“Guide to the APNIC IPv6 Allocation Request Form (text version)“
翻訳文
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新 2004年10月8日
この文書は
http://www.apnic.net/services/help/ipv6-alloc-txt/index.html
を翻訳したものです。JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。
APNIC IPv6割り振り申請フォーム記入ガイド(テキスト形式)
はじめに
記入の前に
APNIC IPv6割り振り申請フォームは、APNICに対しIPv6アドレス空間の申請を行う際に使用します。
APNIC会員でない方は、申請フォームに記入する前に、member-apply@apnic.netへご連絡ください。
より詳しく知りたい場合
このガイドの他に、APNIC's IPv6 Resource Guideを参照してください。
APNIC IPv6 割り振り申請フォームの記入法
記入はテキスト形式で行い、電子メールにてAPNICへ提出して下さい。次の点に注意してください;
- プレーンASCIIで記入の上、電子メールにてお送りください
- #[ で始まる行を変更しないでください
- テンプレートの項目名を変更しないでください
ガイド目次
- Requestor template
- Network template
- IPv6 Usage template
- Additional information
Requestor template
Requestor templateは、申請者ならびにアドレス空間を使用する組織に関する管理上の情報を提供するために使用します。
Requestor templateの項目
- name:
- email:
- acct-name:
- org-relationship:
申請者名(name)
申請書を記入する人の氏名を記入してください。当申請に関するAPNICからの連絡はすべてこの申請者宛に行われます。
申請者電子メールアドレス(email)
申請書を記入する人の電子メールアドレスを記入してください。当申請に関するAPNICからの連絡はすべてこのアドレス宛に行われます。
APNICアカウント名(acct-name)
APNICアカウント名を記入してください。
APNICアカウント名を取得しておらず、APNIC会員への加入をご希望の方は、APNIC membership Information をご参照ください。
APNIC会員でアカウント名を忘れてしまった方は、billing@apnic.net へご連絡ください。その際組織名や住所に関する詳細な情報が必要となります。
[注意]
IPv6割り振り申請を行えるのは、現在APNIC会員の方のみです。アカウント項目に記入がない場合、APNICは申請フォームを受理しません。また、会費が支払われるまで申請処理を行いません。
記入例:
acct-name: SPARKYNET-ID |
組織との関係(org-relationship)
この項目には、アドレスの使用する組織と、申請者との関係を記入します。
この項目に入る代表的なもの:employment(社員)、officer(役員)、manager(経営者)、cunsultant(コンサルタント)
Network template
Network templateは、APNIC Whois データベースでネットワークを識別するために使用されます。
Network templateの項目
- netname:
- descr:
- country:
- admin-c:
- tech-c:
- remarks:
- changed:
- mnt-lower:
ネットワーク名(netname)
ネットワーク名(netname)は、当該ネットワークを表す簡潔な意味の通った名前にしてください。
この項目は主に、一貫性の確認等、管理上の目的で使用されます。ネットワークが識別でき、かつアドレス申請組織に関連した名前にしてください。
ネットワーク名は、アルファベット大文字25文字未満からなるひとつの単語にしてください。
記入例:
netname: SPARKYNET |
組織の説明(descr)
アドレス空間を使用する組織について簡単な説明を記入してください。組織の所在地等、他組織との区別がつくような内容を記入してください。
この項目に広告情報は含めないでください。
記述は5行まで可能です。
記入例:
descr: SparkyNet, Sdn Bhd descr: Internet Service Provider descr: Pinang, Malaysia |
組織の所在国(country)
該当する最も適切なISO 3166国別コードの2文字を記入してください。
該当する国が複数ある場合は、運用責任者のいる国を記入してください。
記入例:
country: MY |
運用責任者(admin-c)
運用責任者(admin-c)は、ネットワークの当該サイトに物理的に居る人でなくてはなりませんが、次の場合、例外となります;
- 家庭内のネットワークやユーザの場合、IR(Internet Registry)の技術連絡担当者をadmin-cとして登録してもよい
- 現場での運用責任者を設けるのが非現実的だという例外的な状況下にあるネットワークの場合、現場にいない人をadmin-cとして登録してもよい
ネットワークに対し複数の運用責任者(admin-c)を指定することも出来ます。
運用責任者の記入はNICハンドル(person object)形式で行ってください。
記入例:
admin-c: KX9-AP |
運用責任者となる人がまだ有効なNICハンドルを持っていない場合、この申請書を提出する前に取得してください。(15-20分程度で完了します。)
この項目でのrole object の使用を検討されることをお勧めします。
技術連絡担当者(tech-c)
技術連絡担当者(tech-c)は、ネットワークの日常の運用の責任者でなければなりませんが、ネットワークの当該サイトに物理的に居る人である必要はありません。ネットワークに対し複数の技術連絡担当者(tech-c)を指定することも出来ます。
技術連絡担当者の記入はNICハンドル(person object)形式で行ってください
記入例:
tech-c: KX9-AP |
