Internationalised Domain Names Roadmap ― Progress and Future
翻訳文
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新2006年12月27日
この文書は2006年11月1日に公開された
http://www.icann.org/announcements/announcement-1-01nov06.htm
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。
国際化ドメイン名のロードマップ ― その進捗と将来
2006年11月01日
ICANNは本日、国際化ドメイン名(IDN)の導入について、 これまでの進捗と将来の作業をベースとした明確なロードマップをアナウンスしました。
『ICANNにはIDNの導入のための明確なプロセスがあります。 ICANNの委員会及びIETFにより、相当な作業がなされつつあります。 これにはIETFの標準、実験および規則に関する議論も含まれています。 この作業のうちかなりの部分が実を結ぼうとしています』と、 ICANN事務総長兼CEOのDr. Paul Twomey氏は述べました。
『ICANNは、 最終的な実験と議論が2007年の終わりまでには解決に至ることを期待しています』と、 Dr. Twomey氏は述べました。
『ルートゾーンファイルに変更を加えることはICANNの責務です。 しかし、これは簡単な仕事ではありません。 もし誤ったならば、私達はあまりに容易に、そして永久に、 インターネットを破壊し得るのです』と、Dr. Twomey氏は述べました。
最初の大きな一歩は既に達成されています。 ICANNのガイドラインおよび、 セカンドレベルドメインにおけるさまざまなレジストリによる作業は、 多くの人が既に自身の文字列でオンラインの識別子を表現していることを意味しています。
『ヨーロッパおよびアジアの人々でローマ文字に依存しない何百万もの人達は、 この作業の恩恵に既にあずかっています』と、Dr. Twomey氏は述べました。
『私達は現在、非常に複雑な過程である最終段階にいます。 つまり、ドットの右にIDNを置こうとしているのです』と彼は述べました。
ICANNは現在、ルートゾーンファイル(全ての識別子のマスターファイル)および、 附属するルートサーバおよび、 IDNに伴う課程用あるいは業務用のリゾルバの準備状況を決定する実験環境におけるテストを行っています。 このプロセスは、その結果も含め、 ICANNのWebサイト: www.icann.orgにて公開されます。
『実験環境でのテストの結果次第で、 ICANNは次に実際のルートゾーンテストを行います。 この時点でブラウザの開発者といったアプリケーション提供者もまた、 実験に参加することができます』と、Dr. Twomey氏は述べました。
実験の構成は、一般による精査のために一般から入手可能となるよう、 11月の早くにはお知らせする予定で、 実際のルートゾーンの実験は 2006年12月までには分析のために準備/実施される予定です。 実験環境でのテストに関連する全ての情報は、 http://www.icann.orgで入手可能になります。
『もし、これらの実験のプロセスが成功したら、私達はそう期待していますが、 私達は、技術的な解決を得ることになります。 しかし、同時に検討されている、 IDNを含む新たなトップレベルドメインの創設に関連するポリシー課題があります。 私達は、このプロセスの完了のために、 技術的/ポリシー課題の両方を解決しなければならないのです』と、 Dr. Twomey氏は述べました。
現在、ポリシー事項は、エンドユーザ/技術者/レジストリおよびレジストラ/知的財産の専門家/言語の専門家/政府を含むICANNの仕組みの中で、 さまざまな側面から検討されています。
その一つの例は、GNSO(分野別ドメイン名支持組織)であり、 その支持組織を通じて分野別トップレベルドメイン (.orgや.info等)に関連するポリシー事項の策定の役割を負っています。
この分野で作業を行っているその他の支持組織は以下のとおりです:
- 非常に重要ですが、GAC(政府諮問委員会)。
- ccNSO(国コードドメイン名支持組織)およびそれ以外の多くの組織。
『ICANNは、これら全ての実験と議論が2007年の終わりまでには解決に至るよう、 期待しています』と、Dr. Twomey氏は述べました。
『これらの必要なプロセスが終了したら、私達は、 トップレベルドメインにおけるIDNをすぐに導入しなければなりません』と、 彼は述べました。
これには、分野別トップレベルドメインと同様に、 国コードドメイン名のIDNバージョンも含まれています。
IDNに関するこれまでのICANNの作業の一部と、 今後の道のりのロードマップの詳細が添付されています。
2003年6月20日 | cn/info/jp/org/twといった主要なIDNレジストリの支持を受け、セカンドレベルドメインにおける国際化ドメイン名(IDN)のグローバルな展開開始をICANNがアナウンス。 |
