各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
TCCMが提出したITU理事会「インターネット関連国際公共政策課題に関する作業部会」への意見にJPNICも署名
国際電気通信連合(ITU)では、 ITU理事会「インターネットに関する国際公共政策問題に関する作業部会」(Council Working Group on international Internet-related public policy; 略称 CWG-Internet)において、 2024年9月3日(火)まで意見を募集しました。 意見募集の概要は、次の通りです。
インターネット強化のための開発的側面
- 国連サミット、WSIS+20、IGFなどの国連ベースのプロセスを含む、 多国間およびマルチステークホルダープロセスが、 インターネットの発展に関連する側面に対処する方法とは?
- インターネットを強化するための課題と機会、成功事例、好ましい政策環境とは?
- インターネットの発展促進に焦点を当てた公共政策問題について、 国際的なマルチステークホルダー間の協力をどのように促進できるか?
「マルチステークホルダー主義を支持する技術コミュニティ連合」(TCCM)では、 これに対して以下概要の通り意見を提出しました。
- インターネットの社会的・経済的利益を最大限に享受するには、 多様な利害のバランスを取ることが必要。 マルチステークホルダー・アプローチは、 すべてのステークホルダーのニーズを最もよく反映し、 インターネットを革新と持続可能な開発のための強固で安全なプラットフォームとして維持するための意思決定モデルとして最も効果的である。 このアプローチにより、政府間環境だけでは実現できない多様性、 説明責任、透明性を実現することが可能。
- インターネットの発展は、縦割りでは適切に対処できず、 複雑に絡み合った課題の解決には、全体的なアプローチが必要。 効果的で信頼性の高い解決策は、 関連するさまざまなステークホルダーの専門知識を活用したマルチステークホルダープロセスを通じて策定される必要がある。 WSIS+20レビューは、 インターネットを開発のための信頼できるツールとして形作ってきたIGFおよびマルチステークホルダー枠組みの強力な権限を維持するために不可欠である。 我々は、WSIS+20レビュープロセスがオープンで透明性があり、 包括的なものとなるよう、ITUが支援することを奨励する。
- インターネットの開発面での発展を促進するためには、 マルチステークホルダーによるインターネットガバナンスおよび公共政策プロセスへのすべてのステークホルダーの参加をより可能にする仕組みが必要で、 特に開発途上国からの参加を促進する必要がある。 マルチステークホルダーによる仕組みへのさらなる財政支援は、 政府や民間部門からの支援も含め、これを達成するための一つの方法である。 特に、IGFの役割をさらに強化することを提案する。
提出意見には、JPNICを含む16組織が署名しています。
提出意見の全文は、以下からご覧いただけます。
https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2024/tccm-cwg-internet-20240903.pdf (121KB)
関連リンク
- CWG-Internet: Online Open Consultation (February 2024)
- https://www.itu.int/en/council/cwg-internet/Pages/consultation-feb2024.aspx
- About | WSIS+20 Forum High-Level Event 2024 (WSIS+20について解説しているページ)
- https://www.itu.int/net4/wsis/forum/2024/Home/About
- インターネット用語1分解説~WSISとは~
- https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/wsis.html
以上