QUICとは
QUICとは、UDPを用いて高速化しつつ、 TCPのような通信の信頼性を提供するトランスポートプロトコルです。 TCPにはない接続確立時間の最小化、通信経路やIPアドレスが切り替わったときの通信継続、 TLSによる暗号化、先行するコネクションの処理待ち(Head-of-Line Blocking)の回避など、 さまざまな機能が提供されており、RFC 9000を中核に、RFC 9001、9002 など、 複数のRFCによって標準化されています。
QUICは、2013年頃からGoogle社が同社のサービスを提供する際に、 高速化を目的として独自に使用されていました。 その仕様が標準化のため2016年IETFへ提案されました。 その後IETFでの議論によりさまざまな修正や機能追加が行われ、 多目的に利用できる新しいトランスポートプロトコルとして2021年に標準化されました。
現在ではQUICを前提とした多様な新しいプロトコルが提案されています。 例えば、HTTPの新しいプロトコルであるHTTP/3は、 QUICをトランスポートとして標準化が進められています。
■参考
RFC 9000: QUIC: A UDP-Based Multiplexed and Secure Transport
https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc9000.html
draft-ietf-quic-http-34 - Hypertext Transfer Protocol Version 3 (HTTP/3)
https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-quic-http/
QUIC, a multiplexed transport over UDP - The Chromium Projects
https://www.chromium.org/quic
QUIC (quic)
https://datatracker.ietf.org/wg/quic/history/
201402 QUIC @ Google Developers Live - Google スライド
https://docs.google.com/presentation/d/13LSNCCvBijabnn1S4-Bb6wRlm79gN6hnPFHByEXXptk/present#slide=id.g176a9a2e9_0143