002 において有識者、関係者によるセミナーを開催した。 6.1 ドメイン名に関する最新動向 ・ 開催日:2002年12月16日 ・ 会 場:パシフィコ横浜 ・ 参加者:約140名 ・ 内 容: - ccTLDの動向 - 国際化ドメイン名について - WHOISによる情報提供 - ICANN改革の動向 - gTLDの動向 - ドメイン名紛争処理の動向 6.2 DNS DAY ・ 開催日:2002年12月19日 ・ 会 場:パシフィコ横浜 ・ 参加者:約210名 ・ 内 容: - DNS関連最新トピックス - DNS運用レポート - よりよいDNS運用のために 7. 教育業務 Internet Week 2002コンテンツの公開 SOI(Wide Project,School Of the Internet)と連携して、Internet Week 2002で開催したチュートリアル・セッションの資料、ビデオをWeb上で公開 ・ビギナーズチュートリアル 5セッション ・チュートリアル 23セッション 8. 国際化ドメイン名に関する調査、研究 8.1 idnkit開発 国際化ドメイン名の技術仕様(RFC)を実装したidnkitを開発し、オープ ンソースのフリーソフトウェアとして公開した。idnkitは2001年度ま で開発・公開を行ってきたmDNkitの後継となる。 8.2 委託研究「多言語ドメイン名のためのサーバ・ソフトウエアの脆弱性 に関する研究開発」 通信・放送機構(TAO)の委託研究として、国際化ドメイン名の技術仕様 およびその実装に脆弱性がないかを確認するため、idnkitを対象にバッ ファオーバフローを検出する方式の検討とテストツールの開発を行った。 9. 技術研究調査のための国際会議参加 9.1 第54回IETF ・開催日: 2002年7月14-19日 ・開催地: 横浜 ・概 要: - IPv6関連については日本から多くの発表や紹介がなされた。また、 レジストリの情報を紹介するための新しいプロトコル(CRISP)に ついて検討するCRISP WGの設立が承認された。 9.2 第10回JET ・開催日: 2002年7月16-17日 ・開催地: 横浜 ・概 要: - IDN登録ガイドラインの技術的な議論では、既存のアルゴリズム で実装可能なことを確認し、IETFおよびICANNに積極的にインプッ トしていくこととした。 9.3 第11回JET ・開催日: 2002年10月30日 ・開催地: 中国・上海 ・概 要: - ICANN上海会議開催期間中に実施し、ICANNに参加していたレジス トリやレジストラの関係者にIDN登録ガイドラインの目的と方式 を解説して、理解を得た。 9.4 第55回IETF ・開催日: 2002年11月16-21日 ・開催地: 米国・アトランタ ・概 要: - IDN関連RFCのDraft Standard化については、既に実装を持ってい るグループ間でのインターオペラビリティ実験が可能な見込があ り、そのための初期の議論を開始した。 - セキュリティ関連についてはWGにおける活動と、PKIに関するプロ トコルの策定状況を調査した。 9.5 APRICOT2003 ・開催日: 2003年2月24-28日 ・開催地: 台湾・台北 ・概 要: - 同時に開催されたJETでは、IDN登録ガイドラインのgTLDへの適用 方法についての議論を開始した。また、中韓台日におけるENUMの 取り組み状況に関する情報交換を行った。 9.6 第56回IETF ・開催日: 2003年3月16-21日 ・開催地: 米国・サンフランシスコ ・概 要: - IDN関連提案のRFCが発行されたため、IDN WGは終了。議論は引き 続きMLで実施。URI BoFではURI中のIDNの扱いに関して議論され、 IRIについてのMLを開設が合意となった。 10. DNSサービス活用の動向調査・研究業務 10.1 DNS運用健全化タスクフォースの設立と活動 DNSはインターネットの安定した運用のための基本的要件であるにもか かわらず、DNSに関する知識が不十分でないためにDNSの運用に関して 不適切な設定が行われていることが多い。このような状況を調査把握 し改善してゆくことを目的として、2002年4月「DNS運用健全化タスク フォース」をWIDE Project/JPRS/JPNICの共同プロジェクトとして設立 し活動を開始した。 第1回(2002年 4月23日)、 第2回(2002年 5月13日)、 第3回(2002年 5月30) 第4回(2002年 7月10日)、 第5回(2002年 7月31日)、 第6回(2002年 8月20) 第7回(2002年 9月18日)、 第8回(2002年10月 9日)、 第9回(2002年11月 5) 第10回(2002年12月 3日)、第11回(2003年 1月21日)、第12回(2003年 3月10) 10.2 講演・外部発表 ・ 2002年 7月 JANOG10 での講演「DNS運用の健全化に向けて」 ・ 2002年12月 IW2002 DNS DAYでの講演「DNS運用健全化タスクフォース」 ・ 2003年 1月 JANOG11 での講演「DNS正引きの実態」 11. DNSサービスに関する技術開発 「ENUM研究グループ」の設立 ・設立月日:2002年9月2日設立 (2003年3月現在 23会員) ・検討内容:ENUMの構築・運用管理に関する技術的課題を中心に検討 ・活動実績: - 設立総会後、7回の研究会を開催 第1回(2002年9月11日)、第2回(2002年10月7日)、第3回(2002年11月5日) 第4回(2002年12月2日)、第5回(2003年1月20日)、第6回(2003年2月10日) 第7回(2003年3月10日) - 第1次報告書提出(2002年12月10日) 12. 