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JPNIC公開文書著作権表示 (Copyright notice of JPNIC open documents)

この文書はJPNIC公開文書であり、著作権は日本ネットワークインフォ メーションセンター(JPNIC)が保持しています。JPNIC公開文書は誰でも 送付手数料のみの負担でJPNICから入手できます。また、この著作権 表示を入れるかぎり、誰でも自由に転載・複製・再配布を行なって構 いません。
〒101-0047 東京都 千代田区 内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F
(社)日本ネットワークインフォメーションセンター
        "PROVISIONAL IPv6 ASSIGNMENT AND ALLOCATION POLICY DOCUMENT"
                               翻訳文
            ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/translation/v6-rir-policy.txt

                (社)日本ネットワークインフォメーションセンター
                        最終更新 1999年 7月 6日

この文書は

       http://www.apnic.net/drafts/ipv6/ipv6-policy-280599.html

を翻訳したものです。実際に使用できる申請書ではありません。JPNICはこの
翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。

------------------------------------------------------------------------
IPv6割り当て/割り振りポリシー・ドキュメント(暫定)
(1999年5月28日)

改訂予定:
 本ドキュメントの正式改訂は、1999年10月1日より開始することを予定している。

------------------------------------------------------------------------
目次

要旨

1. 本ドキュメントが扱う範囲

2. IPv6アドレス空間とインターネットレジストリシステム

2.1 インターネットレジストリシステムの階層
2.2  インターネットレジストリシステムの目標

3. IPv6の技術的枠組

3.1 IPv6のアドレス割り当て/割り振りの階層
3.2 初期のIPv6のアドレス割り当て/割り振り階層

4. アドレス割り当て/割り振りポリシー

4.1 資産とみなされないIPv6アドレス
4.2 割り振り
4.3 割り当て
4.4 返却要求方法/条件

5. 複数の地域で運用している組織

6. DNSと逆引き

7. 用語集

8. 参考文献リスト
------------------------------------------------------------------------

要旨

このドキュメントでは、グローバルな規模にわたって一意なユニキャスト
IPv6 アドレス空間を分配するためのレジストリシステムについて説明する。
IPv6 アドレス空間は階層的に分配され(IPv4 アドレス空間と同様)、IANA
が管理し、さらに地域インターネットレジストリ(地域 IR)が管理の委任権
限を持つ。これは RFC 1881 に記述されている通りである。IPv6 の場合、地
域 IR はトップレベル集約識別子(TLA)を組織に割り振る。割り振られた組
織は、TLA レジストリとして、他のインターネットサービスプロバイダ(ISP)
やエンドユーザに対し、アドレス空間の割り振りまたは割り当てを行う。ISP
は、ネクストレベル集約(NLA)レジストリとして、各自の顧客にサービスを
提供する。

このドキュメントでは、割り振りの階層に含まれる全組織が従うべき、IPv6
アドレス空間管理に関する責任、ポリシー、手続きについて説明する。このド
キュメントの目的は、全階層にわたりそのような責任、ポリシー、手続きの明
確な理解と一貫した適用を可能にする枠組を提供することにある。


1. 本ドキュメントが扱う範囲

このドキュメントでは、まず、IPv6 アドレス空間の分配(RFC 2374 に定義さ
れている)とそのアドレス空間の管理を目的とする、グローバルなインターネッ
トレジストリシステムについて説明する。次に、IPv6 アドレス空間を分配す
る際の規範となるポリシーとガイドラインについて述べる。このドキュメント
に示すポリシーは、地域 IR から直接的または間接的に IPv6 アドレス空間の
割り振りまたは割り当てを受けるすべての組織に対して拘束力を持つものとす
る。

このドキュメントは、すべての地域 IR が使用している主要な運用ポリシーと
ガイドラインを記述したものである。地域 IR は、所轄地域内のインターネッ
トコミュニティの特定の必要を満たすために、追加的なポリシーやガイドライ
ンを適用することができる。

これらポリシーとガイドラインは、インターネットの効率的運営のための最大
の要素として浮上してきている運用経験の蓄積および技術革新に基づいて、随
時変更されることがある。

このドキュメントの構成は以下の通りである。

第2節「IPv6 アドレス空間とインターネットレジストリシステム」では、イン
ターネットレジストリシステムにおいて責任を持つ組織の階層構造と、IPv6
アドレス空間の割り振り・割り当てに関するポリシーの枠組を決定する明確な
目標について説明する。

第3節「IPv6 の技術的枠組」では、IPv6 のアドレス形式、および、TLA、NLA、
SLA ブロックの違いについて説明する。

第4節「アドレス割り振り・割り当てポリシー」では、TLA 割り振り申請の要
件と、その割り振りに適用されるポリシーについて説明する。この節では、
TLA レジストリが、他の ISP に空間(NLA ブロック)を割り振る方法、およ
びエンドユーザにアドレス空間(SLA)を割り当てる方法について解説する。

