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(訳注)
 訳文中、allocation,assignmentは慣例に従い「割当」,「割付」と訳したが、
 これらはripe-155本文中では明確に、

	allocation:	RIPE NCCからLIRに対する割当
	assignment:	LIRから顧客に対する割付

 を指し示している。訳文中の「割当」「割付」といった用語はこの用法に従
 って使われていることに注意されたい。

	______________________________________________________________

	   旧クラスAアドレスの割当,割付に関する臨時特別ガイドライン
	                        Mirjam Kuehne
                              Daniel Karrenberg
	                   ドキュメント: ripe-155
	                     訳:JPNIC IP+AS WG


	                       アブストラクト

	クラスAと呼ばれていたアドレス領域のクラスレスな利用への移行を
	促進するために、RIPE NCCはローカルレジストリとその顧客がこれら
	のアドレスの一部を使うことができる臨時のテスト期間を提案する。
	このテスト期間中、追加IPアドレス割当,割付手順が適用される。



背景

	CIDR(クラスレスドメイン間経路制御)[RFC1519]が導入される以前、
	ユニキャストIPアドレス空間はA,B,Cと呼ばれる、それぞれルーティ
	ングプリフィクス長8ビット,16ビット,24ビットに対応される3つの
	領域に分けられていた。このときIPアドレスは領域に応じて、

	0.0.0.0から127.255.255.255まではクラスAアドレス
	128.0.0.0から191.255.255.255まではクラスBアドレス
	192.0.0.0から223.255.255.255まではクラスCアドレス

	と呼ばれており、他に2つの領域が予約されていた。但し、このドキ
	ュメントの理解のためには、これらは無意味である。

	CIDRではプリフィクス長の情報は経路制御プロトコルによって伝達さ
	れるため、どの領域にアドレスが属すかは意味をなさない。

	しかしながらこのドキュメントを読みやすくするため、ここではクラ
	スA,クラスB,クラスCといった歴史的な用語を用いることにする。

	クラスフルな経路制御プロトコルや旧式のTCP/IPホスト実装が利用さ
	れる限り、経路制御におけるプリフィクス長の決定などの演算を行う
	ため、(特定の領域によって示される)アドレスクラスは重要な意味を
	持つ。クラスフルなソフトウェアはサブネット化[RFC950]を用いるか
	アドレスクラスで示されるプリフィクス長に基づくことによって正常
	に動作するようにコンフィグレーションすることが可能である。

	地域IR(インターネットレジストリ)及びローカルIRは、the Internet
	になおも存在する旧式のクラスフルなソフトウェアにおいても発生す
	る問題が最小であろうという確信によって、近年クラスCの領域から
	アドレスの割付を行ってきた。

	しかしながら現在未割当で残っているクラスCアドレス領域は限られ
	ている。50%を越えるクラスCアドレス領域は割当済みであり、残りの
	領域も一部分はIANAによって予約されている。現在もっとも大きな未
	割当領域を持つのはクラスA空間である。そのため、地域IRはいずれ
	この領域からの割当を実施する必要がでてくるだろう。

	1995年4月、クラスAアドレスのクラスレスな利用が経路制御上重大な
	問題を引き起こすかどうかを探るため、一つの実験が開始された。こ
	の実験のねらいはRFC1797に記述されている。実験は6ヶ月に渡り実施
	され、成功したと考えられている。その結果はRFC1879に、起こりう
	る問題とその対策を含めて記述されている。


RIPEコミュニティの先進的な試み

	クラスレスアドレス運用を推進するために、RIPE NCCはローカルIRや
	そのサービス地域に対してクラスA空間とクラスC空間の2つからの割
	当を選択できるように、先進的な試みを実施する。

	1997年1月アムステルダムで開催された第26回のRIPEミーティングに
	おいて、RIPEコミュニティはこの先進的な試みを歓迎し、この種のア
	ドレスを顧客に割り付けることに関して興味を示し、クラスA空間の
	利用を促進するため、特別な割当・割付ガイドラインが決まった期間
	実施されるべきであるというコンセンサスを得た。RIPE NCCは1997年
	3月に一つの提案を公開し、それに対して得られた意見はこのドキュ
	メントの中に反映されている。

	以降の章ではRIPE NCCが提案する特別な割当手順を記述する。これら
	はIANAによって承認され、他の地域IRとの調整も済んでいる。


特別割当規則

	1997年4月から1997年12月まで、特別なガイドラインがクラスAアドレ
	ス空間の割当・割付に適用される。このガイドラインは正規手順[現
	在はripe-140]に対する追加規則である。

