2011年度事業報告
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
2011年度事業報告
■ 概要
2011年度のJPNICは、IPアドレス事業、インターネット基盤整備事業による
二事業体制を継続し、インターネットを取り巻く環境、情勢の変化に対応して
事業を推進してきた。
公益法人制度改革への対応については、理事会が公益法人改革対応の意思決
定をするために、役員を中心に事務局を加えたメンバー構成にて、検討会を立
ち上げ、具体的な検討を進めた。また、2011年度末における会員数は以下の通
り。
団体正会員 130
推薦個人正会員 33
賛助会員 39
-----------------------
会員数合計 202
2011年度の事業内容に関し、その詳細をIPアドレス事業、インターネット基
盤整備事業の順で次の通り報告する。
■ IPアドレス事業
年度当初の2011年4月15日にAPNIC/JPNICのIPv4アドレス在庫枯渇となったが、
枯渇時期の申請処理方法についての周知を事前に徹底したこと、申請中に枯渇
を迎えた申請者に対して適宜フォローを行ったことにより、大きな混乱を招く
ことなく、枯渇後の分配ポリシーへ切り替えることが出来た。
2010年度からご意見をいただきながら検討を行ってきた、IPアドレス等料金
体系改定について、2011年6月16日の第44回総会にてご承認をいただき、翌年
度からの新料金体系による請求実施に向けて、周知および規約改定、課金シス
テムの改修等の準備を行った。
IPv4アドレス在庫枯渇後にIPv4アドレスを確保する手段の一つとして、パブ
リックコメント等を踏まえて継続的に検討を進めてきたIPv4アドレス移転制度
を2011年8月1日より開始した。2011年度末までに22件の移転を行った。
ルーティングセキュリティ維持・向上に向けた調査・検討として、JPIRR利
用者へのアンケート、ヒアリング調査を実施し、JPIRRおよび経路奉行に関す
る、サービス面、システム面についての意見を収集し、これらの意見に基づい
た改善策の検討を進めた。
その他、IPv6アドレス割り振り基準の見直しに関するポリシー提案が、
APNICおよびJPNICでコンセンサスに至り、実装のための文書改定を行った。
----------------------------------------------------------------------
[目次]
1. 資源管理業務
2. 方針策定・実装業務
3. 国際調整業務
4. 調査研究業務
5. 情報提供業務
----------------------------------------------------------------------
1. 資源管理業務
1.1 IPアドレス、AS番号の割り振り、割り当ての申請処理
2011年度の主なIPアドレス申請処理業務に関わる実績は下記の通りで
ある。
2011年4月15日のAPNIC/JPNICのIPv4アドレス在庫枯渇および枯渇後の
IPv4アドレス分配ポリシーへの移行により、IPv4アドレスの割り振り
数は激減した。
2011年8月1日からIPv4アドレス移転の申請処理業務を開始した。
| 2010年度 | 2011年度 | 増減
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
指定事業者総数 | 404| 407| 3
新規契約数 | 23| 17| -6
解約数 | 11| 15| 4
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
IPv4 割り振り件数 | 186| 40 -146
同 返却件数 | 5| 2| -3
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
IPv4 割り振りアドレス総数 | 92,469,182| 92,999,614| 530,432
同 割り振りアドレス数 | 23,106,560| 608,256|-22,498,304
同 返却アドレス数 | 73,728| 77,824| -4,096
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
IPv4 割り当て申請件数 | 22,901| 19,284| -3,617
同 割り当て審議件数 | 166| 110| -56
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
IPv4 移転承諾件数 | ―| 22| ←
同 移転承諾アドレス総数 | ―| 889,600| ←
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
IPv6 保有事業者数 (/32単位) | 159| 203| 44
同 割り振り件数 (同上) | 50| 46| -4
同 返却件数 (同上) | 2| 2| 0
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
AS番号割り当て総数 | 735| 757| 22
割り当て件数 | 24| 22| -2
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
特殊用途PI割り当て総数 | 34| 40| 6
割り当て件数 | 5| 8| 3
--------------------------------+-----------+-----------+-----------
JPIRR maintainer オブジェクト数 | 195| 215| 20
route オブジェクト数 | 4,693| 5,101| 408
route6 オブジェクト数 | ―| 172| ←
auto-num オブジェクト数 | 305| 340| 35
as-set オブジェクト数 | 105| 117| 12
詳細な統計については添付資料を参照。
1.2 JPNIC WHOIS、JPIRR、電子証明書を用いた指定事業者認証サービスの
維持管理
IPアドレス管理業務の一環として、下記業務を実施した。
・JPIRRの登録申請の受付、問い合わせ対応、また、登録情報の正確性
維持を目的とした、一定期間情報が更新されていないメンテナーオ
ブジェクトの定期的な削除および最新情報の再登録依頼
一定期間情報が更新されていないメンテナーオブジェクトの定期的
な削除(ガベージコレクション)の継続的な運用により、メンテナー
自身が登録情報の見直し、更新を定期的に行うことが定着しつつあ
り、その結果として自動削除件数は前年度の32件よりも減少したと
推測される。しかし、一旦削除され、情報更新後再登録される割合
は前年度よりも減少している。
( )内は昨年度件数
- 自動削除されたメンテナーオブジェクト数:25件 (32件)
- 上記のうち、確認して再登録した件数 :17件 (23件)
・IPアドレス管理指定事業者がWeb申請時に用いる、資源管理認証局の
電子証明書発行/更新受付と管理
2010年4月の電子証明書を用いた指定事業者認証への完全切り替えに
向けて発行した証明書が多数更新期限を迎えた影響により、前年度
120件だった発行/更新件数が倍増した。
( )内は昨年度件数
- 資源管理認証局証明書発行/更新件数:242件 (120件)
1.3 逆引きネームサーバの設定適正化に向けた取組み強化
継続的に、適切に設定されていない(lame状態)逆引きネームサーバ登
録の検出、登録者への改善通知、改善されない場合の通知から一定期
間後の委任停止措置を実施し、lame状態となっている逆引きネームサー
バ登録削減に取り組んできた。
その結果、2011年度に委任停止となった逆引きネームサーバ登録の割
合は昨年度までと同様に年度平均約1%以下で推移している。
しかし、この割合をさらに低減させること、また、突発的にlame状態
のネームサーバが増加する事象への対応といった面から、対応策につ
いて検討を行い、その結果ネームサーバの情報登録時にlame状態を
チェックする仕組みを導入することとし、2012年度の実施に向けて準
備を開始した。
2. 方針策定・実装業務
2.1 IPv4アドレス在庫枯渇後に関わるポリシーの検討・調整
JPNICにおけるIPv4アドレス移転制度実施に関して、移転制度の骨子案
を作成し、その骨子案について、2011年4月11日から約2週間のパブリッ
クコメント募集を行った。
パブリックコメントでの意見を踏まえた骨子案に基づき、規則改定、
関連文書整備を行い、2011年8月1日より申請の受付を開始した。
なお、当初はJPNIC管理下のアドレスのみを対象とし、APNICおよび他
のNIRとの移転は行わないものとした。
2011年度に移転を行った件数は22件。
APNICとの移転検討にあたっては、APNICにおいてポリシー改定された
移転時の要件確認をJPNICでも行うかといった点がコミュニティにおい
ても議論され、移転申請処理における実務面の詳細が不明確であるこ
とと併せて、実施の可否については継続議論となっている。
2.2 IPアドレス事業料金体系の見直しに関する検討・調整
2010年度から継続して検討を進めてきた、IPアドレス等料金改定に関
し、2011年6月16日の第44回総会において承認をいただき、実施に向け
た具体的な準備に着手した。
各規約文書の改定手続きを行った後、2011年9月にすべての課金対象者
に対して説明資料と改定後の規約文書、その時点の請求予定額を個別
に書面送付し、周知に努めた。また併せてIPレジストリシステムの課
金システム改修も進めた。
2012年3月には、改修した課金システムによる請求予定額算出を行い、
再度課金対象者宛にメールで通知した。
その間に、歴史的PIアドレスホルダおよびAS番号ホルダからの、登録
情報の変更、返却、またはそれらの申請のためのパスワード再発行な
どの処理を行うとともに、覚書の締結、見積書の発行等を希望する組
織への対応を行い、2012年4月の請求実施に向けた準備を進めた。
なお、2012年3月末日までに2,807,040の歴史的PIアドレスが返却され
た。
2.3 JPIRR登録・利用に関わる制度検討・調整
JPIRRに関するサービス面、システム面の改善要望等について、各メン
テナーへのアンケートおよびヒアリング調査を2011年12月に行った。
システム面については、WHOISと同様の安定性を求める意見が、サービ
ス面では、登録促進とガベージコレクションの運用方法について見直
しを求める意見が上げられた。
これらの意見を踏まえた、システムおよびサービス改善についての検
討を行った。
2.4 国内におけるIPアドレス、AS番号に関するポリシー調整
・JPNICオープンポリシーミーティング
JPNICオープンポリシーフォーラムのポリシー議論への協力の一環と
して、JPNICオープンポリシーミーティング(JPOPM)の開催協力を行っ
た。
第20回 2011年 7月 6日エッサム神田ホール(東京) 参加者:29名
提案:
- 「PIアドレスを非広告アドレスとしてJP共有アドレスに移転で
きるルールの策定」
- 「JP共有アドレスの一部をIPv6移行用アドレスとして利用する
提案」
報告・発表:
- 「APNIC31アップデート」
- 「Inter RIR 移転ポリシーについて」
- 「IPアドレスコミュニティも知っておきたいICANN事情」
- 「アドレスレジストリとインターネット経路制御」
- 「ISOC活動紹介」
第21回 2011年11月28日 富士ソフトアキバプラザ(東京) 参加者:58名
提案:
- 「IPv6アドレスの割り振り基準の追加提案」
- 「JPNICの移転ポリシーにおける移転先,移転元要件の変更」
- 「RIR間アドレス移転提案」
- 「移転の際にIPv4アドレス必要要件提示を必須とする提案」
報告・発表:
- 「APNIC32アップデート」
- 「ICANN42 におけるIPアドレス関連動向」
- 「RIPE63レポート」
- 「ISOC/ISOC-JP 活動紹介」
このミーティングで、「IPv6アドレスの割り振り基準の追加提案」
がコンセンサスに至り、コメント募集期間終了後に実装のための
文書改定作業を実施した。
・JPOPMショーケース5
ネットワークオペレーターのポリシー策定プロセスへの参画を促す
目的で、2012年1月に和歌山で開催されたJANOG29のタイミングに併
せてJPOPMショーケース4をポリシーWGと共同で開催した。
2012年 1月18日 和歌山市民会館 (和歌山)
発表・ディスカッション:
- 「日本のポリシープロセス紹介」
- 「最近のアドレスポリシーの動向」
- 「RIR間アドレス移転の動向について」
3. 国際調整業務
3.1 APNICのポリシー議論への参加と国内コミュニティへのフィードバック
2011年度は下記2回のAPNICカンファレンスに参加した。
各カンファレンスの結果については、JPNICオープンポリシーミーティ
ング、またメールマガジンなどを通じて適宜情報提供を行った。
・2011年 8月28日~9月1日 APNIC32 (韓国 釜山)
- IPv4アドレス移転の要件見直しについての提案がコンセンサスと
なり、他RIRとの移転を見据え、APNICにおいても移転時に効率利
用の確認を行うこととなった。
- 任期満了にともなうNIR SIGチェアの改選が行われ、事務局の
奥谷泉が再任された。
・2012年 2月27日~3月2日 APNIC33 (インド ニューデリー)
- IPv6に関する4つの提案のうち、IPv6スパースアロケーションにつ
いてガイドライン作成がコンセンサスとなり、ガイドライン作成
作業にJPNICも加わることとした。
- 新たなNIRとして、インドのIRINNの設立が承認された。
- 事務局の前村昌紀がECに再任された。
3.2 各RIRのポリシー変更に関わる議論への参加と国内コミュニティへの
フィードバック
2011年10月31日から11月4日にオーストリアのウィーンで開催された、
第63回RIPEミーティングに参加し、IPv6に関する提案を中心としたポ
リシー議論、RPKIの導入、活用に関する議論についての情報収集を行
い、メールマガジン等による情報を提供した。
3.3 IPv4アドレス在庫枯渇に関する、海外諸団体との情報交換及び連携
JPNICのIPv4アドレス移転制度検討にあたり、APNICおよび各NIRにおけ
る移転制度の実施状況等についての情報交換を行った。
またAPNICが検討しているNIR契約の見直しに関して、各NIRとの意見交
換しながら、APNICとの確認等を行った。
