"Meeting of the ICANN Board in Cairo"翻訳文
社団法人日本ネットワーク
インフォメーションセンター
最終更新 2000年 4月 19日
この文書は
http://www.icann.org/minutes/prelim-report-10mar00.htm
を翻訳したものです。 JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、 その品質に責任を負いません。
ICANN年次理事会
2000年3月10日カイロ会議
3月10日にカイロで開催された理事会において、ICANN理事会は、
一般会員制度及び選挙、ccTLDに関するポリシ、
新しいトップレベルドメイン、
及びその他の議案につき、以下のとおり決議し、承認した。
カイロ会議のマルチメディア アーカイヴ(RealVideo、
非公式会議記録、 遠隔参加者のコメント)については
http://cyber.law.harvard.edu/icann/cairo/archive/
を参照。
ccTLD運営及び権限委譲ポリシ
理事会は、決議99.136号において、事務総長及びスタッフに対し、 資金調達タスクフォースの最終報告書で提示された資金調達の取り決めに関連して、 ccTLDレジストリと「適切な契約関係」を用意するよう指示したところ、
理事会は、政府の諮問委員会(GAC)、 ccTLD管理者その他からの勧告を含め、 ccTLD運営及び権限委譲ポリシ、 ベストプラクティス及び契約内容に関し、 多くの真剣かつ熟考された勧告を受領しており、
これらの勧告の内容は、 安定した適切な関係に向けての建設的な対話を行い、 作業を完了させるにあたっての健全な基盤を提供するものであるところ、
事務総長及びスタッフは、適切な資金調達取り決めを含め、 契約、ポリシ声明、 及び/又はコミュニケーションのための言語の選択にとりかかるため、 ccTLD管理者、 政府の諮問委員会及びその他の関係当事者と協力して作業し、 実務的に可能な限り早急に、これを理事会に提出し、 パブリックコメントを得るために掲示することを承認する旨の、 決議がなされた。
新しいトップレベルドメイン
1999年4月30日世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization)はICANN理事会に対して、 世界的に著名な商標の保護及び新しい一般トップレベルドメイン(generic top-level domain)の導入に関する勧告を含む報告書を提出したところ、 決議99.48号により、当理事会は、 この課題に関するその勧告を求めて、 これらの勧告をDomain Name Supporting Organization(DNSO)に付託し、 チリのサンチャゴで開催された1999年8月の理事会の後、 実務的に可能な限り早急に、 ICAAN理事会にこれを提出するものとし、
DNSOのNames Counselは、これらの課題について研究し、 報告を行うための検討部会B及びCを1999年7月に創設し、
これらの検討部会では、8ヶ月以上にわたり、 これらの課題につき議論を行ってきており、
2000年3月8日、Names Councilは、 コメントを得るためこれらの検討部会に対して10日以内に報告書を提出するよう要請し、Names Councilが当該報告書を手短に検討し、 これに勧告を付した後、 4週間、 パブリックコメントを得るため当該報告書を提出する意向であることを宣言したところ、
Names Councilに対し、おそくとも2000年4月20日までに、 世界的に著名な商標の保護を考慮しつつ、 新たな一般トップレベルドメインを導入するという課題についての勧告を提出するよう要請する旨の決議があり、
当スタッフは、 作業部会の報告書すべて及び受領したNames Councilの勧告を考慮し、 またNames Councilとの協議に基づき、 ポリシの草案、草案実施文書、注釈、 及びこれらの課題についての問題点のステートメントを作成し、 2000年7月15 - 16日に開催される予定の横浜での理事会の前に、 ICANNのウェブサイトにパブリックコメント得るため掲載することが承認され、 またかように指示される旨の決議が行われ、
理事会は、横浜の会議において、 これらの課題につき決議を行う意向である旨留意すると決議した。
WIPOへの情報提供の要請
世界知的所有権機関は、その1999年4月30日の報告書において、 世界的に著名な商標の一覧を作成する旨ICANNに申し出ているところ、
理事会は、 TLDスペースの拡張にあたって適切な措置を評価するのに、 かかる一覧が役に立つものであることに留意する旨、決議した。
一般会員制度
さて、
-
理事会は、1999年8月26日、99.87号、88号、89号、
90号及び91号決議を採択しスタッフに対して付属定款の改正案を準備するよう命じ、
1999年10月29日、
