IDN TLD(国際化トップレベルドメイン名)とは
ドメイン名を表す文字列として、従来から利用可能なアルファベットや数字、 ハイフンなどのASCIIに規定された文字に加え、漢字やひらがな、アラビア文字、 ハングルといった文字列を利用したドメイン名を、 国際化ドメイン名(IDN)(*1)と呼びます。 IDN TLDは、このIDNの技術をトップレベルドメイン(TLD)(*2)に導入したものです。
現在のIDNでは、「日本語.jp」や「日本語.com」、「中国語.cn」など、 第2レベルドメイン(2LD)(*3)以下についてはASCII以外の文字列が利用できますが、 IDN TLDが導入されると、例えば「日本語.日本」のように、 アルファベット以外の文字列を用いたTLDを新設することも可能となります。
IDN TLDにおいてもこれまでのIDNと同様に、現行のDNSの構造を壊すことがないよう、 既存のプロトコルと互換性がある仕組みが採用されています。IDN TLDを利用する際には、 ユーザー側のアプリケーションで、 その国際化ドメイン名を一定の法則に従い英数字から成るドメイン名に変換した上で、 ネームサーバーとの通信が行われます。
例えば、ICANNでIDN TLDのテストが行われた際には、 日本語のテスト用文字列として「例え.テスト」が用いられましたが、 これをIDNで用いられるPunycodeと呼ばれるアルゴリズムに基づいて変換すると、 「xn--r8jz45g.xn--zckzah」というドメイン名になります(*4)。 IDNに対応していないWebブラウザなどでも、 この変換後のドメイン名を入力することによりIDN TLDを利用できます。
ICANN - IDNwiki
- どのWebブラウザでもクリックできるURL (Internet Explorer 6以前などの非対応Webブラウザの場合もこちら)
IDNを使ったURL
http://例え.テスト/Punycode変換後のURL
http://xn--r8jz45g.xn--zckzah/ - Internet Explorer 7、Safari、Mozilla Firefox、OperaなどのIDN対応Webブラウザの場合
(URLをコピーしてWebブラウザのアドレスバーに直接入力してください)
http://例え.テスト/
現在、IDN TLDは、gTLDとccTLDの両方で導入が検討されていて、 順調にいけば2009年後半頃の導入が予定されています。
(*1) http://www.nic.ad.jp/ja/dom/idn.html
(*2) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-TLD
(*3) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-SLD
(*4) http://punycode.jp/