技術連絡担当者となる人がまだ有効なNICハンドルを持っていない場合、この申請書を提出する前に取得してください。(15-20分程度で完了します。)
この項目でのrole objectの使用を検討されることをお勧めします。
リマーク(remarks)
この項目には、当該のネットワークのアドレスに関して他の項目に記入できない事項を記入することが出来ます。データベースの利用者に対して提供したい情報がある場合にのみ記入してください。
複数行の記入が可能ですが、最小限にして下さい。
記入例:
remarks: Production IPv6 network servicing commercial clients in Jakarta |
変更元(changed)
申請書を記入・更新する人の電子メールアドレスと、記入・更新した日付を記入してください。
日付の形式はYYYYMMDDで記入してください(YYYY-年MM-月DD-日)
Network template毎に変更元の項目はひとつだけ作成してください。
記入例:
changed: ahmad.ali@sparkynet.com.my 20020225 |
メンテナーオブジェクト(mnt-lower)
メンテナーオブジェクトは、APNICデータベースの更新を認証するために使用されます。データベースの情報がメンテナーオブジェクトにより保護されている場合、データベースの情報変更を行えるのは、そのメンテナーオブジェクトのセキュリティ情報にアクセス可能な人のみとなります。
自組織のIPアドレス空間内で割り当て情報が無許可で作成されることを防ぐには、メンテナーオブジェクトを作成しなければなりません。
この記入は正しいメンテナーオブジェクト形式で行ってください。
記入例:
mnt-lower: MAINT-AP-SPARKY |
IPv6 Usage template
このIPv6 Usage templateは、現在のネットワークおよび今後のネットワーク計画に関する情報を提供するために使用します。
- services:
- cust-types:
- cust-network:
- infrastructure:
- network-plan:
サービスタイプ(services)
IPv6ネットワークで提供を予定しているネットワークサービスの種別を記入します。計画中のネットワークの種別をAPNICが把握する際に、この情報が役に立ちます。
この項目に入る代表的なもの;leased line(専用線)、dial up(ダイヤルアップ)、facilities management(設備管理)、web hosting(WEBホスティング)、VOIP、transit(トランジットサービス)なるべく簡潔にサービスを記入してください。
記入例:
services: leased line, dial up, web hosting |
ユーザタイプ(cust-type)
ネットワークにより提供されるサービスのユーザの種別を記入します。
この項目に入る代表的なもの;residential(家庭用)、small office(SOHO)、business(企業)、education(教育機関)、government(政府)、ISPなるべく簡潔にユーザ種別を記入してください。
記入例:
cust-type: residential, small office, business, ISP |
ユーザネットワーク割り当て(cust-network)
このネットワークのユーザに対し、過去に行ったIPv6割り当ての要約を記入します。これはAPNICがそのネットワークのアドレス割り当てにおける傾向を把握するために使用されます。
過去にIPv6割り振りを受けたことがない場合、この項目は空欄となります。
既にユーザに対しIPv6ネットワークを割り当てている場合、以下の形式に従ってそれらのネットワークの割り当て情報を記入してください。(必要に応じて複数行可)
<subnet-size> <netname> |
Attribute (long) | Attribute (short) | Definition/explanation |
ユーザのサブネットサイズ | subnet-size | ユーザに対して割り当てたサブネットのサイズ。/(スラッシュ)によるプレフィックス表記。 記入例: /48 |
ユーザサブネット名 | Netname | APNICデータベースで確認できる、ユーザのネットワークにつけた名前。 |
cust-network記入上の注意
- この項目にはIPv4割り当てを含めないでください。
- netnameはAPNIC Whoisデータベースに登録されている割り当て情報にあるもとの同一のものを記入してください。
- APNICが組織のアドレス利用率を評価する際、cust-networkとinfrastructureに記入されているアドレス両方を合計して考慮します。。これによりその組織に追加割り振りを受ける資格があるかを判断します。
記入例:
cust-network: /48 FOONET-AP cust-network: /48 BARNET-AP |
ネットワークインフラストラクチャ(infrastructure)
申請組織のネットワークインフラストラクチャに対して割り当てられたIPv6アドレスの要約を記入します。このようなアドレスはユーザネットワークとして割り当てられているものではありません。
この項目はAPNICがそのネットワーク内のアドレス割り当てにおける傾向を把握するために使用されます。
申請組織のネットワークインフラストラクチャに対して行われた割り当てをすべて、以下の形式に従って記入してください。
<subnet-size> <descr> |
Attribute (long) | Attribute (short) | Definition/explanation |
インフラストラクチャのサブネットサイズ | subnet-size | インフラストラクチャに対して割り当てたサブネットのサイズ。/(スラッシュ)によるプレフィックス表記。 記入例: /48 |
インフラストラクチャサブネット の説明 | descr | インフラストラクチャのこの部分についての簡潔な説明 |
infrastrucure記入上の注意
- この項目にはIPv4割り当てを含めないでください。
- まだ使用していないネットワークインフラストラクチャは記入しないでください。
- APNICが組織のアドレス利用率を評価する際、cust-networkとinfrastructureに記入されているアドレス両方を合計して考慮します。これによりその組織に追加割り振りを受ける資格があるかを判断します。