	この期間中、RIPE NCCのサービス地域内のローカルIR(LIR)として確
	立した組織はクラスAアドレス空間の追加割当を要求することができ
	る。

	これは、一定の期間中LIRは2つ -- クラスC(現在は193.0.0.0/8, 194.
	0.0.0/8, 195.0.0.0/8)とクラスA(62.0.0.0/8) -- の同じ大きさ空間
	の割当を持つことができることを意味している。

	この特別割当が経路テーブル拡大及ぼす悪影響を少なくするために、
	このアドレス領域の経路広告は極小に留めるべきである。理想的には
	それぞれの割当はたった一つのプリフィクスで広告されるであろうが、
	技術的に必要であるかぎりにおいて、別のプリフィクスを広告するこ
	とも可能である。

	LIRが既に割当を受けているクラスC空間の他にクラスA空間の割当を
	得た際は、以下の規則を適用する。

	  1.	クラスA割当によるアドレス空間が全て割り付けられた場合、
		次のクラスA割当を要求することができる。

	  2.	クラスC割当によるアドレス空間が全て割り付けられた場合、
		次はクラスAもしくはクラスC割当を要求することができる。

	つまり、LIRは2つのクラスA割当か、もしくはそれぞれのクラスから
	1つずつの割当を受けることができて、2つのクラスC割当は受けられ
	ない、ということである。

	特別期間が終了した後には通常の割当ポリシが適用され、全てのLIR
	は一度に/16を最大とする単一の開かれた割当(open allocation)のみ
	を持つことができる。つまり新たなアドレス空間が割り当てられるに
	はLIRはまず既に持っている割当を全て完了しなければならない。

	LIRがこの時点でクラスAアドレス空間からの割付を続けないと決定し
	た場合は、割り当てられたクラスAアドレスの全領域を返すという選
	択がある。その場合はそれ以前に割り当てられたクラスCアドレス全
	てを割り付けてしまった後新しいクラスC割当を要求することができ
	る。


特別割付ガイドライン

	LIRだけでなくエンドユーザも自分のネットワークにクラスAアドレス
	空間を使うことができるように、特別期間が終了するまで特別割付ポ
	リシを適用する。

	  1.	既に割付を受けていて更にクラスA空間からの臨時割付を受
		けようとする場合、エンドユーザがこのアドレスを実験利用
		できるように、詳細文書なしに割付を実施することが可能で
		ある。エンドユーザがまだ割付を受けていない場合、割付は
		標準手順(現在はripe-140に記述されている)に従って行われ
		なければならない。

	  2.	この追加割付はそれまでに割り付けられたアドレス空間の総
		計と同じ大きさまで可能である。但し/19を越えてはならな
		い。

	  3.	これらのアドレスの利用が標準の割付ルール[現在はripe-
		140]によって正当にドキュメント化されない限り、クラスA
		アドレス空間は割付から6ヶ月後までにエンドユーザから適
		切なIRに対して返却されなければならない。

		臨時割付の期間はエンドユーザの了承とLIRの指定のどちら
		かあるいは両方によって決定可能である。

		この割付のどんな場合にも1997年末に期限が切れる。

		LIRが割り当てられたクラスAアドレスからのアドレス割付を
		続けると決定する場合、この割付は正規の割付に変更されな
		ければならない。そうでない場合、割り当てられたアドレス
		全体をRIPE NCCに返却しなければならない。

		正規の割付への変更は"European IP Address Space Request
		Form"[現在はripe-141]に拠って完全に記入された文書と、
		必要であれば割付アドレスのサイズ変更を含むものである。
		文書はRIPE NCCに対して提出される必要はないが、RIPE NCC
		はいつでもこの提出を求め吟味することができる。
		注意:これらのルールにおいて、アドレス空間割付は新たな
		利用状況の文書説明によっても、同等の大きさのアドレスを
		返却することによっても正当化することができる。

	  4.	LIRはアドレス空間の利用者に対して、追加割付に適用する
		特別規則に関して、追加割付が実施される以前に明確に知ら
		せる義務を負う。またユーザに対して事後の計画をアドバイ
		スすることが奨励される。

	  5.	どの割当かに関わらず全ての割付は特別期間中でもRIPEデー
		タベースに登録されなければならない。


結論

	クラスレスアドレス運用の推進とクラスCアドレス空間不足の対策の
	ために、RIPE NCCは管轄地域内の全てのLIRに対して、クラスレスア
	ドレス運用に対する最終移行とクラスAアドレス空間の利用に向けて
	準備する機会を与えようとしている。

