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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.765【特別号】2010.7.30 ◆
  _/NIC
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   ┃        JPNICはIPv4在庫枯渇の問題に取り組んでいます         ┃
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   ┃★Webサイト:「IPv4アドレスの在庫枯渇に関して」             ┃
   ┃  http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/                      ┃
   ┃                                                            ┃
   ┃★バックナンバー:                                          ┃
   ┃  http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/          ┃
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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◆ IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート [第31回]
   IPv6普及・高度化推進協議会ビジネステストベッドWGで作成の
  「IPv6対応リファレンスモデル」のご紹介

      IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース/東日本電信電話株式会社 安田歩
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IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート[第29回](*1)において、IPv6検証環境
(テストベッド)が紹介されました。IPv6検証環境は、基本的にどのような事
業者の方でも、それぞれの事業環境に合ったネットワーク構成を構築して検
証することができます。しかしながら、この検証環境は利用者にとって、特
に地方でビジネスを展開している事業者の皆様にとっては、以下の理由など
から必ずしも気軽に利用できるものでない場合もあるかもしれません。

  ・検証環境が川崎と大阪にしかない
  ・必要な機材は自前で用意する必要がある
  ・そもそもIPv6に関する基礎知識や技術が不足している
  ・ネットワークトポロジーの作成、検証項目の設定などが大変
  ・検証作業をするだけのマンパワーがない 等々

これらの問題を解消するため、IPv6普及・高度化推進協議会では、引き続き
次に挙げる取り組みを展開しています。

  ・テストベッド利用に関するご相談の受け付け
  ・遠隔からのテストベッド接続の受け入れ
  ・プロバイダー、ベンダーの技術者による検証支援
  ・ハンズオンセミナーの実施
  ・リファレンスモデルの公開
これらの詳細についてのお問い合わせは、 までお願いします!
さて、今回は、上記取り組みのうち、リファレンスモデルについて簡単に紹
介いたします。

(*1)IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート[第29回]
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2010/vol747.html


■リファレンスモデルとは

自らxSPとして事業を展開しているネットワークや、社内ネットワーク、コ
ンサルティングをしているお客様ネットワークなどを、dual stackへ移行す
ることを検討している方は多いでしょう。もしも、まだ検討を開始していな
いとすると、乗り遅れており、非常にマズイ状態であると考えた方が良いと
思います。今すぐの検討開始をおススメします。

もしくは、検討はしているものの、具体的にどのように移行すればよいか、
詳細な移行手順はどうすればよいか、悩んでいる方は多いでしょう。

そこで、実際に詳細な移行検証を行わなくても、ある程度の移行手順が作成
できるように、IPv6普及・高度化推進協議会では、典型的なネットワーク構
成として「大規模ISP」「中小規模ISP」「CATV事業者が運営するISP」の三
つのモデルケースを策定し、各々の構成上でIPv4だけの環境からdual stack
へ移行する手順を作成しました。これらの構成図と移行手順書は、以下の
URLに掲載しています。

□IPv6対応リファレンスモデル
  http://www.v6pc.jp/jp/entry/wg/2010/06/referencemodel.phtml

これはあくまで我々が策定したネットワーク上でのものなので、皆様の環境
にそのまま適用することはできないかもしれませんが、基本的な手順、細部
で必要な確認事項など、かなりの部分で参考になると思います。皆様のネッ
トワーク環境と照らし合わせて、リファレンスモデルのネットワーク構成と
の差分を洗い出し、オリジナルの移行手順を作成していただければ幸いです。


■大規模ISP編

大規模ISP編では、独自に全国規模の網を持ち、多数の二次プロバイダーや
xSPをユーザーとして抱えている事業者を想定しています。

構成としては、バックボーンは全面的に冗長化されたネットワークで、トラ
フィックの流れがロードバランスされている場合とActive/Stanbyとなって
いる場合の二つのパターンで検証しています。

全国規模のISPでの移行モデルとして、ご参照ください。

□大規模ISPリファレンスモデル公開版
  http://www.v6pc.jp/pdf/ISP-B-referencemodel.pdf

□大規模ISPリファレンスモデル構成図公開版
  http://www.v6pc.jp/pdf/ISP-B-referencemodel-Diagram.pdf


■中小規模ISP編

中小規模ISP編では、上位に国内大手のISPにマルチホーム接続し、ユーザー
のほとんどがコンシューマーであることを想定しています。

構成として、以下の五つのパターンを用意しました。

   1. マルチホーム環境において、上位へのv6接続専用ルータがない状態で、
      上位向け両方をdual stackに移行する場合
   2.マルチホーム環境において、上位へのv6接続専用ルータがない状態で、
      上位向け片方(AS65101)だけをdual stackに移行する場合
   3. マルチホーム環境において、上位へのv6接続専用ルータを用意し、
      上位向け両方をdual stackに移行する場合
   4. マルチホーム環境において、上位へのv6接続専用ルータを用意し、
      上位向け片方(AS65101)だけをdual stackに移行する場合
   5. シングルホーム環境において、上位とstaticで接続している場合

ISPだけでなく、社内ネットワークやキャンパスネットワークでも本項と同
様の構成であると思われますので、上位への接続環境と、dual stackへの移
行時に、v6接続専用ルータを用意するかどうかを選択した上で参考にしてく
ださい。

□中小規模ISPリファレンスモデル公開版
  http://www.v6pc.jp/pdf/ISP-S-referencemodel.pdf

□中小規模ISPリファレンスモデル構成図公開版
  http://www.v6pc.jp/pdf/ISP-S-referencemodel-Diagram.pdf


■CATV ISP編

CATV ISP編では、CATV事業者が運営するISPの環境を想定しています。

構成として、以下の三つのパターンを用意しました。

  1. Cisco社製のCMTS(Cable Modem Termination System)を使用する場合
  2. ARRIS社製のCMTSを使用する場合で、MDF(Multicast Downstream
     Forwarding)を有効にすることができないラインカードの場合
  3. ARRIS社製のCMTSを使用する場合で、MDF(Multicast Downstream
     Forwarding)を有効にできるラインカードの場合

CATV事業者のISPでは、ほとんど上記1~3のいずれかと同様の構成であると
思われますので、CMTSベンダーを選択した上で参考にしてください。

□CATVリファレンスモデル公開版
  http://www.v6pc.jp/pdf/CATV-referencemodel.pdf

□CATVリファレンスモデル構成図公開版
  http://www.v6pc.jp/pdf/CATV-referencemodel-Diagram.pdf


                   ◇             ◇                ◇                


「IPv6対応リファレンスモデル」のご紹介は、いかがでしたか。2011年と差
し迫ったIPv4アドレス在庫枯渇時期をスムーズに乗り越えるため、今回ご紹
介した移行手順などを参考にしながら、ぜひIPv6対応の検討を進めていただ
きたいと思います。


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      わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html

       IPv4アドレス在庫枯渇関連のQ&Aは特集ページをご覧ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/
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 JPNIC News & Views vol.765 【特別号】

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