4. 調査研究業務
4.1 インターネットルーティングレジストリ、リソースPKI等ルーティング
セキュリティに関する調査研究
2008年から継続して実施している、JPIRRと連携した「経路ハイジャッ
ク情報通知実験」を実施。
期間:2011年4月1日~2012年3月31日
対象:JPIRRに登録され、通知を希望するオブジェクト
内容:
Telecom-ISAC Japan が運営する経路ハイジャック検知システム「経路
奉行」と連携し、JPIRRのオブジェクト登録者に対して経路ハイジャッ
ク情報通知を行う実験
目的:
JPIRR登録情報の正確性向上と経路ハイジャック情報の検知精度向上
http://www.nic.ad.jp/ja/ip/irr/jpirr_exp.html
結果:
月 検知数| 月 検知数| 月 検知数| 月 検知数
------------+-----------+-----------+------------
4月 9件 | 7月 9件 |10月 7件 | 1月 7件
5月 3件 | 8月 15件 |11月 7件 | 2月 18件
6月 24件 | 9月 7件 |12月 12件 | 3月 18件
(上記の内、IPv6に関連する誤登録は年間に10件を検出。)
考察:
年間の検知数合計は136件で、昨年度の合計143件よりも微減し、登録
されているrouteオブジェクト数に対する誤経路登録割合も年平均で
0.3%から0.2%に減少している。
アンケートにて、経路奉行からの検知通知はネットワーク運用におい
て有効であるため早期の実運用を望む声が多数あった。
また、通知内容と対処に関する案内に対して改善を求める意見も多く
見られた。
今後、改善要望への対応を検討するとともに、実運用に向けた課題と
してTelecom-ISAC Japan との調整が必要である。
4.2 番号資源の利用状況に関する調査分析
各事業者におけるこれまでの割り振り傾向から、IPv4アドレス在庫枯
渇に向けた分配見通しを立てることを計画していたが、枯渇日が当初
の想定よりも前倒しになったことから具体的な実施に至らなかった。
IPv4アドレス移転制度実施にともない申請状況などについて分析を行
い、その結果と移転制度の解説について、2012年1月20日に、和歌山で
開催された、第29回JANOGミーティングに発表を行った。会場からは移
転制度の利用促進に関する意見が多く寄せられた。
発表資料
http://www.janog.gr.jp/meeting/janog29/_downloads/janog29-addr
xfer-after-kawabata-01.pdf
5. 情報提供業務
5.1 IPアドレス、AS番号、JPIRRに関する統計データの提供
IPアドレス、AS番号、JPIRRに関する統計データを毎月更新し、JPNIC
のWebサイトにて提供を行った。
http://www.nic.ad.jp/ja/stat/ip/
また、IPv4アドレス移転制度開始にともなう移転履歴の公開を行った。
http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4transfer-log.html
5.2 国内外の関連諸団体との情報交換
IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの広報WGメンバーとして活動し、
月1回程度の親会に参加した。IPv6普及高度化推進協議会の会員として
総会に参加した。インターネット協会IPv6デプロイメント委員会メン
バーとして2ヶ月に1回程度開催される情報交換のためのミーティング
に参加し、JPNIC、APNICの主にポリシー動向に関する情報提供を行っ
た。Telecom-ISAC推進会議経路情報共有ワーキンググループ(BGPWG)の
メンバーとして経路奉行の運営に参加した。JANOGミーティングに参加
するとともに、IPv4アドレス移転に関する発表を行った。日本DNSオペ
レーターズグループ(DNSOPS)の定期的な会合への参加と開催協力を行っ
た。越後ネットワーク・オペレーターズ・グループ(ENOG)ミーティン
グにおいて、JPIRRに関する発表と、勉強会への参加を行った。APNIC
と業務に関して月1回程度の電話会議による情報交換を行った。NIR契
約、移転に関して各NIRと適宜情報交換を行った。
5.3 IPv4アドレス在庫枯渇対応及びIPv6普及のための諸課題に関する情報
提供
第28回 IPアドレス管理指定事業者連絡会を下記の要領で開催した。
2011年4月7日エッサム神田ホール(東京) 参加者:44名
- IPv4アドレス在庫枯渇の現状、在庫枯渇前後における申請対応、
JPNICにおけるIPv4アドレス移転制度の検討状況についての報告を
行った。
この他、IPアドレス管理指定事業者向けに、IPv6検証環境(テストベッ
ド)、ハンズオンセミナー実施など、IPv4アドレス在庫枯渇に向けた対
応を促すための活動を行った。
また、IPv4アドレス移転制度実施にあたり制度の周知および、移転状
況に関する情報提供を行った。
添付資料 IPアドレスの申請処理件数報告
<< IPv4アドレスの割り当ての内訳 (インフラネッワーク) >>
---------------------------------------------------------------------------
年/月 |/16 /17 /18 /19 /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32
---------------------------------------------------------------------------
2011/04| 3 3 2 3 2 4 8 5 96 2 2 3 5 6 3 0 0
2011/05| 0 0 0 0 2 4 4 2 85 1 2 1 2 8 2 0 0
2011/06| 0 1 1 2 2 1 5 1 50 2 6 3 5 4 7 0 0
2011/07| 1 0 0 1 1 0 2 3 35 1 0 1 1 6 5 0 7
2011/08| 1 2 0 1 0 0 3 2 34 1 7 5 2 14 2 0 0
2011/09| 1 1 0 0 1 1 4 1 36 1 2 3 4 6 4 0 0
2011/10| 1 1 0 1 0 1 0 3 27 1 4 1 3 3 1 0 0
2011/11| 1 1 0 1 1 0 4 0 27 2 3 3 3 3 1 1 0
2011/12| 1 0 0 1 0 2 1 3 29 0 4 1 4 6 2 0 0
2012/01| 2 0 0 0 0 0 4 1 38 2 1 2 3 10 1 0 0
2012/02| 1 1 0 1 1 3 0 1 54 4 2 2 4 7 4 0 0
2012/03| 2 1 0 1 0 2 1 0 43 1 1 1 7 8 2 0 0
---------------------------------------------------------------------------
<< IPv4アドレスの割り当ての内訳 (ユーザネットワーク) >>
---------------------------------------------------------------------------
年/月 |/16 /17 /18 /19 /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32
---------------------------------------------------------------------------
2011/04| 3 0 0 0 0 4 1 2 169 254 124 276 309 851 14 2 9
2011/05| 0 0 0 0 1 1 1 9 45 106 47 83 217 731 17 5 11
2011/06| 1 2 0 1 1 0 6 7 65 61 57 89 195 890 34 3 14
2011/07| 0 0 0 1 1 4 0 5 23 92 67 99 264 831 26 1 13
2011/08| 0 0 0 0 0 2 2 1 35 87 37 86 193 860 28 5 12
2011/09| 0 1 0 9 6 2 3 4 61 701 45 93 194 1109 23 3 13
2011/10| 0 0 0 0 0 1 3 7 28 52 55 94 167 1042 19 5 16
2011/11| 0 0 0 0 0 0 3 4 246 55 45 75 197 1029 33 1 16
2011/12| 0 0 0 0 4 5 1 10 26 59 53 134 208 933 18 3 10
2012/01| 0 0 0 0 0 1 1 3 22 63 33 77 227 866 20 3 9
2012/02| 0 0 0 1 0 4 1 2 25 348 61 131 210 868 38 6 9
2012/03| 0 2 0 1 14 5 1 5 18 89 145 403 384 1063 26 1 29
---------------------------------------------------------------------------
<< IPv4アドレスの割り振り/返却ホスト数 >>
------------------------------------------
年/月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
2011/04| 505856 | 0 | 92975038
2011/05| 5120 | 0 | 92980158
2011/06| 6144 | 0 | 92986302
2011/07| 2048 | 0 | 92988350
2011/08| 2048 | 0 | 92990398
2011/09| 11264 | 16384 | 92985278
2011/10| 1024 | 0 | 92986302
2011/11| 3072 | 0 | 92989374
2011/12| 2048 | 0 | 92991422
2012/01| 4096 | 0 | 92995518
2012/02| 46080 | 43008 | 92998590
2012/03| 19456 | 18432 | 92999614
------------------------------------------
<< IPv4アドレスの割り振りの内訳 >>
------------------------------------------------------------------------------
年/月 | /9 /10 /11 /12 /13 /14 /15 /16 /17 /18 /19 /20 /21 /22
------------------------------------------------------------------------------
2011/04| 0 0 0 0 0 0 2 1 1 3 2 9 1 40
2011/05| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5
2011/06| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6
2011/07| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2
2011/08| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2
2011/09| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 3
2011/10| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
2011/11| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3
2011/12| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2
2012/01| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4
2012/02| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 5 2 5
2012/03| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 0 3
------------------------------------------------------------------------------
<< APNICから割り振り/返却を行ったIPv4アドレスのホスト数 >>
------------------------------------------
年/月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
2011/04| 505856 | 178176 | 95990016
2011/05| 5120 | 0 | 95995136
2011/06| 6144 | 0 | 96001280
2011/07| 2048 | 0 | 96003328
2011/08| 2048 | 0 | 96005376
2011/09| 3072 | 0 | 96008448
2011/10| 1024 | 0 | 96009472
2011/11| 3072 | 0 | 96012544
2011/12| 2048 | 0 | 96014592
2012/01| 4096 | 0 | 96018688
2012/02| 3072 | 0 | 96021760
2012/03| 1024 | 0 | 96022784
------------------------------------------
<< IPv4アドレスに関する申請処理件数の推移 >>
---------------------------------------------------------------------------------
年/月 | 割当 | 返却 | 変更 | 審 議 | CIDR Block | SUBA | 移 転