	このドキュメントは、1997年末までのクラスA空間からのアドレスに
	関する特別ガイドライン制定を提案する。この期間以後はより多くの
	レジストリが自身のネットワーク同様顧客に対してもクラスAアドレ
	スの割付に向けて準備することが期待される。
	______________________________________________________________

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以下原文
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                ____________________________________________________




                          Temporary Special Guidelines for

                             Allocation and Assignment

                            of former class A addresses.

                                   Mirjam Kuehne
                                 Daniel Karrenberg
                                 Document: ripe-155


                                   ABSTRACT


                          In order to encourage a transition to
                     the classless use of former class A
                     address space, the RIPE NCC proposes a
                     temporary test period during which Local
                     Registries and their customers can start
                     to use parts of these addresses. Addi-
                     tional allocation and assignment proce-
                     dures will apply during this test period.



    Background

                Before the introduction of classless inter-domain
                routing CIDR [RFC1519], the unicast IP address space
                was divided into three ranges called A, B and C each
                assotiated with a routing prefix length of 8, 16 and
                24 bits respectively.  In this context IP addresses
                are often called class A, B or C addresses depending
                on the range:

                0.0.0.0   - 127.255.255.255 used to be called class
                A addresses

                128.0.0.0 - 191.255.255.255 used to be called class
                B addresses

                192.0.0.0 - 223.255.255.255 used to be called class
                C addresses

                There were two more ranges reserved initially.  For
                the understanding of this document they are irrele-
                vant.

                With CIDR, the prefix length information is carried
                in the routing protocols and it is technically
                ____________________________________________________
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                          Temporary Special Class A Space Guidelines
                                                  Kuehne, Karrenberg

                ____________________________________________________

                insignificant which particular range an address
                belongs to.

                However, for the readability of this document we
                will use the historic terms class A, class B and
                class C.

                As long as classful routing protocols or obsolete
                TCP/IP host implementations are being used, the
                class (as implied by the particular range) of the
                address can become significant because either it
                determines prefix length in routing or other assump-
                tions are being made from the class of the address.
                Classful software can be configured to work properly
                by using subnetting [RFC950] or basing configura-
                tions on the prefix length implied by the address
                class.

                The Internet registries, regional and local, have
                been assigning addresses out of the class C range
                for the last years because this was believed to
                cause the least problems with obsolete classful
                software on the perimeter of the Internet.

                However there is only a limited amount of unallo-
                cated class C address space available.  More than
                50% of the class C address space is allocated and
                some parts of the remaining ranges are reserved by
                IANA.  Currently the largest amount of unallocated
                addresses is in class A space. Therefore regional
                Internet registries will at some point have to use
                allocations from this range.

                In April 1995 an experiment started to find out if
                classless use of class A addresses would create any
                significant problems with respect to routing. The
                aim of this experiment is described in RFC1797.  The
                experiment ran for 6 months and was considered a
                success.The results of are described in RFC1879
                including possible problems and solutions.


    RIPE Community Initiative

                To promote the use of classless addressing the RIPE
                NCC has taken the initiative to give local IRs in
                its service region a choice of allocations either
                from class C or class A space.

                At the 26th RIPE meeting held in Amsterdam in Jan-
                uary 1997 the RIPE community welcomed this initia-
                tive and expressed their interest in assigning this
                type of addresses to their customers.  There was
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                          Temporary Special Class A Space Guidelines
                                                  Kuehne, Karrenberg

                ____________________________________________________

                consensus that in order to encourage usage of class
                A address space, additional allocation and assign-
                ment guidelines should be implemented for a fixed
                period of time. The RIPE NCC circulated a proposal
                in March 1997.  The feedback is incorporated in this
                document.

                The following sections will describe the special
                allocation procedures the RIPE NCC proposes. These
                have been approved by IANA and coordinated with the
                other regional Internet registries.


    Special Allocation Rules

                From April 1997 until December 1997 special guide-
                lines will apply to the allocation and assignment of
                class A address space.  These guidelines are addi-
                tions to the regular procedures [currently
                ripe-140].

