各位
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
ICANN通常理事会(2011年10月28日開催)決議概要
- 1. セキュリティと安定性に関する諮問委員会(SSAC)委員の選任
- 2. 失効後のドメイン名回復に関する勧告
- 3. DNSリスクマネジメントフレームワーク作業部会メンバーの選任
- 4. 理事会−GAC作業部会メンバーの選任
- 5. 理事報酬に関する専門家による報告書の公開
- 6. 新gTLD申請者支援
- 7. 新gTLDコミュニケーション計画のための予算
- 8. Whoisの用語およびメカニズムにおけるSSAC報告書(SAC051)からの勧告
- 9. ICANN利害相反ポリシーと倫理規範の見直し
- 10. レジストラ認定契約(RAA)の改定
- 11. GNSOポリシー策定プロセス勧告
- 12. アフリカ連合からの公式声明の受領
1. セキュリティと安定性に関する諮問委員会(SSAC)委員の選任
理事会は2012年1月1日より2014年3月31日までの3年を任期とする、 次の委員に対するSSACの推薦を承認するとともに再任しました。
- KC Claffy
- Steve Crocker
- Rodney Joffe
- Mark Kosters
- Russ Mundy
- Mark Seiden
- Bruce Tonkin
- Stefano Trumpy
- Paul Vixie
また、同じ任期である、次の委員を新たに選任しました。
- Greg Aaron
- Lyman Chapin
2. 失効後のドメイン名回復に関する勧告
At-Large諮問委員会の要望により、 分野別ドメイン名支持組織(GNSO) によって2009年にポリシー策定プロセスが開始された、 失効後のドメイン名回復(PEDNR)について、 GNSO評議会は勧告を2011年7月21日に満場一致で採択しました。 その後30日間の意見募集を行い、 結果はとりまとめられた上で検討されました。
理事会はPEDNRに関するGNSOのポリシー勧告を承認し、 事務総長に対して勧告の実装計画を作成すること、 および成功事例の奨励と教材の開発を指示するとともに、 契約コンプライアンス部署に勧告の実装と効果に関して定期的に最新情報をもたらすよう指示しました。
3. DNSリスクマネジメントフレームワーク作業部会メンバーの選任
理事会は、 2011年3月に理事会ガバナンス委員会(BGC)に対して設立するよう要請した、 同作業部会のメンバーとして、BGCが推薦した次の人々を選任しました。
- Bill Graham (議長)
- Patrik Falstrom
- Roelof Meijer
- Ram Mohan
- Ray Plzak
- Bill Woodcock
- Suzanne Woolf
4. 理事会−GAC作業部会メンバーの選任
理事会はErika Mann氏を理事会−GAC作業部会(WG)メンバーとして選任することを承認しました。 これは2011年10月22日の理事会で承認された同WGメンバーへの追加となります。
5. 理事報酬に関する専門家による報告書の公開
ATRT勧告に従って行われた理事報酬に関する専門家調査で、 調査に当たったTowers Watson社から、 投票権を有する理事に対する報酬を妥当とする報告書が提出されていましたが、 今回理事会ではこの報告書を公開することとしました。
6. 新gTLD申請者支援
理事会は(GNSOとALACによる)申請者支援合同作業部会(JAS WG)の最終報告書を受け、 報告書に含まれる勧告の公開・意見募集および実装を監督する、 理事会メンバーによる作業部会を招集するとともに、 事務総長に検討のための詳細案提供を直ちに求め、 可能であれば2011年12月8日に開催予定の理事会よりも前に臨時理事会を開催し、 本件を検討することしました。
7. 新gTLDコミュニケーション計画のための予算
理事会はコミュニケーション計画の残余3ヶ月に対し、 新gTLDの世界的な認知の目標に向けて努力すべく、 本活動を実施するBurson-Marsteller社との関係を維持するため、 90万USドルまでの追加の出費を承認しました。
理事会は新gTLDコミュニケーション計画の目的を達成するために事務総長が予算の範囲内であればいかなる契約をも行う権限を与えました。
8. Whoisの用語およびメカニズムにおけるSSAC報告書(SAC051)からの勧告
理事会は、 Whoisの用語およびメカニズムにおけるSSAC報告書(SAC051)の受領を確認し、 スタッフにSAC 051で示された勧告の実装に必要な技術的およびポリシー面の議論の調整を行うよう指示しました。 さらに理事会はスタッフに対し、 SAC 051を支持組織および諮問委員会に送付して、 SSACの勧告の実装に関して、 およびSAC 051のWhois評価チームへの転送に関して助言を得るよう指示しました。
9. ICANN利害相反ポリシーと倫理規範の見直し
理事会は新gTLDプログラムに関する審議および決定において、 特定の新gTLD申請への利害関係を持つ理事の関与をどのように制限するかという点に関する声明の作成に取り組んでおり、 事務総長に対し、12月8日の理事会会合において、 本件の今後の検討を促進する対策案の方向性を提供するよう指示しました。
10. レジストラ認定契約(RAA)の改定
登録者保護、および安定かつ競争的な環境の促進などを目的とした、 レジストラ認定契約(RAA)の改定について、 理事会は2012年3月のコスタリカでのICANN会議で改定案を検討するために、 直ちにgTLDレジストラとの交渉を開始するよう指示し、 交渉には法執行とGNSOの作業部会による勧告、 およびその他登録者保護とDNSの安定性の2つの目標を前進させる内容が含まれるべきとしました。
11. GNSOポリシー策定プロセス勧告
理事会はGNSOポリシー策定プロセスについて定めた、 ICANN付属定款Annex Aの改定案への少なくとも30日間の意見募集期間を開始することを承認しました。
12. アフリカ連合からの公式声明の受領
理事会は、 ICANNダカール会議に先立ってダカールで開催された情報通信閣僚会合にて発表された、 アフリカ連合からの公式声明に含まれる12の要求のそれぞれについて、 評価検討することを表明しました。
他の決議事項を含めた詳しい内容は、
以下URLに掲載されている原文をご覧ください。
Approved Board Resolutions | Regular Meeting of the ICANN
Board | Dakar (28 October 2011)
http://www.icann.org/en/minutes/resolutions-28oct11-en.htm
以上