メインコンテンツへジャンプする

JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

ロゴ:JPNIC

WHOIS 検索 サイト内検索 WHOISとは? JPNIC WHOIS Gateway
WHOIS検索 サイト内検索
===================================
   __
    /P▲           ◆ JPNIC News & Views vol.71【臨時号】2003.3.31 ◆
  _/NIC
===================================

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 目次
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【 1 】第56回IETF報告


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 1 】第56回IETF報告
                     JPNIC 技術検討委員会メンバー/NTTソフトウェア(株)
                                                              米谷嘉朗        
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2003年3月16日~21日、米国のサンフランシスコにて第56回IETF会議が開催さ
れました。IETFの全体会議であるIESG Plenary Meetingでは、34カ国から1640
名が参加しているとの発表がありました。開戦の影響で参加者が予定を変更し
て途中で帰ってしまったためか、いつもに比べると閑散とした雰囲気がありま
した。本号では、国際化ドメイン名、DNS関連WG、レジストリ関連WG、その他
Meetingなどの最新情報をお届けします。

□IETFとは何かを知りたい方はこちらをご覧ください
  http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/ietf.html

                  ◇              ◇              ◇

◆国際化ドメイン名(Internationalized Domain Name; IDN)の最新状況

すでにご存知の方も多いと思いますが、2003年3月7日にIDN関連のStandard
Track(Proposed Standard)RFC(*1)が3本発行されました。IDNの標準化を行っ
てきたIDN WGは目的を達成したため間もなく終了しますが、IDN WGのメーリン
グリスト(以下、ML)やWeb サイトは今後も残ります。IDN WG Webサイトはし
ばらく更新されていませんでしたが、間もなくIDN対応実装の情報が掲載され
る予定です。

また、現在Proposed StandardのIDN関連RFC(RFC3490-3492)をDraft
Standardに進めるべく、IDN対応実装の相互接続性確認試験のイベント、
IDNConnectが2003年5月28日~30日に行われます。

URI(Uniform Resource Identifier)BoFではURI中のIDNの扱いをどのように
するかが議論され、IRI(Internationalized URI)について短期間に集中的に
議論するMLを開設することが合意されました。

□IDN WG Webサイト
  http://www.i-d-n.net/

□IDNConnect
  http://idnconnect.jdna.jp/


◆IEPG(Internet Engineering and Planning Group) Meeting

IEPGはRFC1690でその活動が定義されている、インターネットサービスオペレー
タからなるインターネットの技術や方針を議論するグループです。通常IETF会
議が始まる日曜日に開催され、主にRIR(地域インターネットレジストリ、
JPNIC用語集(*2)参照)やTLD(Top Level Domain、JPNIC用語集参照)オペレー
タが最新状況についての報告や議論を行っています。

今回のIEPGではJPRSの森下氏からDNS運用健全化タスクフォースの活動状況に
ついて報告が行われ、SE(スウェーデン)、NL(オランダ)、BR(ブラジル)
など他のccTLD(Country Code TLD、JPNIC用語集参照)でも同様の取り組みが
行われており、それぞれの方式や改善状況などについて情報交換など協力し合っ
ていくことが確認されました。なお、ARIN、APNICでは逆引きのDNS設定につい
てチェックを行っています。

その他、本年1月下旬のSQL Slammer Wormの影響や各RIRの活動状況などが報告
されました。SQL Slammer WormはISPやIXなど局所的な輻輳でとどまったため
か、ルートDNSサーバーなどインターネット基幹部分への影響はほとんど観測
されなかったそうです。

□IEPG
  http://www.isc.org/iepg/


◆DNS関連WG

DNS関連WGでは、DNSEXT(DNS Extensions)WGおよびDNSOP(Domain Name
System Operations)WGのMeetingが開催されました。

DNSEXT WGではWG自体の役割の再確認、DNSSEC以外の活動項目についての議論、
まだWGの活動項目となっていない新しい提案についての解説、DNSSECについて
の議論が行われました。DNSSECはまとめの段階に入っており、Opt-in(DNSSEC
を適用するゾーン、適用しないゾーンを定義できるようにする方式)について
の議論、必須の暗号アルゴリズムをどれにするかの議論、RFCをまとめるため
に明確化しなければならない項目へのコメントの募集が行われました。議論は
MLで継続されます。