                During this time any organisation established as
                Local Internet Registry (LIR) in the service region
                of the RIPE NCC may request an additional allocation
                of class A address space.

                This means that for a limited amount of time any LIR
                can hold two allocations of the same size: one from
                class C address space (currently 193.0.0.0/8,
                194.0.0.0/8, 195.0.0.0/8) and one from class A
                (62.0.0.0/8).

                In order to limit the adverse effect of these spe-
                cial allocations on routing table growth, global
                routing annnouncements for this address space should
                be kept at an absolute minimum.  Ideally each allo-
                cation will be announced via just one prefix.  Addi-
                tional prefixes should only be announced globally if
                this is technically necessary.

                Once a LIR has obtained an allocation from class A
                space in addition to an existing allocation from
                class C space the following rules apply:


                  1. If the address space from a class A allocation
                     is entirely assigned, another class A alloca-
                     tion can be requested.


                  2. If the address space from a class C allocation
                     is entirely assigned, another class A or class
                     C allocation can be requested.
                ____________________________________________________
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                          Temporary Special Class A Space Guidelines
                                                  Kuehne, Karrenberg

                ____________________________________________________

                This means that a LIR can have two class A alloca-
                tions or one allocation of each class but never two
                class C allocations.

                After the expiration of the special period, the
                usual allocation policies will apply, i.e. every LIR
                can only hold one open allocation of a maximum of a
                /16 at a time. This means that first all allocations
                the LIR has at this point in time must be finished
                before additional address space can be allocated.

                If the LIR has at this point decided that it will
                not continue assigning from class A address space it
                has the option of returning the whole range of class
                A addresses allocated to it.  It can then request an
                additional class C allocation once the previously
                allocated class C addresses are entirely assigned.


    Special Assignment Guidelines

                In order to motivate not only LIRs to use class A
                address space, but also end-users to use class A
                address space in their networks special assignment
                policies apply until the end of the special period.


                  1. A temporary assignment from class A space in
                     addition to an already existing assignment can
                     be made without detailed documentation so that
                     the end-user can experiment with these
                     addresses. If the end-user does not have an
                     assignment yet, the assignment will have to be
                     made according to the normal procedures (cur-
                     rently described in ripe-140).


                  2. This additional assignment can have up to the
                     same size of the total previously assigned
                     address space but not more than a /19.


                  3. The class A address space must be returned by
                     the end-user to the appropriate Internet reg-
                     istry 6 months after the assignment or the
                     usage of the addresses must be documented prop-
                     erly according to normal assignment rules [cur-
                     rently ripe-140].


                     The duration of a temporary assignement can be
                     agreed with the end-user and/or specified by
                     the LIR.
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                          Temporary Special Class A Space Guidelines
                                                  Kuehne, Karrenberg

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                     The validity of the assignment expires in any
                     case at the end of 1997.


                     If the LIR decides to continue to assign
                     addresses from a class A space allocation, then
                     the assignments have to be converted to regular
                     assignments.  Otherwise the entire allocation
                     must be returned to the RIPE NCC.


                     The conversion to a regular assignment involves
                     completing and filing documentation according
                     to the "European IP Address Space Request Form"
                     [currently ripe-141] and adjusting the size of
                     the assignment if necessary.  The documentation
                     does not need to be submitted to the RIPE NCC.
                     However, the RIPE NCC may decide to review it
                     at any time.
                     Note: As per these rules address space assign-
                     ments can be justified by returning an equiva-
                     lent amount of addresses as well as by docu-
                     menting new use.


                  4. The LIR is obliged to clearly inform the
                     address space user about the special rules that
                     apply to the additional assignment before it is
                     made.  LIRs are encouraged to advise users to
                     plan ahead.


                  5. All assignments no matter from which allocation
                     must be registered in the RIPE database also
                     during the special period.


    Conclusion

                In order to promote classless addressing and to
                address the shortage of class C address space, the
                RIPE NCC proposes to give all LIRs in its service
                region the chance to prepare for the final transi-
                tion to classless addressing and the use of class A
                address space.

                This document proposes to create special guidelines
                for addresses from class A space until the end of
                1997. After this period it is expected that more
                registries are prepared to assign class A address
                space to their customers as as well as to their own
                networks.

                ____________________________________________________
                ripe-155.txt                                  Page 5
                          Temporary Special Class A Space Guidelines
                                                  Kuehne, Karrenberg

                ____________________________________________________






















































                ____________________________________________________
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