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一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター

NETmundialが成果文書「サンパウロNETmundial
マルチステークホルダー声明」を発表して閉幕

2014年4月23日~24日にかけてブラジル・サンパウロで開催された、 「今後のインターネットガバナンスに関するグローバルマルチステークホルダー会合(NETmundial)」が、 成果文書を採択して閉幕しました。 現地参加者に加え、 オンラインならびに世界各地に設けられたリモートハブからの遠隔参加者も含むと、 参加者は97ヶ国から1,480人に上りました。

NETmundialは、2013年10月に、 ブラジルのジルマ・ルセフ大統領によって開催の意向が発表され、

  1. インターネットガバナンスに関する原則
  2. インターネットガバナンスの今後の進化に関するロードマップ

の二つのテーマに関して成果文書を作成することを目的として開催され ました。 この目的のために、意見提出を広く求め、 提出された意見を元に成果文書案を事前にまとめ、 その文書案に対してさらにコメントを受け付けた上で、 会期を迎えました。 事前意見提出は46ヶ国から188件、 事前コメントは1,370件に上りました。

会期中は、上記二つのテーマに対し、 計7時間半のワーキングセッションを設け、 各ステークホルダーからも積極的な意見表明がありました。 表明された意見は、 マルチステークホルダー実行委員会(EMC)とセッションチェア、 そしてその後にハイレベルマルチステークホルダー委員会(HLMC)によって勘案、 採択され、 それを取りまとめた成果文書が2日目のクロージングセッションで発表されました。

公開された成果文書は、 「サンパウロNETmundialマルチステークホルダー声明(NETmundial Multistakeholder Statement of Sao Paulo)」と名づけられました。

声明は、「原則」として、人権と共有価値、 単一の分断されないインターネット空間、 インターネットガバナンスのプロセスに関する原則をはじめとする8項目に言及し、 「ロードマップ」では、インターネットガバナンスの議論のあり方、 IGFやIANAなど会議体や組織のあり方に加え、 いくつかの政策テーマに関する課題を整理するとともに、 IGFをはじめとする、 今後開催されるインターネットガバナンスの諸会議体に対して、 議論の深耕を求める内容となっています。

委員会組織が構成されて3ヶ月ほどという限られた期間で、 上述の幅広い内容が整理された点に、 参加者およびインターネットコミュニティからの評価が得られている一方で、 インド、ロシア、キューバおよび一部市民社会グループからは、 意見集約に不備があるなどとして、 クロージングセッションで不満の表明もありました。

JPNICとしては引き続きインターネットガバナンスの動きに積極的に関与、 ならびに議論に参加するとともに、広く情報提供を行ってまいります。

参考リンク

以上

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