今後の JP ドメイン名に関する タスクフォース案について
2000/06/15 社団法人 日本ネットワーク インフォメーションセンター 今後の JP ドメイン名に関する タスクフォース案について 1. はじめに ドメイン名登録方針については、多くの方からのご意見を参考に継続的な議 論を続けてきました。特に、 ・今後のドメイン名登録方針のあり方 ・多言語ドメイン名 については JPNIC 内に検討タスクフォースを設置し、集中的に検討を行って きました。今回、このタスクフォースの検討結果がまとまりましたので、以下 のドキュメントとして公開いたします。 - 2000/05/12 第9回 JPNIC 総会 講演会「新 JP ドメイン名について」 http://www.nic.ad.jp/jp/materials/symposium/20000512/02-new-DMN.html - 2000/05/12 第9回 JPNIC 総会 講演会「多言語ドメイン名について」 http://www.nic.ad.jp/jp/materials/symposium/20000512/03-IDN.html 皆様のご意見をもとに、さらに検討を進める予定です。ご意見は 新 JPドメイン名については dotjp-cmt@nic.ad.jp 多言語ドメイン名については idn-cmt@nic.ad.jp まで、お願いいたします。 概要を次に説明いたします。 2. 新 JP ドメイン名について JPNIC では、現在ドメイン名の登録にあたって以下の方針を採っています。 ・1組織1ドメイン名 ・ドメイン名の移転・売買の禁止 ・登録組織の資格要件の定義とその審査 この基本方針は、将来のユーザへのドメイン名空間の確保、サイバースクワッ ティング等の防止などを目的としています。JP ドメイン名空間において、 gTLD に比べてドメイン名に関する紛争が非常に少ないのは、これらの基本方 針が有効に機能しているものと考えられています。 一方で、インターネットが広く社会に浸透し、ビジネスや経済活動の基盤と しても広く使われるようになってきており、より使いやすいドメイン名への要 請が高まってきています。そこで、この要請に応えるため、タスクフォース では JP ドメイン名の今後について次のような提案をしています。 1. 新しいドメイン名空間の創設 - ***.jp のような、SLD(Second Level Domain) への登録 - 1組織あたりの登録ドメイン名の数を制限しない - 登録資格を問わない - ドメイン名の移転可能 - 簡素化された登録手続きの提供 2. 既存ドメイン名空間の制限の緩和 - ドメイン名移転禁止の一部緩和 3. 紛争処理方針の策定による、紛争の事後解決 3. ドメイン名の多言語化 現在、ドメイン名の多言語化を実現するための方法がいくつか実装され、それ らを用いた日本語のドメイン名の登録サービスが提供されています。JPNIC と しては、多言語化されたドメイン名がインターネットで混乱を招くことなく受 け入れられて普及していくためには、技術の公開と標準化が不可欠であると考 えています。 このため、JPNIC での実験的なサービスを通してこれらの技術の評価と標準化 を推進し、インターネット全体でコンセンサスの得られた技術を用いてユーザ に多言語化ドメイン名を提供する予定です。
以上