第5節「複数の地域で運用している組織」では、複数の IR 管轄地域で運用し
ている組織がアドレス空間を申請する場合の要件について説明する。

第6節「DNS と逆引き」では、逆引き委任を与える地域 IR の役割について、
そして、地域 IR が割り振り・割り当て済みのアドレス空間の二次逆引き委任
を管理する方法について説明する。

第7節「用語集」には、このドキュメントで使用されている用語とそれぞれの
定義を示す。

第8節「参考文献」には、このドキュメントで参照されているドキュメントの
リストを示す。


2 IPv6 アドレス空間とインターネットレジストリシステム

IPv6 ユニキャストアドレスは、CIDR のもとでの IPv4 アドレスと同様の方法
により、ルーティング可能なプレフィクスを定義するために使用される連続
したビット毎のマスクにより集約できる。IPv6 では、エンドユーザにとって
のアドレス空間の欠乏はもはや存在しないものと想定される。しかし、アドレ
ス空間の非効率的な割り当てや経路表の急激な膨張は、依然としてインターネッ
トのスケーラビリティに対する深刻な障害となり得る。インターネットレジス
トリシステムの目的は、IPv6 アドレス空間を、世界的に一貫性があり公平で
責任ある方法で管理することにより、浪費を最小限に抑え、経路制御構造にお
ける集約を最大限に推進することにある。

2.1 インターネットレジストリシステムの階層

このドキュメントに述べる目標を達成するために、階層的なインターネットレ
ジストリシステムが採用されている。IPv6 の場合、この階層は、上位から順
に次の各レベルで構成されている。すなわち IANA、地域インターネットレジ
ストリ、TLA、NLA レジストリ、そしてエンドサイトである。

2.1.1 IANA

Internet Assigned Numbers Authority (IANA) は、IPv6 アドレス空間も含め
て、インターネットで使用されるすべての IP 番号空間について権限を持つ。
IANA は、地域インターネットレジストリ(地域 IR)に対し、それぞれの明確
な必要度に応じて IPv6 アドレス空間の一部を割り振る。

2.1.2 地域インターネットレジストリ

地域 IR は、大陸などの大きな地理的範囲を対象として業務を行う。現在3つ
の地域 IR が存在している。すなわち南北アメリカ、カリブ海地域、およびサ
ハラ以南のアフリカにサービスを提供する ARIN、ヨーロッパ、中東、および
アフリカの一部にサービスを提供する RIPE NCC、そして、アジア太平洋地域
にサービスを提供する APNIC である。これらの地域 IR は、地球上の全地域
を網羅するために、自身の主要なサービス地域を超えた地域へのサービスの提
供もしている。将来、新たな地域 IR が設立される可能性もあるが、地域 IR
の数は比較的少ない数にとどまるものと考えられる。そして、サービス対象地
域は大陸規模となるものと予測される。

地域 IR は IANA の認可に基づき設立される。地域 IR の設立には、インター
ネットコミュニティおよび対象地域の ISP のコンセンサスが必要である。

2.1.3 TLA レジストリ

TLA レジストリは、適切な地域 IR の管理下において、IPv6 アドレスの TLA
または sub-TLA ブロックの「管理資格」を持つものとして設立される。TLA
レジストリは、指定されたネットワークサービスおよび通信基盤の範囲内で、
地域 IR と同等かつ矛盾のない役割と責任を行使する。

2.1.4 NLA レジストリ

[執筆予定]

2.1.5 エンドサイト [執筆予定]

2.2 インターネットレジストリシステムの目標

ここで述べる目標は、特に IPv6 アドレス空間に関連の深いインターネットコ
ミュニティが体系化してきたものである。これらの目標は、インターネットの
最大限の効率的機能と成長を可能にするために、インターネットコミュニティ
の全構成員の相互利益を反映している。各 IR は、IPv6 アドレス空間のすべ
ての割り当ておよび割り振りが、これらの目標に合致していることを保証しな
ければならない。

ここに掲げる目標は、時として個々の ISP やエンドユーザの利益と衝突する
ことがある。したがって、割り振りおよび割り当ての申請を審査する IR は、
申請に関連したすべての考慮事項を入念に分析し、個々の申請者のニーズとイ
ンターネットコミュニティ全体のニーズとの間の均衡化を模索する必要がある。
このドキュメントで述べるポリシーおよびガイドラインは、IR が一貫性のあ
る公平な方法でこれらのニーズの均衡化を計るための指針を提供するものであ
る。この目的を達成するには、常に意思決定のプロセスを完全に文書化し、そ
の過程を公開する必要がある。

2.2.1 一意性

すべてのユニキャスト IPv6 アドレスは、世界的に一意でなければならない。
これは、インターネット上のあらゆるホストを一意的に識別できるようにする
ための絶対条件である。

2.2.2 集約

経路情報の集約を推進し、インターネットに公示される経路制御エントリの数
を抑制するために、IPv6 アドレスは階層方式で分配する必要がある。これは、
インターネットの経路制御が適切に機能するために必要であると同時に、予測
されるものと予測外のものも含めて、規模およびトポロジの複雑性の両面に
おけるインターネットの成長に伴う需要を満たせるように、経路制御システム
の能力を最大限に高めるためにも必要なことである。IPv6 における第一の目
標は外部経路を集約することである。

