各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
BIND 9における脆弱性について(2021年8月)
2021年8月18日(現地時間)、 複数のバージョンのBIND 9に存在する脆弱性の情報がISC (Internet Systems Consortium)から公開されました。
影響のあるバージョンはBIND 9.16.19、9.17.16、および9.16.19-S1です。
ご参考までに、アナウンスの原文へのリンクを以下に掲載します。 管理者の皆様におかれましては、ネームサーバソフトウェアのご確認など適切な処置をお願いいたします。
記
CVE-2021-25218: BIND 9.16.19および9.17.16においてRRLが使用されている場合、UDPフラグメンテーションが発生すると厳格すぎるアサーションチェックが発生する
概要
namedが使用しているネットワークインタフェースのMTU (maximum transmission unit)よりも大きいUDP応答を試み、 かつRRL (response-rate limiting)が有効な場合、 アサーションが発生しnamedプロセスが終了します。
namedがMTUよりも大きな応答をする場合は以下の二つが挙げられます。
- named.confにおいてmax-udp-sizeオプションをインタフェースのMTUよりも大きな値を設定している
- Path MTU discovery (PMTUD)が有効になっておりmax-udp-sizeよりも小さな値を受け付ける
回避策
ビルトインのCHAOSクラスを含め、すべての"view"においてRRL機能を無効にする。
修正されたバージョンとダウンロードページ
BIND 9.16.20
BIND 9.17.17
BIND 9.16.20-S1
ISCからのアナウンス
- CVE-2021-25218: A too-strict assertion check could be triggered when responses in BIND 9.16.19 and 9.17.16 require UDP fragmentation if RRL is in use
- https://kb.isc.org/docs/cve-2021-25218
参考情報
JPRS
- (緊急)BIND 9.16.19の脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2021-25218)
- https://jprs.jp/tech/security/2021-08-19-bind9-vuln-rrl.html
JPCERT/CC
- ISC BIND 9の脆弱性(CVE-2021-25218)に関する注意喚起
- https://www.jpcert.or.jp/at/2021/at210035.html
以上