| | | | 申請 承認 | 割振 返却 | 登録 削除 | 申請 完了
---------------------------------------------------------------------------------
2011/04| 2348 | 6392 | 6663 | 14 11 | 22 0 | 276 294 | -- --
2011/05| 1316 | 6941 | 900 | 12 15 | 2 0 | 48 21 | -- --
2011/06| 1399 | 2628 | 708 | 15 12 | 1 0 | 50 25 | -- --
2011/07| 1473 | 1567 | 628 | 6 6 | 3 0 | 50 16 | -- --
2011/08| 1321 | 3545 | 717 | 6 5 | 1 0 | 33 12 | 4 2
2011/09| 2188 | 5487 | 719 | 12 6 | 0 2 | 47 11 | 2 1
2011/10| 1448 | 1017 | 14717 | 11 6 | 3 0 | 36 10 | 2 2
2011/11| 1587 | 1325 | 27791 | 4 7 | 1 0 | 44 12 | 2 2
2011/12| 1401 | 1224 | 16603 | 10 3 | 3 0 | 19 10 | 3 2
2012/01| 1432 | 2807 | 20074 | 7 5 | 2 0 | 155 8 | 3 3
2012/02| 1751 | 3287 | 719 | 5 6 | 0 0 | 102 17 | 5 4
2012/03| 1620 | 2801 | 787 | 8 8 | 2 0 | 43 17 | 9 6
---------------------------------------------------------------------------------
<< IPv6アドレスの割り当ての内訳>>
-----------------------
年/月 | 割り当て総数
-----------------------
2011/04| 370
2011/05| 287
2011/06| 64
2011/07| 29
2011/08| 29
2011/09| 27
2011/10| 41
2011/11| 31
2011/12| 76
2012/01| 43
2012/02| 77
2012/03| 41
-----------------------
-----------------------------------------------------------------------------
年/月 |/23 /25 /27 /28 /31 /32 /33 /34 /35 /40 /42 /44 /48 /52 /56 /64 /128
-----------------------------------------------------------------------------
2011/04| 2 8 0 4 0 0 0 0 0 302 0 0 42 1 0 11 0
2011/05| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 269 0 0 18 0 0 0 0
2011/06| 0 0 1 0 1 2 0 0 0 4 0 0 46 0 9 0 1
2011/07| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 26 0 0 0 0
2011/08| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 29 0 0 0 0
2011/09| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 25 0 0 2 0
2011/10| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 36 0 1 4 0
2011/11| 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 27 0 0 2 0
2011/12| 0 0 0 12 0 0 0 0 0 0 0 0 59 0 0 5 0
2012/01| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 26 0 1 16 0
2012/02| 0 0 0 0 0 1 0 0 0 2 0 0 57 0 1 16 0
2012/03| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 10 0 0 20 0 2 9 0
-----------------------------------------------------------------------------
<< IPv6アドレスの割り振りの内訳 >>
-------------------------------------------------------------------------
年/月 | /20 /21 /22 /23 /24 /25 /26 /27 /28 /29 /30 /31 /32
-------------------------------------------------------------------------
2011/04| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5
2011/05| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3
2011/06| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5
2011/07| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3
2011/08| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7
2011/09| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4
2011/10| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6
2011/11| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2
2011/12| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3
2012/01| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2
2012/02| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3
2012/03| 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4
-------------------------------------------------------------------------
<< IPアドレス管理指定事業者数 >>
-------------------------------------------
年/月 | 契約 | 解約 | 現在の総数
-------------------------------------------
2011/04 | 1 | 2 | 403
2011/05 | 1 | 2 | 402
2011/06 | 3 | 0 | 405
2011/07 | 0 | 0 | 405
2011/08 | 1 | 0 | 406
2011/09 | 4 | 2 | 408
2011/10 | 0 | 0 | 408
2011/11 | 1 | 0 | 409
2011/12 | 1 | 1 | 409
2012/01 | 2 | 1 | 411
2012/02 | 2 | 1 | 412
2012/03 | 1 | 6 | 407
-------------------------------------------
<< JPNICからIPv6アドレスの割り振りを受けている指定事業者数 >>
-------------------------------------------
年/月 | 割振 | 返却 | 合計
-------------------------------------------
2011/04 | 5 | 0 | 164
2011/05 | 3 | 0 | 167
2011/06 | 5 | 0 | 172
2011/07 | 3 | 0 | 175
2011/08 | 7 | 0 | 182
2011/09 | 4 | 0 | 186
2011/10 | 6 | 0 | 192
2011/11 | 2 | 0 | 194
2012/01 | 2 | 0 | 196
2012/01 | 2 | 0 | 198
2012/02 | 3 | 1 | 200
2012/03 | 4 | 1 | 203
------------------------------------------
<< 特殊用途用プロバイダ非依存アドレス割り当てサービス契約数 >>
-------------------------------------------
年/月 | 契約 | 解約 | 現在の総数
-------------------------------------------
2011/04 | 1 | 0 | 35
2011/05 | 0 | 0 | 35
2011/06 | 2 | 0 | 37
2011/07 | 0 | 0 | 37
2011/08 | 0 | 0 | 37
2011/09 | 1 | 0 | 38
2011/10 | 0 | 0 | 38
2011/11 | 1 | 0 | 39
2011/12 | 1 | 0 | 40
2012/01 | 1 | 1 | 40
2012/02 | 1 | 0 | 41
2012/03 | 0 | 1 | 40
-------------------------------------------
<< AS番号割り当て状況 >>
-------------------------------------------------------------------------
|APNICから| | | 現在の
年/月 |の委任 | 割当件数 | 割当済み AS番号 | 総割当件数
-------------------------------------------------------------------------
2011/04 | | 1 | 55888 | 738
2011/05 | | 2 | 55889,131158 | 740
2011/06 | | 1 | 55890 | 741
2011/07 | | 3 | 55891,55892,55893 | 744
2011/08 | 100 | 2 | 55894,55895 | 746
2011/09 | | 2 | 55896,55897 | 748
2011/10 | | 3 | 55898,55899,131159 | 751
2011/11 | | 2 | 55900,131160 | 753
2011/12 | | 2 | 55901,55902 | 755
2012/01 | | 0 | | 755
2012/02 | | 2 | 55903,55904 | 757
2012/03 | | 2 | 55905,55906 | 759
-------------------------------------------------------------------------
累計 | 854 | 759 |
-------------------------------------------------------------------------
<< JPIRRサービスにおける登録オブジェクト数 >>
----------------------------------------------------------------
年/月 | Maintainer | Route | Route6 | aut-num | as-set
----------------------------------------------------------------
2011/04 | 193 | 4,724 | -- | 307 | 105
2011/05 | 194 | 4,788 | -- | 311 | 104
2011/06 | 200 | 4,832 | -- | 316 | 109
2011/07 | 200 | 4,878 | 145 | 327 | 111
2011/08 | 203 | 4,882 | 149 | 331 | 112
2011/09 | 206 | 4,913 | 152 | 332 | 111
2011/10 | 208 | 4,949 | 155 | 335 | 114
2011/11 | 212 | 4,986 | 160 | 335 | 115
2011/12 | 214 | 5,000 | 162 | 337 | 115
2012/01 | 212 | 5,023 | 168 | 337 | 115
2012/02 | 213 | 5,063 | 172 | 338 | 115
2012/03 | 215 | 5,101 | 172 | 340 | 117
----------------------------------------------------------------
■ インターネット基盤整備事業
IPv4アドレスの在庫枯渇に関しては、枯渇状況の情報発信にとどまらず、
IPv6に関する技術を広める普及啓発活動に力を入れた。具体的には、他団体と
も連携し、Internet Weekや他団体イベントでの企画・出講にとどまらず、
IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースやIPv6普及・高度化推進協議会との連携
のもと、IPv6ハンズオンセミナーを主体的に計11回開催し、2011年12月5日か
