Registrar Accreditation Policy and Process Must be Reviewed
翻訳文

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新2007年5月7日

この文書は2007年3月21日に公開された
http://www.icann.org/announcements/announcement-21mar07.htm
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。

2007年3月21日

レジストラ認定のポリシーおよびプロセスを見直さなければならない

　ICANN事務総長兼CEO、Dr Paul Twomey氏は本日、 ICANNのレジストラ認定契約(RAA)および認定のプロセスの大掛かりなレビューを呼び掛けました。

『RegisterFly.comの登録者に起こったことは、レジストラ認定のプロセスとRAAの内容について包括的なレビューが行わなければならないことを明らかにしました』と、彼は話しました。『これは2007年3月26日-30日に予定されているリスボン会議での主要な議論となるでしょう。変更について明確な決定がなされなければなりません。コミュニティとして、私達はこの問題を引き伸ばすことはできません』

『ICANNは1998年にドメイン名市場に競争を導入しました。当時レジストラは一つでした。今では865以上あります。ドメイン名をより安くし、より多くの選択肢を提供したのですからこれは良いことです。しかしながらRAAは、ドメイン名市場がはるかに小さいものだった頃に作成、署名されたものです。市場は現在、約7000万の分野別トップレベルドメイン名を抱えており、成長し続けています』と、 Dr Twomey氏は話しました。

『登録者が最もRAAの脆弱性の影響を受けているのであり、私はICANNの認定プロセスおよび私達の契約が、将来的にもっと強硬で柔軟に対応する権限を私達に必ず付与するようにしたいと思います』と、彼は話しました。

『現在RegisterFlyで起こっていることは代理登録にも問題があることを明らかにしました。特に代理登録は選択肢として利用可能ではありますが、そうする方は、レジストラが非協力的だったり移転について他に問題がある場合には、データにアクセスし、自身のドメイン名を移転する際に困難に直面します。 ICANNもこのデータへのアクセスには苦労しました』と、 Dr Twomey氏は話しました。

『私達はデータエスクローを促進する必要があります。 ICANNスタッフとレジストラとの間で、この課題について長く詳細な議論や多くのやり取りがありました。しかし、私達は結論に到達する必要があります。最近のイベントやリスボン会議がその機会となります。 ICANNコミュニティにおいて資源への影響や利用についての取り決めについて検討がなされる必要があります。この点について、レジストラとICANNとの継続的な努力と協調を期待しています』と彼は話しました。

『登録者は、自身のレジストラに深刻な問題がある場合には、代わりにデータにアクセスする権限をICANNにもっと持って欲しいと明らかに望んでいます。もしレジストラが機能しない、あるいは有害な営業行為に関与している場合には、 ICANNがもっと素早く介入する法的執行のメカニズムや権限が必要です』と、彼は付け加えました。

『加えて、登録者がレジストラのパフォーマンスを何らかの独立した相対的な方法で評価する方法が何もないのです。こうした評価はぜひ行うべきです』と、 Dr Twomey氏は話しました。

『ICANNの認定レジストラの圧倒的多数は、ハイレベルなサービスと完全な状態を提供しています。しかしこの通り、パフォーマンスのお粗末なレジストラが登録者に非常に深刻な損害を与え得るリスクが存在します。もしドメイン名市場がこれまでどおりコミュニティを自律的なままにしたいのであれば、私達は、登録者を保護するためにもっと賢明で実践的な方法を設ける必要があります』と彼は述べました。

Dr Twomey氏は、どのような議論にも以下の課題が含まれることを確認したいと思っていると話しました。

レジストラ認定に関するポリシーと契約の目的: レジストラ認定契約の主たる目的とは何でしょうか？　これはコンプライアンスの手段なのでしょうか？　もしそうである場合、どうしたら登録者の保護を強化できるでしょうか？
レジストラの評価: ICANNおよび/あるいはレジストラ部会は、どのようにして顧客サービスやパフォーマンスに応じてレジストラを評価するシステムを奨励したら良いか、そして登録者がこれを利用することができるようにするべきでしょうか？
系列下のレジストラ/グループによるオーナーシップ: 系列下のレジストラには、共同のオーナーシップあるいは支配権があります。ICANNにとって系列下のレジストラに関係者の行動について責任を持たせるようにするための最良の方法とはどのようなものでしょうか？
更なるコンプライアンスの実施のための手段: RAAのどのような変更にも、より強力なコンプライアンスの手段が組み込まれる必要があります。これらの手段とはどのようなものでしょうか？　それは損害賠償予定額を含みますか？　レジストラをもっとすぐに停止することは可能であるべきでしょうか？　それ以外に選択肢はあるでしょうか？　そうした選択肢をすぐに実施させるメカニズムとはどのようなものでしょうか？
トランスファーポリシー: トランスファーポリシーのどういう要素が改善されるべきでしょうか？　登録者は、権威コードの発行とそのロック解除のために、現在のレジストラの代替を有するべきでしょうか？　ICANNあるいは他の機関がこれを行うことは可能でしょうか？
レジストラ運用者のスキルテスト: どうしたらレジストラのスキルを査定し、登録者が信頼できる共通のパフォーマンス基準に向けてレジストラを訓練することができるでしょうか？
買収による認定: 企業がレジストラを買収することによって認定申請のプロセスを『回避する』ことは可能でしょうか。どうしたらこの抜け穴の乱用を止めることができるでしょうか？
代理登録: レジストラのデータ回復において直面する困難の観点から代理登録を検討する必要があります。プライバシーと開示との間のバランスとはどのようなものでしょうか？
RAAに基づくリセラの責務: 登録者へのリセラのより良いアカウンタビリティを保障するためにはどのような手段が必要でしょうか？
レジストラのデータエスクロー: どのデータについてエスクローを行う必要があるでしょうか？　もしより早く実施する必要があるとしたら、財源の配分がもっと必要です。どの程度の財源が必要でしょうか？
ICANNの責務と登録者が利用可能なオプションの明示: ICANNは最近そのWebサイトに登録者のための指針を掲載しましたが、消費者の(ICANN外での)更なる選択肢が特定され、登録者に提示されるべきです。顧客を支援し、彼らの関心を代理して間に入る新たな機関は必要でしょうか？