ICANN Seeks Public Comments on Proposed Terms of Reference for Independent Review of the Nominating Committee
翻訳文
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新2007年3月26日
この文書は2006年12月12日に公開された
http://www.icann.org/announcements/announcement-12dec06.htm
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。
ICANNが指名委員会の独立したレビューのための
委任事項(案)についてパブリックコメントを募集
2006年12月12日
ICANNは、委任事項(案)についてパブリックコメントを募集しており、 委任事項(案)は、 ICANNの指名委員会の独立したレビューを手引きする質問事項を列挙しています。 パブリックコメント期間は、2006年12月12日より2007年1月11日まで継続いたします。 コメントを、 <nomcom-review-tor@icann.org> 宛に送ってください。 コメントは、 <http://forum.icann.org/lists/nomcom-review-tor/> でご覧ください。
ICANNの理事会ガバナンス委員会(BGC)は、 指名委員会のレビューの計画(案)を承認し、ICANN理事会は、 パブリックコメントのために委任事項(案)を掲載することに合意、 スタッフにその旨の指示を行いました。
指名委員会の独立したレビューは、 レビューの委任事項に関する理事会からのガイダンスに従い、 独立した評価者によって客観的な方法により実施され、 そして、委任事項とレビューの結果の両方について一般によるレビューとコメントの機会もあります。 さらにレビューは、理事会によって指名される 『指名委員会レビュー諮問委員会』のガイダンスにより実施されます。
指名委員会のレビューは、 ICANNの仕組みの中でその組織が継続的な目的を一般的に有しているか否か、 そして、もしそうであるならば、 その効率を改善するために仕組みや運用において何かしらの変更が必要か否かを決定するよう、計画されています。 レビューは、以下のような鍵となる課題を対象とします: 指名委員会のプロセスは、理事会、評議会、 そしてICANNとその責務について知識の豊富な、 幅広い公益的な関心を持つ委員会のメンバー間の、 適切で効率的なバランスを達成するための最善の方法であるか否か ・指名委員会の構成が適切であるか否か ・指名委員会の作業の構成要素はさらに透明性の高いものであるべきか否か ・選出基準は適切であるか否か ・そして実施されたアウトリーチが十分であるか否か。
以下に含まれているのは、委任事項(案)であり、 これはレビューを手引きする質問事項(案)を列挙しています。
指名委員会のレビュー - 委任事項(案)
レビューの対象
ICANN附属定款第4条、Section4、Clause1に基づき、 指名委員会(NomCom)のレビューは以下について決定するよう、計画されています。
- その組織がICANNの仕組みの中で継続的な目的を有しているか否か。そして
- もしそうであるならば、仕組みや運用における何かしらの変更は、その効率性を改善するものであるか否か。
NomComの目的
指名委員会を設ける目的については、以下の通り記載されています。
『指名委員会を利用してICANNを統率する組織の一部を選出する主たる根本的理由は、 その他の代表者制をベースとする役員や評議会委員、 そして委員会のメンバーの選出を、全体の広い利益を特定の利益に優先する、 そしてそれにも関わらずICANN、そのコミュニティ、 そして責務について見識を有する者の選出とのバランスを取ること』
レビューにおいて含めることを検討すべき鍵となる質問事項は以下の通りです
- 指名委員会はその目的を果たしていますか? その目的はICANNの使命と目標を促進するものですか?
- 指名委員会のプロセスは、理事会、評議会、そしてICANNとその責務について知識の豊富な、幅広い公益的な関心を持つ委員会のメンバー間の、適切で効率的なバランスを達成するための最善の方法でしょうか? 他にどのような方法が検討され得るか、そしてその利点と欠点は何でしょうか?
- 上場企業会計改革および投資家保護法といった第一歩に続く、理事会のガバナンスの更なる強調にはどのような意味があるでしょうか? (この米国法は財務的慣習やコーポレートガバナンスの取り決めに本質的な変更を行い、そして企業の情報公開に関して新たな厳重な決まりを導入しました。)
- 指名委員会のプロセスは、鍵となる国際的な利害関係者によって期待される種類の理事会、評議会、そして委員会のメンバーをもたらしているでしょうか?
- 候補者の一覧名簿を提出するよりもむしろ、指名委員会が何らかの他の、例えば理事会、評議会、そして委員会のチェアによる選出のプロセスのための鍵となる要素を実際に指定することは賢明でしょうか?
委員会の構成
指名委員会は、23人のメンバーから成っており、 投票権を有する17人と有しない6人がいます。 チェアは理事会により指名され、副チェアはチェアによって指名され、 そして前チェアは新たなチェアのアドバイザーとして2期目を務めます。 これらのポジションはいずれも投票権を有しません。
- NomComは把握し易い対象でしょうか?
- 投票権のあるメンバーと投票権のないメンバーは、区別されるべきでしょうか?
- 委員会は、ICANNのコミュニティを十分に反映していますか?
- 委員会は、どのような意味でもICANNのコミュニティを過剰に代表し過ぎている、あるいは代表し足りていないでしょうか?
- 委員会のメンバーは、役目を果たすために十分なスキルを有しているでしょうか?
- 委員会のメンバーは、ICANNとその課題について良く理解しているでしょうか?
