各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
ICANNの説明責任向上提案に対し、JPNICからのコメントを提出
ICANNの説明責任向上に関するコミュニティ横断ワーキンググループ (CCWG-Accountability)では、 同グループが公表した提案ドラフトに関して、 2015年5月4日より6月3日まで意見募集を行っていました。
JPNICはこの意見募集に対し、以下の通りコメントを提出しました。
http://forum.icann.org/lists/comments-ccwg-accountability-draft-proposal-04may15/pdfWdGWU1rHef.pdf
CCWGによる検討は、 監督権限移管後のICANNによるIANA機能の遂行に関して、 ICANN自身の説明責任に対して表明されたICANNコミュニティの懸念に端を発しています。 加えて、米国商務省電気通信情報局(NTIA)も、 ICANN自身の説明責任向上策に関して、 IANAの監督権限移管に際して最低限必要とされる部分の提案を、 IANA監督権限移管の提案に併せて提出することを求めています。
CCWGによる提案ドラフトの要点は、次の通りです。
- ICANNの説明責任に関わる「責務の確認(AoC)」を定款に反映する
- ICANNの機関決定の多くを理事会が行っている現状に対して、 理事の解任、 定款の条項改定など重要事項に関する決定権限(あるいは理事会決定の拒否権)を、 新設するコミュニティ代表の会議体に与える
JPNICの提出意見は、次の点を趣旨とするものです。
- 原則として、IANA機能の監督権限の移行を遅らせるような、 必要以上に複雑な仕組みにはすべきでない
- コミュニティを代表する会議体に、 理事会に優越する権限を持たせることは妥当と考えられる(非営利会員組織で一般的な、 会員総会が理事会に優越する構造を志向したものであるため)
JPNICでは今後も本件の動向を見守り、 適宜情報提供を行ってまいります。
参考リンク
- 提出された意見の一覧
- http://forum.icann.org/lists/comments-ccwg-accountability-draft-proposal-04may15/
- CCWG-Accountability提案ドラフト
- https://www.icann.org/en/system/files/files/cwg-accountability-draft-proposal-with-annexes-04may15-en.pdf
- CCWG-Accountability意見募集内容および関連事項
- https://www.icann.org/public-comments/ccwg-accountability-draft-proposal-2015-05-04-en
- IANA監督権限移管・ICANN説明責任向上に関する動向(第7回IGCJ発表資料)
- https://igcj.jp/meetings/2015/0605/
以上