らは、無償で誰でも利用できるIPv6テストベッド(検証環境)の提供を開始した。
JNIC発足20周年を迎え、資料散逸の前に歴史を記録し、世に示す活動が必要
だと判断したため、インターネット資源管理体制を中心とした、インターネッ
トの歴史に関する調査研究に着手した。
情報センター業務では、Webサイト、メールマガジン、ニュースレター(会報
誌)などの媒体を通じて、インターネット基盤に関わる情報発信を行った。
普及啓発業務では、Internet Weekにおいては、開催前の2日間を「Pre
Internet Week」と題し、無料セッションや併催イベントを実施することで、
参加者数を、延べ800人ほど増加させることができた。
調査研究業務は、例年同様、インターネット基盤に関わる調査を幅広く実施
した。また新gTLDの募集開始を控え、周知イベントをICANNの協力を得て開催
するなど中立的で正確な情報提供を行った。
JPドメイン名に関する業務では、JPドメイン名登録管理業務移管契約第13条
に規定されるJPRSの責任事項に関する客観的・具体的な評価の仕組みづくりを
目的として、移管契約第13条検討委員会を設置して検討を行った。
----------------------------------------------------------------------
[目次]
1. 情報センター業務
2. 普及啓発業務
3. 調査研究業務
4. JPドメイン名に関する業務
5. その他ドメイン名に関する業務
----------------------------------------------------------------------
1. 情報センター業務
1.1 JPNIC Webサイトによる情報提供
情報センター機能の中核をなすJPNIC Webサイトは、昨年度に引き続き
利用者・管理者ともに利用しやすいページの整理と構築を進めた。
大きなところでは、トピックスやメールマガジンバックナンバーの分
類を年別だけでなく、対象者やカテゴリでも分類し、目的の情報を探
しやすくした。また、トップページにおいても従来別々に表示されて
いた「最新トピックス」と「重要なお知らせ」を統合し、一覧性を高
めている。加えてFacebookの「いいね」ボタンを全ページに設置する
など、ソーシャルネットワークへの対応も進めた。
実績としてはWebサイトのページ数は2010年度の14,000に対して
15,400と10%ほど増加した。月間アクセス数は2010年度同様12万前後を
推移しているが、APNICのIPv4アドレス在庫が枯渇した2011年4月には
14万アクセスを記録した。全ページに設置したアンケートフォームか
らのご意見を約2,000件収集し、Webサイトの改善に活用した。
1.2 メールマガジン、会報誌「JPNIC Newsletter」の発行
1.2.1 メールマガジンの発行
インターネットに関する最新情報およびJPNICの活動報告をタイムリー
に発信するメールマガジンを、2001年9月に創刊以来、2012年3月31日
時点までに951号発行している。うち、2011年度1年間の発行号数は前
年度より20号多い120号であった。IPv6の推進に関する活動や、IPアド
レス等料金体系の変更、IPv4アドレス移転等の業務上の重要な変更に
ついて、より広く情報発信を行った。2007年8月から開始した、IPv4ア
ドレスの在庫枯渇に向けての対応の一環である「特別号」は、2011年
4月のAPNIC・JPNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇にともないその役割
を終え、6月発行の第36回を以て終了した。その一方、宮城県を中心に、
東日本大震災に対するネットワーク関連のボランティア活動を行って
いる団体「ネトボラ宮城」に関する活動レポートの配信を開始した。
配信アドレス数は3,991アドレスに上る(2012年3月末)。
メールマガジン発行数内訳
- 定期号 12号
- 臨時号 47号
- 特別号 11号
- トピックス号 50号
1.2.2 会報誌「JPNIC Newsletter」の発行
2011年度も、インターネット関連動向、JPNICの活動報告、技術解説、
統計などの情報を掲載した会報誌、「JPNIC Newsletter」を3回発行し
た。発行実績および内容は、下記の通り。
・発行実績
- 48号:2011年 7月29日、5,000部
- 49号:2011年11月25日、5,000部
- 50号:2012年 3月 8日、5,300部
会報誌として会員へ送付する他、IPアドレス管理指定事業者、大学図
書館、高専図書館、プレスへ引き続き送付している。また新たに、
50号より、歴史的PIアドレス、特殊用途用PIアドレス、AS番号割り当
て先組織への送付(約1,300件)も開始し、インターネットリソースの
利用者への周知・連携強化を図った。一方、制作面においては、製作
業者を公募のうえ再度選定することにより、媒体としてのクオリティ
は維持しつつ、コスト削減を行うとともに、さらに読みやすく、親しみ
を感じられる紙面を目指し、デザインを刷新した。
・内容
- 巻頭言
- 特集
- IPv4枯渇 Watch(48号をもって終了)
- インターネット 歴史の一幕
- 会員企業紹介
- JPNIC活動報告
- インターネット・トピックス
- 統計情報
- インターネット 10分講座
- 会員リスト・お問い合わせ先
1.3 ドメイン名、DNS、ドメイン名紛争処理、WHOIS、国際化ドメイン名
(IDN)に関する基本情報、最新情報の提供
主にICANNにおける新gTLDの動向を中心に、以下列挙したドメイン名
関連の最新動向について、適宜JPNIC Webおよびメールマガジン、
ニュースレター等での情報発信を行った。
- ICANNにおける新gTLD申請受付開始に向けた動向
- ICANNにおける新規IDN ccTLD承認
- レジストラ間移転手続き改正勧告
また、ドメイン名およびDRPに関する情報については最新情報を
JPNIC Webで公開するとともに、JP-DRPの申立一覧についても、申立
および裁定結果の通知があり次第、随時情報を公開した。
1.4 国内外のドメイン名情報の発信・問い合わせ対応
主に、国外のドメイン名に関する情報を国内に向けて発信するととも
に、国内からの問い合わせへの対応を行った結果、頻度の高かった問
い合わせに対しては、FAQの作成および公開を行った。
電話やメールなどにより平均して月10件程度(前年度比2割増)の問い
合わせがあり、そのうち問い合わせの多かった上位3件は次の通りであ
る。
・gTLD/ccTLDに関する各種手続きについて
・ドメイン名紛争処理方針(JP-DRP、UDRP)について
・ICANNによる新gTLD導入について
1.5 IPv4アドレス在庫枯渇対応及びIPv6普及のための諸課題に関する情報
提供
IPv4アドレス在庫枯渇の状況及びIPv6普及のための諸課題について
次のような情報提供を実施した。
1.5.1 在庫枯渇の状況に関するJPNICからの情報提供
・在庫枯渇状況に関するアナウンス
- 2011年4月15日 APNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇のお知らせ
および枯渇後のJPNICにおけるアドレス管理ポリ
シーのご案内
・Webサイト(http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/)におけるステー
クホルダー別の対応策、Q&A等を含む情報提供
・在庫枯渇問題への取り組みと最新動向を、メールマガジンで配信
- 2011年6月15日発行 「IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート
[第36回/最終回]~今までのIPv4アドレス
在庫枯渇対応活動を振り返って~」
・ニュースレター(会報誌)「IPv4枯渇Watch」の連載(48号で最終回)
- 2011年7月発行号 APNIC/JPNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇!
1.5.2 在庫枯渇に関わる「IPv4アドレス枯渇タスクフォース」からの情
報提供
JPNICは、2008年度からオールジャパン/マルチステークホルダーで結
成された、「IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース」の主要メンバー
として積極的に活動している。タスクフォース内でJPNICは広報を担当
し、他のメンバーと協力しつつ、各ステークホルダーに対して、具体
的に次のような活動を行った。
・Webサイト(http://kokatsu.jp/)の運営および情報提供
・ステークホルダー毎のアクションプランの提示
・IPv6導入に向けた、各種ハンズオンセミナー(2.5.2参照)
・IPv6環境のテストベッドの提供(2.5.3参照)
・展示への出展、講演会/報告会での講演(2.5.4参照)
・各種取材対応
2. 普及啓発業務
2.1 Internet Weekをはじめとした各種セミナーやシンポジウムの開催
2.1.1 Internet Week 2011の開催
2011年11月28日~12月2日の5日間にわたり、富士ソフトアキバプラザ
にて、Internet Week 2011を開催した。例年は4日間であるが、今年は
プレイベントを含めて5日間開催した。プレイベント7、有料セッショ
ン21、BoFおよびランチセミナー8、懇親会1を実施した。
初心者向けセッションの新設やセッション数自体が増えたこともあり、
参加者数は2011年度を約800名上回り、延べ約2,700名となった。
IPv4アドレスの在庫枯渇を迎えるなど、2011年はインターネットに
とって節目の年となった。2011年のInternet Weekが、扉の向こう側に
広がる未来、今後のインターネットを展望する一助になれればという
思いを込め、「とびらの向こうに」をイベントテーマとした。
全セッションの概要は下記に示すが、IPv6関連技術を解説したチュー
トリアルに人気が集まり、その関心と需要の高さがうかがえた。
参加者アンケートでは、Internet Week 2011に参加して、「役に立っ
た」という回答が約90%、来年の参加については、「ぜひ参加したい」
が約62%と、好評であった。
また新たな試みとして、インターネット資源管理の基本やその最新動
向を初心者向けに解説するセッション開催した。どれもほぼ満席とな
り、JPNICの事業を幅広い層に知っていただく機会となった。
運営面においては、2010年度に引き続き、資料のオンライン化等の作
業の効率化・コスト削減に努め、開催費用も収支均衡で実施した。
また、オンサイトにおけるセッションの開催にとどまらず、後日JPNIC
のWebサイト上で、関連のセッション資料を公開することで、広くエン
ジニアの普及啓発を行った。
・開催日:2011年11月28日~12月2日
・会 場:富士ソフト アキバプラザ(東京)
・企 画:Internet Week 2011 プログラム委員会
・後 援:総務省
文部科学省
経済産業省
ICT教育推進協議会(ICTEPC)
IPv6普及・高度化推進協議会
財団法人インターネット協会(IAjapan)
一般社団法人OpenIDファウンデーション・ジャパン(OIDF-J)
仮想化インフラストラクチャ・オペレーターズグループ
(VIOPS)
クライメート・セイバーズ コンピューティング・
イニシアチブ(CSCI)
一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA)
社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)
一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)
一般社団法人情報サービス産業協会(JISA)
独立行政法人情報通信研究機構(NICT)
DNSSECジャパン(DNSSEC.jp)
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
社団法人日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)
日本DNSオペレーターズグループ(DNSOPS.JP)
財団法人日本データ通信協会(Telecom-ISAC Japan)
一般社団法人日本電子認証協議会(JCAF)
日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG)
特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)
日本UNIXユーザ会(jus)
WIDEプロジェクト(WIDE)
・協 賛:NTTコミュニケーションズ株式会社
株式会社日本レジストリサービス
エクイニクス・ジャパン株式会社
さくらインターネット株式会社
株式会社SRA
日本インターネットエクスチェンジ株式会社
グーグル株式会社
・ネットワークスポンサー:
シスコシステムズ合同会社
富士ソフト株式会社
・参加者:延べ2,700名
・実施プログラム内容:
・プレイベント(7セッション ※同時開催イベント含む)
- インターネット資源管理の基礎知識(ドメイン名/DNS/IPアドレス)
・開催日:2011年11月28日
2011年11月29日 ※同じ内容で2回開催
・内 容:ドメイン名、IPアドレスなどインターネット資源
管理の仕組みを、初心者向けに解説した。
- IPアドレス最新動向(初心者向け)
・開催日:2011年11月28日
・内 容:IPアドレスの管理に関する最新動向を、初心者向
けに解説した。
- ドメイン名最新動向(初心者向け)
・開催日:2011年11月29日
・内 容:ドメイン名の管理に関する最新動向を、初心者向
けに解説した。
(同時開催イベント)
- 第21回JPNICオープンポリシーミーティング
・開催日:2011年11月28日
- 第32回ICANN報告会
・開催日:2011年11月29日
- Global IP Business Exchange 2011 Autumn
・開催日:2011年11月29日
・最新動向2コマセッション(4セッション)
- DNS DAY
・開催日:2011年11月30日
・内 容:DNS運用に関する最新の話題を共有し、安定した
DNSの運用を続けるためにどうすればいいかをテー
マに議論を行った。
- ここまで来ている IPv6インターネット!