- 業務のボランティア的性質は、参加を抑制しているでしょうか?
- 指名委員会に現在のICANNのコミュニティの外部から代表者があるべきでしょうか?
- 23人というのは稼動可能な数でしょうか?委員会は規模においてより小さくあるべきでしょうか、あるいは、自身のために委員会に指名者を選出している存在のメンバーによって部分的に構成されるべきでしょうか? (例、理事会にとっては、理事会のメンバーは関与しているでしょうか?)
透明性
NomComの手続きは公開されていますが、委員会の作業の多くは公開されていません。
- NomComの作業の構成要素で、より透明であるべきものはありますか?
- 決定は、公開の手続きに従ってなされているでしょうか?
- NomComメンバーと候補者の間の潜在的な利益相反を扱うに適切な保護規定はあるでしょうか?
- 公開される必要のある利益相反を特定するための明確な基準および、どのように扱うか、いつ忌避を行うべきか等を扱う手続きはありますか?
- NomComのサポートにおいて、サポートするスタッフの役割はどのようなものであるべきでしょうか?
- 通らなかった候補者については、NomComによる決定のレビューを求めるメカニズムがあるべきでしょうか?
- 開放性や透明性と、個人的にな微妙な情報とは、どのようにしてバランスを取るべきでしょうか?
- 年から年へのデータの継続性は? 例えば、現行の委員会は、歴史、過去の年の情報や決定の根本的理由について知識を有しているべきでしょうか、それとも年ごとにまっさらな状態から作業を行うべきでしょうか?
選出基準
候補者に対する基準は、理事会役員のポジションや、 評議会やALACの欠員に対するそれと同じです。
- 付属定款において定められている選出基準は適切なものでしょうか?
- 特定のポジションについて基準が作られるべきでしょうか、つまり、理事会役員やその他との間に区別があるべきでしょうか?
- 関心表明は、NomComが決定を下すのに必要な情報を提供していますか?
- いずれかのある年のための一覧名簿の全般的な構成は、理事会および支持組織の主体、NomComそれ自体における? 意思決定に影響を及ぼすでしょうか?
- 時間的に関与するものの、報酬がないために、潜在的な候補者は思い止まっているでしょうか?
- 照会フォームや照会プロセスは、決定を下すに十分な情報をNomComに与えているでしょうか?
- 口頭でのやり取りは全ての候補者と行われるべきでしょうか?
アウトリーチ
- アウトリーチは適切に実施されていますか?
- アウトリーチの最終的な目的は何でしょうか、より多くの志願者を得ることでしょうか、あるいは質の高い志願者を得ることでしょうか、ICANNのコミュニティで知られている志願者対「新たな血」でしょうか?
- 毎年、新たな候補者のうち、SOIを提出する者の割合はどの程度でしょうか?
- 候補者が代表する地域の分布はどのようなものでしょうか?
- 候補者の苦労はどのような範囲におよんでいるでしょうか?
- 高いレベルの義務や責任が求められるポジションのために奉仕することについて、候補者に関心を生じさせるにはどうしたら良いでしょうか?
- 質の高い候補者を魅了する程、ICANNは十分に知られているでしょうか?
- ICANNのことをあまり(あるいは全く)知らない候補者を惹き付けるにはどうしますか? そうすることはどのように、そしてどのような理由から、望ましいことでしょうか?
- 何年も列に並んでいる候補者にフィードバックはあるべきでしょうか?
効果
- NomComはその役割を果たすための十分な資源を有しているでしょうか?
- プロセスに付随するコストはどのようなものでしょうか?
- NomComのプロセスは、金銭にふさわしい価値を付与しているでしょうか?
- NomComのプロセスは、ICANNがうまくいくために必要な候補者を生み出しているでしょうか? 理事会と支持組織に適切な候補者を提供するための候補者の特定という、NomComを創設するときの目的の中で特定されていた目的をNomComのプロセスは達成しているでしょうか?
その他
- NomComにとって、スタッフとの関係のための適切な基準とは何でしょうか(つまり、サポートの役割、意思決定への不関与等)
- NomComによる指名者は、ICANNの仕組みにおいて意図されたさまざまな役割を満たしているでしょうか? つまり、彼らは、全体的に特定の利益よりもむしろ、コミュニティの利益を代表していますか?
- 候補者がNomComによるレビューのプロセスを経る前に関心表明や利益相反の申告が完全に検討されることを保障するメカニズムは、NomComが実現し易い構成でしょうか?
- 新たなNomComメンバーが魅了され得るNomComの構成は、逆に新たな候補者を魅了し得るものでしょうか?
- NomComの構成は、非従来型のICANNの参加者を魅了するものでしょうか? つまり、NomComへの指名者は、支持組織および既存の仕組みからあるべきでしょうか? あるいはそれ以外のところからあるべきでしょうか? もしそうであるならば、いずれからあることが、NomComのプロセスの目標に到達するというコンテクスト上、興味深く有益でしょうか?
上記の質問事項に取り組むと同時に、 ICANNのコミュニティが直面する指名のプロセスへの最良の道筋を検討する助けとなるにふさわしいと思われる勧告を、 レビューは作成しなければなりません。