2004年3月5日
各位
日本ネットワークインフォメーションセンター
第17回APNICオープンポリシーミーティングでの
コンセンサス事項のご紹介
本イベントは既に終了しました。
拝啓 時下益々ご盛祥の事とお慶び申し上げます。
2月23日~2月27日、マレーシア、 クアラルンプールにて開催されました第17回 APNIC オープンポリシーミーティングにおいて、 コンセンサス(賛同)が得られた提案をご紹介いたします。
「17th APNIC Open Policy Meeting」
http://www.apnic.net/meetings/index.html
なお、 ミーティングのコンサンサスのみによりポリシーへの施行が決定されるということではなく、 APNICのポリシー策定プロセスでは基本的に8週間、 メーリングリストでの意見募集期間を設けています。 もしも、今回ミーティングでコンセンサスが得られた内容につきまして、 ご意見がありましたらお聞かせください。 いただいたご意見はJPNICが代表してAPNICのメーリングリストでコメントいたします。
最終的な承認プロセスが完了した場合、 1)~3)の内容につきましては日本でも同様の実装を行うことが求められます。 4)および5)につきましては次回のJPNICオープンポリシーミーティングで議論を行ったうえで日本における実装を検討する予定です。
「APNIC policy development」
http://www.apnic.net/docs/policy/dev/index.html
また、1)IPv4アドレスにおける最小割り振りサイズの変更につきましては、 皆様からいただいた意見をJPNICよりAPNICに対して伝えました。 本件に関しましてはAPNICからの回答を近日中に、別途ご紹介いたします。
敬具
記
第17回APNICオープンポリシーミーティングでのコンセンサス事項
-
IPv4アドレスにおける最小割り振りサイズの変更
- IPv4アドレスの最小割り振りサイズを/20から21へ引き下げる
- IPv4の初期割り振り要件もあわせて以下に変更する
「上位プロバイダから割り当てを受けた/23を使用している、または直後に/23を必要とすることを証明すること」 - 1年以内に/22を使用する詳細な計画を証明すること
NIRによる実装:- NIRのオープンポリシーミーティングで実装する方向で提案すること
-
IPv6における接続性のないネットワークへの割り振りについて
- 割り振り基準を満たしている限り、グローバルなIPv6インターネットへ接続しないネットワークに対しても、IPv6アドレスを割り振ることを明確にした
NIRによる実装:- 同じポリシーを実装すること
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IPv6アドレスの割り振りにおけるIPv4インフラストラクチャの考慮について
- IPv4の情報をもとにIPv6アドレスの割り振り申請を行う場合、2年以内にIPv6ネットワークへ移管することが前提
- この方法は任意であり、IPv4の情報を提供することは必須ではない
NIRによる実装:- 同じポリシーを実装すること
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IPv4アドレスにおける利用されていない歴史的経緯を持つアドレスの扱いについて
- ルーティングされておらず、登録者と連絡のとれない歴史的経緯を持つアドレス空間については、ある一定の手続きを経た上で回収される
- 回収後のアドレスの扱い、連絡はとれても返却の意思のないアドレスの扱いについては将来的にポリシーで定義していく
- NIR管理下の当該アドレスは本ポリシーの対象外
NIRによる実装:- NIRのオープンポリシーミーティングで議論を行い、独自に決定してよい
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歴史的経緯を持つ資源の更新権限の変更について
- 歴史的経緯を持つIPアドレス、AS番号の更新権限はデフォルトAPNIC事務局が持つように変更する
- 資源の登録者が更新権限を持つことを希望する場合、APNICと同意書を締結し、年間US$100の維持料が発生する
- NIR管理下の当該資源は本ポリシーの対象外
NIRによる実装:- NIRのオープンポリシーミーティングで議論を行い、独自に決定してよい
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その他
- IPv6アドレスガイドライン文書の内容をポリシーSIGで紹介いたしました。APNIC事務局による編集後、公式な文書として公開されます。JPNICでも和訳文を提供する予定です。
- ケーブル・xDSLサービス向けの追加割り振り審議について、ガイドラインの内容を見なす目的のワーキングルループが設立されます。メンバーの募集は後日、APNIC事務局により行われます。その際は本メーリングリストにて改めてお知らせいたします。
以上