・開催日:2011年11月30日
・内 容:総勢23名の登壇者が、自社のIPv6対応を紹介する
とともに、IPv6対応において他レイヤーに期待す
ることなどをテーマに、議論を行った。
- 仮想化DAY ~組み合わせで作るクラウドシステム~
・開催日:2011年12月1日
・内 容:今後さらなる仮想化基盤の発展を目指し、幅広く
網羅的に最新の仮想化技術を紹介した。
- IP Meeting 2011 ~とびらの向こうに~
・開催日:2011年12月2日
・内 容:前半は、2011年のネットワーク基盤に関わる運用
技術動向やインターネット資源のガバナンスを解
説し、1年の総括を実施。後半は、東日本大震災や
IPv4アドレス在庫枯渇を中心に、各事業者の視点
で2011年を振り返った。また、さまざま年代のパ
ネリストを迎え、インターネットがどのように利
用されているかを、あらためて考える機会を設け
た。
・最新動向1コマセッション(10セッション)
- HTTP Meeting ~スマートフォン時代のWeb技術~
・開催日:2011年11月30日
・内 容:HTML5やWebブラウザの最新技術動向を共有すると
ともに、Webブラウザの垣根を越えたWebプログラ
ムの新しい考え方やその変革について解説した。
- 3.11から考えるディザスタリカバリ
・開催日:2011年11月30日
・内 容:東日本大震災で大きな被害を受けたエリアの状況
とその復旧活動事例を紹介し、災害に今後どう備
えるべきかを考えた。
- 送信ドメイン認証運用実践
・開催日:2011年11月30日
・内 容:送信ドメイン認証技術であるDKIM (DomainKeys
Identified Mail)を活用し、信頼性の高いメール
を送信するための実践ノウハウを解説した。
- ひろがるインターネット
~Machine to Machine/Internet of Thingsの動向~
・開催日:2011年11月30日
・内 容:M2M/IoTの標準化動向やM2M/IoTの取り組みや、
M2M/IoTを意識したインターネットの考え方につい
て解説した。
- インターネットとID連携
~OpenIDとアイデンティティ・フレームワークの標準化~
・開催日:2011年11月30日
・内 容:デジタル・アイデンティティの世界的トレンドを
解説し、今後のインターネットにどのような影響
を与えるのかを考えた。
- 押さえておきたいインターネット法2011
・開催日:2011年12月1日
・内 容:インターネット上の犯罪に関する法律が2011年に
どう変更されたのか、今後どう変更されていくの
かという点について、政府担当者や法律の専門家
の話を聞いた。
- ルーティング関連セッション(I)
~ 備える!インターネットルーティングセキュリティ ~
・開催日:2011年12月1日
・内 容:2011年に発生した経路制御上の問題とBGPセキュリ
ティの国際動向を総括し、オペレーターが今後備
えておくべきことを考えた。
- ルーティング関連セッション(II) ~ 経路爆発を考える ~
・開催日:2011年12月1日
・内 容:IPv4アドレス在庫枯渇や、IPv6の本格的普及を控
え、さらなる経路数の増加が予想される。この問
題の原因と内容を理解し、対策を考えた。
- 仮想化時代のパケットフォワーディング
・開催日:2011年12月1日
・内 容:ハードウェアやNICに導入されている大量のパケッ
トを捌くための新技術について、Linuxのカーネル
処理に注目して情報共有を行った。
- スマートフォンセキュリティ
・開催日:2011年12月1日
・内 容:スマートフォンを狙ったマルウェア、Androidと
iPhoneの設計上の技術的な問題点や注意点をに関
する情報を共有し、スマートフォンを企業で導入
する際の注意点を解説した。
・チュートリアル(7セッション)
- 各種移行技術によるIPv6導入
~あなたのネットワークをIPv6対応に~
・開催日:2011年11月30日
・内 容:IPv6インターネット環境への移行技術を総括し、
実際の、一般ユーザーの利用環境の変化を考えた。
- 事例から学ぶIPv6トラブルシューティング
・開催日:2011年11月30日
・内 容:IPv6を導入したが設定で悩んでいる人、IPv6の導
入を検討している人を対象に、IPv6利用時につま
ずきやすい点やその解決策を解説した。
- 運用ドキュメント2011
~手軽にスピーディに継続的に保守するためのツール入門~
・開催日:2011年11月30日
・内 容:運用ドキュメントの考え方や課題を整理し、「手
軽にスピーディに継続的に保守できるドキュメン
ト」の実現方法を、実例を交えて解説した。
- IPv6セキュリティの勘どころ
・開催日:2011年12月1日
・内 容:企業網や家庭ネットワークにIPv6を導入する際に
注意すべきセキュリティについて、IPv4と対比し
て解説した。
- IPv4アドレス枯渇時代のアプリケーション開発
・開催日:2011年12月1日
・内 容:IPv4アドレス在庫枯渇がアプリケーション開発に
もたらす影響や開発の際の注意点を解説した。
- 始めようCSIRT ~事例から学ぶインシデント・レスポンス~
・開催日:2011年12月2日
・内 容:社内情報セキュリティ対応体制の中核をなす専門
チーム:CSIRTの必要性を、事例紹介を交えて解説
し、CSIRT構築のノウハウを紹介した。
- ロケットスタート!IPv6
・開催日:2011年12月2日
・内 容:IPv6を基礎から丁寧に解説し、宅内/(小規模)企業
内ネットワークのIPv6対応における、IPv6動作の
理解ができるようになることを目指した。
・ランチセミナー(2セッション)
- DNS浸透の都市伝説を斬る ~ランチのおともにDNS~
/株式会社日本レジストリサービス
・開催日:2011年11月30日
- NTTコミュニケーションズのスマートフォン戦略について
/NTTコミュニケーションズ株式会社
・開催日:2011年12月2日
・BoF(6セッション)
- グリーンICTの実践:IEEE1888の開発と運用
・開催日:2011年11月30日
- ISOC-JP BoF
・開催日:2011年11月30日
- 日本DNSオペレーターズグループ BoF
・開催日:2011年11月24日
- IPv6 only access network
・開催日:2011年12月1日
- 地方在住エンジニアを盛り上げましょう!BoF
・開催日:2011年12月1日
- Deep Hadoop Night ~誰がHadoopを殺したか?~
・開催日:2011年12月1日
・懇親会(1セッション)
最終日に懇親会を行った。一般の参加者、協賛企業、講演者、
プログラム委員等、約100名が参加した。
・開催日:2011年12月2日
2.1.2 総会講演会
・第45回総会講演会
・開 催 日:2011年12月16日
・会 場:東京ステーションコンファレンス
・参加者数:約50名
・内 容:災害からの復旧に、インターネットが役に立つこと
~ネトボラ宮城活動レポート~
・講 演 者:佐藤大氏
・第46回総会講演会
・開 催 日:2012年3月9日
・会 場:富士ソフト アキバプラザ
・参加者数:約50名
・内 容:インターネットの日本経済への貢献
・講 演 者:石綿昌平氏
2.2 世界的なインターネット資源管理体制のあり方に関する普及啓発
2.2.1 ICANN報告会の開催
世界的なドメイン名管理ルール策定作業へ参画するため、ICANNが開催
する会議へ参加した(3.6.1参照)。会議終了後、国内関係者間における
情報共有を図るため、財団法人インターネット協会と共催で、ICANN報
告会を開催した。当日の資料や動画はWebで公開した。
・第30回 ICANN報告会
・開 催 日:2011年5月10日
・会 場:日本教育会館(東京)
・参加者数:44名
・主な内容:2011年3月14日~18日開催のシリコンバレー/サンフラ
ンシスコ会議報告(新gTLDにおける政府諮問委員会
(GAC)とICANN理事会との協議、IDN ccTLDの動向、
新gTLD申請者支援合同作業部会の動向など)
・第31回 ICANN報告会
・開 催 日:2011年8月4日
・会 場:エッサム神田ホール(東京)
・参加者数:31名
・主な内容:2011年6月19日~24日開催のICANNシンガポール会議報告
(主な理事会決議、新gTLDプログラムの承認、新gTLD関
連の課題など)
・第32回 ICANN報告会
・開 催 日:2011年11月29日
・会 場:富士ソフトアキバプラザ(東京)
・参加者数:51名
・主な内容:2011年10月23日~28日開催のICANNダカール会議報告
(新gTLD導入による影響について、IDN ccTLDファストト
ラックにおける課題検討状況、レジストラ移転ポリシー
の改訂について、各作業部会等での活動概要など)
2.3 インターネット基盤整備に係る関係組織、機関等との連携
2.3.1 国内外関連組織との連携および協力イベント等
・新gTLD周知イベント
・開 催 日:2011年11月29日
・会 場:富士ソフトアキバプラザ(東京)
・主な内容:新gTLDに関して普及啓発を行うため、ICANNと協力して
新gTLD周知イベントを実施し、新gTLD導入の詳細を周知
した。
2.3.2 国内外関連組織の関連イベントへの後援
・第9回迷惑メール対策カンファレンス
・開催日:2011年5月27日
・会 場:コクヨホール(東京)
・主 催:財団法人インターネット協会、迷惑メール対策委員会
・Interop Tokyo 2011
・開催日:2011年6月7日~10日
・会 場:幕張メッセ(千葉)
・主 催:Interop Tokyo 2011実行委員会
・仮想化インフラ・ワークショップ
・開催日:2011年7月22日
・会 場:NSスカイカンファレンス(東京)
・主 催:仮想化インフラ・オペレーターズグループ
・ハイパーネットワーク2011別府会議
・開催日:2011年:11月4日~5日
・会 場:杉乃井ホテル(大分)
・主 催:ハイパーネットワーク別府湾会議実行委員会
・SecurityDay 2012
・開催日:2012年2月6日
・会 場:株式会社インターネットイニシアティブ(東京)
・主 催:SecurityDay運営委員会
・情報セキュリティシンポジウム道後2012
・開催日:2012年2月16日~17日
・会 場:松山市立子規記念博物館/ホテル茶玻瑠(愛媛)
・主 催:情報セキュリティシンポジウム道後2012実行委員会
2.4 地域情報基盤整備におけるインターネットの利活用促進への貢献と関
連組織、機関等との連携
昨年度支援を行った、宮城県、秋田県の4市町村を訪問し、インターネッ
ト分野における情報化基盤整備(FTTH環境等)、利活用の検討状況につ
き情報交換を行うと共に、要望のあった市町村へは利活用(無線LAN導
入等)の具体的な提案を行った。
また、総務省東北総合通信基盤局、岩手大学情報メディアセンターと
連携し、「IPv4アドレス在庫枯渇とIPv6への対応セミナー(岩手・盛
岡)」を企画、調整し、開催した (詳細は2.5を参照)。
2.5 IPv4アドレス在庫枯渇状況と対応策およびIPv6普及のための技術的課
題に関するセミナー等の実施
IPv4アドレス在庫枯渇状況と対応策およびIPv6普及のための技術的課
題に関して、次に挙げるイベント主催と講演を行った。
2.5.1 IPv4アドレス在庫枯渇および対応策に関する主催イベント
・Internet Week 2011におけるプログラムの開催
・開催日:2011年11月30日~12月2日
・会 場:富士ソフトアキバプラザ(東京)
・セッション名:
- 事例から学ぶIPv6トラブルシューティング
- 各種移行技術によるIPv6導入
~あなたのネットワークをIPv6対応に~
- ここまで来ているIPv6インターネット!