IPv4 のネットワークアドレス割り当て・割り振りで生じた諸問題が、この目
標を策定した動機になっている。IPv4 でのアドレス割り振りは、インターネッ
トでの効率的経路制御を保証できるほどには階層的になっていない。クラスフ
ル割り振りによる非効率的なアドレスの使用は、デフォルトフリーな経路表に
含まれる経路制御エントリが多くなりすぎるという事態を招いた。さらに、ネッ
トワークトポロジが複雑化したことにより、IPv4 のプレフィクスが異な
る経路を通じて何度も公示されるという現象が生じるようになった。

IPv4 で生じた問題を IPv6 で繰り返さないようにするために、確実なポリシー
とガイドラインによって、インターネット上で公示されるトップレベルプレフィッ
クスの数を抑制する必要がある。このポリシーとガイドラインは、常に現在の
ルータ技術の制約を反映したものになり、また、ルータ技術の進歩に合わせて
再検討することになる。さらに、これらのポリシーとガイドラインは、RFC
2374 および RFC 2450 の規定に準拠したモデルに従って再検討する。このモ
デルでは、デフォルトフリーな経路表において現在サポート可能とみなされる
エントリ数よりはるかに低い値に上限値を設定する。そして、エントリ数がそ
の上限に達すると、割り振り基準を再検討することとする(第4.4節を参照)。

2.2.3 効率的なアドレス使用

IPv6 のアドレス資源は豊富にあるが、世界のインターネットコミュニティは、
IPv4 のアドレスに関連して発生した諸問題を繰り返すことのないよう、十分
に注意する必要がある。特に、IPv6 アドレスの「節約」は重要な懸案でない
とは言え、レジストリは組織によるアドレス取り貯めを防止するようなポリシー
とガイドラインを実施しなければならない。IPv6 のアドレス体系は、エンド
ユーザにとって非常に柔軟性がある。しかし、すべてのレジストリは実証され
たニーズに基づいて効率的に割り振りと割り当てを行うことにより、TLA と
NLA アドレス空間の浪費を回避する必要がある。

2.2.4 登録

IPv6 のインターネットアドレス空間の割り当てと割り振りは、すべてパブリッ
クアクセスが可能なデータベースに登録されなければならない。この登録は、
インターネットアドレスの一意性を保証するため、またあらゆるレベルでのイ
ンターネットのトラブルシューティングに役立つ情報を提供するために必要で
ある。また、このことはパブリックアドレス空間などの公共資源の管理者を確
認できることが望ましいという、インターネットコミュニティの期待も反映し
ている。IPv4 アドレスの場合と同様に、各地域 IR はすべての IPv6 割り振
りおよび割り当てを登録したパブリックデータベースを維持する。

3. IPv6の技術的枠組

3.1 IPv6の割り当て・割り振りの階層

RFC 2374 は、集約可能なアドレスをトポロジに基づく階層形式で編成するよ
う規定している。この階層はパブリックトポロジ、サイトトポロジ、インタフェー
ス ID によって構成される。この階層を図で表すと次のようになる。

| 3|  13 | 8 |   24   |   16   |    64ビット                |
+--+-----+---+--------+--------+----------------------------+
|FP| TLA |RES|   NLA  |  SLA   |   インタフェースID         |
|  | ID  |   |   ID   |  ID    |                            |
+--+-----+---+--------+--------+----------------------------+
|    パブリック       |サイト  |     インタフェース         |
|    トポロジ         |トポロジ|                            |
+---------------------+--------+----------------------------+
|                              |                            |
|------ ネットワーク部分 ----->+<-----ホスト部分------------|
|                             /64                           |
|-----------------------------------------------------------|

パブリック経路制御トポロジは /48 で表され、各サイトには、それぞれのロー
カルトポロジを作成するために 16 ビットが与えられる。ホスト部分は、アド
レスの最後の 64 ビットで表される。

すべてのインタフェース ID が EUI-64 形式でなければならないので(RFC
2373 と RFC 2374 の規定による)、ネットワーク部分とホスト部分の境界は
「固定的」であり、ID アドレス空間をそれ以上分割することはできない。

また、マルチホームとリナンバリングを容易にするために、/48 でのパブリッ
クトポロジとサイトトポロジ間の境界も固定されている。(RFC 2374 に詳細
な説明がある。)

3.2 初期の IPv6 の割り当て・割り振り階層

初期の IPv6 割り振りでは、第3.1節で述べた階層を修正したアドレス割り当
て階層が使用される。最初の TLA プレフィクス(TLA 0x0001)は、13 ビット
の sub-TLA ID によって「sub-TLA」と呼ばれるブロックに分割される。予約
空間と NLA 空間の一部はこの目的のために使用された。

修正版のアドレス階層のフォーマット境界とプレフィクス境界は以下のように
なる。

フォーマット境界

| 3|    13    |    13   | 6 |   13   |   16   |     64ビット       |
+--+----------+---------+---+--------+--------+--------------------+
|FP|   TLA    | サブ TLA|Res|   NLA  |  SLA   | インタフェース ID  |
|  |    ID    |         |   |    ID  |   ID   |                    |
+--+----------+---------+---+--------+--------+--------------------+