認証機関業務の調査、研究 JPNICで取り扱っている登録情報の安全性と、認証業務を行なうためのセキュ リティ要件の調査を行った。この調査結果を受託研究「IPアドレス認証局の あり方に関する調査研究」の報告書としてまとめた。 ・調査内容 - IPアドレス等アドレス資源管理のセキュリティ - 認証業務のセキュリティ要件調査(機能面、運用面) - 他のインターネットレジストリ APNIC, RIPE NCC におけるPKIと whoisデータの安全性に関する活動 ■総務部 1. 総会、理事会、評議委員会の開催 以下の会議を開催、運営し、一般への傍聴等による公開、及び当センター web(http://www.nic.ad.jp/ja/profile/mtg/index.html)において議事録・ 関連資料等の公開を行った。 2002年 5月23日 第17回総会 10月18日 第18回総会 2003年 3月 7日 第19回総会 2002年 4月26日 第33回理事会 5月23日 第34回理事会 7月 4日 第35回理事会 9月19日 第36回理事会 11月15日 第37回理事会 2003年 2月 7日 第38回理事会 3月19日 第39回理事会 2002年 4月11日 第 6回評議委員会 6月12日 第 7回評議委員会 8月 8日 第 8回評議委員会 10月 9日 第 9回評議委員会 12月12日 第10回評議委員会 2003年 2月13日 第11回評議委員会 2. 『アジア太平洋次世代キャンプ(APNG Camp)』支援プログラム実施 『アジア太平洋次世代キャンプ(APNG Camp)』の参加者に対する支援プロ グラムを実施した。本プログラムでは、APNG Campへの参加者を公募し選 考の上、以下の通り参加者への支援を行った。 2.1 第2回APNG Camp 支援プログラム 開催場所: 上海 日程 : 2002年8月28日(水)~29日(木) 支援人数: 3名 2.2 第3回APNG Camp 支援プログラム 開催場所: 台北 日程 : 2003年2月20日(木)~ 21日(金) 支援人数: 7名 3. 技術部準備室の設置 JPNIC事務局の技術力向上を目的に、2002年8月19日付で、技術部準備室を 設置し、ネットワーク運営体制の強化を進めた。 ■ 関連会社の報告 ・会社名:株式会社日本レジストリサービス ・所在地:東京都千代田区神田小川町 1-2 ・設立年月日:2000年12月26日 ・資本金:3億4,414万円 ・主要な事業内容:JPドメイン名の登録管理業務 JPドメイン名登録申請手続き等 ドメインネームシステムの運用等 ・役員:代表取締役社長 東田 幸樹 代表取締役副社長 佐野 晋 取締役 渡邊 哲男 取締役 堀田 博文 監査役 室町 正実 ・従業員数:43名 ・保有する株式等の数及び全株式等に占める割合:1625株(25.3% *金庫株含む) ・当該株式等の入手日:2001年2月21日 - 2001年2月21日付で当センターから1億2千万円分の現物出資による増 資を行った。当センターは同社株式2,400株を取得し、これによりJP ドメイン名登録 管理業務にたずさわる同社経営の公平性、中立性を 確保することが目的であった。 ・保有する理由: - 2002年4月JPドメイン名登録管理業務 を株式会社日本レジストリサー ビスへ移管するにあたって締結した当センター/日本レジストリサー ビス間の移管契約及び日本レジストリサービス/ICANN間で締結され た「ccTLD スポンサ契約」の中で恒久的なJPドメイン名の公共性担保に関 する条項が明確に規定された。これにより公共性の担保のために JPRS株式を保有している必要は無くなったことから、当センターは 保有株式の処分について検討を行い2002年度一部(775株)を売却する も、未公開株式である当該株式には様々な制約が多く残りの1,625株 については処分には至っていない。2003年度中の残りの株式処分に ついて更なる検討・努力を行っていく。 ・当センターと日本レジストリサービスとの関係: - 人的関係:同社代表取締役副社長佐野晋は、2003年3月31日現在、当 センターの理事である。 - 取引関係:収入総額 188百万円(株式/固定資産売却収入 109百万円、 役務提供 77百万円 他)支出総額 174百万円(役務対価/シ ステム保守等 163百万円 他) ■ JPNIC会員の入退会等に関する報告 2003年3月末現在の会員数 団体正会員 253 賛助会員 40 推薦個人正会員 48 --------------------------- 会員数合計 341 団体正会員 賛助会員 推薦個人正会員 入会数 退会数 入会数 退会数 入会数 退会数 ----------------------------------------------------------------------------- 2002年 4月 5 11 1 0 1 2 2002年 5月 7 4 0 0 0 2 2002年 6月 0 2 0 0 0 0 2002年 7月 1 3 0 0 0 0 2002年 8月 1 0 0 0 0 1 2002年 9月 0 2 0 0 0 1 2002年10月 0 2 0 0 3 0 2002年11月 0 0 0 0 0 0 2002年12月 0 1 0 0 0 0 2003年 1月 0 3 1 1 0 0 2003年 2月 0 4 0 0 0 0 2003年 3月 1 16 0 0 0 0 ----------------------------------------------------------------------------- 2002年度合計 15 48 2 1 4 6 ----------------------------------------------------------------------------- (以上)