記入例:
infrastructure: /58 2 routers, 32 serial ports,16 FastEthernet ports, 3 ATM ports (Backbone) infrastructure: /64 Internal LAN for Head office infrastructure: /62 LANs of branch Offices infrastructure: /48 Network Segment for DMZ POP |
今後のネットワーク計画(network-plan)
組織のネットワークインフラストラクチャに対し、2年以内に計画されているアドレス割り当ての要約を記入します。またユーザに対する具体的な割り当て計画がある場合も、この項目に含めてください。
APNICはこの項目を元に、その組織が2年以内に最低でも200の/48割り当てを行うという現実的な計画を持っているかを判断します。
今後のネットワーク計画の詳細を以下の形式に従って記入してください(必要に応じ複数行可)。
<subnet-size> <now/1yr/2yr> <descr> |
Attribute (long) | Attribute (short) | Definition/explanation |
計画しているサブネットサイズ | subnet-size | 割り当てを計画しているサブネットのサイズ。/(スラッシュ)によるプレフィックス表記。 記入例: /48 |
直後 | now | IPv6割り振りを受けた直後にこのサブネットに対し計画している割り当て |
1年以内 | 1yr | IPv6割り振りを受けてから1年以内にこのサブネットに対すし計画している割り当て |
2年以内 | 2yr | IPv6割り振りを受けてから2年以内にこのサブネットに対すし計画している割り当て |
割り当ての説明 | decsr | この割り当て計画の簡潔な説明 記入例: WEBホスティング設備 |
network-plan記入上の注意
- IPv4割り当てはこの項目に含めないでください。
- APNICはこの項目の情報を元に、計画されているネットワークで2年以内に最低でも200のユーザ割り当てが可能かを判断します。計画しているユーザ割り当てをすべて記入する必要はありません。
記入例:
network-plan: /50 /56,/56,/50 Head office Lan (Support, marketing, sales etc) network-plan: /64 /64,/64,/64 100 FreeBSD servers for web and mail hosting network-plan: /48 /48,/48,/48 8x7600 Series ACME router for Mabuhay POP |
備考
補足情報を記入することにより、申請に有益な情報を提供することが出来ます。
備考欄にて提供する必要があると考えられるその他の情報
- 計画しているIPv6サービスについて既にオンラインで情報を公開している場合、APNICがその情報を確認できるURLを記入してください。
ネットワークサービス計画に関するパブリックなリンクを提供ければいけないというわけではありません。しかしそれがあることにより、APNICが申請内容をよりよく理解できる可能性があります。 - 貴組織のIPv6ネットワークを表すネットワーク構成図を記入してください。その構成図の中で、計画中のインフラストラクチャを設置するおおまかな日付と、ネットワーク毎に、予定しているIPv6アドレス割り当てサイズの見積もりを明示してください。
IPv6割り振りポリシーでは、2年以内に他の組織に対して200の/48割り当てを行う計画があることを実証する必要があります。ネットワーク構成図は、この要件を満たすものでなくてはなりません。 ネットワーク構成図の記入例を下記に示します。 - /32よりも大きなサイズの初回割り振りを申請される場合にはIPv4ネットワークについての情報をここにご記述ください。この情報はIPv6 Usage Templateにてご記述いただいた内容とは別のものになります。
既存のIPv4ネットワークで提供されているサービスおよび計画しているIPv6サービスについての情報を以下のフォーマットにてご記述ください。<service>, <ports>, <ipv4-static>, <ipv4-dynamic>, <ipv6-static>, <ipv6-dynamic> 項目 項目(略) 記述内容 Service service 提供しているサービス一覧:
例) ADSL, ダイヤルアップ, ケーブルテレビ。サービス別に項目を設け、ご記述ください
例:
ADSLNumber of ports ports 当該サービスで提供しているポート数
例:
65000Number of static IPv4 customers ipv4-static IPv4アドレスを利用して静的な接続サービスを提供している顧客数
例:
10000Number of dynamic IPv4 customers ipv4-dynamic IPv4アドレスを利用して動的な接続サービスを提供している顧客数
例:
10000Number of static IPv6 customers ipv6-static IPv6アドレスを利用して静的な接続サービスの提供を予定している顧客数
例:
10000Number of dynamic IPv6 customers ipv6-dynamic IPv6アドレスを利用して動的な接続サービスの提供を予定している顧客数
例:
10000
"existing network"の項目についての留意点
IPv6アドレスポリシーでは、初回割り振りとして申請するアドレス空間が最小割り振りサイズ(/32)を超える場合に、既存のIPv4ネットワークを考慮することを認めています。/32を申請される場合にはこの情報は必要はありません。
例:existing-network: ADSL, 20000, 10000, 5000, 10000, 5000
existing-network: Cable, 65536, 20000, 500, 20000, 500
existing-network: Dial-up, 120, 60, 300, 60, 300 - その他補足情報があれば記入してください。
ここまでに記入した情報だけでは申請状況が明確でないかもしれないと思われた場合は、この欄に補足情報を記入してください。
ネットワークトポロジ例: