CFIT's Complaint Dismissed For A Second Time
翻訳文
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新2007年3月26日
この文書は2006年12月11日に公開された
http://www.icann.org/announcements/announcement-11dec06.htm
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。
CFITによる訴え、再度棄却される
2006年12月11日
先週の金曜日、2006年12月8日、米国連邦裁判所のRonald M. Whyte裁判官は、 CFITによりICANNに対して提起された反トラストの訴えを再度棄却しました。 Whyte裁判官による、力強く言い表された22ページの判決文は、 ICANNおよびVeriSignが、 最新の.NETおよび.COMの契約を行おうとすることに異議を唱える CFITによる主張に端を発したものです。 Whyte裁判官は、 『VeriSignを唯一のレジストリ運用者とする適法な指名の延長は、 反トラスト違反を構成しない』としました。 CFIT対VeriSign, Inc.外 の判決文はこちらで見ることができます: <http://www.icann.org/legal/cfit-v-icann/order-on-cfit-08dec06.pdf> Whyte裁判官はCFITの最初のICANNおよび VeriSignに対する訴えを2006年2月28日に棄却しました。 <http://www.icann.org/legal/cfit-v-icann/cfit-rule12-order-28feb06.pdf>
過去8年存続してきた中で、 ICANNを反トラスト違反に関連して訴える試みは全て、 いずれもその手続きの非常に早い段階で退けられてきました。 かつて一度として、 ICANNの仕組みと運用が反トラストの挑戦に打ち勝てなかったことはありません。
Whyte裁判官は、CFITの反トラストの各主張を認めませんでした。 CFITは、レジストリ契約の更新条項は、 VeriSignが.NETおよび.COMをを『永続的に』運用することを認めるものであり、 これは何かしら米国の反トラスト法に抵触するものであると主張しました。 Whyte裁判官は判決の中で、 これらの規定は単に契約期間を延長しただけのものであり、 ICANNはもしVeriSignが契約を遵守しなかった場合には新たなレジストリ運用者を探すことができることを留保したに過ぎないと指摘しました。
CFITはまた、 契約によってVeriSignが登録者に対して課すことができる価格は増額されたと主張しました。 裁判所はここでもCFITに対して、 『ICANNの主張する通り、 上限価格の設定は反トラスト法によって妨げられているものではなく、 状況によっては競合的であると考えられるものである』と指摘、 CFITに不利な判断を行いました。
Whyte裁判官はさらに、 VeriSignおよびICANNが共謀して新たな.COM契約に関する競争入札を妨害したとの CFITの主張も認めませんでした。 『2001年の.COM契約は、 ICANNに対して競争入札を義務付けるものではなく……現行の上限価格以上に価格を引き上げる、あるいは、 ICANNと手数料を分担するとの2006年の.COM契約における提案は、 それだけで競争入札を行わなわなければならない義務を回避しようとする、 あるいは非競争環境における高価格を負担させようとする共謀行為を構成するものではない』
最終的に裁判所は、 将来的にあり得るレジストリサービスを CFITがVeriSignから獲得しようと試みていたため、 契約は『バックオーダーサービス』市場における競争の低下を意味するものとなるとの CFITの主張を退けました。 同サービスは、.COMおよび.NETの両契約そして、 昨年ICANNの分野別ドメイン名支持組織において採択されたポリシーの下、 『新レジストリサービスプロセス』を通じてのみ、導入可能なものです。 .COMおよび.NETレジストリ契約のいずれにも含まれる新たなレジストリサービスのプロセスは、 独立したパネルの方法によって安全性および安定性に関する懸念事項についてサービスのテストを行うものであり、 その上ICANNが競合事項を行政機関に付託することを認めるものです。
『営業上の利益が争われるときには恐らくこの手の争いは避けられないでしょうが、 ICANNの仕組みと運用は、 反トラストによる成功裏な異議という深刻なリスクを避けるために注意深く形成されてきたものであり、 今後もそうあり続けるという、途切れることのない一連の法的な勝利によって、 コミュニティは何かしらの安堵を覚えるはずです』と、 ジョーンズ・デイのJoe Sims氏は述べました。 同氏はJeffrey LeVee氏(同じくジョーンズ・デイ所属)とともに、 ICANNが直面した反トラストによる異議において成功裏にICANNの抗弁を行い、 ICANN外部の訴訟チームを指揮しています。
Whyte裁判官は、まだ他に修正した訴えを提出するかどうかを決めるために、 CFITに20日を付与しました。 ICANNの法律顧問、John Jeffrey氏は、 コミュニティメンバーの一部にとっての営業上の利益を膨らませるということだけのために、 コミュニティに3度目の負担を負わせない選択を CFITが行うことに対する期待をあらわにしました。 『CFITは、 ICANNあるいはVeriSignに対して有効な理屈を打ち出していないのであって、 私達は、CFITはそうすることができないであろうことをWhyte裁判官の命令は明らかにするものだと信じています。 この判決がCFITに訴訟を終結させ、 ICANNがその主要な目的や使命のためにその資源を集中させることができるよう、 説き伏せるものとなることを、ICANNは期待しています』