DNSOP WGではIPv6関連の話題の紹介と議論、ルートサーバ運用関連の話題の紹
介、DNSSEC関連の話題の紹介などが行われました。

□DNSEXT WG
  http://www.ietf.org/html.charters/dnsext-charter.html

□DNSOP WG
  http://www.ietf.org/html.charters/dnsop-charter.html


◆レジストリ関連WG

レジストリ関連WGでは、CRISP(Cross Registry Information Sharing
Protocol、JPNIC用語集参照)WGおよびPROVREG(Provisioning Registry
Protocol、JPNIC用語集参照)WGのMeetingが開催されました。

CRISP WGではRequirements Document(要求条件定義)のWG Last Callに向け
た確認作業が行われました。会合中に議論された2項目(Requirements
Documentのセクション3.1.13.1および3.2)については3週間のコメント期間が
設けられ、その後にWG Last Callに移行します。また、CRISPを実現するため
のプロトコルとしてLDAP(Light-weight Directory Access Protocol)が使用
できるか評価するためのボランティアの募集や、現在のRequirementsには適合
しないUDPを使ったLightWeight方式の提案が行われました。

PROVREG WGでは、現在の作業項目(WG Drafts)をStandard Track RFCとして
発行したら新たな活動項目は追加せず活動を終了しようという議論が行われま
した。また、前日のIESG Plenaryで議論が行われたプライバシー問題について
も多くの時間が割かれ、dcp(Data Collection Policy)エレメントでレジス
トラが情報公開の可否を伝えられるようにすべきではないかといった議論が行
われました。プライバシー問題については、MLで継続して議論が行われます。

PROVREGに関連する話題として、2003年1月21日に開催されたPaul Vixie氏講演
会で紹介されたOpenRegが、3月14日(第56回IETF開催直前)にオープンソース
のフリーソフトとして公開されたという案内がISC(Internet Software
Consortium)から行われました。

□CRISP WG
  http://www.ietf.org/html.charters/crisp-charter.html

□PROVREG WG
  http://www.ietf.org/html.charters/provreg-charter.html


◆ENUM WG

ENUM(Telephone Number Mapping、JPNIC用語集参照)WGでは、DNSSECに関す
る議論が行われました。DNSSECについては、DNSSEC Opt-inに関するWGの立場
は中立であることの確認と、DNSSECが普及する前にENUMを普及させるべきかに
ついての議論が行われました。

また、不完全(Partial)なE.164番号の扱いについての議論が行われました。
プロトコルとしては、完全なE.164番号についてのみ適用されるべきで、不完
全(一部省略された)番号は扱うべきではないということが会合での合意とな
りました。本件はMLで継続議論されています。

その他、ENUMアプリケーションの検討状況が紹介されました。紹介されたのは
Internet FAX、プレゼンスサービス(Instant Messengerなど)、メッセージ
ングサービス(E-Mailやボイスメールなど)、ファイル転送(HTTP、FTPなど)、
音声・映像配信(Voice、Video)です。ENUMというとSIP(Session
Initiation Protocol)を使うという印象がありますが、今回紹介されたアプ
リケーションではいずれもenumserviceとしてSIP以外のURIを想定していたの
が意外でした。

□ENUM WG
  http://www.ietf.org/html.charters/enum-charter.html


(*1)Standard Track RFC
    http://rfc-jp.nic.ad.jp/what_is_ietf/ietf_section4.html

(*2)JPNIC用語集
    http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html

___________________________________
 ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■
   :::::  会員リスト  :::::   http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
===================================
 JPNIC News & Views vol.71 【臨時号】 

 @ 発行         社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター
                 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F 
 @ 問い合わせ先   jpnic-news@nic.ad.jp
===================================
登録・削除・変更   http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/


■■◆                          @ Japan Network Information Center 
■■◆                                     @  http://www.nic.ad.jp/
■■

Copyright(C), 2003 Japan Network Information Center

このページを評価してください

このWebページは役に立ちましたか?
よろしければ回答の理由をご記入ください

それ以外にも、ページの改良点等がございましたら自由にご記入ください。

回答が必要な場合は、お問い合わせ先をご利用ください。

ロゴ:JPNIC

Copyright© 1996-2024 Japan Network Information Center. All Rights Reserved.