プレフィクス境界(bit 0で始まる)

            左端            右端                    ID
            ビット          ビット           最長      長さ
            番号            番号          プレフィクス (ビット)
            ************    ************     *******   ********
TLA ID       3                  15             /16        13
sub-TLA ID   16                 28             /29        13
予約         29                 34
NLA ID       35                 47             /48        13
SLA ID       48                 63             /64        16

sub-TLA の「スロースタート」を達成するために、TLA レジストリに対する最
初の割り振りは、1個の /35 ブロック(13 ビットの NLA 空間を表す)となる。
割り振りを行う地域 IR は、割り振られた sub-TLA レジストリ用に追加の 6
ビットを予約する。TLA レジストリが最初の /35 ブロックを使いきると、地
域 IR はその予約空間を使用して次の割り振りを行う(第4.2.5節を参照)。

すべてのルータ・インタフェースは、少なくとも 1個のリンクローカルなユニ
キャストアドレス、またはサイトローカルなアドレスを持つ必要がある。すべ
てのポイントツーポイントリンクやループバックアドレスなどには、サイトロー
カルアドレスを使用することが望ましい。これらはサイトのネットワークの外
部から見える必要がないので、パブリックアドレス空間を必要としない。割り
当てられたグローバルなユニキャストアドレス空間は、どれもリンクローカル
またはサイトローカルの目的に使用してはならない。このような目的に使用す
るために予約されているアドレス空間がある。(注:「全桁 1」と「全桁 0」
は、予約によって特に除外されない限り有効である。RFC 2373 の予約アドレ
スリストを参照。)

4. アドレス割り振り・割り当てポリシー

すでに説明した通り、地域 IR は、sub-TLA を使用する資格を認められた申請
組織(TLA レジストリ)に対して IPv6 割り振りを行う。TLA レジストリは、
NLA 空間を顧客である ISP(NLA レジストリ)に割り振る。NLA レジストリは、
SLA 空間をエンドユーザに割り当てる。TLA レジストリも、SLA 空間を直接エ
ンドユーザに割り当てることができる。TLA レジストリと NLA レジストリは、
自身のネットワークにアドレスを割り当てるためにも SLA 空間を使用する。
この割り振り・割り当ての階層構造は、経路情報の集約を最大限に実現するた
めに設計されている。

4.1 資産とはみなされない IPv6 アドレス

IPv6 アドレス空間の割り振りおよび割り当ての基本にあるのは、アドレスの
保持者がアドレス空間の「所有者」とはみなされないという考えと、すべての
割り振りおよび割り当てが、常にこのドキュメントに記述されている現行のポ
リシーとガイドラインに拘束されるという考えである。アドレス空間の保持者
は、集約と効率という目標を引き続き達成するために、インターネットコミュ
ニティのコンセンサスに従い、将来のいずれかの時点で、アドレス空間の返却
とネットワークのリナンバを要求される可能性がある。

4.1.1 割り振りと割り当ての条件の設定

IPv6 アドレス空間の割り振りまたは割り当てを行う際には、レジストリは、
アドレス空間を保有する条件と、将来その条件を再検討するための手続を明確
にしておくことが望ましい。この種の条件および手続は、このドキュメントに
記述されているポリシーおよびガイドラインに合致していることが望ましい。

4.2 割り振り

集約の目標(第2.2.2節を参照)を達成するために、地域 IR は、4.2.1 「初
期 sub-TLA 割り振りに関する一般基準」と、4.2.2 「移行期のブートストラッ
プ段階における sub-TLA 割り振りに関する基準」の一方、または両方の節に
示す基準を満たす申請組織のみに、sub-TLA アドレス空間を割り振る。

組織に対する初期割り振りの基準は、追加のアドレス割り振り申請をするとき
に適用される基準とは異なる。初期割り振りの要件は技術的考慮事項に基づく
ものであるが、追加のアドレス空間申請は、最初に割り振られたアドレスの使
用率のみに基づいて審査される。

sub-TLA 空間の割り振りに関する以下の基準は、IPv6 アドレス割り当て・割
り振り体系を構築した人々の意図を反映している(RFC 2374、RFC 2373、RFC
2450 を参照)。その根本的原則は、アドレス割り当て・割り振りポリシーが、
集約の目標を促進するようなものでなければならないという点にある。この基
準の根底を成すのは、トップレベルの経路制御階層に含まれるのは、主として
トランジットプロバイダ、または相互接続点として機能する組織であり、他の
サービスプロバイダは、そのような組織から NLA アドレスを受け取ることが
望ましいという概念である。

4.2.1 初期 sub-TLA 割り振りに関する一般基準

第4.2.2節および第4.2.3節の規定に従い、地域 IR は、下記の基準 (a) を満
たすと同時に、基準 (b) の少なくともいずれか一方を満たしている組織のみ
に対し、sub-TLA アドレス空間の初期割り振りを行う。

a. 申請組織の IPv6 ネットワークは、sub-TLA の割り振りを受けた他の少な
くとも 3つの組織の IPv6 ネットワークと、外部経路制御プロトコルによるピ
アリング関係を持っていなければならない。

