ネームサーバ管理者の方々へ
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
BIND 9における不正なパケットによる
サーバ停止の脆弱性について(2016年10月)
2016年10月20日(現地時間)、 BIND 9の複数のバージョンに存在する脆弱性の情報がISC (Internet Systems Consortium)から公開されました。
この脆弱性は、 細工されたパケットを受けたBIND 9が動作を停止するというもので権威サーバ、 キャッシュサーバともに影響があります。
管理者の皆さまにおかれましては、 ネームサーバソフトウェアのご確認など適切な処置をお願いいたします。
記
脆弱性の概要
ISCによりますと、 この脆弱性はネームサーバで不正なオプション・セクションを処理する箇所に不具合があり、 アサーション失敗のエラーが起きることで、 ネームサーバが異常終了するというものです。
この脆弱性は2013年5月に修正されたもので(Bug #3548)、 最新のBINDは問題がありません。 しかし、この修正が行われる前にパッケージ化されたディストリビューションが影響を受ける可能性があります。
影響を受けるバージョン
9.1.0 ~ 9.8.4-P2
9.9.0 ~ 9.9.2-P2
回避策
ありません。
解決策
修正済みのバージョンに更新する。
修正されたバージョン
9.9.9-P3
9.10.4-P3
9.11.0
https://www.isc.org/downloads/
または各ディストリビューションで、 脆弱性が修正されたパッケージに更新します。
ISCからのアナウンス
- CVE-2016-2848: A packet with malformed options can trigger an assertion failure in ISC BIND versions released prior to May 2013 and in packages derived from releases prior to that date.
- https://kb.isc.org/article/AA-01433/
参考
CVE
JVN
- JVNVU#95603997: ISC BIND 9 にサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性
- https://jvn.jp/vu/JVNVU95603997/
JPRSからのアナウンス
- (緊急) BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2016-2848)
- https://jprs.jp/tech/security/2016-10-21-bind9-vuln-malformed-options.html
関係するディストリビューションの情報
RedHat
- Important: bind security update
- https://rhn.redhat.com/errata/RHSA-2016-2093.html
- ESB-2016.2460 - [RedHat] bind and bind97: Denial of service - Remote/unauthenticated
- https://www.auscert.org.au/render.html?it=39830
- Important: bind97 security update
- https://rhn.redhat.com/errata/RHSA-2016-2094.html
debian
- CVE-2016-2848, debian
- https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2016-2848
以上