- IPv6セキュリティの勘どころ
- IPv4アドレス枯渇時代のアプリケーション開発
- ロケットスタート!IPv6
・内 容:IPv6の導入・運用に関する講演/最新動向/パネルディス
カッション(※詳細は2.1を参照)
・IPv4アドレス在庫枯渇とIPv6への対応セミナー
・開催日:2012年2月16日~2月17日
・会 場:岩手大学
・プログラム内容:
- Day1 “IPv4アドレス在庫枯渇の現状とその対応”
・インターネットの発展とIPv4アドレス在庫枯渇
~IPv4アドレス在庫枯渇はどのようにしておこったか~
・IPv6への期待:災害時のインターネット
・実践を通して見たIPv6と取り巻く環境の変化
・今さら聞けないQ&Aコーナー
~アドレス枯渇対策とIPv6移行のイロハ~
~企業ネットの対策:どこからどう手を付ける?~
- Day2 “IPv6ハンズオンセミナー(ネットワーク基礎編)
・参加者数:Day1 57名(ライブ視聴者数17名含む)
2.5.2 IPv6ハンズオンセミナー
IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの企画のもと、IPv6普及・高度
化推進協議会とJPNICが運営主体となり、IPv6ハンズオンセミナーを計
11回開催し、112名の方に受講いただいた。会場にJPNIC会議室を利用
し、講師等をJPNIC職員が務めることで、東京開催分についてはJPNIC
会員への半額優待を実現した。
・IPv6ネットワーク基礎編[東京]
・開催日:2011年9月14日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:16名
・IPv6サーバ基礎編[東京]
・開催日:2011年9月15日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:15名
・IPv6ネットワーク基礎編[大阪]
・開催日:2011年9月29日
・会 場:NTTスマートコネクト株式会社
・参加者数:11名
・IPv6サーバ基礎編[大阪]
・開催日:2011年9月30日
・会 場:NTTスマートコネクト株式会社
・参加者数:8名
・IPv6ネットワーク基礎編[東京]
・開催日:2011年10月13日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:15名
・IPv6サーバ基礎編[東京]
・開催日:2011年10月14日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:12名
・IPv6ネットワーク基礎編[東京]
・開催日:2012年1月25日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:3名
・IPv6サーバ基礎編[東京]
・開催日:2012年1月26日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:3名
・IPv6ネットワーク基礎編[岩手]
・開催日:2012年2月17日
・会 場:岩手大学
・参加者数:14名
・IPv6ネットワーク基礎編[東京]
・開催日:2012年2月22日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:7名
・IPv6サーバ基礎編[東京]
・開催日:2012年2月23日
・会 場:JPNIC会議室
・参加者数:8名
2.5.3 IPv6テストベッド(検証環境)の提供
IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースおよびIPv6普及高度化推進協議
会と連携のもと、無償で利用できるIPv6テストベッド(検証環境)を、
2011年12月5日から提供を開始した。このテストベッドでは、自社ネッ
トワークのIPv4/IPv6デュアルスタック化、サーバ・アプリケーション
のIPv6化、デバイスのIPv6化に向けた検証といった、IPv4枯渇に向け
て導入が必要とされている技術について、幅広く検証することが可能
である。
・運営: JPNIC
・協力: IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース
IPv6普及・高度化推進協議会
・テストベッド設置場所:慶應義塾大学新川崎タウンキャンパス
・費用: 施設設備利用は無料
・提供期間:2011年12月5日~2013年3月末まで(予定)
・実績:2011年度中(約4ヶ月)での使用実績2件
2.5.4 IPv4アドレス在庫枯渇状況および対応策に関するイベント企画
および、関係組織等への講師派遣(9件)
次の通り、講師派遣を実施した。
・独立行政法人情報処理推進機構(IPA)での講演
・開催日:2011年5月20日
・会 場:文京グリーンコートセンターオフィス(東京)
・内 容:IPv4アドレス在庫枯渇とIPv6対応の現況・今後の展望
・オープンソースカンファレンス 2011 Sendai
・開催日:2011年5月21日
・会 場:東北電子専門学校(宮城)
・内 容:「IPv4アドレス枯渇とその対応 ~IPv4アドレス、売り
切れました~」
・オープンソースカンファレンス 2011 Hokkaido
・開催日:2011年6月11日
・会 場:札幌市産業振興センター(北海道)
・内 容:「今そこにある危機!IPアドレス枯渇問題」
・Asia Pacific Regional IGF
・開催日:2011年6月16日
・会 場:Suntec Singapore International Convention & Exhibition
Centre(シンガポール)
・内 容:IPv6: How ready is Asia for this critical resource?
"Being successful? Update from Japan’s Internet"
・IGF-Japan 第1回全体会議
・開催日:2011年7月21日-22日
・会 場:京都リサーチパーク(京都)
・内 容:IPv4アドレス在庫枯渇とIPv6への移行
・オープンソースカンファレンス2011 Okinawa
・開催日:2011年9月10日
・会 場:沖縄コンベンションセンター(沖縄)
・内 容:「今そこにある危機!IPアドレス枯渇問題」
・オープンソースカンファレンス2011 Hiroshima
・開催日:2011年10月1日
・会 場:県立広島大学 広島キャンパス(広島)
・内 容:「どうなる?IPv4アドレス枯渇後のインターネット」
・ITPro EXPO 2011「IPアドレス枯渇対策ワークショップ」
・開催日:2011年10月12日-14日
・会 場:東京ビッグサイト(東京)
・内 容:今さら聞けないQ&Aコーナー:基礎編「アドレス枯渇対策
とIPv6移行のイロハ」
・情報通信技術教育者合同会議2011
・開催日:2011年11月12日
・会 場:東京大学工学部2号館(東京)
・内 容:「IPv4アドレス枯渇後のインターネット?何が起こってい
るのか」
3. 調査研究業務
3.1 インターネットレジストリにおける認証局運用・利用に関する調査研究
APNIC、RIPE NCC、ARIN等の主要インターネットレジストリ(RIR)およ
びIETFで標準化や開発が進められている認証局とリソースPKIに関して
動向調査を行った。その一環として、ルーティングセキュリティやリ
ソースPKIの運用・利用に関する議論が継続的に行われているAPNICミ
ーティングに参加した。
・第32回APNICミーティング
- 開催日:2011年8月28日~9月1日
- 開催地:韓国・プサン
・第33回APNICミーティング
- 開催日:2012年2月27日~3月2日
- 開催地:インド・ニューデリー
3.2 レジストリデータベースとルーティングの連携技術に関する調査研究
インターネット経路制御のセキュリティ向上を図るため、インターネッ
ト経路監視システムとリソースPKIの技術検証を行った。
RPKIについては、ARINが開発した「RPKI Engine Tool」を用いて、
RPKI証明書およびROA(Route Origin Authorization)生成が可能な実験
環境を構築した。このROAをルータへ伝えるため、現在標準化中のプロ
トコルであるRPKI Router Protocolの動作環境も構築して実験を行っ
た結果、ROAの妥当性を踏まえたルータへのROA伝達が可能であること
がわかった。
2011年度は、IETFにおいてリソースPKI(RPKI)を応用したBGPSEC
(A security extension to the Border Gateway Protocol)の標準化活
動が活発化したため、主に技術的な情報収集と動向調査を行った。成
果の一部は、情報処理推進機構(IPA)情報セキュリティ技術動向タスク
グループとの連携を通じて、公開文書としてまとめた。
また、RIPE地域ではレジストリにおける経路制御に関与に関する議論
が活発に行われた。この動向調査を行うとともに、JPNICのインター
ネット経路制御のセキュリティに関する、今後の施策の検討を行った。
国内ではインターネット経路監視システムを運用するTelecom-ISAC経
路情報共有ワーキンググループ(BGPWG)へ参加し、レジストリデータ
ベースを活用したルーティングセキュリティ維持に向けた情報交換と
動向調査を行った。
3.3 インターネットセキュリティに関する調査研究および関連団体との連携
2011年度は、IETFにおいてDNSSECの応用技術やリソースPKIの応用技術
の標準化が活発に行われた。これに伴い、国内外の技術動向に基づい
た調査研究および基盤企画のため、国内の学会およびIETF、主要RIRの
会議に参加し、提案者等との情報交換を行うと共に、各種調査研究の
成果や最新動向について執筆や発表を行った。
- インターネットセキュリティに関連したミーティングへの参加
・WIDE研究会合宿
- 開催日:2011年9月6日~8日
- 開催地:信州松代ロイヤルホテル(長野)
- 概 要:PKI技術に関するWG
・WIDE研究会合宿
- 開催日:2012年3月5日~8日
- 開催地:信州松代ロイヤルホテル(長野)
- 概 要:PKI技術に関するWG
- DNSSECやリソースPKIに関する動向調査と報告書作成
・情報処理推進機構 調査報告(2011年度上期タスクグループ報告書)
- DNSを用いた公開鍵の配送技術 - DANE(DNS-based
Authentication of Named Entities)
・情報処理推進機構 調査報告(2011年度下期タスクグループ報告書)
- インターネット経路制御のセキュリティに関する動向 - BGPSEC
3.3.1 セキュリティ関連団体との連携強化策の検討と実施
次の通り、関連団体における連携活動を行った。
・DNSSECジャパン
- DNSSECジャパンのメンバーとして活動に参加し、DNSSECにおける
鍵保管デバイスHSM(Hardware Security Module)や運用技術に関
する情報交換を行った。
・日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)
- PKI相互運用WGメンバーとして電子認証技術の最新動向に関する
情報交換を行った。
・情報処理推進機構(IPA)
- 情報セキュリティ技術動向調査TG(タスクグループ)メンバーとし
てDNSSECやリソースPKIに関する動向調査と成果報告等を実施、
またインターネットセキュリティ技術に関する情報交換を定期的
に行った。
・日本電子認証協議会(JCAF)