および下記のいずれか一方

b(i). 申請組織は、1つまたは複数の上流プロバイダから受け取った IPv6 ア
ドレスを、永久または半永久のリンクにより接続されている経路制御されたネッ
トワークを持つ 40個の SLA 顧客サイトに、すでに再割り当てしていなければ
ならない。

または

b(ii). 申請組織は、割り振られたアドレス空間を受領してから 12ヶ月以内に
IPv6 サービスを提供するという明白な意図を示さなければならない。これは、
エンジニアリング計画や運用計画などにより実証する必要がある。

4.2.2 移行期のブートストラップ段階における sub-TLA 割り振りに関する基準

第4.2.1節で述べたように、少なくとも他の 3つの IPv6 ネットワークと外部
経路制御プロトコルのピアリング関係を持つ必要があるために、IPv6 ネット
ワークアドレス割り当てへの移行の初期の時点では、この段階(「ブートスト
ラップ段階」と呼ぶ)においてこの一般基準を満たす組織がきわめて少ないと
いう問題が生じる。この節に示す基準は、IPv6 ネットワークを運用する組織
の数が、この一般基準を適用するに十分と認められる数に達するまでのブート
ストラップ段階のみに限定して適用する、適格性に関する暫定的メカニズムを
提供するものである。(4.2.2.1 「ブートストラップ段階の期間」参照)

ブートストラップ段階においては、地域 IR は、第4.2.1節の規定にとらわれ
ることなく、基準 (a) と (b) の両方、および、(c) と (d) のいずれかを満
たす組織に、sub-TLA アドレス空間の初期割り振りを行う。

a. 申請組織のネットワークは、デフォルトフリーなゾーン内にある少なくと
も他の 3つのパブリック AS との間に、外部経路制御プロトコルのピアリング
関係を持っていなければならない。

および

b. 申請組織は、割り振られたアドレス空間を受領してから 12ヶ月以内に実際
の IPv6 サービスを提供する計画があることを明示しなければならない。これ
は、エンジニアリング計画または運用計画などの資料により実証する必要があ
る。

および、下記のいずれか一方

c. 申請組織は、IPv4のトランジット・プロバイダであって、1個の /48 IPv6
割り当て基準を満たし得る 40個の顧客サイトに、IPv4 アドレス空間を発行済
みでなければならない。この場合、組織は最新の経路制御ポリシーをインター
ネット経路制御レジストリのデータベースの1つに登録していなければならな
い。地域 IR は、パブリックルッキンググラスサイトにある経路表情報をチェッ
クすることにより、これを確認することができる。

または、

d. 申請組織は、少なくとも 6ヶ月間積極的に 6bone プロジェクトに参加する
ことにより IPv6 に関与し、その間の少なくとも 3ヶ月間は擬似 TLA(pTLA)
を運用した経験があることを実証しなければならない。地域 IR は、申請組織
に対し、妥当と認め得る 6bone 経路制御ポリシーおよびその実施に関する資
料の提出を求めることができる。

4.2.2.1 ブートストラップ段階の期間

この節で述べる資格基準を適用する期間は、sub-TLA アドレス空間の割り振り
を受けた申請組織の数が 100 に達するまでとする(ただし、同一の地域レジ
ストリの管轄地域に属するものが 60 を超えていない場合)。この上限値に達
した後はブートストラップ段階は終了したものとみなされ、地域 IR は、第
4.2.1節に示した一般的基準を満たす組織のみに割り振りを行うものとする。

1つの地域内で 60 個の組織が sub-TLA 割り振りを受けた(しかし世界全体で
は割り振りを受けた組織数が 100 に達していない)場合は、その地域内では
ブートストラップ段階が終了したものとみなされる。その地域から提出する追
加申請は、第4.2.1節に示した一般的基準を満たしていなければならない。他
の地域からの申請は、ブートストラップ基準のみを満たしていればよい。

世界中で 100個の sub-TLA レジストリが形成されれば、将来の新しい
sub-TLA が接続相手として選択できる十分な数の候補が確保されるので、ブー
トストラップ段階を終了することができる。ブートストラップに関するこのよ
うな地域的制限の目的は、IPv6 の運用が他地域で開始される前に、可能なブー
トストラップの機会を 1つの地域で消費しつくしてしまうのを避けることにあ
る。

4.2.3 特殊考慮事項

4.2.3.1 相互接続点

IPv6 においては、ある種の相互接続点が、それに接続する ISP のための
sub-TLA レジストリとして機能するという新たな役割を果たすことが期待され
る。このような相互接続点について、およびそれがどのような働きをするよう
になるのかについての情報がほとんどなかったため、sub-TLA 資格基準の作成
段階で、相互接続点についての検討は行われていない。このような相互接続点
が設立されるときに、地域 IR は特別な基準が必要かどうかを検討することに
なろう。地域 IR は、相互接続点に対し、IPv6 サービスを要求する ISP と相
互接続点との間の契約の性格に関する情報を求めることが予測される。

