各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
「マルチステークホルダー主義を支持する技術コミュニティ連合」(TCCM)による
WSIS 20周年評価に関する意見提出にJPNICも署名
国際電気通信連合(ITU)の「WSISおよびSDGsに関する理事会作業部会(CWG-WSIS&SDGs)」が行った意見募集*1に対し、 「マルチステークホルダー主義を支持する技術コミュニティ連合」(TCCM)として意見を提出しました。 JPNICはこの内容に賛同し、署名しました。
意見の全文は以下リンク先でご覧いただけます。
https://www.tccm.global/tccm-response-to-itucwg-on-wsis-and-sdgs-call-for-inputs-wsis-20/
意見の概要は、次の通りです。
提出意見では、過去20年間における世界情報社会サミット(WSIS)プロセスの成果、 課題、および提言について言及し、 マルチステークホルダーガバナンスとインターネットへの影響を強調しています。 TCCMは、インターネットガバナンスにおけるマルチステークホルダーアプローチの重要性を強調し、 技術進歩と世界的な接続性の拡大を推進してきたと述べています。 主な成果は以下の通りです。
- マルチステークホルダーガバナンス:チュニスアジェンダに明記され、政府、市民社会、学術界、民間セクター、技術コミュニティ間の協力を可能にした。
- インターネットガバナンスフォーラム(IGF):包括性、知識共有、政策立案を促進する重要なグローバルな対話プラットフォームである。
- WSISアクションライン*2の影響:インフラ拡大(C2)、知識へのアクセス向上(C3)、デジタル変革の支援(C7)などの例である。
課題として、WSISの成果の政策への影響力の限界、IGFの資金調達の不安定性、 多国間機関の冗長性に関するリスクが挙げられます。 ITUは、手頃なインターネットアクセスの促進やマルチステークホルダー協力の促進において重要な貢献をしてきましたが、 包括的かつ透明なガバナンスメカニズムを支援し続ける必要があります。
提出意見案には、IGFの恒久的な開催と安定した資金調達の確保、 WSISの原則と持続可能な開発目標(SDGs)の調整強化、 人工知能(AI)のような新興デジタルトレンドへの対応におけるマルチステークホルダーによる協力が含まれています。
*1 https://www.itu.int/en/council/cwg-wsis/Pages/default.aspx
*2 WSISジュネーブ会合の成果文書の一つであるチュニスアジェンダ*3によれば、
国際レベルでのWSIS実施メカニズムは、
ジュネーブ行動計画のテーマと行動方針を考慮して組織されるべきと記載されており、
またITU、ユネスコ、UNDPが主導して同行動計画を実施すべきとなっているため、
毎年WSIS Forumをこれら組織が主催して各アクションラインの実施状況を評価しています。
https://www.itu.int/net/wsis/implementation/
以上