Well Known Portsとは
「Well Known Ports」は、 TCP/IP*1の通信で使われるポート番号(後述)のうち、 よく知られたサービスやプロトコルが利用する0から1023までを指します。
TCP/IPにおいては、ネットワークに接続されたホストを識別するため、 IPアドレスと呼ばれる番号を使います。 ただ、IPアドレスによってホストを特定しても、一般的にホストでは複数のサービスが提供され、 それぞれがクライアントからの通信を待ち受けています。 クライアントは、ホストで動作しているサービスの中から、 自分が利用すべきものを選んで通信しなければなりません。
ここで、通信相手となるサービスを指定するのに使われるのが、 ポート番号です。 元々ポート番号は一つのホストで複数の通信を独立して行うための識別番号で、 それ自体に意味はありません。 しかしながら、誰もが使うようなサービスのポート番号は、 統一しておいた方が使いやすくなります。 例えばHTTPであれば80であり、HTTPSであれば443です。 他の番号、例えばHTTPで8080を使うこともできますが、 特に指定しなければWell Known Portsとして定義された番号が使われます。
Well Known Portsは、 1024から49151のRegistered PortsとともにIANA (Internet Assigned Numbers Authority)*2が管理しています*3*4。 ただ前述のように必ずしも従う必要はなく、あくまでも利便性のために定められたものです。
*1 インターネット用語1分解説:TCP/IPとは
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/tcp-ip.html
*2 インターネット用語1分解説:IANAとは
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/iana.html
*3 Service Name and Transport Protocol Port Number Registry
https://www.iana.org/assignments/service-names-port-numbers/service-names-port-numbers.xhtml
*4 RFC6335:Internet Assigned Numbers Authority (IANA) Procedures for the Management of the Service Name and Transport Protocol Port Number Registry
https://tools.ietf.org/html/rfc6335