2001年2月8日
IETFとは~むすび~
以上、IETFの概要を述べた。 IETFは、ボトムアップ的な組織であり、 実際に実装運用されている仕様を尊重する。 また、詳細な仕様を標準化するのではなく、 実装者の工夫を反映させることができるようなRoughな仕様で、 仕様は実装と実運用をもとに仕様が変化することができるように標準化プロセスが構成されている。
無線LAN、ノートパソコンなど、 我が国の参加者は北米の参加者よりもインターネットの利用法に関してある意味、 より先進的な利用法を実践している。 この先進性が、技術標準化において発揮され、 IETFにおいて我が国のエンジニアがイニシアティブを取ることを期待したい。 実際、IETF議長のFred Baker氏と話をすると、話題はいつも、 日本人の貢献をもっと期待しているというものである。
文責 江崎 浩 (Hiroshi Esaki) 東京大学大学院情報理工学系研究科 教授/WIDE Projectボードメンバー