4.2.3.2 マルチホームサイト

[執筆予定]

4.2.4 初期割り振りのサイズ:「スロースタート」メカニズム

地域 IR は、適格な組織に対して sub-TLA 空間の初期割り当てを行う際に、
「スロースタート」メカニズムを適用する。このメカニズムの働きにより、申
請組織がトポロジ上の事情に基づく例外的割り振りを正当化する資料を地域
IR に提出しない限り、初期割り振りにより組織が使用できるのは、13ビット
相当の NLA ID である。この初期割り振りにより、組織は、顧客のタイプ
(ISP またはエンドサイト)と各自のネットワークのトポロジに応じて、割り
振りの範囲内で階層を作ることができる。たとえば、1つの組織が、8,192個の
SLA(それぞれが 1個の /48)を受け取ることができる。(割り当てに関するポ
リシーについては第4.3節を参照)。

sub-TLA 割り振りに関するスロースタートメカニズムは、いくつかの理由によ
り、IPv6 アドレス階層の開発にとって重要な役割を果たす。大きな理由のひ
とつは、このメカニズムにより、地域 IR が、sub-TLA の割り振りを求める組
織に対し初期基準を比較的低く設定できるということである。その結果、
sub-TLA 空間を申請するすべての組織に同じ(比較的小さい)量を与え、将来
の割り振りはそれぞれの使用実績に基づいて行うことになるため、プロセスが
公平になる。さらに、このプロセスによって一連の異なるプレフィクス長が生
じることになり、その結果、ISP 業界は経路表の膨張により必要が生じた場合
に、どの経路をフィルタするかを合理的に決定できる。

スロースタートメカニズムを採用するもうひとつの重要な理由として、地域
IR が、成長段階の TLA レジストリとの連絡を絶えず維持できるという点があ
る。これにより地域 IR は、ポリシーと実践を一貫性のある形で実現するため
の、一定レベルのサポートとトレーニングを提供することができる。スロース
タートメカニズムがなければ、大きなサイズの初期割り振りを受けた TLA レ
ジストリは、何年間も地域 IR との公式的な接触を持たなくなる可能性がある。
スロースタートメカニズムが提供するプロセスにより、地域 IR は、TLA レジ
ストリがデータベースに割り当てを正しく登録し、このドキュメントに規定さ
れている NLA および SLA の割り当てポリシーを正しく適用しているかどうか
監視することができ、したがって登録および効率性についての目標を達成する
ことが容易になる。

4.2.5 追加の sub-TLA 割り振りの基準

地域 IR は、TLA レジストリが前回割り振られたアドレス空間の少なくとも
80% を使用するまでは、追加の sub-TLA アドレス空間割り振りを行わない。
ここでアドレス空間が「使用されている」とみなされるのは、TLA レジストリ
が、自身の通信基盤または顧客の要求に対するアドレス空間の割り振りおよび
割り当てのすべてを、このドキュメントに規定するポリシーとガイドラインに
従って行った場合である。

追加割り振りのサイズは、前回割り振りについて提出された使用率に基づいて
決定される。

4.2.5.1 連続した割り振り

追加の割り振りアドレスは、前回割り振られたアドレスの範囲と連続したもの
になる。これは経路制御情報の集約を可能にするためである。地域 IR は、
TLA レジストリへの初期割り振りを行う際に、その割り振りに使用する
sub-TLA 空間全体を予約する。その TLA レジストリに対して行う次回以降の
追加割り振りには、その予約された sub-TLA 空間を使用する。その sub-TLA
空間の範囲内では成長に対応できなくなった場合は、地域 IR は 1個の TLA
全体を割り振ることができる。(注:この対処方法の場合、最終的には未使用
の sub-TLA が 1つもないにもかかわらず、既存の sub-TLA が完全には利用さ
れていないという状況が生じる可能性がある。このような状況が生じた場合は、
第4.4節の規定が適用される。)

4.2.6 登録および使用状況の検証

各 TLA レジストリは、受領した sub-TLA アドレス空間の使用について責任を
負い、エンドサイトへの全割り当てと ISP への全割り振りを、所属地域の地
域 IR が維持するデータベースに登録しなければならない。地域 IR はすべて
の割り当てがデータベースに登録されたかどうかを検査することができる。デー
タベースエントリの検査に加え、地域 IR は、アドレスの使用状況を示す定期
的な報告を求めることができる。

登録されたエンドサイトは接続され、到達可能になっていなければならない。
これを確認するため、該当の地域 IR は、エンドサイト内の /48 に対する
ping を行う権利を保有する。フィルタリングホールについては、地域 IR と、
該当アドレスを保持する組織との間で協議する必要がある。したがって、エン
ドサイトは、これを可能にするために、境界ルータ上でエニーキャストクラス
タアドレスを使用することが望ましい。1個の /48 SLA ブロックは、1つのエ
ンドサイトにとって十分な大きさのアドレス空間と考えられる。エンドサイト
から追加の SLA 申請を受けた場合は、TLA レジストリは地域 IR にセカンド
オピニオン申請を提出しなければならない。

