各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
NETmundial+10の成果文書暫定版が発表
NETmundial(ネットムンディアル)[1]とはブラジルインターネット運営委員会(CGI.br)[2]および1net(インターネットに関わるマルチステークホルダーからなるボランティアグループ)の主催で、 ブラジル・サンパウロで2014年4月23日~24日の2日間にかけて開催された、 インターネットガバナンスに関する原則および今後のあり方について議論を行った会議です。
この2014年に開催されたNETmundialの10周年を記念して(+10)、 NETmundial+10会合が再びブラジルのサンパウロにて4月29日と30日に開催される予定となっています。 それに先立ち、CGI.brより、NETmundial+10の成果文書の暫定版[3]が発表されました。
この成果文書の暫定版は広く一般から募集した意見に最大限基づいて、 ハイレベル実行委員会(High Level Executive Committee; HLEC)[4]により起草されました。 JPNICからも、 課題に関連・利害のあるステークホルダーの関与が重要などの意見を提出しています[5]。 なお、当センター政策主幹の前村昌紀が、NETmundial+10ではHLECの一員として、 プログラム編成や起草作業に関与しています。
成果文書暫定版では、2014年のNETmundialステートメント[6]を検証して、 現状に合致するよう補強し、以下の10のプロセス原則などについて論じています。
- マルチステークホルダー
- オープン、参加型、コンセンサス主導
- 透明性
- 説明責任
- あらゆる人が受け入れられ、公平であること
- 分散
- 協調
- 意義ある参加を可能にすること
- アクセス確保および低い障壁
- 俊敏性
特に「3.2.マルチステークホルダーによるコンセンサス形成および意思決定ガイドライン」において、 そのタイトルに示すとおりの内容が、 具体的なガイドラインおよびステップごとのプロセスとして、 詳細に記述して提案されています。
また、現在進行中の、 国連におけるグローバル・デジタル・コンパクト[7]や世界情報社会サミット[8] 20周年レビュー(WSIS+20)などのプロセスへのコメントも含まれています。
参考
- NETmundial+10会合が4月にブラジルで開催 ~JPNICの前村がハイレベル実行委員として参画~
- https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2024/20240319-03.html
- [1] インターネット1分用語 NETmundialとは
- https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/NETmundial.html
- [2] About the CGI.br
- https://www.cgi.br/about/
- [3] NETmundial+10 publishes the outcome document preliminary version
- https://netmundial.br/blog/netmundial-10-publishes-the-outcome-document-preliminary-version
- [4] High-Level Executive Committee (HLEC)
- https://netmundial.br/HLEC
- [5] JPNICからの提出意見
- https://netmundial.br/consultation/contributions/3135303733343831363100/detail
- [6] NETmundial Multistakeholder Statement (日本語参考訳)
- https://www.nic.ad.jp/ja/translation/governance/20140424.html
- [7] JPNICブログ「グローバル・デジタル・コンパクト」
- https://blog.nic.ad.jp/2023/8457/
- [8] インターネット1分用語 WSIS(世界情報社会サミット)とは
- https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/wsis.html
以上