2003年10月21日 | IDN登録を提供することについて承認を求めるレジストリからの要請に関する助言。 |
2004年2月18日 | レジストラ間でIDNを移転するメカニズムの改善のための一連の仮の手続きをICANNが承認。 |
2004年6月3日 | 2004年7月21日にクアラルンプールで行われるIDNワークショップをICANNがアナウンス。 |
2004年11月18日 | 南アフリカ、ケープタウンで行われるIDNワークショップをICANNがアナウンス。 |
2005年2月23日 | IDNにおける同綴異義の問題に関するICANNによる声明。 |
2005年9月14日 | 国際化トップレベルドメイン展開に関するペーパーを正式に募集。 |
2005年9月20日 | 修正版IDNガイドラインのドラフト:パブリックコメント期間。 |
2005年10月17日 | 修正版IDNガイドラインのドラフト 国際化ドメイン名の実施のためのガイドライン(『IDNガイドライン』)の修正版のドラフトのフランス語版。 |
2005年10月31日 | IDNガイドラインの修正版をアップデート。 |
2005年11月7日 | IDNガイドライン最終版(案)を掲載。 |
2005年11月14日 | IDNガイドラインVersion2.0が完成。このバージョンは、ラベル間のなりすましの除去に焦点を当てている。 |
2005年11月17日 | 国際化トップレベルドメインの実施。事前にアナウンスされたとおり、IDNについてのワークショップがバンクーバー会議の間に開催される。 |
2006年2月27日 | IDNガイドラインのVersion 2.1を掲載。 |
2006年5月28日 | トップレベルにおけるIDNに関するポリシー課題 - 暫定課題レポート。GNSO評議会からの要請により、ICANNスタッフはIDNの導入のためのポリシー課題を特定する暫定課題レポートを作成。 |
2006年6月23日 | PIRがトップレベルIDNの開始のための方針をリリース。 |
2006年10月5日 | ICANNは、2006年10月11日、国際化ドメイン名(IDN)ニュースフィードを創設。 |
2006年10月11日 | 国際化ドメイン名(IDN)のためのレビューと勧告。 |
2006年10月19日 | 実験環境でのIDNのテスト: ICANNは、実験環境でのテストの準備/実行/結果の報告のためにAutonomica ABを関与させた。国際化トップレベルラベルの実現性とそのDNSに与え得る影響に関する実験環境での技術テストは、そうしたラベルをルートサーバに挿入する前に行われる。実験環境でのテストは、様々なルートサーバのサーバソフトウェアにできる限り近い複製にのみ焦点を当てている。従ってこれは、エンドユーザの観点あるいは、実際のルートのテストを含むテストではない。 |
2006年10月31日 | IDNAプロトコルのレビューと変更の提案。 |
次に直面する段階
-
ルートにおけるトップレベルIDNについてのICANNによる実験環境でのテスト。
- DNSリゾルバの反応のために不可欠である。
- 最長および最短の長さのIDN、他のバリエーションのテストができる。
-
実際のルートゾーンファイルでのICANNによるIDNのテスト。
- ブラウザおよびその他のアプリケーションの反応のために不可欠である。
-
協力に基づく、マルチステークホルダーによるIDNポリシーの形成。
- 新たなgTLD(及びIDN)ルールの採択。
- ccTLDにおけるIDNの認定。
- IDNで許容される文字の特定。
- IDN TLDについて権利のある者間での起こり得る紛争の書き出し。
- インフラストラクチャ及びアプリケーションソフトウェアの実施とテスト。
- ICANNによるルートゾーンファイルへのIDN TLDのインストール。
また、ICANNは、 国際化トップレベルラベルのインターネットへの実施に必要な全ての主体間で確実により良い調整を行うためのアウトリーチ計画の策定と実施の過程にあります。
ICANNについて
ICANNは独自の識別子によるインターネットシステムを調整する非営利組織であり、 ここには、インターネット上のコンピュータ(注)に到達するために利用されるドメイン名システムや数字によるアドレスも含まれています。 ICANNの使命は、 これらの独自の識別システムの安定且つ安全な運用を保障することにあり、 これはインターネットの運用に不可欠なものです。 加えて、ICANNは、その効果的なボトムアップによるコンセンサスモデルを通じて、 これらのテクニカルな機能に関連するポリシー策定を調整しています。
(注) ここにはインターネットプロトコル(IP)アドレス空間配分、 プロトコル識別子の割当て、 分野別(gTLD)および国コード(ccTLD)トップレベルドメイン名システムの管理、 ルートサーバシステムのためのルートゾーンの管理についての責務も含まれます。
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