New Agreement Means Greater Independence in Managing the Internet's System of Unique Identifiers
翻訳文

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新2006年10月31日

この文書は2006年9月29日に公開された
http://www.icann.org/announcements/announcement-29sep06.htm
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。

新たな契約は独自識別子による
インターネットシステムの管理において更なる独立性を意味する

2006年9月29日

　The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers (ICANN)は本日、米国商務省(DOC)と新たな契約に署名しました。これはICANNが代表するコンサルテーションのマルチステークホルダーモデルを通じて識別子を一元管理により調整するインターネットシステムの全面的な管理への劇的なステップです。

『ICANNは、現行の独自の識別子によるインターネットシステムの管理について責務を負い続けることを認める契約を確保しました。これは、ICANNがより自律的であることを意味するものです』と、 ICANN事務総長兼CEO、Dr. Paul Twomey氏は述べました。

　この契約以前は、商務省とICANNとの覚書がありましたが、これは極めて規律的なものでした。この覚書は、2006年9月30日に期限の満了を迎えます。

　Dr. Twomey氏曰く、『米国商務省は、独自の識別子によるインターネットシステムのマルチステークホルダー管理は目指すべき道であり、 ICANNがその責務を引き受けるべき組織であることは明らかであることを明確に表しています』

　この新しい契約における主たる獲得事項は、以下のとおりです。

ICANNはその取り組みについて、規定を受けません。どのようにICANNが取り組み、何に取り組むかは、ICANNとコミュニティの考案に拠ります。
ICANNは覚書では義務付けられていた6ヶ月ごとの報告を求められません。今後は、インターネットコミュニティ全体に向けられた年次報告書を提出します。
商務省への定期的な報告の要求はありません。商務省は、ICANNのシニアスタッフと時々面会をするのみです。

『ICANNのマルチステークホルダーコンサルテーションモデルは機能しており、この契約がそれを是認しています。我々のコミュニティはこれを機能させ、そして我々はコミュニティのアドバイスとサポートにより常に発展、改善しているのです』と、Dr. Twomey氏は述べました。また、同氏は、『これはICANNのコミュニティにとって素晴らしい業績です。我々のコミュニティは、非常に献身的で熟練した個人から成り立っており、彼らの殆どはボランティアで自身の責務を非常に真剣に受け止めています。この結果は、彼らの努力に対する賛辞です』と付け加えました。

契約及び背景情報を示すドキュメント

Joint Project Agreement - 米国商務省とICANNが取り交した契約
Affirmation of Responsibilities(理事会決議) - ICANN理事会で採択された、新たな契約下におけるICANNの義務の詳細
Preliminary Report - 理事会の特別会議(2006年9月25日)
Related Documents and Community Comments - 新しい契約下におけるICANNの義務をICANNの根幹となるドキュメントにリンクさせた一覧の(案)と商務省とICANNとの間の交渉に対する最近のコミュニティからのインプット

ICANNについて

　ICANNは独自の識別子によるインターネットシステムを調整する非営利組織であり、ここには、インターネット上のコンピュータ^(注)に到達するために利用されるドメイン名システムや数字によるアドレスも含まれています。 ICANNの使命は、これらの独自の識別システムの安定且つ安全な運用を保障することにあり、これはインターネットの運用に不可欠なものです。加えて、ICANNは、その効果的なボトムアップによるコンセンサスモデルを通じて、これらのテクニカルな機能に関連するポリシー策定を調整しています。

(注)　ここにはインターネットプロトコル(IP)アドレス空間配分、プロトコル識別子の割当て、分野別(gTLD)および国コード(ccTLD)トップレベルドメイン名システムの管理、ルートサーバシステムのためのルートゾーンの管理についての責務も含まれます。