99.116号決議を採択して付属定款の改正を採択して、
第II章に一般会員制度及び一般理事の選任手続を定め、また
-
理事会は、
採択された新第II章の基礎によこたわる実際的及び理念的なもの双方について、
インターネットコミュニティからかなりの量にのぼる意見を受け取ってきており、
-
理事会は、理事会、ICANNのスタッフ及びその他の法人、
個人及びICANNの限定された技術的作業の多大な努力にかかわらず、
一般会員制度及び一般評議会の目的及び根拠、
並びにいまや第II章に規定されるにいたったさまざまな選挙体制及び手続に関して、
相当の見解の相違があるとみており、また
-
理事会は、現在実施中の一般会員手続を継続するにあたり、
その予想され又は期待される成果についても、
根本的に異なったものの見方をもたらす結果となるとみており、また
- その結果、理事会は、一般会員制度の概念とその実施にあたっては、 慎重かつ十分な再検討が必要であるとの結論に達した。
ところで、
-
理事会は、この結論にかかわらず、
支持組織(Supporting Organization)を通じてICANNの意思決定過程に参画していない又は容易には参画できないさまざまな利害関係者が、
その意見をICANNポリシの策定にあたって反映させることが重要であると考えており、 また
-
理事会は、かかる機会は、
再検討作業の結果を待たずに実施されるべきであると考えており、
-
理事会は、
再検討の結果を待たずにこの問題になんらかの解決をつける場合にも、
いずれか単一の支持組織(Supporting
Organization)により選任された理事におけると
同じく、一般理事がそれ自体結束して行動したとしても、
理事会の決議を左右しうる能力をもたないようにしておかなければならないと考えており、
- 当理事会は、 これら全ての目標が次の一連の施策によって達成できるものと信じている。
それゆえ、当スタッフに対し、 次の目標を達成した付属定款第II章の改正案を起草して、 理事会に提出してその検討に供し、 ついで当該修正案を採択する前にパブリックコメントを求めるため掲載するよう命ずる旨、 決議された。
-
2002年の年次総会の終結をもってその任期が終了する期間その職につく、
第一期の、
一般理事五(5)名(それぞれが各ICANNの定める地域を代表する)を、
資格を有する各地域のICANN会員による直接投票で、
おそくとも2000年11月1日までに選出するための手続の期限を設定すること。
-
どの理事をそれにあてるかは、その意欲、
地理的及びその他の要素に基づき決定するが、
第1期の一般理事のうち四(4)名の任期を延長して、
2001年の当法人の年次総会の終結をもってその任期が終了するものとし、
第1期の一般理事のうち五(5)名の任期は、
2000年の年次総会の終結をもって終了するものとすること。
-
インターネットコミュニティー全体からの推薦や指名を受け付け、
一般会員の審判をあおぐべく、
ICANN理事会に選出するための五名あるいはそれ以上の候補者を指名するための、
理事会により任命される委員で構成される指名委員会(Nominating
Committee)を設けること。
-
一定の有資格基準を満足するその他の候補者を一般会員から指名することを求める請願手続を設けること、及び
-
次の日程で、一般会員制に関する考え方、仕組み、
及び手続についての包括的な研究を開始すること。
-
五名の一般理事の選出(遅くとも2000年11月1日までに実施される)につづき、
当該時点までに実行可能な当初の計画をもって、
速やかに研究を開始し、
-
2001年のICANN第二四半期会議までに、
研究成果を理事会に提出し、
-
ICANN理事会はその成果を検討して、
遅くとも当法人の2001年度の年次会議で最終的な決議がとれるような日程で、
その結果妥当と考えられるなんらかの措置を提案して、
パブリックコメントを求め、
そして
- かように決議された措置を実施にうつして、 2002年のICANN年次会議の結了までに、 新しい一般理事が就任できるような日程で、 以後の一般理事の選挙が行えるようにする。
-
五名の一般理事の選出(遅くとも2000年11月1日までに実施される)につづき、
当該時点までに実行可能な当初の計画をもって、
速やかに研究を開始し、
-
全世界にわたり諸団体に対し広く呼びかけることによって、
研究を包括的におこなえるよう支援を得ること、及び
- 上記研究が終了し、 理事会がそれにしたがい何らかの措置をとれるようになるまで、 一般理事の仕組み及び手続を取り扱う付属定款第II章の規定を停止すること。
付属定款の改正: 支持組織(Supporting Organization)の当初の理事の任期
2000年2月16日、 支持組織により選任された当初の理事の任期の再指定を可能にするための第V章第2条の改正案が、 本法人のウェブサイトに掲載され、
改正案について、パブリックコメントが募集され、
なんらコメントは寄せられなかったところ、
