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Announcement
翻訳文
(社)日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新[2002年10月25日]

この文書は2002年10月16日に公開された
http://www.icann.org/dnso/gtld-deletions-issue-paper-16oct02.htmを翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。


お知らせ

gTLD登録の削除に関するポリシー策定プロセスの開始通知

掲載日: 2002年10月16日
コメント期間: 2002年11月5日まで

PDP開始通知 DNSOドメイン名評議会は2002年10月3日、gTLD登録の削除に関する問題についてポリシー策定プロセス(Policy-Development Process、略称「DNSO PDP」 - DNSOによるPDP(ポリシー策定プロセス))の開始を可決した。DNSO PDPは、以下に掲載する問題報告に基づいて開始された。

一般のコメント募集 以下の問題報告で提起されている諸問題に関する、一般のコメントを募集する。コメントは、2002年11月5日までにgtld-deletion-comments@icann.org宛に電子メールで送付されたい。寄せられたコメントは、DNSO PDPで使用する「一般コメントに関する報告」の作成に活用する。

以下の問題報告に関するコメントを提出する場合は、ここをクリックして下さい。
コメントは、2002年11月5日までにご送付願います。

gTLD削除に関する問題報告

以下に掲載する問題報告の作成チームメンバーは、次の通りである。(敬称略)

Bruce Tonkin
Alexander Svensson
Ross Wm. Rader
Ram Mohan
Jordyn A. Buchanan
Liu, Hong

この報告の初回公開日は、2002年9月19日であった。

「移転に関するタスクフォース」における移転についての研究との関連で、VeriSign社による「削除待ちサービス」の提案への助言提供において、そして「取り戻し猶予期間」設定提案の検討において、最近のポリシー策定活動は、gTLDで現在行われている削除プロセスと関係する様々な問題を浮き彫りにした。

問題1: レジストラがドメイン名登録期間終了後に行う削除業務の均一化

ICANNレジストラ認定契約には、次の条項が含まれている。

3.7.5 レジストラは、「登録ドメイン名」を「登録ドメイン名所有者」に一定の期間のみ登録しなければならない。登録期間終了の際に、2回目の通知または警告で指定された期間内に更新料を支払うことを登録ドメイン名所有者本人または登録ドメイン名所有者の代理人が怠った場合、酌量すべき事情がなければ登録取り消しとなる。ICANNが登録期間終了の処理手順に関する規格またはポリシーを採用する場合、レジストラはその規格またはポリシーを遵守しなければならない。

上記の条項では、ドメイン名が更新されなかった後のドメイン名削除の期限は述べられていない(よって、他者がそのドメイン名を登録できる状態になる)。

com/net/orgレジストリについては、ドメインの登録期間の終了日にレジストリ運用者がドメイン名を自動更新する。その後、登録期間終了日に続いて45日間の猶予期間があり、その期間にレジストラは当該ドメイン名を削除して支払った更新料を預かり金扱いにすることもできる。大部分のレジストラは45日の猶予期間終了前にドメイン名を削除する傾向にあり、そうでないレジストラもあるが、しばしばドメイン名は様々な理由により不確定の期間レジストリ内で保持される。時には、ドメイン名が数ヶ月を越える期間にわたってマーケットに出されないこともある。

この領域における業務の一貫性が欠けていると、特に、登録者の間にかなりの混乱が生じる可能性がある。

以下は、com/net/orgレジストリ契約の抜粋である。

2.3 自動更新の猶予期間

「自動更新の猶予期間」とは、自動更新後の特定の日数(暦日)の期間である。ドメイン名登録期間の終了日までにドメイン名登録が更新されない場合、自動更新が行われる。この状況では、登録期間終了日後の1日目にシステムが登録を自動更新する。「自動更新の猶予期間」の日数は現在、45日(暦日)になっている。

.bizおよび.infoの契約にも、同様の条項が入っている。

それに対して.name契約では、次のように述べられている。

.nameレジストリ運用者は、「自動更新の猶予期間」を提供しない。ドメイン名登録または第二レベルドメイン名電子メールアドレス登録の有効期間が終了すると、仲介レジストラが期間を延長する旨を明白に示さない限り登録が取り消される。

一部のレジストラは、ドメイン名の委任を停止して(例:ゾーンファイルから削除するなど)登録者の電子メールやウェブのサービスを中断させる。それが助けになって、ドメイン名更新を行わなかった登録者と連絡がとれることがしばしば起こる。また、ドメイン名更新手続きが行われなければ、それ以上の警告は出さずにドメイン名を削除するレジストラもいる。

ドメイン名に関する紛争(例えば UDRP)が係争中である場合、ドメイン名の更新が行われていなくてもドメイン名を削除しない方を選ぶレジストラもいる。他にも、更新料が未払いであっても、登録期間終了後にドメイン名を削除することをレジストラが望まないという状況が発生するかも知れない。