4.2.7 リナンバリング

sub-TLA アドレス空間が欠乏する状況が発生する可能性も考えられる。この状
況が生じる原因としては、たとえば、割り当てられたアドレス空間の非効率な
使用や、TLA と sub-TLA 空間の両方を保持する組織数の増加などが考えられ
る。

このような状況下では、地域 IR は、以前に割り振られたアドレス空間を異な
る範囲にリナンバするように求めることが必要になる場合がある。

地域 IR が TLA レジストリにネットワークのリナンバを要求した場合、それ
はその TLA レジストリの全顧客のネットワークに影響を与えることにもなる。
したがって、TLA レジストリおよび NLA レジストリは、最初の割り振りまた
は割り当ての時点で、契約の形で顧客の合意を得ておくことが望ましい。この
種の協定では、アドレス空間の返却が必要になる場合があること、および、そ
の結果すべてのエンドサイトのリナンバが必要になる場合があることを明記す
る必要がある。リナンバが必要になった場合、TLA レジストリは顧客に可能な
限り速やかに通知しなければならない。

TLA レジストリにリナンバを求める地域 IR は、TLA レジストリに対し、
sub-TLA 空間の返却までに少なくとも 12ヶ月の猶予期間を認める。[注:猶予
するリナンバ期間は、返却するプレフィクスの長さに応じて異なる場合がある。
下記のドラフトドキュメントに、IPv6 ネットワークのリナンバに関する問題
および方法についての解説が収められている。
<http://search.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-ipngwg-router-renum-08.txt>]

[注:サイトローカルアドレスは、グローバルユニキャスト IPv6 アドレスの
リナンバにより影響を受けることはない。]

4.2.8 NLA レジストリへの割り振り

顧客として ISP を抱える TLA レジストリは、各自の 13ビット NLA アドレス
空間を使用して、それらの ISP 用のアドレス階層を構築することができる。
TLA レジストリ自身のエンドユーザ組織は、それぞれ 1個の /48 を受け取る
(第4.3節を参照)。しかし、TLA レジストリの顧客である ISP(NLA レジス
トリ)は、自己の顧客を内部的に集約する目的で、追加ビットの「割り振り」
を受けることができる。このような NLA 割り振りに対しては、スロースター
トメカニズムが使用されることになる。

NLA ブロックは NLA レジストリへの割り振りであって、割り当てではない。
NLA レジストリが、妥当な期間内に NLA ブロックを十分に使用しない場合は、
TLA レジストリはブロックの返却を求めることができる。「十分な使用」およ
び「妥当な期間」の定義は、このポリシードキュメントの今後の版で提供され
る。これらの定義は、IPv6 の運用経験によって左右されるものであり、イン
ターネットレジストリ・エンジニアリングコミュニティのコンセンサスを得て、
地域 IR が決定する。

NLA レジストリは、割り振りの少なくとも 80% を割り当てしてしまうと TLA
レジストリに対して追加ブロックを申請することができる。このブロックのサ
イズは、その NLA レジストリに割り振られた最初のブロックの使用率により
異なる。追加の NLA 割り振りの申請を受けた TLA レジストリは、管轄の地域
IR にセカンドオピニオン申請を提出しなければならない。

NLA の割り振りは、地域 IR のデータベースに登録する必要がある。すべての
エンドユーザ割り当ても、地域 IR のデータベースに登録する必要がある。こ
のエンドユーザ割り当ての場合と同様の手続が、TLA レジストリが顧客に対し
て直接行うエンドユーザ割り当てにも適用される。結局、TLA レジストリは、
自身が割り振りを行う全アドレス空間の管理に責任を負う。したがって、TLA
レジストリは、割り振り先の NLA レジストリが行うすべての割り当てを適正
に監視することを求められる。地域 IR は、随時、行われた割り振りと割り当
てに関する追加情報を求めることができる。

4.3 割り当て

4.3.1 エンドユーザへの割り当て

自己のネットワーク内にサブネットを作る必要があるエンドユーザ組織への最
小割り当てサイズは、1個の /48(80 ビットのアドレス空間)である。この
/48 の中で、16ビットはサブネット化に使用する SLA ブロックで、その後の
64ビットは各インタフェースに使用される。

TLA レジストリは、受理したすべての追加割り当て申請を管轄の地域 IR に提
出し、審査(「セカンドオピニオン」)を受けなければならない。この割り当
て申請は、最初の SLA を十分に使用していることを実証するものでなければ
ならず、また、追加アドレス空間の必要性を正当化するエンジニアリング計画
が添付されていなければならない。

ダイヤルアップ回線は ISP の通信基盤の一部とみなされる。したがって、そ
のような目的に使用するアドレスは、その ISP の SLA ブロックから割り当て
られるものとする。長いプレフィクスは、非永続的な単一ユーザ接続用で使用
することが望ましい。

