各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
故山口英氏(元JPNIC理事)がインターネットの殿堂入り
2019年9月27日(EDT、米国東部夏時間)、 Internet Society (ISOC)*1は、 2019年選出の「インターネットの殿堂(Internet Hall of Fame)」入りメンバー11名を発表しました。 その中で、JPNIC理事在職時の2016年5月9日に逝去された、 山口英氏(奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授:当時)が殿堂入りしましたのでお知らせします。
- 殿堂入りした山口氏の紹介ページ
- https://www.internethalloffame.org/inductees/suguru-yamaguchi
- 2019年 インターネット殿堂入りメンバー 一覧
- https://www.internethalloffame.org/inductees
- ISOCからのアナウンス
- https://www.internetsociety.org/news/press-releases/2019/new-class-of-internet-hall-of-fame-inductees-announced/
インターネットの殿堂は、 グローバルなインターネットの発展と進歩に多大な貢献をした人を讃えるもので、 2012年にISOCにより設置されました。
山口氏は、WIDEプロジェクト*2の設立メンバーの1人であり、 サイバーセキュリティ研究の分野における先駆者です。 AI3 (Asian Internet Interconnection Initiatives)などの活動を通じて、 アジア太平洋地域における衛星ブロードバンドインターネットの研究と教育ネットワークの構築で主導的な役割を果たしました。 また、アジア初のCSIRT (Computer Security Incident Response Team)となったJPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)の設立に尽力し、 後にFIRST (Forum of Incident Response and Security Teams)理事としても活動の場を広げ、 アジア・アフリカ各地のCSIRTとコミュニティ育成に力を注ぎ続けました。
JPNICでは2002年から2016年まで14年間理事として、 IPアドレスに関する認証をはじめとする、 インターネット基盤のセキュリティ強化を強力に推し進めました。
なお、山口氏の殿堂入りは、2012年の高橋徹氏(元JPNIC理事)、 2013年の故石田晴久氏(元JPNIC理事)、村井純氏(初代JPNIC理事長、現顧問)、 2014年の故平原正樹氏(初代JPNIC運営委員長)、 2017年の後藤滋樹(現JPNIC理事長)に続いて、 日本人として6人目となります。
授賞式の様子
- *1 Internet Society (ISOC)
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非営利の国際組織で、インターネット技術およびシステムに関する標準化、教育、 ポリシーに関する課題や問題を解決あるいは議論することを目的とした組織です。 1992年よりインターネットの普及促進や、関連技術の開発促進という観点から、 国際的な調整機関としての役割を担ってきました。
ISOCの関係組織には、インターネット技術の標準化組織であるIETF (Internet Engineering Task Force)やIAB (Internet Architecture Board)があります。なお、ISOCの日本支部として、 インターネットソサエティ日本支部(ISOC-JP)があります。
- *2 WIDEプロジェクト
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1988年に発足した、 広域に及ぶ分散型コンピューティング環境に関する産学共同の研究プロジェクトです。 ネットワーク技術をはじめとする幅広い分野の、研究と運用に取り組んでいます
以上