NTIA Announces Intent to Transition Key Internet Domain Name Functions
翻訳文
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新2014年3月17日
この文書は2014年3月14日に公開された
http://www.ntia.doc.gov/press-release/2014/ntia-announces-intent-transition-key-internet-domain-name-functions
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、
その品質に責任を負いません。
NTIAによるインターネットの重要なDNS機能移管の意向に関する発表
2014年3月14日
ワシントン発 - 米国商務省電気通信情報局 (National Telecommunications and Information Administration:NTIA)は本日、 マルチステークホルダーモデルによるインターネットのポリシー策定とガバナンスへの支持および強化のため、 インターネットにおける重要なDNS (Domain Name System)機能を、 グローバルなマルチステークホルダーコミュニティに移管する意向があることを発表します。 その最初のステップとして、NTIAはICANN (The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)に対し、 インターネットDNS機能の調整において現在NTIAが担っている役割の移管提案を策定するため、 グローバルなステークホルダーとの検討を開始するよう依頼しています。
NTIAは、全トップレベルドメイン(TLD)の名前とIPアドレスの一覧を含むデータベースである権威ルートDNSのゾーンファイルの変更を管理する手続き上の役割を含め、 さらには歴史的にDNSを監督し、報告を受ける責任を担ってきました。 NTIAは現在、IANA (The Internet Assigned Numbers Authority)機能を遂行するためにICANNと契約し、 ベリサイン社とは、 同社がIANA機能に関わるルートゾーンの管理を遂行する根拠となっている協力覚書(Cooperative Agreement)を締結しています。 NTIAをその役割から移管させることは、 米国政府が1997年に示したDNS民営化の最終段階を迎えることになります。
「まさに、 移管プロセスの開始するタイミングだと言えます」とLawrence E. Strickling氏(米国商務省 通信・情報担当次官)。 「適切な移管計画の作成に向け、 ICANNがグローバルなインターネットコミュニティとともに検討を開始することに期待しています」
ICANNは、 移管計画策定の上でマルチステークホルダープロセスを進める適切な機関として、 IANA機能の委託先であると共に、 DNSのグローバルな調整を担う者でもあるという特別な位置づけにあります。 NTIAは、ICANNが提案を策定する上で、IETF (The Internet Engineering Task Force)、IAB (The Internet Architecture Board)、ISOC (The Internet Society)、 各地域インターネットレジストリ (The Regional Internet Registries :RIRs)、トップレベルドメイン名管理者、 ベリサイン社を含め、 影響を直接受ける諸機関と協調の上で取り組むことを期待していることをICANNに伝えました。
NTIAはICANNに対し、 移管の提案は幅広いコミュニティの支持が必要であることおよび、 以下の4原則に対応する必要があることを伝えています。
- マルチステークホルダーモデルの支持および強化
- インターネットにおけるDNSの安全性、安定性、および回復力の維持
- IANAサービスに対する全世界のカスタマーおよびパートナーの要求と期待を満たす
- インターネットのオープン性の維持
米国によるインターネットガバナンスにおけるマルチステークホルダーモデルへの支持を明確に表した、 米国の上下両院よって決議された政策(S.Con.Res.50およびH.Con.Res.127)との整合性をとるため、NTIAは、 政府主導または政府間機関による解決案に置き換える提案については受け付けないこととしています。
ICANNの設立時から、米国政府およびインターネット関係者は、 IANA機能における米国政府の役割は暫定的なものとして想定してきました。 米国商務省による1998年6月10日の政策声明(Statement of Policy)では、 米国政府は「民間セクター主導のDNS管理を認める移管に責任をもって取り組んでいく」と述べています。 ICANNは組織として成熟し、近年、説明責任、 透明性および技術能力の改善につながる取り組みを実施してきました。 同時に、インターネットガバナンスフォーラムの成功およびさまざまなインターネット団体によるしっかりとした責務遂行により実証されている通り、 インターネットガバナンスにおけるマルチステークホルダーモデルへの国際的な支持は、 拡大し続けています。
ステークホルダーが、ICANNが開始するプロセスを通じ、 移管計画の策定に取り組む間は、 NTIAの現在の役割に変更はありません。 現在のIANA機能契約の有効期限は、2015年9月30日までです。
さらなる情報
- IANA機能およびそれに関連するルートゾーン管理移行についてのQ&A(PDF、21.4KB)
NTIAとは
NTIAは、
大統領に対して電気通信および情報政策に対する諮問を行う行政部の部局(Executive Branch agency)。
NTIAの重点的なプログラムおよび政策策定は米国におけるブロードバンドインターネットアクセスとその導入、
全ユーザーによる無線通信周波数帯利用の拡大、そして、
インターネットが技術革新と経済成長の継続の原動力である状態維持の確保。
NTIAに関するさらなる情報