=================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.483【臨時号】2007.9.21 ◆ _/NIC =================================== ---------- PR -------------------------------------------------------- ■■■ 進化し続ける専用ホスティングサービス『MDEO』 ■■■ MDEOとは、システム開発会社様向けのレンタル開発環境です。 システム保守・瑕疵担保期間中の開発環境の維持を安価に行う事が可能で、 開発環境からシームレスに本番運用に移行する事ができます。 ━━ 株式会社ディーネット 詳細はこちら ⇒ http://www.mdeo.jp/ ━━ ---------------------------------------------------------------------- ---------- PR -------------------------------------------------------- 企業の事業所間ネットワークやインターネット接続ならTOHKnetに。 ご利用企業数1000社、回線数10000回線を超えるサービスの紹介はこちら↓ http://www.tohknet.co.jp/ ◆◇◆◇◆◇◆ 東北インテリジェント通信株式会社 ◆◇◆◇◆◇◆ ◇◆◇◆◇◆◇ 会社略称:TOHKnet(トークネット)◇◆◇◆◇◆◇ ---------------------------------------------------------------------- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ News & Views vol.483 です ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本号では、vol.482に引き続き、第24回APNICオープンポリシーミーティングで の議論のうち、APNICにおけるリソース証明書の動向についてお届けいたしま す。 □第24回APNICオープンポリシーミーティングレポート ○9月定期号:全体報告(vol.482) http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2007/vol482.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆APNICにおけるリソース証明書の動向 ~第24回APNICオープンポリシーミーティングでの議論~ JPNIC 技術部 木村泰司 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■概要 第24回APNICミーティングは、SANOG(South Asian Network Operators Group) と合同で行われました。そのためか、APNICミーティングにおけるAPOPS(Asia Pacific Operators forum)の話題が充実しており、一部ではNANOG(North American Network Operators' Group)を思い起こさせる議論も行われていまし た。 本稿では、リソース証明書とルーティングのセキュリティに関する話題につい て報告いたします。 ■APNICにおけるリソース証明書への取り組み APNICミーティングの中で行われたNIR Hostmaster Workshopで、APNICによる リソース証明書に関する説明と質疑応答が行われました。 APNICでは、2006年度の初め頃からリソース証明書の開発に取り組んでおり、 2007年度末にはMyAPNICというWebサイトを通じてサービス化を図る活動が行わ れています。サービス化に先立って、アジア太平洋地域のNIRにどのような形 態でリソース証明書を提供すべきかの意見を集めるという趣旨であるようで す。本Workshopには、JPNIC、KRNIC、TWNICからの参加者がいました。 APNICは他のRIRと異なり、メンバーの中にNIRが多く存在しているため、リ ソース証明書を提供する形態が、他のRIRよりも若干複雑になると考えられま す。方式を大きく分類すると、直接APNICがアプリケーションを提供する形 と、NIRを下位認証局とする形が考えられ、その違いによってAPNICに必要とさ れる実装や役割が大きく異なります。APNICではこの点を強調し、証明書の発 行サービス化を急ぎたい様子でした。 今回のWorkshopでわかってきたことは、まずAPNICではリソース証明書の2007 年度末のサービス化を、変更する余地のない計画だと考えている点です。しか し、サービス化に先立ち、リソース証明書には以下のような懸念点が考えられ ます。 ○APNICが考えているリソース証明書は機能する形にあるのか -リソースの不正利用があったときに、それを回避する/拒否する手法は 確立しているのか -IETF SIDR WGで提案されているように、S-BGP等で利用し、ルーティン グの安全性に利用することは、実現できるのか リソースに対する電子証明書がいくら発行されても、それが本来の目的を達せ なければ意味がありません。ここでいう本来の目的とは、リソースの不正利用 を排除したり、レジストリの登録情報に基づいてルーティングの安全性向上が 図れるか、といったことです。 しかし、本Workshopではこれらの懸念点に対する答えは得られず、単にAPNIC がサービス化する意思をNIRに伝える場に終わりました。KRNICやTWNICの方 は、以下のような意見を持っていたようです。 ○リソース証明書の技術的な必要性がまだ理解できていない。 -費用がかかる大きなプロジェクトだがその理由付けが少なすぎる。 ○実験的な利用開始はよいが、サービス化は改めて検討が必要。 -ルーティングの安全性向上はLIRに求められていることではある。 -投資の検討は必要だと考えられる。 今回のWorkshopは、APNICからの情報伝達に近いものがありましたが、今後ア ジア太平洋地域での適切を普及を図るには、NIRの業務内容を踏まえた計画作 りが必要だと考えられます。 なお、RIPE NCCでは、リソース証明書に関して業務上の実現性や効果を検討す るプロジェクトが2006年末頃より行われており、次回RIPEミーティングで報告 される予定です。 ■APOPSにおけるルーティングセキュリティの話題 APNICミーティング中のAPOPSで、ルーティングセキュリティに関する興味深い 発表があったので報告いたします。 この発表は、IIT(Indian Institutes of Technology - インド工科大学)の学 生による修士論文の内容で、APOPSに割り当てられた時間の最初に行われまし た。発表によると、BGPルータでprefix hijack(本来の持ち主ではない第三者 による経路の乗っ取り)を検知できるシステムを実装し、実験環境で実測、そ の有効性を検証したとのことです。 この研究では、prefix hijackの判別に、ルータ自身が蓄積した過去の経路情 報を用いており、この過去のデータがprefix hijackの検知に役立つかどうか を検証する目的で計測が行われました。 計測の結果、prefix hijack検知の一環として、prefixが問題ない状態で行わ れる変更を検知するために、過去のデータが役立つ、という点が確認されたそ うです。また、ルータにおけるホールディングタイムの変化や、パス長の変化 などは、MOAS(Multiple Origin AS)における、不正な経路のフィルタリングに 役立つことがわかってきました。 今回の研究における計測は、実験環境で行われ、実際のインターネットで流れ ている経路情報を対象としたものではないそうです。しかし本研究において興 味深い結果が出ているため、会場からは ・インド内でのISPで実際にデータを収集してみる ・NANOG等、他のオペレーターコミュニティで発表してみる などのアドバイスが出ました。 ◆ ◆ ◆ ニューデリーでは、あまり外を歩くことがなく、車で移動することが多かった のですが、空港とニューデリーの市内を車で往復する間、ほぼ絶え間なくクラ クションの音が聞こえていました。どうやら、追い越すときには互いにクラク ションを鳴らすようです。また、車間距離が日本のタクシーに劣らない程狭 く、各々の車が我先にと急いでいることが感じられます。 APNICミーティング会場では、インドで活動するLIRの方による発言に力強さが 感じられましたが、市内からはよりパワフルな、多くの人々から発せられるエ ネルギーを垣間見たような気がします。 次回のAPNICミーティングは、2008年2月25日から29日に、台湾の台北で行われ る予定です。 ■参考情報 第24回APNICミーティング APOPS資料 http://www.apnic.net/meetings/24/program/apops/ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ :::: 会員専用サイト :::: http://www.nic.ad.jp/member/(PASSWORD有) □┓ ━━━ N e w s & V i e w s への会員広告無料掲載実施中 ━━━┏□ ┗┛ お問い合わせは jpnic-news@nic.ad.jp まで ┗┛  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ =================================== JPNIC News & Views vol.483 【臨時号】 @ 発行 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F @ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp =================================== 登録・削除・変更 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/ ■■◆ @ Japan Network Information Center ■■◆ @ http://www.nic.ad.jp/ ■■ Copyright(C), 2007 Japan Network Information Center