- 日本電子認証協議会アドバイザリーとして、SSL/TLSで利用される
EV SSL証明書の国内動向および国際動向について技術的な情報
交換を行った。
・WIDEプロジェクト
- 電子認証技術に関するWGの運営に参加した。具体的には、引き続
き暗号アルゴリズム(RSA暗号や楕円曲線暗号)のユーザー環境
に関する調査や各種OSにおける対応状況の調査、電子証明書を簡
単に利用するための技術検証などを行った。
・JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)
- 専門家会議に参加し、インターネットセキュリティの動向につい
て情報交換し、脆弱性情報などに関する情報交換を行った。
3.4 DNSの運用とセキュリティに関する技術の調査研究
3.4.1 適切に設定されていない逆引きネームサーバ(lame delegation)
の調査および委任停止
DNSの品質チェック(DNSQC)の観点から、JPNICの管理する逆引きゾー
ンについて、2009年5月より適切に設定されていない(lame delegation
である)逆引きネームサーバに関する調査を実施し、不適切な設定であ
るネームサーバに対して警告、その後改善がなされない逆引きゾーン
に対して委任停止を実施している。その結果、ほとんどの逆引きゾー
ンが正しい委任状態となった。これらの施策およびその結果について
は、IPアドレス指定事業者連絡会、およびDNS DAY(2.1.1参照) で発表
した。
3.4.2 DNSSEC導入および運用に関する調査研究
JPNICにおけるDNSSECの導入に関する検討のため、技術情報や最新の
RFC等に基づいた技術仕様の動向を調査した。これらの成果は、他団体
とも連携し、セミナー等を通じて発表した。
・internetweek.jpへの実験導入
JPNICにおける運用上の知識を得ることを目的として、Internet Week
のドメイン名にDNSSECを実験的に導入した。導入にあたって、段階的
な運用体制の整理や鍵更新の方法を検討し、DNS運用組織でDNSSECが適
切に導入されるために、どのような情報整理が必要であるか等の調査
・検討を行った。
・DNSSECセミナーの開催
DNSSECは、導入されていても運用組織以外にとって、どのような運用
がなされているのかがわかりにくい技術である。そのため、DNSSECの
導入を行っているccTLDやgTLDレジストリでは、DNSSECの一定程度の運
用維持や安全性の担保に役立つDPS(DNSSEC Practice Statement)を作
成し、公開する動きがある。
このためJPNICではICANN、JPRSにおいてDPS作成に深くかかわった技術
者を講師に招いてセミナーを開催し、DNSSEC運用のためのセキュリティ
に関わる情報を共有した。特に、ICANNからルートゾーンの鍵の情報を
確認するためにICANNのPGPフィンガープリントを入手し、前項のセミ
ナーやJANOG28において、DNSのオペレーター向けに公開した。
・組織におけるDNSSECの姿 ~ICANN大久保智史氏を迎えて~
- 日時:2011年7月12日
- 場所:JPNIC会議室(東京)
- 参加者数:31名
・DANEに関する動向調査
2011年度前半、DNSSECの応用技術であるDANE(DNS-based
Authentication of Named Entities)の標準化活動が活発化したため、
動向調査を行った。成果の一部は情報処理推進機構(IPA)情報セキュ
リティ技術動向タスクグループとの連携を通じて公開した。
3.4.3 日本ENUMトライアル
国際的に認められた番号空間(1.8.e164.arpa)を使用したENUMの実証試
験「日本ENUMトライアル」に関わるDNSサーバの運用を継続して行って
いる。
2011年度には新規番号の割り振りはなかった。
・2012年3月31日現在割り振り番号一覧
・2006年2月1日 ENUMトライアルジャパン
810021000000 ~ 810021999999(100万番号)
・2006年2月7日 個人
810022000000 ~ 810022000099(100番号)
3.5 各国ccTLDおよびgTLDに関する調査研究
ドメイン名の各分野に関する動向調査やポリシーに関する研究など、
基礎的、継続的な調査研究を行った。この中には外部からの調査研究
受託業務も含まれる。
主な調査研究テーマは次の通りである。これらにより、インターネッ
ト資源管理体制における動向を把握し、情報センター機能の充実に役
立てている。
・全ccTLDの登録状況
各ccTLDに登録されているドメイン名数の状況
・gTLD、ccTLD、ICANNの動向
各TLDおよびICANNにおける、組織およびサービスなどの動向
・各TLDにおける諮問機関、個人情報保護規定
各TLDにおけるガバナンスメカニズム、プライバシー保護に関する
動向
・インターネット資源管理体制に関する議論の動向
ICANNをはじめとする、国際的なインターネット資源管理体制の下
実施されている議論の動向
・国際化ドメイン名(IDN)に関する動向
・各TLDにおける導入状況などの調査
・IDN TLDについては、ICANN会議への参加や、関連Webおよび
メーリングリストを通じた情報収集・分析の実施
・ドメイン名紛争処理の動向
3.6 世界的なインターネット資源管理体制の動向に関する調査研究
ICANN会議へ事務局員が参加するとともに、関連するWebやメーリング
リストを通じて情報収集を実施した。会議の内容は、報告会やメール
マガジン、Web等で広く周知した。
3.6.1 ICANNが開催する諸会議への参加
ICANNを中心とする世界的なドメイン名管理ルール策定作業への参画の
一環として、ICANNが開催する諸会議へ参加した。各国関係者と情報交
換を行うとともに、情報共有のためICANN報告会にて会議内容の報告を
行った。
・第41回シンガポール会議
・期 間:2011年6月19日~24日
・場 所:シンガポール
・主な内容:新gTLDプログラムの承認、ICANNを構成する各組織の
動向
・第42回ダカール会議
・期 間:2011年10月23日~28日
・場 所:セネガル・ダカール
・主な内容:新gTLD導入に当たっての残存課題の動向
・第43回コスタリカ会議
・期 間:2012年3月11日~16日
・場 所:コスタリカ・サンホセ
・主な内容:新gTLD関連議論(申請バッチ・文字列保護など)の動向
3.6.2 WHOIS等による情報公開とプライバシー問題に関する調査研究
ICANN会議への参加や、各TLDや関連するWebサイト等を通じて情報収集
を行った。
3.7 ドメイン名紛争処理の事例等に関する調査研究
UDRPについてはWIPO (World Intellectual Property Organization)
をはじめとする紛争処理機関およびICANN、JP-DRPについては紛争処理
機関である日本知的財産仲裁センターのWeb等を通じて情報収集を行っ
た。
3.8 インターネット資源管理体制を中心としたインターネットの歴史に関
する調査研究
2011年12月にはJNIC発足20周年、2013年4月にはJPNIC20周年を迎える
ことも契機に、資料散逸の前に歴史を記録し、世に示す活動が必要だ
と判断した。公益中立の立場から、歴史資料を収集・整理し体系的に
まとめる。2012年度後半には、書籍、オンライン資料館の公表ができ
るよう準備を進めている。
そのため、2011年11月にはJPNIC内に「歴史編纂委員会」を編成、活動
を進めている。
・活動内容
・出版物、会議資料、論文など各種歴史資料の収集
・メールアーカイブなど各種電子資料の収集
・関係各者に対するインタビュー
・時系列や事象別、重要度、公開が可能か否かなどに応じた情報の
整理
・歴史編纂の集大成とする書籍の刊行やオンライン資料館設置
・メンバー構成
・監修:後藤滋樹(JPNIC現理事長)、村井純(JPNIC初代理事長)
・委員:浅羽登志也(元JPNIC IP-WG主査)、佐野晋(元JPNIC運営委員長)
坪俊宏(元JPNICドメイン名担当理事)
中山雅哉(元JPNIC事務局長)
4. JPドメイン名に関する業務
4.1 JPドメイン名紛争処理方針および手続規則の運用並びに普及啓発
JPNICでは、紛争処理機関である日本知的財産仲裁センター(以降「仲
裁センター」)並びにJPドメイン名レジストリであるJPRSの協力のもと、
JP-DRPの申立における各事件のステータス情報公開などのJP-DRP関連
業務を行っている。
JPドメイン名の紛争処理申立件数は、2010年度の4件に対し、2011年度
は17件であった。
4.1.1 JP-DRPの裁定に基づく各事件のステータス情報の公開
JP-DRPの各紛争処理事件に関して、仲裁センターからの裁定結果の通
知、並びにJPRSからの対応結果の通知を受けて、各事件の裁定結果や
ステータス情報の公開をJPNIC Webサイトにて行った。2011年度の申立
事件は次の通り。
手続開始日 ドメイン名 手続番号 裁定結果
-----------+------------------+-------------------+--------
2011/05/19 LOCCITANE.JP JIPAC JP2011-0001 移転
2011/06/09 OPENX.JP JIPAC JP2011-0002 移転
2011/06/28 IKEA-STORE.JP JIPAC JP2011-0003 移転
2011/07/26 LINKEDIN.CO.JP JIPAC JP2011-0004 取下げ
2011/07/26 BACCARAT-CRYSTAL.JP JIPAC JP2011-0005 移転
2011/09/01 EARTHCHARTER.JP JIPAC JP2011-0006 移転
2011/09/01 ROYALFUR.JP JIPAC JP2011-0007 棄却
2011/09/15 YOUTUBE.NE.JP JIPAC JP2011-0008 移転
2011/10/06 AIR-AROMA.JP JIPAC JP2011-0009 移転
2011/10/20 IROBOT.JP JIPAC JP2011-0010 移転
2011/11/02 CITIBANK.JP JIPAC JP2011-0011 移転
2011/12/27 MOBAGE.JP JIPAC JP2011-0012 移転
2012/01/05 COACH-OUTLETS.JP
COACH-FACTORY.JP JIPAC JP2012-0001 移転
2012/01/12 MOBAGE.CO.JP JIPAC JP2012-0002 移転
2012/01/17 HANKYU-JUTAKU.JP JIPAC JP2012-0003 取消
2012/02/06 KURAI-NAIKA.JP JIPAC JP2012-0004 移転
2012/02/29 SCSK.CO.JP JIPAC JP2012-0005 係属中
4.1.2 DRP検討委員会
2011年度DRP検討委員会を設置して検討を行った。主な検討課題は次の
通り。
(1) 2010年3月に改訂されたUDRP手続規則に合わせて、JP-DRPにおける
電子的処理手続きを導入することの可否
(2) 新gTLD導入に伴う商標権保護策に対応した、JP-DRPおよびJP-DRP
手続規則への新たな対応の要否
検討結果については、2012年2月10日開催の第88回理事会にて答申を
行った。
・第1回会合:
・開催日:2011年6月10日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:目的事項の整理・確認、傍聴受付について、今後の
