各位
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
ICANN通常理事会(2012年6月23日開催)決議概要
- 1. オマーンのIDN ccTLDの委任を承認
- 2. ドットなしドメイン名に関するSSACの勧告について
- 3. .COMレジストリ契約の更新
- 4. 2013年4月に開催予定のICANN会議の開催地
- 5. WHOISポリシーレビューチームの最終報告書
1. オマーンのIDN ccTLDの委任を承認
オマーンのアラビア文字によるIDN ccTLDをTelecommunications Regulatory Authority (TRA)へ委任することが承認されました。
2. ドットなしドメイン名に関するSSACの勧告について
ドットなしドメイン名の利用に関してレビューを行ったSSACの報告書*が理事会に提出され、 受領されました。
理事会はICANNスタッフに対して、 SSACの報告書に記される勧告の実装についてコミュニティと協議を行い、 技術面、ポリシー面、法律面において問題が浮かび上がった場合には、 それらの緩和策も含めて2012年9月1日までに資料としてまとめて提出するよう指示しました。
新gTLDについては、ドットの無いドメイン名、 つまり第2レベルを用いることなく(例えば、 http://brandやsales@brand)利用できるか、 という質問がよく寄せられたため、 その件についてSSACがレビューを行い報告書が提出されました。 SSACは報告書において、ドットなしドメイン名の使用には強く反対しています。
http://www.icann.org/en/groups/ssac/documents/sac-053-en.pdf
3. .COMレジストリ契約の更新
COMレジストリであるVeriSign社とICANNが2006年に締結したレジストリ契約の更新案が、 ICANN理事会によって承認されました。 現行の契約は2012年11月30日に失効するため、 両者の協議や契約更新案に対する意見募集期間を経て、 この度の審議に至りました。
意見募集の際には40件の意見が寄せられましたが、 それらを慎重に考慮した結果、契約更新案を修正する必要はないと判断し、 また契約更新案は現行の契約に比して安全性や安定性において大きな改善が見られるとしています。
4. 2013年4月に開催予定のICANN会議の開催地
ICANNでは2013年最初のICANN会議はアジア太平洋地域での開催を予定しており、 China Internet Network Information Center (CNNIC)、Internet Society of China (ISC)、China Organizational Name Administration Center (CONAC)から共同ホストの提案が提出されました。 理事会はその提案を受け入れ、 2013年4月7〜12日に中国・北京にてICANN会議を開催することを承認しました。
5. WHOISポリシーレビューチームの最終報告書
既存のWHOISに関するレビューを行うWHOISポリシーレビューチームの最終報告書が理事会に提出され、受領されました。
理事会は、ICANN内の支持組織や諮問委員会やに対して、 最終報告書に対する意見を2012年8月31日までに提出するよう要請しました。 また、ICANNスタッフに対しては、 意見募集で寄せられた意見や現在議論が行われているWHOIS関連の提案などを考慮して勧告の実行可能性等について評価を行い、 2012年7月31日までに報告書としてまとめるよう指示しました。
ICANNと米国商務省(DoC)が締結した責務の確認(Affirmation of Commitments, AoC)には、既存のWHOISに関するレビューを行うことが記されており、 WHOISポリシーレビューチームが結成されて、 これまでに1年半ほどのレビューが行われています。
他の決議事項を含めた詳しい内容は、
以下の原文をご覧ください。
Approved
Board Resolutions | Regular Meeting of the ICANN Board (23 June 2012)
以上