以下の文章を、本法人の付属定款第V章第2条末尾に付加する旨、 決議された。
支持組織(Supporting Organization)の評議会は、 三分の二の決議をもって、 選任されたどの人がどの段階的に差を付けた任期ををつとめるかの指定を改定することができるが、 かかる改定は、最初にかかる通知をしてから180日以内に、 かかる改定によってその任期が影響を受ける当初の理事各々から、 文書による承諾を秘書役(Secretary)が受領次第、 効力を発するものとする。
独立再審査ポリシ
広範にわたる一般の方々の検討とパブリックコメントを得たのち、 理事会は、 サンチャゴで、 独立再審査に関する諮問委員会から提出された独立再審査についての提案を採択したところ、
ロサンゼルスにおいて採択されたNSIとのレジストリ契約書及びレジストラ契約書は、 提案されていた独立再審査小委員会の職責に、 新たな職責を付け加えることとなったところ、
当スタッフは、独立審査ポリシを提案し、 これを一般の方々の検討とパブリックコメントを得るため掲載したところ、
当理事会は、提案された改定済みの独立再審査ポリシを採択し、 これを付属書類Aとして本議事録に添付するよう指示する旨、決議し、
事務総長及びスタッフは、当該独立再審査ポリシを実施し、 指名委員会の構成作業を開始するよう指示されるものとする旨、 決議された。
CEOの人材募集活動
ICANN理事会は、 常任のCEO(最高経営責任者)としてその職責をはたす人材を募集し、 これを任用したいと望んでいるところ、
ICANN理事会は、 常任のCEOとしてその職責をはたす人材を募集する活動を、 全世界的に展開する意向であるところ、
役員候補募集委員会は、 人材紹介会社に委任することを勧告する報告書を当理事会に提出しているところ、
ICANN理事会は、ICANNのCEOに対して、 適切な支払予定にもとづき125,000ドル及び経費を超えない金額で、 人材紹介会社と契約を締結するための交渉を行うことを承認する旨、 決議した。
監査委員会規約
監査委員会は、 理事会に対してその活動に関する規約案(チャーター)を提出しているところ、
理事会は、提案のあった規約は、 当該監査委員会がその職責をはたすにあたって健全な基盤を提供するものと考え、
理事会は、提案のあった監査委員会規約を採択し、 本議事録に付属書類Bとして添付するよう指示する旨、決議した。
IETFとの覚書の締結
当法人の理事長は、 Internet Engineering Task Force (IETF)及びInternet Architecture Boardと数ヶ月間にわたる協議を続けてきたところ、 Internet Assigned Numbers Authority (IANA)のはたす技術的役割について、 これらの団体との間に、 2000年3月1日を発効日とする覚書に関し合意に達し、
事務総長は、理事会の承認を得ることを条件に、 付属書類C規定のとおりの覚書に署名したところ、
付属書類Cとして添付される覚書を、ここに承認する旨、 決議された。
雑費支出の承認
1999年12月13日、事務総長は、当法人を代表して、 当法人に提供された法律サービスに関連してJones, Day, Reavis & Pogue法律事務所を受取人とする、 小切手番号1312号及び1313号の、 それぞれ金額97,860.44ドル及び455,674.69ドルの小切手に署名し振り出したところ、
これらの支出を行う際にとった事務総長の措置を承認する旨、 決議された。
現地の主催者及び後援者への感謝
ICANNのカイロ会議を主催された現地の関係者は、Tarek Kamel博士の指導のもとに、 すばらしい会議(及び晩餐会)をいくつも設定され、
理事会及びスタッフ一同は、 通信・情報技術省大臣閣下の助言を得て、 ナイル川の水を飲む機会を与えられたことを喜んでおり、 これによって、 われわれは、 ふたたび当地カイロに必ずや戻ってこれるとの念を新たにしており、
理事会は、現地の主催者をつとめられた委員会は、将来、 会議を開催するにあたって、 余人が達成不可能とも思われるような高い水準を打ち立てられたと考えており、
理事及びスタッフ一同は、Tarek Kamel博士、そのスタッフの方々、 エジプト通信省、内閣情報決定支援センター(IDSC)、 エジプトインターネット協会(Internet Society of Egypt)並びに、 本会議の後援10社(MobiNil、 Alcatel、MIST、Telecom Egypt、Ericss on、Lucent Technologies、Raya Holding、Microsoft、MCI WorldCom、 BulkRegister) 及び協賛2社(Network Solutions及びGeganet)に対して、 心より感謝の意を表する旨決議した。
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