スケジュール
・第2回会合:
・開催日:2011年7月22日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:JP-DRP手続規則改訂案の検討、新gTLDにおける商標権
保護策を「.jp」に適用することの是非についての検討、
個人情報保護法の観点からのゾーンファイルアクセスの
是非についての検討
・第3回会合:
・開催日:2011年9月20日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:UDRP手続規則改訂をJP-DRP手続規則に反映することの
是非についての検討、新gTLDにおける商標権保護策を
「.jp」に適用することの是非についての検討、個人
情報保護法の観点からの、ゾーンファイルアクセスの
是非についての検討
・第4回会合:
・開催日:2011年11月11日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:
- JP-DRP手続規則改訂について
- 以下の項目について答申案を検討
・UDRP手続規則改訂をJP-DRP手続規則に反映すること
の是非
・新gTLDにおける商標権保護策を「.jp」に適用するこ
との是非
・個人情報保護法の観点からのゾーンファイルアクセスの
是非
・第5回会合:
・開催日:2011年12月9日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:答申案検討、答申案記載の各表現につき、誤記修正や
表現上の微修正の確認
4.2 紛争処理機関との協調作業
JP-DRPの認定紛争処理機関である日本知的財産仲裁センターとの間で、
申し立てや手続開始、パネリスト選任、裁定といったタイミングで、
必要に応じて適切に連絡を取り合うとともに、裁定結果のWebサイトで
の公開など、連携して作業を行った。
また、ドメイン名関連の国際動向等に関する普及啓発のために、研修
会を開催し情報提供を行った。
・JP-DRPパネリスト等研修会
開催日:2011年6月8日
場 所:弁理士会館(東京)
内 容:ICANNにおける新gTLD追加の動き、想定される新gTLD申請
手続き、新gTLDにおける知的財産権保護についての議論
共 催:日本知的財産仲裁センター
4.3 AD.JPドメイン名申請における審査業務
2011年度は次に示す通りAD.JPドメイン名申請時における資格審査業務
を行った。
・新規 2件
・移転 1件
・記載事項変更 12件
・ドメイン名変更 1件
----------------------------------
計 16件
4.4 JPドメイン名レジストリのデータエスクロー関連業務
4.4.1 エスクローエージェントの運用業務と監査業務
2011年度も、監査者としての日常業務を行うとともに、レジストリオ
ペレーターおよびエスクローエージェントに対して定期監査を実施し、
データエスクローの運用が運用規定通りに正しく行われているかどう
か、エスクローされているデータ(デポジットデータ)がレジストリデー
タから正しく抽出されているかどうかを確認した。
4.4.2 データエスクロー運用に関する定期監査
2012年2月13日~14日:デポジットデータの受け渡しに関する監査
2月23日:デポジットの復元および完全性に関する監査
2月27日:セキュリティに関する監査
デポジットの保管に関する監査
4.5 JPドメイン名の公共性の担保及び監視に関する業務
4.5.1 JPドメイン名諮問委員会への出席
JPドメイン名の公共性の担保の一環として、JPRSのJPドメイン名諮問
委員会に出席した。
・第37回
・開催日:2011年5月19日
・主な議題:
- 第6期JPドメイン名諮問委員会 委員長および副委員長の選任
- 答申書「第6期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法につい
て」への対応に関する報告
- 答申書「地域型JPドメイン名の再構築について」への対応に関
する報告
- JPドメイン名の概況とドメイン名を取り巻く状況に関する説明
・第38回
・開催日:2011年9月6日
・主な議題:諮問書「組織合併時等における属性型・地域型JPドメ
イン名の1組織1ドメイン名制限緩和について」につい
ての審議
・第39回
・開催日:2011年12月9日
・主な議題:諮問書「組織合併時等における属性型・地域型JPドメ
イン名の1組織1ドメイン名制限緩和について」に対す
る答申骨子(案)についての審議
・第40回
・開催日:2012年2月20日
・主な議題:諮問書「組織合併時等における属性型・地域型JPドメ
イン名の1組織1ドメイン名制限緩和について」に対す
る答申書(案)についての審議
4.5.2 移管契約第13条検討委員会
次のチャーターに基づき設立された検討委員会において、JPドメイン
名登録管理業務移管契約第13条に規定されるJPRSの責任事項について、
より客観的・具体的な評価の実現を目指して、検討を行った。
なお、移管契約第13条検討委員会は2012年度も引き続き活動を行う。
・移管契約第13条に規定されている内容の客観的かつ具体的な評価が
できるような基準案を策定
・上記基準を適用して具体的な評価を行う「第三者評価委員会」の人
選基準案を策定
・具体的な「第三者評価委員会」の委員候補を推薦
・第1回:
・開催日:2011年9月30日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:運営骨子(案)の承認、JPドメイン名の公共性の担保に
関する説明、JPドメイン名移管時の資料レビュー
・第2回:
・開催日:2011年11月9日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:運営骨子(案)の修正、検討委員会での検討にあたって
の論点整理等
・第3回:
・開催日:2011年12月6日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:第2回会合に関する委員意見とJPNICの考え方、移管契
約第13条に関する評価基準の枠組み、第三者評価委員
会委員に関する人選基準の考え方、意見募集の実施内
容の検討
・第4回:
・開催日:2011年12月27日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:第3回会合に関する委員意見とJPNICの考え方、意見募
集の実施内容の検討
・第5回:
・開催日:2012年2月21日
・場 所:JPNIC会議室
・内 容:第4回会合に関する委員意見とJPNICの考え方、意見募
集の実施内容の検討
5. その他ドメイン名に関する業務
5.1 ICANNなどにおける議論参加及び意見調整
ドメイン名関連の議論参加および意見調整のため、役職員がICANN会議
に出席した。
5.2 IDN ccTLDに関する業務
日本における、国際化ドメイン名を用いたccTLD (IDN ccTLD)「.日本」
に関しては、日本インターネットドメイン名協議会に、役職員が理事
および幹事として参画した。JPNICは同協議会より「.日本」の公共性
の担保を依頼された。
なお、同協議会は2011年9月9日の総会決議によって解散した。
■ 関係会社の報告
・会社名:株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
・所在地:東京都千代田区西神田三丁目8番1号
千代田ファーストビル東館13F
・設立年月日:2000年12月26日
・資本金:3億4,414万円
・主要な事業内容:ドメイン名の登録管理業務
ドメイン名登録申請手続き等
ドメインネームシステムの運用等
・役員:代表取締役社長 東田 幸樹
代表取締役副社長 佐野 晋
取締役 堀田 博文
取締役 室町 正実
監査役 渡邊 哲男
監査役(非常勤) 永野 剛志
監査役(非常勤) 山本 芳人
・従業員数:76名
・保有する株式等の数および全株式等に占める割合:1265株(19.6% )
・当該株式等の入手日:2001年2月21日
- 2001年2月21日付で当センターから1億2千万円分の現物出資による増
資を行った。当センターは同社株式2,400株を取得し、これによりJP
ドメイン名登録管理業務にたずさわる同社経営の公平性、中立性を確
保することが目的であった。
・保有する理由:
- 2002年4月JPドメイン名登録管理業務をJPRSへ移管するにあたって締
結した当センター/JPRS間の移管契約およびJPRS/ICANN間で締結され
た「ccTLD スポンサ契約」の中で恒久的なJPドメイン名の公共性担保
に関する条項が明確に規定された。これにより公共性の担保のために
JPRS株式を保有している必要は無くなったことから、当センターは保
有株式の処分について検討を行い、2002年度に775株、また2004年度
には360株売却するも、未公開株式である当該株式には様々な制約が
多く、残りの1,265株については処分には至っていない。
2011年度も残りの株式処分について更なる検討、努力を行っていく。
・当センターとJPRSとの関係:
- 人的関係:同社代表取締役副社長佐野晋及び同社総務部部長宇井隆晴
は、2012年3月31日現在、当センターの理事である。
- 取引関係:収入総額 28.8百万円(役務提供 28.2百万円)、支出総額
7.3百万円(役務対価/システム保守等 7.3百万)
■ 総務部
1. 総会、理事会の開催
以下の会議を開催・運営し、一般への傍聴等による公開、および当センター
web(http://www.nic.ad.jp/ja/profile/mtg/index.html)において議事録・
関連資料等の公開を行った。
1.1 総会
2011年 6月16日 第44回総会
12月16日 第45回総会
2012年 3月 9日 第46回総会
1.2 理事会
2011年 5月13日 第84回理事会
8月31日 第85回理事会
11月11日 第86回理事会
12月16日 第87回理事会
2012年 2月10日 第88回理事会
3月 9日 第89回理事会
■ JPNIC会員の入退会等に関する報告
2012年3月末現在の会員数
団体正会員 130
推薦個人正会員 33
賛助会員 39
-----------------------
会員数合計 202
団体正会員 推薦個人正会員 賛助会員
入会数 退会数 入会数 退会数 入会数 退会数
------------------------------------------------------------------
2011年 4月 0 2* 0 0 2* 0
2011年 5月 1 0 1 1 0 0
2011年 6月 0 0 0 0 0 0
2011年 7月 0 1 0 0 0 0
2011年 8月 0 0 0 0 0 0
2011年 9月 0 0 0 0 0 0
2011年10月 0 0 0 0 0 0
2011年11月 0 0 0 0 0 0
2011年12月 0 0 0 0 0 0
2012年 1月 0 0 1 1 0 0
2012年 2月 0 0 0 0 0 0
2012年 3月 0 5 1 1 0 0
------------------------------------------------------------------
2011年度合計 1 8 3 3 2 0
------------------------------------------------------------------
*正会員より賛助会員へ移行した1会員を含む