新gTLDにおける商標保護策
2012年から実施されている新gTLDプログラムでは、大量の新gTLDが追加されることから、 プログラムの検討段階において、新たな商標権保護策が必要だと考えられました。 そこで、これまであった「統一ドメイン名紛争処理方針(UDRP; Uniform Domain Name Dispute Resolution Policy)」に加えて、 次のような新たな仕組みが導入されました。
Trademark Clearinghouse(TMCH)
自らが持つ商標を登録しておくためのデータベースで、 新gTLDのレジストリや新gTLDを取り扱うレジストラ(登録事業者)から共通して参照されます。 登録には一定の費用がかかりますが、 登録することにより商標に関連した文字列を優先登録する機会が与えられるほか、 他者による登録について警告を受けることができます。 TMCHについては、日本語での情報提供も行われています。
ICANN - Trademark Clearinghouse (TMCH)(英語ページ)
http://newgtlds.icann.org/en/about/trademark-clearinghouse
TMCH Webサイト(日本語ページ)
http://trademark-clearinghouse.com/ja
Uniform Rapid Suspension System(URS)
従来のUDRPと同様に、他者によるドメイン名登録後に事後対処するための仕組みですが、 申請に対する事務的なチェックから24時間以内にドメイン名の登録内容がロックされるなど、 UDRPと比べてより迅速な対応が可能です。 その分、ドメイン名の「移転」や「取り消し」はできず、「差し止め」のみが請求できます。
ICANN - Uniform Rapid Suspension System (URS)(英語ページ)
http://newgtlds.icann.org/en/applicants/urs
Trademark Post-Delegation Dispute Resolution Procedure(PDDRP)
一般ユーザーではなく、レジストリ自身により商標権を侵害する行為が行われた際に、 レジストリを「訴える」ことができる仕組みです。
ICANN - Post-Delegation Dispute Resolution Procedures (PDDRP)(英語ページ)
http://newgtlds.icann.org/en/program-status/pddrp