4.4 返却要求方法・条件

割り振りは、アドレス空間を保持する組織が、第4.2.1節および第4.2.2節で述
べた割り振りに関する基準、および、この節の規定に従い指定されたその他の
基準を満たしている限り、有効であるとみなされる。割り振りの基準は、第
2.2.2節に示した集約の目標を前提として、現在の経路制御技術を考慮して再
検討される。現在の規定では、グローバル経路表の中のデフォルトフリーなエ
ントリ数が 4096 に達した時点で、割り振り基準の見直しが行われる。

この限界数に達したときに、現在の経路制御技術により経路エントリの追加が
可能な場合は、それに応じて使用可能な TLA と sub-TLA の数を増やすことが
できる。

しかし、限界に達したときに、その時点の経路制御技術が追加の経路制御エン
トリをサポートできない場合は、地域 IR は、その時点までに行ったすべての
割り振りを再検討する。この再検討により、地域 IR は、インターネットレジ
ストリ・エンジニアリングコミュニティのコンセンサスを得て、許容可能な最
小限の使用率、または sub-TLA 空間を保持する資格を決定する新たな基準を
設定することができる。このコンセンサスに基づき、地域 IR は、これらの使
用率または基準に適合していないレジストリの sub-TLA 割り振りを取り消す
ことができる。地域 IR は、この種のレジストリに対し、妥当な期間内にネッ
トワークをリナンバし、これまでの割り振りを返却するよう求める。

新しい経路制御の技術がまだ研究段階である間は、「可能な」経路数の限界に
達しても、地域 IR はアドレス空間の割り振りを続ける。

5. 複数の地域で運用している組織

複数の地域で運用していて、経路制御上の目的により別々の sub-TLA 空間を
必要としている申請組織は、その組織のネットワークがそれぞれ当該地域の
sub-TLA 割り振り基準を満たしていれば、複数の地域 IR にアドレス空間を申
請することができる。

6. DNSと逆引き

[執筆予定]

7. 用語集

割り振り(Allocation)
        ISP への IP アドレス空間の提供。ISP はそのアドレス空間を顧客に
        再割り当てする。

割り当て(Assignment)
        エンドユーザ組織に対する IP アドレス空間の提供。

デフォルトフリーのゾーン(Default-free zone)
        デフォルトフリーのゾーンは、自己以外のインターネット部分に関す
        る明確な経路制御情報を持ち、したがってデフォルト経路を使用する
        必要のないインターネットルータで構成される。

エンドユーザ(End-user)
        自身が運用するネットワーク専用の IPv6 アドレスの再割り当てを受
        ける組織。

外部経路制御プロトコルのピアリング関係
(Exterior routing protocol peering relationships)
        組織が隣接 AS から完全なインターネット経路表を単独で受け取り、
        したがって、その経路表を使用して、IP パケットをどこへ送信する
        かについての決定の通知を受けることができるような経路制御関係。

インタフェースID(Interface Identifiers)
        64ビットの IPv6 ユニキャストアドレス識別子で、リンク上の1つの
        インタフェースを識別する。

NLA ID
        ネクストレベル集約識別子(Next-Level Aggregation Identifier)。

NLAレジストリ(NLA Registry)
        TLA レジストリから IPv6 アドレス割り振りを受けるインターネット
        サービスプロバイダ。

パブリックトポロジ(Public Topology)
        パブリックなインターネットトランジットサービスを提供するプロバ
        イダと接続点の集合。

地域インターネットレジストリ(Regional Internet Registries)
        大陸など広い地域で機能する組織で、グローバルに一意なインターネッ
        トアドレス空間の公平な分配と、アドレス空間の割り振り・割り当て
        のドキュメンテーションに責任を持つ。

サイト(Site)
        さまざまのネットワーク設備やシステムを接続するネットワークバッ
        クボーンを持つ、物理的またはバーチャルな場所。サイトには、物理
        的なサイズや範囲の限界はない。

サイトトポロジ(Site Topology)
        パブリックトランジットサービスをサイト外のノードに提供しない、
        ローカルな特定サイトまたは組織。

SLA ID
        サイトレベル集約識別子(Site-Level AggregationIdentifier)。

スロースタート(Slow Start)
        TLA レジストリと NLA ISP にアドレスを割り振る効率的な方法。こ
        の方法では、プロバイダが、より大きいブロックがただちに必要であ
        る理由を提示するまでは、小さいアドレスブロックが与えられる。

TLA ID
        トップレベル集約識別子(Top-Level Aggregation Identifier)。

TLA レジストリ(TLA Registry)
        顧客に再割り当てする TLA・sub-TLA ID を地域 IR から取得する組
        織。

ユニキャスト(Unicast)
        単一インタフェースの識別子。ユニキャストアドレスに送られたパケッ
        トは、そのアドレスによって識別されるインタフェースに送達される。
        IPv4 ホストの定義は、IPv6 の識別子とは異なる点に注意する必要が
        ある。1つの物理的ホストが多数のインタフェースを持ち、したがっ
        て多数の IPv6 識別子を持つことができる。

8. 参考文献リスト

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