上記のような状況であれば最終的には、一貫性のあるドメイン名削除プロセスが行われる環境が、消費者に提供されないことになる。これは、ドメイン名を持っているのに有効期間が終了しているという消費者(ドメイン名が削除される前にどれだけの期間更新手続きを試みなければならないかということを知らない)、および、既に使われなくなっている既存のドメイン名を取得したいという消費者(どのドメイン名がいつ登録可能になるか分からない)に当てはまる。

これらの領域における業務の一貫性の欠如は、他の事柄に比べても特に、登録者の間にかなりの混乱を生じる可能性がある。

ポリシーとして取り得る対策は、gTLDレジストリおよびレジストラの間で統一の削除プロセスを検討することである。

問題2: WHOISの正確度に関する苦情を受けた後の削除

ICANNレジストラ契約では、WHOISデータの正確性を維持すること、および不正確なデータを更新することを登録者に求めている。条項3.7.7.2では次のように述べている点に注目されたい。

3.7.7.2 登録ドメイン名所有者が、不正確または信用できないデータを故意に提供した場合、レジストラへの提供データを迅速に更新することを故意に怠った場合、登録ドメイン名所有者の登録に関連する連絡先データの正確性についてレジストラが出した問い合わせに回答することを15日(暦日)以上怠った場合、これらの行為は登録ドメイン名所有者とレジストラ間の重大な契約違反を構成し、登録ドメイン名登録取り消しの根拠になる。

WHOISデータの正確性に対する苦情に答えるため、上記の条項をレジストラに遵守させようとする圧力が最近生じているが、これは、現在の登録者からドメイン名を取りたがっている者に悪用されかねないという、意図せぬ結果につながる可能性もある。導入案の出ている「削除待ちサービス」を取り入れれば、これはより魅力的な選択肢になるかも知れない。

登録者が連絡先情報を最新のものに更新していないためにドメイン名更新の際にレジストラが登録者に連絡をとるのに苦労することが多いということを考えると、15日という期間は不十分で、登録期間終了後の更新プロセスに適用される通常の45日の猶予期間と調和がとれていない可能性がある。

これについて取り得る対策は、連絡先情報を正確なものに更新していない登録者に連絡が取れるようレジストラが講じるべき手続きを見直すことである。その手続きには、例えば、ドメイン名を削除する前にまずドメイン名の委任を停止する期間を入れたり、あるいは上記の「問題1」で考慮した猶予期間に相当する削除期間を入れたりすることである。

問題3: レジストリによる削除プロセス

レジストラがレジストリに削除指示を出した後、レジストリが実際にドメイン名を削除するには様々な方法がある。登録者も、いつドメイン名が登録可能な状態になるのか予測する様々なアプローチを開発したが、これは厳密科学的なものではない。通常、一部の登録者(または登録者の代理となっているレジストラ/再販業者)はゾーンファイル内の変更部分を検索してドメイン名がまもなく削除されるという初期警告を探し出してから、ドメイン名が登録可能になるかも知れないと自分が思う時にレジストリに追加指示を繰り返し出す。削除された1つのドメイン名を取得しようとして多数の指示が実行されるため、やがてこの方法はレジストリ運用者にとってもレジストラにとっても負荷性能に関わる問題を引き起こすことになった。

一部のレジストラからは、実際のドメイン名の削除を行うプロセスを統一して欲しいという要望が出ている。レジストラはそのプロセスで、削除予定になっているドメイン名のリストと、削除が行われる正確な時期または期間の範囲を、定期的にレジストリ運用者が発表して欲しいという要望を持っている。さらに一部のレジストリは、例えばラウンドロビン(round-robin)式の待ち行列方式など、ドメイン名追加の標準的方法を導入して、追加に関わる騒動から生じる問題の緩和を支援するとともに、ドメイン名再割り当ての公正なやり方を定めて欲しいと望んでいる。そうすると結果的に、皆が取得したがるドメイン名の取得マーケットがより公正になり、「追加」騒動も短期間にとどめられる可能性がある。

これについて取り得る対策は、レジストリがドメイン名の削除や再割り当てを行う際に、間もなく登録可能になるドメイン名、およびそれらのドメイン名がいつ登録可能になるかというスケジュールに関する情報がマーケットに公平に行き渡ることを保証するような、統一したプロセスを決定することである。

問題4: 更新処理の取り消し

.comレジストリ契約の更新/延長の猶予期間について(.biz、.info、.nameの契約にも同様の文言がある)、以下のような問題がある。

更新作業を行っている間に間違いが発生した場合、作業を取り消してレジストラが支払済みの更新料を預かり金扱いにすることができるようにする方法は、ドメイン名登録を削除するしかない。

間違いが起こる可能性はあるということを考えると、(おそらく初回の処理が行われた後の一定の期間内に)更新指示の取り消しができるようにする機能を作って、ドメイン名を削除して訂正のための再登録をする必要がなくなるようにするのが賢明であるかも知れない。

この領域における業務の一貫性が欠けていると、他の事柄に比べても特に、登録者が不注意でドメイン名登録を失ってしまう原因になる可能性がある。

この報告に対するコメントを提出する場合は、ここをクリックして下さい。
コメントは、2002年11月5日までにご送付願います。

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